Google(グーグル)のAndroid(アンドロイド)向けストリートビューアプリがアップデートされ、Googleマップを向上させるためにユーザーなら誰でも自身の写真を提供できるようになった。グーグルが米国12月3日朝に発表した(Googleブログ)。新バージョンのストリートビューアプリの「コネクテッドフォト」ツールを使って、ユーザーは通りを移動しながら一連の画像を撮影できる。この機能はARCoreに対応するデバイスで使える。さしあたって、選ばれたいくつかの地域でのみ画像の撮影とアップロードができる。
ARCoreはARエクスペリエンス用に構築されたグーグルのプラットフォームだ。さまざまな種類の物体の表面のサイズやロケーションといった周囲の状況、デバイスのポジション、明るさのコンディションなどをデバイスに検出させることで機能する。Android 7.0(Nougat)かそれ以上のOSで作動するAndroidデバイスで利用できる。
一方、グーグルのストリートビューアプリは5年ほど展開されている。当初はGoogleマップでのエクスペリエンスを向上させるためにユーザーが自分のパノラマ写真を共有できるようにデザインされていた。しかしスマホの進化にともない、アプリも進化した。
ストリートビューアプリのアップデートされたバージョンでは、ユーザーはARCoreを使って画像をとらえることができる。ARCoreはグーグルユーザーがマップで道案内のためのライブビューを体験するときに使うのと同じARテクノロジーだ。ライブビューではユーザーは自分の位置を知るのに、スマホにさまざまな目印となる建物を「見せる」ことができる。
画像がストリートビューアプリで公開された後は、グーグルは自動で画像を回転・配置し、またそれら画像を使って一連のコネクテッドフォトを作成する。そして他の人が閲覧できるよう、Googleマップ上の正しい場所に載せる。
これらの提供写真にはグーグルのストリートビュー画像(ストリートビュー撮影用の車が走りながらとらえた画像だ)で提供されているものと同じプライバシーコントロールが適用される。つまり、人の顔や車のナンバープレートにはぼかしが入り、ユーザーは必要に応じて画像やその他のコンテンツのレビューを報告できる。
コネクテッドフォトの新しいシステムはグーグルのストリートビュー画像ほどに洗練されたものではないかもしれないが、ストリートビューへの公開をよりアクセスしやすいものにする。画像をとらえるのに360度カメラや車のルーフに取り付ける機器などは不要だ。つまりこれは、対象のAndroidスマホとインターネット接続がありさえすれば遠隔地に住むユーザーがストリートビューに貢献できることを意味する。
可能な状態であればストリートビュー画像の表示がデフォルトになるだろう、とグーグルはいう。これは青い実線で表示される。しかしストリートビューのオプションがない場合は、提供されたコネクテッドフォトは青い波線でストリートビューレイヤーに表示される。
グーグルはシステムにまだない事業所の名称や住所など、写真に含まれるデータをGoogleマップのアップデートにも使う。たとえば店舗の営業時間などが目で確認できれば、そうした情報をGoogleマップに盛り込む。
ナイジェリア、日本、ブラジルで行われた初期テストではユーザーはこのテクノロジーを使って写真をとらえた。
グーグルは、ストリートビューアプリベータ版でコネクテッドフォト機能を正式に立ち上げると発表した。パブリックベータ期間にユーザーはカナダのトロント、ニューヨーク、オースティン、ナイジェリア、インドネシア、コスタリカで機能を試すことができる。今後テストが進むにつれ、さらに多くの都市で利用できるようになるとグーグルは話している。
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(翻訳:Mizoguchi)