SEO業者はこうして倒産した


これはフィクションであり、登場人物や出来事はすべて架空のものであることをあらかじめお断りしておきますなのである。

住太陽氏がSEOの寓話という面白い記事を書いていたので、自分もSEOについてフィクションを書いてみたくなったのだ。

とは言え、私の話は住氏と違って役に立ちませんけどね。


「すいません、2週間後にはお支払いします。」

綾瀬は電話口で、見えぬ誰かに向かって頭を下げていた。
彼女は私が入社した頃からすでに経理担当の役員だった。
私が入社したころはいつも真新しいルイヴィトンのバッグを持って、かかとが10㎝はあろうかというハイヒールを履いて出勤していた。

しかし、最近は融資の依頼のために金融機関を回るのでかかとのないローファーで毎日出勤しているし、地味なノーブランドのビジネスバッグである。

「はい、大丈夫です。ご迷惑かけて申し訳ありません。・・・では失礼します。」

追い打ちをかけるようにまた電話が鳴る。

また電話口で彼女が謝っている。
今日は月初日なのだ。
うちの会社の支払いサイトは月末締めの翌月末支払である。
今回は心なしかそれ程でもないのだが、毎月この日の彼女は辛そうだ。

私は机に座って受話器を手に取って躊躇する。
テレアポは嫌なのだ。

そもそも自分は営業で入社したのではなかったし・・・。
テレアポなんかすることになるのならSEO会社に入社なんかしなければよかったと後悔することしきりである。

電話が鳴ったので取る。
テレアポするよりマシなのでちょっとだけほっとする。

「もしもし金町不動産です。お世話になってます。佐久間取締役いらっしゃいますか?」

見まわしてみるとさっきまでいたのにいなくなっていた。

「綾瀬はいま席を外しているのですが」
「そうですか、先月の家賃いつ払ってもらえるかわかります?」
「申し訳ございません、私ではわかりかねるのですが・・・。」
「じゃあ、伝えてもらえます?その事務所の大家さん、御社の事務所の家賃で食ってるのね。大家さんの奥さんは人工透析で大変なんですよ。
 御社からの家賃が入らないととっても困るんです。他の支払いを後にしても家賃は先に払って欲しいんですよね。」

「はあ、お伝えしておきます・・・」

確かに大家さんも大変だろうけど、自分も給料が欲しい。
今月も給料は遅配で、10日遅れで半分だけ支給されたが残りはいつ支給されることやらである。

綾瀬が戻ってきたので、電話のことを伝えた。

「そうよね。私も分かってるんだけどね。でもねえ。お金ないのよ。私だってね、役員報酬ろくにもらってないんだから。もう会社に300万も貸してるのよ。」

一応伝えましたって感じであるが、これじゃあ難しいかも知れんな。

テレアポに戻る。

「はい、当社のSEOは絶対順位が上がります。ホワイトハットという安全な手法を取っているので大丈夫です・・・」

今日もアポが取れない。
ガチャ切りである。

前であれば電話が終わってすぐにかけていたが最近はやる気が出ないので、意味もなくGRCを眺めて気を紛らわせている。
しかしまあ、どれもこれも上がってないわw

電話が鳴る。

「羽鳥商店ですけど、お宅に頼んでたキーワードなんだけどさ、まったく検索に出なくなっちゃったんだけどどうしたの?」

またこれか・・・。確認するまでもないがGRCを確認するとやはり圏外に飛んでいる。

「それですね。一時的な下落だと思いますので、あともうしばらくお待ちいただけますか?」

何とかとりあえず事なきを得た。

また別の電話。

「あのさ、待てって言われたから2ヶ月待ってみたんだけどさ、全然順位回復しないよ。どうして?」
「アルゴリズムが変わった影響なんです。当社としても対策をしてますので。」
「おたくさぁ、成功報酬より月額固定の方が得だからお勧めですよって言ったじゃん。でも全然上がらないよね。詐欺だと思うんだけど。」
「すいません、何とかしますので・・・」

私も本当は成功報酬のほうがクレームにならなくていいと思う。
自分だって好きで月額固定を勧めたわけではない。

「上がらないから固定報酬にするんだよ。」

と社長から押し付けられたからである。

ペンギンアップデートの前から上位表示の勝率はすでに下がりまくっていて、課金できるキーワードは2割を切っていた。そして、アップデートを境にして壊滅的に順位が下がり課金できるキーワードは1割を切るまで低下した。

4割ぐらいのキーワードは圏外に飛んだ。
本当であればうちの会社のSEOなんかやらない方がいいと言いたいのが本音である。
この業界の中でも評判が悪い某社や某社や某社のリンクの方がうちよりマシだ。

「何とかするってどうするの?」
「優良なリンクを徐々につけていますのでそのうち回復すると思います。」
「いつ回復するの?」
「あと1ヶ月ぐらいお待ちいただけますか。」
「あんた先月も同じこと言ったよね!」

回復なんかするわけないってわかってる。
何もしてないし。
回復してくれないかなって祈っているだけだ。

「いいよ。もう解約するから!」
「でもまだ御社の場合はまだ3ヶ月契約が残っておりますので・・・」
「なんだよ。まだ払えっていうのか。ふざけんなよ。お前じゃ話にならん。社長を出せ社長を。」
「社長はあいにく不在でございまして。申し訳ございません。」
「いつだったらいるんだよ。」
「さあ、わかりません。」
「わからないって何なんだよ!」

本当にわからないのである。
最近はほとんど会社に来ていない。ふらっと会社に現れて、いつの間にか消えているのである。

「申し訳ありませんが、わかりません。」
「何なんだお前の会社は」

電話は切れた。良かった。

とりあえずインスタントコーヒーを淹れて飲んで一息つく。
テレアポしたくないのでGRCを見ながら気分を紛らわす。

騙しであることは最初は抵抗感があったが慣れた。しかし、受注が取れたとしてもクレームになるだけだからモチベーションが上がるわけもない。

ではなんで辞めないのか?

