Twitterボットと追悼ユーザーが2021年に「新しいアカウントタイプ」に

Twitter(ツイッター)は、一般からのフィードバック募集を経て、2021年に導入が予定されている新しい認証プログラムの計画にいくつか調整を施した。同社は2017年に認証プログラムを一時休止(未訳記事)し、それ以来プラットフォームがユーザーに示すべき情報や、青い認証バッジ、さらに今後について、いくつかの側面を再考していたようだ。

間もなく導入される認証プログラムの大きな変更の1つとして、Twitterはボットやその他の自動化されたアカウントを区別する方法を追加する計画だ。

「自動アカウントであることが明確にされていないと人々に混乱をきたす可能性があります」と、同社はブログ記事で書いている。「2021年には、何がボットで何がボットではないのかを人々にわかりやすくするために、自動化されたアカウントと人間が実行しているアカウントを区別するための新しいアカウントタイプを構築する予定です」。

もちろん、すべてのボットが良いボットというわけではない(CU Boulder Today記事)が、自動化されたアカウントはTwitter初期の頃からプラットフォーム上で繁栄しており、いくつかのボットは最も便利で、奇抜で、そうでなくても愛されるツイートの発信源となっている。

また、Twitterは亡くなったユーザーのアカウントの扱い方についても改善に取り組んでおり、2021年には追悼アカウントの導入を計画しているという。同社によると、追悼アカウントは、ボットと同様、通常のユーザーとは異なる「新しいアカウントタイプ」になるという。このアイデアは、Twitteの政治家ラベルと同じ精神から生まれたもので、ユーザーについてひと目でわかる文脈情報を提供しようするものだ。

新しい認証プログラムに関する2万2000件以上のフィードバックを考慮に入れた結果、Twitterは、以前の考え方を「厳しすぎる」として、プロフィールの自己紹介やバナー画像の表示を要件から外すことにした。また、認証の対象となるカテゴリーのいくつかを再定義し、「スポーツ」のカテゴリーを拡大して「eスポーツ」を含むようにしたり、「エンターテインメント」のカテゴリーにデジタルコンテンツ制作者を明確に含めるための言及を加えたりした。

Twitteはまた科学者、学者、宗教家のための認証カテゴリーの追加を求める多くの提案を受けたようだ。現在これらの認証ユーザーは「活動家、主催者、その他の影響力のある個人」というカテゴリーで一緒にされている。

認証申請者は、特定のカテゴリーを選択し、参照リンクやその他の申請を裏付ける資料を提供する必要がある。また、新たにウェブやアプリのアカウント設定ページから、自分で申請が行えるようになる。

Twitteは、認証プログラムが凍結されてから3年を経た2021年1月20日より、新しい認証ポリシーの施行を開始する予定だ。一般からの認証申し込みの受け付けがいつ再開されるのか、同社は明言していないものの、それほど長く待たされることはないようで、近日中にさらなる詳細を共有する予定だという。また、同日よりツイッターは運用の痕跡がない認証アカウントや、新しい基準を満たしていない「不完全なアカウント」の一掃を開始する予定だ。

この調整が施されたポリシーにおいては、完全な認証アカウントおよび認証の資格があるアカウントは、確認済みの電子メールアドレスもしくは電話番号が入力されており、プロフィール画像とプロフィール名が表示されていなければならない。現在は認証済みでもこれらの基準を満たしていないユーザーには、必要な変更の通知が送られ、1月20日までに変更する必要がある。

Twitteの新しいポリシーはまた、プラットフォームのルールに「深刻なまたは度重なる違反行為」があった場合、アカウントの認証を剥奪する同社の権利も提示している。

新しいポリシーは、会社がルールを破るユーザーに対して明確な道筋を築くことができることを示しているように聞こえるが、それは最終的にはポリシーの明文化ではなく、強制執行というかたちで施行されるだろう。

「違反行為による認証済みバッジのはく奪は、今後も引き続き、個別のケースごとに審査します。ルール違反による強制措置と認証との関係性については、2021年中に改善を図る予定です」とTwitterはブログの投稿に書いている。

Twitterは2017年11月、Jason Kessler(ジェイソン・ケスラー)の認証(Daily Beast記事)を決定したことに対する世間の反発を受けて、認証プログラムを一時停止した(Twitter投稿)。ケスラーはバージニア州シャーロッツビルで、ネオナチと白人至上主義者を集めた悪名高い「Unite the Right (ユナイト・ザ・ライト)」イベントを組織し、最終的には平和的なデモ抗議者を1人死亡させた。同社は2020年の米国大統領選挙に関する会話の清廉さを保つことに、より多くのリソースを向けることを決定したため、認証プログラムの休止は翌年まで延長された。

中間選挙と米国大統領選挙が終わり、Twitteは認証プロセスとそれがプラットフォーム上のユーザーにとって何を象徴するのかを再考する努力に戻ってきた。同社はまた、嫌がらせ、暴言、誤報を抑えられる可能性がある新機能の実験も進めている。

Twitterは最近、誤報の拡散を遅らせるための努力として、リツイートする際のプロセスに摩擦を加えたが、大統領選の後で元に戻した(Twitter投稿)。Twitterが行っている最新のテストは、ユーザーがフォローしていない人に返信すると、共通する関心事やプロフィールの自己紹介が表示されるというもの。

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画像クレジット:TechCrunch

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