事務所にいるのは綾瀬と私だけ。
最後の施策担当者も辞めてしまって施策ができるのは、もともと営業担当だった私しか残っていないからである。

いや、それは違うな。

一番社員が多かったころは20人以上いたのだが、大量離脱事件があったり、その後も櫛の歯が欠けるように少しづつ社員が減っていって社員で残っているのは私だけ。
営業部長といえば聞こえはいいが部下は誰もいないし、手取り給与23万で部長って切なくて笑える。むしろ、役付ではない時の方がずっともらっていた。徐々に給料は下がっていき、部長職を拝命した時には入社前より給与が下がったのである。

でも、いまだに私がこの会社にいる理由は・・・

また電話が鳴った。よく電話が鳴る日である。

珍しいことに社長だった。

「今持っているドメインやブログ売却することになったから、ログイン情報まとめて俺にメールしておいて。」

はい?って感じである。

「え?廃業するんですか?」
「違うよ。今の被リンク上がらないだろ。よそからマシなリンクを買うことにしたんだよ。そうすりゃあ、もうちっと課金できるんじゃないか?」
「そうかもしれませんね。」

どこにそんな金があるんだよ。
そもそもこんな腐ったリンク買うやついるのか?

色々疑問ではあったがまとめて社長にメールした。

そんなこんなでろくすっぽテレアポもしないうちに昼休みの時間になった。

「友部さん、もう上がってもいいわよ。」
「え?まだ昼ですけど。」

「社長からは黙っていろって言われたんだけど言っとくね。
実はね、この会社今日で終わりなの。今まで本当にお疲れ様。

残りの給料も退職金も払えないから、事務所にあるもので欲しいものあったら好きに持って帰って。」

いつか来るとは思っていたが、それが今日とは。
ある日会社に出勤したら、会社の中のものがすっからかんになっているとか、借金取りが押し寄せているといったドラマチックな出来事を少し期待していたので、少し肩透かしを食らった感じだ。

欲しい物か・・・。ここにあるパソコンやサーバーってもう5年ぐらい前のものだし、ページプリンタもメンテナンスしてないからかすれて汚れた横筋が印刷される代物だ。

欲しい物か。
綾瀬がずっと世話をしていた机の上の小さなサボテンの鉢植えは可憐な花を咲かせていた。

「これもらっていいですか?」
「え、これが欲しいの?」
「はい。」
「べつにいいけど。」
「ありがとうございます。」

「友部さんはこれから大変だよね。どうもしてあげられなくてごめんなさいね。」
「綾瀬さんはどうするんですか?」
「再来月結婚するの。」
「マジですか?」
「マジです。」
「おめでとうございます。」
「ありがとう。」

私はもう来ることのない事務所を後にして、貯金もないしなぁ、手に職もないしなぁ、綾瀬さん結婚しちゃうんだぁとか色々な想いが去来しては、消えることなく頭の中をぐるぐると渦巻いた。

「全部終わった」

自分で自分に言い聞かせるようにそう呟いたのである。

SEOに投資すべきか否かの現在と未来


SEOはすぐに結果が出るものではない。
そこを勘違いするクライアントが多いし、初心者のアフィリエイターも然りだ。

アフィリエイターのほとんどは、成果が出る前に挫折すると言われているが恐らくこれが理由だと思う(アフィリエイターではないので実はよく分かりません)。
特に個人のアフィリエイターはリスティングといったお金のかかる手法は最初から使うことができず、どうしても自然検索経由での集客がメインになってくる。
そうなると、ある程度記事を書いてみて、

「全然来ないわ」

というところで挫折してしまう。
以前、松岡修造氏の名言を紹介したことがある。

100回叩くと壊れる壁があったとする。
でもみんな何回叩けば壊れるかわからないから、
90回まで来ていても途中であきらめてしまう。

どれくらいまで頑張れば成果が出るのかわからないので、途中であきらめてしまうという比喩だ。

SEOで成果を出すことのできないサイトの多くはこれである。
90回どころか30回ぐらいであきらめているのではないか?
と思うのだ。

まずは気合の入った記事を100記事ぐらい作ってみましょうよ?
そうすれば成果が出る可能性が出てくる。

まともな記事を100記事作るには手間がかかるだろう。
その程度もできない、やりたくないのであればSEOで集客するのはあきらめたほうがいい。

と言っているのだ。
時間は金と同じく重要な資源だ。

その資源の振り分け先として、SEOにつぎ込まないほうがいいということなのだ。

中途半端につぎ込むのならばぼぼ無駄になる。

半導体の研究開発をする会社を作り、月間百万円の研究費を使うことに決めた場合を考えよう。

競合が数百億、場合によっては数千億とか投資しているような業界である。
たった百万円ぽっちを投資しても何の役にも立たない。

そんな業界に百万円程度しか投資できないのに参入するのは愚かな選択である。
でも、月間百万円投資できればできる事業もたくさんある。
百万でできる事業をやればいいのだ。

SEOもこれと同じだ。

SEOにつぎ込めるのであればやればいい。つぎ込めなければやらなければいい。
時間、あるいは資金をある程度潤沢にかけることができる。
ならばやることも選択肢に入れてよいだろう。

時は金なりというが、その逆に金で時間を買うこともある程度は可能である。

SEOのためには質のよいコンテンツが必要である。
質のいいコンテンツを作るためには、質のいいライターを確保する必要がある。

SEOに必要な質のいいライターとは、

「自社の扱う商材に関するテーマについて深い造詣があり、余すことなく表現できるライター」

を指す。
最も良いのは開発者やユーザーサポート担当者など商品について詳しく知っている人、最も良いのは会社の代表者といった詳しくてかつ売れ行きが利害に大きくかかわっている人であると言われる。
これは確かに正しいのだが、これらの人は一般的に多忙である。

コンテンツの企画は社内で行い、いいライターを選定して、しかるべき報酬を払ってやれば社外でも可能だ。

しかるべき報酬とはどれくらいなのか?は状況によって異なってくる。
報酬とは金に限らないからである。
自社サイトがすでに有名サイトと認知されていて、そこに原稿を掲載することがその分野での有名人の証とされるようなサイトの場合であれば金銭的には安くてもいいかも知れない。それまでに積み上げてきた信用こそが報酬である。その信用を得るまでにはやはり相当の投資が必要だ。

一般のサイトであれば報酬イコール金だ。
金を払ってコンテンツを作ってもらう。これは考慮すべき選択肢である。
金で時間を買うのである。
この場合は、十分な資金を用意する必要がある。

先ほどの半導体の研究開発と全く同じである。
十分とは全く言えない金額をかけても成果にはつながりにくい。

とは言え、やってみるまでどれくらい成果がでるのかが分からないのがSEOである。
費用対効果が予想できなければ投資することなどできない。
という考え方もあながち間違ってはいない。

そう考えるのであればSEOには投資をしないほうがいいのかも知れない。

しかし、私はこう問いたい。

「ではあなたの会社は費用対効果が確実なものにしか投資しないのですか?」

研究開発も失敗することがある。
広告も費用をかけても空振りするときがある。

しかし、やらなければ競合他社に敗れるだろう。
結局最後は不確実に賭けなければならないのだ。

SEOもまさしくこれである。

もし費用対効果が不明確だからといって全く投資しなければ、キーワード検索というWebマーケティングにおける最重要とも言える領域を他社に取られる。

それが意味することは何かを考えたほうがよい。

分からなければ10年前を思い出してみるといいだろう。

10年前インターネットで物を買うことはさほど一般的ではなかった。
10年前ネットでゲームをやる人は一部のマニアだった。
10年前新聞を止めてネットでニュースを見ようとは思わなかった。

と考えてみるといいだろう。

今はいいかも知れないが、10年後どうなんでしょう?と思うのである。

短期的にはSEOをやらないという選択肢はあるが、中長期的な戦略としてはSEOに取り組まなくてはならないというのが私の考えである。

※10年後検索エンジンがなくなっている可能性もなくはないが、その可能性は少ないだろう。またコンテンツに取り組むことは検索エンジンがなくなったとしても有用な取り組みであるはずであり無駄ではないはずだ。

5年後SEO業者は何をしているか?


Web&モバイルマーケティングEXPO2014春という東京ビックサイトの展示会があり、SEO業者も何社かブースを出しておりそれなりにまあまあ面白かった。
(リンクを張りたいのだが2014年のページとして適切なページがないので張らない。もう少し考えてほしいものである。もったいない)
被リンク一辺倒という業者はなく、ホワイトハットを謳い文句にした(実際は違うのかもしれないが)SEOサービスにシフトした感があった。

リンクでは飯が食いにくくなったことは私も色々なSEO業者から聞いており、

「いやぁ、最近は本当に上がりにくくなりましたよね・・・」

といった営業担当者の嘆きを聞いたりすることもある。
(どことは言いませんけどね)
今でも被リンクで上がることが多いのも事実であるが、ペナルティでガツンと下がるリスクを考えたら割が合わない。

私は色々なサイトの被リンクを分析したりしているが、ペナルティを食らったサイトを見ていると心配になることがある。
発リンクがある同じページから大量のリンクがあり、それ以外の様々なWebサイトへのリンクが張られている。

結構名前の知られている大手企業や、Webサイトを見ていると良心的な商売をしているような会社も多々ある。
それらの順位を調べていると必ずしもペナルティを受けているとは限らない。
ペナルティを受けてないことが多いのだが、ペナルティ予備軍であると言って差支えない。

コップに1滴ずつ水を垂らしていって、いつあふれるか?
あふれたらアウトだという状況に似ていて、これらのサイトは明日にもペナルティを食らう可能性がある。

実際にはペナルティを食らっていても気が付いていないのかもしれない。
いつも見ているサイトはGoogleでは検索結果上位に表示される(パーソナライズ検索)の働きがあるので、実際は順位が下がっていても気が付いていないのだけかもである。
心当たりがあったら一度確認されることをお勧めする。

さて、やっと本題。

5年後SEO業者は何をしているか?

である。

  1. 完全成果報酬による被リンク販売

    これまでの主流であった完全成果報酬による被リンクを売っているSEO業者は恐らくはまだあると思う。
    完全にSEOスパムを除去することはその頃の検索エンジンにはできていないと私は予想しているのだ。
    しかし、検索順位が上がって成果報酬がもらえる確率が下がる、言い換えれば歩留りが下がってビジネスが難しくなる。

    今と比較して高価なサービスになるだろう。
    歩留りが下がったら一つ当たりの単価を上げるしかないからだ。
    また、進歩したアルゴリズムに対応するためには、被リンクの質を良くしなくてはならないので、これもまたコストの上昇につながる。

    価格帯的にアフィリエイターや中小企業が使えるサービスではなくなるし、かといってブランディングを重視する大企業は使わないだろう。
    ごく一部の高収益キーワードで売り逃げするようなWebサイトで使うか、旬の短い商品のための特設サイトを上げるためといったニッチな用途になってくると思う。

  2. 固定報酬制の被リンク販売
    成果報酬ではなく月額固定、あるいは初回1回のみといった被リンクサービスである。

    現在もこのようなサービスを提供してるSEO業者が多いが、こっちのほうがまだ完全成果報酬よりはビジネスとして残りやすいと思う。
    ペナルティを食らうほどの無茶な張り方ではなく、チョロチョロ張ることで順位はガツンとは上がらないが、

    「ほら、上がったでしょ」

    みたいな有用性の説明をする。
    80位が40位になりましたみたいな感じである。

    あるいは、単独のページではなく多数の下層ページに数本ずつリンクを付けていくといった、サイト全体の底上げといったリンク商品が生まれてくると思う。
    どのキーワードで上がるとも言い切れないので固定報酬制にならざるを得ないし、手間のかかるサービスになりそうなので比較的高額な商品になりそうだ。

  3. 内部改善のコンサルティング
    これで食うのは難しいだろう。
    5年後のGoogleはかなり精度が改善していると想像している。
    クローラービリティが悪くても、論理的にコーディングができていなくても、ページのテーマをそれなりに適切に認識して、相応の順位に近い順位を返すことがかなり多くなっているはずだ。

    よっぽど規模の大きいサイトや、ほんの数パーセントの検索トラフィックの増減が大きな金額の増減につながるようなサイトでもなければ、このようなコンサルティングを頼む意味はなくなっている気がする。

  4. コンテンツ制作業者
    本来検索順位は上げるものではなくて、しかるべき順位まで上がるものである。
    そのしかるべき順位とは、コンテンツの量・質に他ならない。

    制作業者としてのコンテンツの企画力・制作力・デザイン力といった総合力を高めてコンテンツ力でしのぎを削る時代になるのではないか?と思うのだ。
    こうなると、既にSEO業者とは言えないだろうが、これが本来あるべきSEOの姿と言えるかもしれない。

  5. 自社で運営するメディアで食う
    本当にSEOができるならば、自社でメディアを運営したほうが儲かる。
    何故ならば、SEO業者に支払うクライアントは、支払った金額の何倍も何十倍もそこから利益を得ているからだ。

    自社でメディアをもってSEOの力で食う。という方向へのシフトをどのSEO業者も模索していると思う。
    そのためには企画力や、資金力が必要だったりするので簡単ではない。でも、これが成功すれば報酬としてもらえる金額の何倍も何十倍も稼げるのでこれもSEO業者の進む先としては大本命かも知れない。

  6. 異業種に転換する
    SEOの経験や技術が役に立つ業種と言えばWebの制作会社ぐらいしか思いつかないが、この業種は超が付くほどのレッドオーシャンである。
    クラウドソーシングといった発注形態も増えており価格の下降圧力は激しさを増している。正直、Webの制作会社に転換して生き残れるとは思えない。

    むしろ全く違う業種に転換してしまったほうが生き残れるのかもしれない。

  7. 廃業する
    これが実際は多いのではないか?
    前述の全てに失敗したり、資金力がなかったりした場合はこうなる。

    大手は自社メディアの運営やSEO以外の事業の売上比率を増やして生き残り、中小のSEO業者は淡々と廃業していき5年後にはほとんど残っていないのではないか?

    そんな気がしているのである。


どんな業種であってもずっと安泰ということは基本的にはあり得ない。

SEOをやっている担当者は考えなければならないことがあると思う。
SEOというスキルに意味がなくなってしまったらどうなってしまうのか?

5年後を考えたときにどうするべきか?
遠いようで近い将来の話である。

数字だけ見比べる競合分析にどれだけ意味があるか


SEOの競合分析系のツールは数多く存在する。
私はそういったツールを使うことを否定するものではないのだが、使える局面は限定的でありそれに頼ることは危険だという話をしたい。

ツールで分析できる内容というのは、大体こんな感じである。

  1. ページ数あるいはインデックス数
    site:ドメイン名
    で検索結果に表示されるページ数
  2. Googleページランク
    ページランクを見るためのプラグインで見ることができる
  3. ドメインエイジ
    Whoisサービスを使えば取得可能
  4. ページの中の単語数
  5. 形態素解析エンジンを使えば取得可能
  6. ページ内のSEO対象キーワード出現数
    HTMLのソースを見てカウントする
  7. W3Cバリデーションチェック
    HTMLの正しさのチェック
    Another HTML-lint gatewayなどでチェック可能
  8. ページ応答速度
    Google社謹製のツールPageSpeed Insights
    Pingdomなどで計測可能
  9. 被リンク数
    OSE(Open Site Explorer)
    などで取得できる被リンクの数
  10. アンカーテキスト割合
    OSE(Open Site Explorer)
    などで取得されたアンカーテキストを集計して割合を出す
  11. 被リンクIP数
    nslookupサービスを使い、IPを調べれば取得可能

1から7までが内部要因でそれ以降が外部要因だ。
様々な競合分析ツールがあるが、基本的にはこれらの組み合わせで大体成り立っているといっていい。

たとえば、ページオーソリティ・ページ価値といった指標は(まあこれ以外考えられない)リンク元のページのページランクを勘案したのちに、全て合算するといった手法を使っているものと思われる。

さて、これのどこが問題なのだろうか?

まあ、これらの数字は一面の真実(っぽいもの)を表現してはいる。
しかし、下記の点において不十分なのだ。

ツールで分析できる内容というのは、大体こんな感じである。

  1. ページ数あるいはインデックス数
    site:ドメイン名で示される数は正確とは限らない。また、インデックス数が多いことが評価につながるとも限らない。
    内容の薄いページ、重複するページはむしろインデックスから排除しなくてはならない。
    この手のツールを使って、ページ数が非常に多い競合サイトを見ていると上記のようなページの排除ができていないケースが非常に多く見受けられる。
    あくまで目安の一つにしか過ぎないのである。
    まあ、使うケースはあまりにもダメダメなサイトのWebサイトのオーナーから「なんで上がらないんでしょう?」と聞かれたときに「競合は数百ページ、数千ページありますよね。それに比べたら貴社サイトの30ページは少なすぎますよね・・・」といったことを説明するときに使うぐらいである。
  2. Googleページランク
    最近はあまりページランクはあてにはならない。
    ページランクが低いページの方が上位に表示されているケースも少なくない。
    また、
    「貴社サイトはページランクが0と低いですよね。だから上がらないんですよ。」
    と言ってみたところで自分でページランクを上げる術はないのだから、行動指針としてはほとんど役に立たない。
    ページランクは上げるものではなく、結果として上がるものなのだから「努力が足りないのではないか?」という推測による結果を述べているようなもんだ。
  3. ドメインエイジ
    昔はドメインが古いほうが圧倒的に強いことが多かったが、現在はそれ程の差はなくなった。
    とは言えこれも、
    「ドメインエイジが新しいから上がりにくいですよね。」
    って言ってみたところでこれこそまどうにもならない。何の足しにもならない。
  4. ページの中の単語数
    単語数と順位には関係がある。
    とは言え、単語数はSEOの観点から考えるべきものではない。
    ユーザーにとって必要な情報が十分にあるか?といった観点でコンテンツを作ればその結果が単語数である。
    ユーザー視点で見て十分な情報があるどうかという視点で見るべきであり、
    「単語数が少ないから上がらないんだわ」
    と考えると大局を見失う。
  5. ページ内のSEO対象キーワード出現数
    これもあくまでも参考程度だ。
    多すぎても少なすぎてもいけないとも言われたりもするが、別に気にする必要もない。キーワード比率が50%を超えている(5%ではなく50%である)ような例でも上位表示しているケースもある。
    この数字から読み取れる教訓はほとんどないと言っていい。
  6. W3Cバリデーションチェック
    GoogleはあくまでもHTMLチェッカーではない。
    人間が見てわかる程度の正しさであれば通常は問題ない。これを見ても何もわからないし何の参考にもならない。
  7. ページ応答速度
    SEOの観点ではなくユーザーの利便性の観点で応答速度は高めなければならない。。
  8. 被リンク数
    これはSEO業者のセールストークに使われている可能性を考えたほうがよい。
    「リンクが少ないから上がらないんですよ」
    といった感じである。また、リンクの数といっても正確な数字もわからないし、リンクの1本1本の価値も違うので、一概には何とも言えない。
    確かに上位のページは被リンクが多いし、ページランクが高いページからのリンクも多いかもしれない。
    とは言え、これも目安にしか過ぎない。よしんば、正確にわかったとしてもそれが何になるか?という話でもある。
    人為的なリンクであればともかく、自然なリンクは増やそうとしてもそうそう増やせるものでもない。
  9. アンカーテキスト割合
    これが分かったしてもそれがいったい何なのだ?という感じである。
    自サイトの分析をするのであれば意味はある。アンカー過剰はネガティブな要因になる可能性があるので気を付けなくてはならないかも知れない。
    競合サイトの心配をする必要はないわけだし、ましてや競合で上位サイトと同じようなアンカーテキストの割合に近くなるようなチューニングを施すなんてSEO背策は愚の骨頂でしかない。
  10. 被リンクIP数
    人為的な被リンク対策を行っているSEO業者のセールストーク以外にこれは考え付かない。
    「当社のリンクはIP分散がなされていて効果抜群です」
    という言葉を裏付けるため以外にこんな分析に意味があるだろうか?

あまりこのような分析そのものには意味がないと私は考えている。
意味があるケースとしては、

上位表示を狙うには完全に力不足のオーナーに対して競合との差を認識してもらう場合。
上位に表示されているサイトがなぜ上位表示されているかを説明する場合。

この二つであると思う。
だから、何をしようといった次のアクションを考えるのはこれらの分析だけからはできない。
あくまで判断材料の一つであって、それだけを見て、

「ではリンクを買おう」
「ページを競合より増やそう」

と考えることは危険であるということを述べて終わりたい。

書評 渡辺隆広著「ネットショップSEO2014」


久しぶりにSEOの書評である。

kindleの電子本である。
紙の本だとすると91ページ相当ということで、ボリュームも小さく挿絵などもなく、でも818円という強気の値段設定。
でもこの本は絶対に買いである。

ネットショップSEOと書いてあるが

  1. CMSを導入するサイト
  2. ニュースサイトなど多くのコンテンツを保有するサイト
  3. CGM的な要素があるサイト
  4. 大量の情報を扱うサイト

上記のようなサイトを運営しているWebマスターは必読である。

また、

  1. CGMサイトを構築するシステムエンジニア
  2. Webディレクター
  3. Webコンサルタント

といった職業の方にも役に立つだろう。

またSEO担当者やSEOコンサルタントも読むべきである。というか必読といって差し支えないと思う。
渡辺氏ぐらいのレベルのコンサルタントであれば、必要ないのかもしれないがほとんどの人にとっては多くの気づきがあるはずだ。
少なくとも私は至らない点が多いので、この本には多くの学びを得たのである。

最低限のSEOの知識があればわかるよう平易に書いてあるのだが、深い含蓄が込められている。
(とは言え機動戦士ガンダムのたとえは難しくてよく分かりませんでした。すいません・・・)
サラッと書かれている一文の中に込められた過去の経験に想いを致す。
そこに至るまでに試行した数々の試みなどが脈打って伝わってくるようだ。

kindleにブックマークをしながら読んだら、たったの91ページしかない本なのに、ブックマークだらけになった。

この本は書かれている情報の質に比較してとても安いと断言する。
これだけの知見をごく短い時間とわずかな金額で手に入れることができるのは素晴らしいことだ。

私として最も印象深く役立った一節を引用してみる。

過去のコンテンツをアーカイブしておきたい(2013 年のクリスマス用コンテンツを「/xmas2013/」、2014 年のクリスマス用コンテンツを「/xmas2014/」に格納する)ケースでは、たとえば、当年(2013年)のクリスマス商戦ページは「/xmas/」にしておきます。
そして、翌年( 2014 年)のクリスマスを迎える前には、まず「/xmas/」にある 2013 年分のコンテンツを「/xmas2013/」フォルダへ移動し、そして「/xmas/」には 2014 年分のクリスマス用のコンテンツを格納する、というふうにします。
以降は同様に、2015 年になったら 2014 年分は「/xmas2014/」、2015 年は「/xmas2015/」……といった具合に、つねに最新の年のコンテンツが「/xmas/」に入るようにすれば良いのです。

各々URLにはリンクといった資産があるため、変えずに同一にするべきだが、毎年変わるようなページはどうすればいいか?といった話である。
これは言われてみればごくごく当たり前なのだが、SEOの知識で無理やり考えようとするとわけが分からなくなる例だ。URLが変わったらリダイレクトしなきゃ…って考えるとわけがわからなくなる。

2013 年のクリスマス用コンテンツを「/xmas/」から「/xmas2013/」に格納し、「/xmas/」には2014年のコンテンツを用意する場合に、商戦が始まる半年ぐらい前から「/xmas/」から「/xmas2013/」リダイレクトさせてやるようにして、クリスマス商戦が始まったら「/xmas/」には改めて新しいコンテンツを作り、リダイレクトを解除する????

表層的なSEOにとらわれて考えるとこんなややこしいことを考え始める。
運用として不自然で手間がかかるし、SEO的な観点で考えてもこれまた駄目だ。

※以下は蛇足で、どうでもよい話なので読まないこと推奨である。

なぜSEO的な観点で駄目かというと、本来最も評価を高めなければならない今年の商戦の/xmas/というURLの評価は上がりにくくなる。最終的にはリダイレクトを解除しても、/xmas/というURLにリンクの価値が即座にわたることはなく、また相当部分が失われてしまう可能性もある。
で、昨年のページに対して張られていたリンクであるが、その昨年の内容だから張られていたとしても、結局最終的にリダイレクトも解除されてしまうので、そのコンテンツそのものに対するリンクは残すことができない。
結局、この方法はSEO的にもデメリットしかない。これなら最初から/xmas2013/というURLで公開した方が遥かにましである。

脱線が長くなった。

検索エンジンに対して新しいURLに評価を渡してやることに極端にとらわれる必要はないってことだ。
渡辺氏の書いている解決策は自然で、ごく普通に考えればこうなるという当然の帰結である。

この例をはじめとしてごく普通にごく自然にごくシンプルに考えることが最も正しいことを教えてくれる。
正しい考え方によって、ユーザービリティもSEOも両立させられることが分かる。

この本は知識を身に着けるというよりも、正しい考え方を学ぶ本だと言える。

またWebサイトは作って終わりではなく、普通は作ったところからがスタートだ。拡張、更新が命である。
通常SEOは静的な状態においてどうなすのが正しいのかという視点で語られることが多い。
どのように運用していくべきか?についても含蓄のある示唆が数多く含まれている。


分量も少なくさらっと読めるので是非一読されたい。

簡単に読める本は一見馬鹿にされがちだが、難しいことをわかりやすく簡単に表現することは並大抵ではできない。
血肉にするほど深い理解がなければできないことである。このようなものを書けるのはやはり業界の第一人者だからだろう。

ペナルティでなくても検索順位が大きく下がってしまう原因


順位が大きく下がった場合にはペナルティではないか?
と焦るかもしれない。というか焦る人がほとんどだろう。

しかし、ペナルティとは限らないということを今回は書いておきたいのだ。

※ペナルティという言葉が一般的に使われる状況は実際はあいまいで、二つの意味を含んでいる。
ネガティブな要因によってアルゴリズムによる順位計算の結果大きく順位が下がる場合と、スパムを発見されたことによってオペレーターが手動で順位を下げる「マニュアルアクション」の2種類がある。
詳しくはSEO Japanの記事Google、手動ペナルティをほぼ100%ウェブマスターへ報告をご覧ください。
今回はネガティブな要因によって順位が大きく下がる現象、前述の2つをひっくるめてペナルティということにする。

何故にこのようなお題で書いてみたくなったのかというと、ペナルティではないのに順位が落ちた際に、ペナルティかと思っていじくって逆にまずいことになってしまっているサイトを数多く見てきたからである。

ペナルティでもないのに、ナチュラルリンクも否認してしまったり、サイト構造をユーザービリティやSEO的な観点において改悪してしまったりといったことがよく見られる。
このようなことを防ぐための考慮点についてまとめてみたのだ。

1.クローラーが巡回できなくなっている

これは意外に多い。
レンタルサーバーがスパムに対応するために海外からのアクセスを遮断した結果、Googleのクローラーも弾いてしまっているケースだ。このような場合はGoogleウェブマスターツールで確認できる。
クロールエラーの使い方(Googleウェブマスターツール)という非常に分かりやすく、役立つ良記事がnanapiにあるのでご確認いただきたい。
脱線するのだが、最初この記事を見たときは、

「なんでこんなすごい記事がnanapiにあるのだろう?」

と思ったら、記事の最後を見たら辻正浩氏が書いているとあり「さもありなん」と思った次第だ。
ちなみにこの記事であるが、ソフト404の解説は必見である。

2.一時的に下がっただけ

本当に何も原因がなくても一時的に下がる場合がある。
何も修正しなくても1か月ぐらいしてヒョッコリ順位が戻ったりするようなケースもあるので、スパムにあたるようなことをやっておらず、クローラーが正常に回ってこられているのであれば、とりあえずは静観するのが吉であることが多い。

3.同一ドメインの他のページがある

無料ブログなどを使っているとよく生じる問題である。

同一ドメインで検索上位に表示されるのはたいてい1ページのみである。
そのため同一ドメインで(サブドメインが別でもこの問題は生じる)別のページが自分のページの順位を追い抜くと、自分のページは圏外に飛ぶことが多い。
これはごく普通に見られることでやむを得ないことである。

私としては同一ドメインであったとしても、別の人が管理しているブログであればこのような制限に引っかかるのはGoogleのアルゴリズムが間違っていると思っているのだが、現実はそうなのだから仕方がない。

対応策としては独自ドメインに移転するしかない。

4.ほぼ同一のコンテンツが他のサイトにある

原則的に同一のコンテンツについては検索結果上位に2ページ以上表示されない。
代表的なページのみが上位表示されて、あとは表示されなかったり検索順位が著しく下になる。
代表的(とGoogleがみなす)なページと、自分のページの評価が非常に近くても順位は大きく隔たってしまう。

2ちゃんねるのまとめ系サイトを運営しているWebマスターが順位が下がったと言って、Googleに怒りをぶつけているといったケースを見たことがある。
Googleはそもそもその種のサイトを評価しないと最初から明言しているのだから、その種のサイトを作ってGoogleが評価しない怒るのはお門違いなのだ。

アフィリエイトをやるのならまとめサイトではない他の手法を選んでもいいはずだ。
それにもかかわらず、わざわざGoogleが評価しないと言っているまとめサイトをやるのであれば、Google以外から集客を考えるべきなのだ。

5.コンテンツに価値がない

そもそもコンテンツに価値がないケースである。
コンテンツにさほど有用性がなくても順位が上昇する場合もなくはない。

しかし、アルゴリズムの進歩や順位の再計算によってこのようなコンテンツはいずれ順位が下がる。
順位が下がったのは、

あるべき順位に落ち着いた

ということなのだ。
今までの順位のあたりの周辺のサイトと自サイトを冷静に見比べてみて、価値が相応だと思えるかどうかを一度考えてみるのはよいことである。
今の順位が不当に低いと思えば腹が立ったり困惑したりするだろうが、もともとが良すぎだったと思えば納得できるはずだ。これから上げていけばいいと腹をくくるか、あるいはこんなもんで相応だと納得すればいいのだ。


なんにせよ、ペナルティ以外の要因によって検索順位が大きく下がることがあるということを覚えておくのがよい。
これらとペナルティを峻別するため一番大切なことは「気持ちを落ち着けて冷静になる」ことであると最後に述べておくのである。

アクセスはあるのにコンバージョンが取れない場合に確認すべき6つのポイント


いくらアクセスが取れたとしてもコンバージョンが取れなければ意味がない。
検索順位がいくら上がっても、ロングテールで集客できたとしても成功しているとは言えない。

よくあるのがブログといったコンテンツで集客していて、ブログ自体はアクセスがそこそこ取れるようになってきたものの、コンバージョンに結びつかないというケースだ。

最終的にコンバージョンが取れないならブログを運営する労力は無駄だ。
コンバージョンが取れているのかを吟味せねばならない。

少々本題から外れるがブログ運営の功罪に書いておこう。
業務の一環として社員にブログを書かせている会社は多い。
無料ブログを使って書かせている会社は、労力対効果を見ているのだろうか?と心配になる。

結局無料ブログを一生懸命書いても、Amebloといったブログ自体の評価が高まりこそすれ、自社サイトの評価は高まらない。
また無料ブログはそのブログの中でアクセスが完結するように作られているので、自社サイトにアクセスを誘導しにくい。

無料ブログを使って会社のブログを運営されている方は、一度当該ブログから自社サイトにどれだけ誘導できているのかを確認することをお勧めする。
その方法がわからないのであれば、Webサイトの運営自体を見直したほうがよい。

趣味であればともかく、費用対効果がまったくわからないビジネスは基本的にはあり得ない。
費用対効果がまったくわからない状態で何らかの投資を行うことはないはずだ。

ところが、ブログの運営に関してはこれがまかり通っている。

私が思うのは、

「社員の人件費は無料だから」

って考えられているからかもしれない。
どうせ日本の多くの会社は残業をさせたとしても残業代なんか払わないから、多く働かせてもコストアップしないという現実があるせいなのではないかと考えたりしている。
とは言えサービス残業は隠れたコストであって、従業員の気力・体力を使っており会社の支出するコストとしてはゼロではない。
また、クリエイティブな発想というものは、就業時間内には生まれにくいものなので、残業は会社の創造性を損なっている可能性がある。

ベルトコンベアによる流れ作業といった仕事であれば、創造性は必要ないのかもしれないが、会社のブログを更新するような立場や職種であるならば、創造性を発揮するべき立場であるだろう。
もし、ブログの更新に経営的意味がなく、残業になってしまっているのであれば即刻止めねばなるまい。

横道にそれてしまったので本題に戻ろう。

コンバージョンが取れていない場合、確認すべきポイントである。

1.アクセス解析が正しく動いているか?

アクセス解析が正常に動作していないことはありがちである。
特にサイトのリニューアルやページの変更を行った後で、コンバージョンが取れなくなったケースはこれを真っ先に疑わなければならない。

2.問い合わせフォームは正しく動作しているか?

これが正しく動作していないこともよくある。というかありがちである。
何度も私は実際に経験している。
それだけではなく、会員登録のフローが難しすぎて最終的にたどり着けないといったケースもある。

そもそもこんな記事を書いてみようと思い立ったのはこれが理由だ。
今日大手の家電量販店のECショップで大型家電を買おうと思い立ったものの、会員登録が難しく結局途中でギブアップしてしまった(本当に難しかったのだ)という出来事があったためである。

これでは100%、Amazonに勝てるわけがないわってしみじみ思った次第。
買うつもりなのに買えないのだから・・・

3.本当にコンバージョンが取れていないのか?

ブログといったコンテンツは、購入といった意図を持った人は検索からは来ない。
何か知りたいことがあり、その答えを見つけに来ることがほとんどだ。
答えを知ってしまえば直帰するのが普通である。

しかし、このようなことが何度かあると、ユーザーはサイトのファンとなりいずれコンバージョンに至ることがある。

このような場合はアクセス解析で確認する場合には、直接のコンバージョンではなくアシストコンバージョンも確認しなければならない。

ブログページに来たことがあるユーザーがその時ブックマークしたり、あるいはサイトの存在を知り、後日サイト名などで検索したりリスティング広告をクリックしたりする場合は多くある。
このような場合は、アシストコンバージョンとして計測されるので、これを評価せねばならない。

言い換えれば、

「このコンテンツがなかりせばコンバージョンにつながらなかったユーザー」

と言ってもよい(必ずしもそうとは限らないがその可能性が高い)。
これも含めて評価すると、コンバージョンの数字は変わってくるかも知れない。

4.コンテンツがターゲットとしているユーザーと一致しているか?

一致しないユーザーをいくら集めたとしてもコンバージョンするわけがない。
これは特にSEO・SEMについて言いたいことである。

アクセスを集めること自体はそれほど難しいことではない。
しかし、ターゲットとなるユーザーを集めることは難しい。
アイドルのゴシップ記事などを書けば、アクセスは集められるかもしれないがコンバージョンにはつながらないだろう。
そこまで極端な例ではなくても、キーワードツールを使って検索数からコンテンツを発想しマーケティングの視点が欠けてしまうとこのようなことが普通に発生する。

ナチュラルリンクを得るために、ターゲットとするユーザーと違うコンテンツを作成することは戦略的にはありだ。
しかし、それはあくまでコンバージョンを獲るための過程であることに留意せねばならない。

5.コンバージョンへの導線は適切か?

非常に抽象的な表現だが商品やサービス紹介といったページに誘導する仕組みが必要になる。
これが全くない、あるいは弱ければいくらせっかくアクセスを集めたとしてもコンバージョンにつながらない。
そのページを見ている人に対して、興味のありそうな商品やサービスを「適切」に見せる必要がある。
過度に見せるのではない、あくまで適切に見せるのである。

コンテンツを見ている人は何かを買おうと思っていることはまれだ。
そんな人に対して、

「買え買え!」

と勧めたら逆に嫌がられるだろう。適度に、適切に見せることが大切だ。

6.ブランディングを損ねていないか?

アクセスをとろうとするあまりに、余りにもSEOをゴリゴリにやりすぎたり、コンバージョンが欲しくて広告をベタベタ張りすぎたりしていないか?
あるいは、会社やブランドの信頼性を伝えることができているか?
といった点を第三者の視点で見て評価しなくてはならない。

余りにSEOをやりすぎると負のオーラーが漂う嫌な雰囲気のサイトになることがある。
そうなっているサイトも多いのでその観点は忘れないで欲しい。

SEO人同士の関係について少々語ってみることにする


今回はものすごく小ネタである。
SEO人同士の人間関係について感じる種々のどうでもいいことについて語ってみたい。
何の役にも立たないので、興味がなければ時間の無駄なのでスルーを推奨である。

私はSEOをやっている人と話すのが大好きである。
まあ、それ以外の人と話すのも好きなんだが、SEO人と話すのは特に好きだ。
SEOを学び始めてから誰からも教わったことはないし、今後も多分そんなことはないだろう。

SEOは多くの人にとって苦悩の歴史であると思う。
順位が上がらないとか、壊滅的に下がったりとか、検索経由のアクセスが徐々に下がっていってついにはほぼゼロになったりとか・・・。自らの境遇をのろったり、悲嘆にくれたり・・・。まあそんな感じである。

そして苦しい時も誰も助けてくれない。

自分の周辺にいて、相談に乗ってくれる人がいればどれほど楽なことか。
たいていの人は誰かにSEOを教わりたかったはずである。
私なんかも、その昔SEOを始めたばかりの頃はSEOがうまくいっているサイトの構成などを真似していろいろやってみて、でも全然うまくいかず、

「なんでうまくいかないのじゃ!」

と地団太を踏んだことが幾度となくある。
今では真似てもうまくいかない理由っていうのは何となくわかる(全部がわかるとは言わないが)のだが、当時はわからなかった。

実は今でもSEOでわからないことはないわけではない。
っていうかわからないことの方がずっと多いって言ってもよい。
今でも悩むことは多々ある。
辻氏ぐらいのレベルに達することができれば悩まないのかもしれないが、その境地に達することは未来永劫無理そうなので、SEOをやめない限り悩みからは解放される日は来なさそうだ。

たいていは周辺に悩みを解決してくれる人がいないのが普通だろう。
SEOの専業の会社でもSEOを深く知っているコンサルタントは大勢いないだろうし。

SEOをやっている人と話をしてみたくなる。悩みを解決したいっていうのはあるのだが、

「ああ、それ・・・、むつかしいですよね」

って語り合うことがきっと救いなのだと思う。
同じ問題にぶつかって、苦闘しているいわば同士みたいな人たちと話をすることは慰めにもなるし、新たな勇気をもらうことでもある。

私は若いころ昔の文学作品を読んだ時に、この偉大な文学者も同じ問題に悩んでいたのか?ということを知って大いに感動したのである。悩んでいるのは自分だけではない、と知った時に時空を超えた過去の偉人と心がつながった気がしたものだ。解決策がそこになくてもいいのである。

SEOはこれに似ているって思う。
解決不能、あるいは解決困難な問題が多々あり、世界中のいたるところでSEO人がぶつかっている。
ある意味同じ悩みを持った同士のようなものだと思うのである。

これらの人々は古典の文学書と違って、今を生きていて時間を共有しているし、アルゴリズムの変化があったりすれば、

「あああ、それそれ!」

みたいな当事者としての意識を共有しているので、観客ではなく同一のフィールドでプレーしているプレーヤーみたいなある種の連帯感がある。

SEO業者はそれぞれが競合他社だと言えるのに、仲がよかったりするのはその辺に原因があるのではないか?と私は思っているのだがどう思われるだろうか?

でもSEO人には大きく分けて2つのグループというか、派閥のようなものがある。
この2つのグループは決して交わらない。

ホワイトハットとブラックハットではない。

SEOをやってきて力がある人でブラックハットに手を染めなかった人はまずいない。
だからホワイトハットかブラックハットか?はあまり大きな対立軸にならない。

ホワイトハットのSEOを推奨している人でも、実際に会って話をしてみるとブラックハットの話も大好きだったりとかするのがなかなか面白い。
まあ、今はブラックハットをやっていない、あるいはブラックハットはもうメインではやっていないってケースが多い。

では2つのグループは何かというと、Googleを究極において信用しているかいないかだ。

自分でブラックハットをやっていても、Googleを信じているグループはサテライトサイトは登録しなくても、重要なサイトはウェブマスターツールやGoogle Analyticsを導入している。
Googleを信じないグループはこれらを導入しないことを推奨している。

ここまで書けば、ある程度SEOをやってきた人であれば、どのSEO人はどっちのグループに属すのがわかるだろう。

この2つのグループ間には驚くほど交流がない。

2つのグループはPR戦略、ブランディング戦略にも大きな違いがあり、くっきりと別れる。

誰がどっちなの?どうPR戦略が違うの?それぞれのグループにおける力関係は?みたいなことを書くのは週刊誌的なネタとしては面白く、バズるのかもしれないが、止めておくことにするのである。
なんで止めておくのかというと、まあ、そこは大人の事情ってことで宜しいでしょうか?

検索順位に一喜一憂するより考えるべきこと


ここ最近の検索順位の変化は激しくてSEOの界隈はこの話題でにぎわっていた。

パシのアフィリエイトブログの「またしてもGoogleで大きな順位変動を確認

この記事によくまとまっているのでご覧いただけたらと思う。

晴練雨読というSEOをやっている人であれば知らない人はいない有名サイトだが、この「Yahoo!とGoogleの検索順位変動の異常値ウォッチャの記録 – 2014年5月」を見ると大きな変動が見られるし、ディーボ社提供のnamaz.jpは非常にわかりやすく大変動の有様を見せてくれる。
こんな感じだ。

ナマズのグラフ

大変動があったことがよくわかると思う。

一般のサイト管理者もこのような話題に触れたりして、興味を持たれた方も多くいると思う。
SEOの専門家ではなくても、パンダアップデートやら、ペンギンアップデートやら、ハミングバードやら・・・こんなGoogleの順位計算変更について見聞きした人も多いはずだ。
また、これらの変更によってSEO業者が、

「当社SEO対策はハミングバード対応済みです」

みたいなセールストークでSEOサービスを売ったりしているということもあるらしい。
まあ、商魂たくましいというかなんというか、まあ、自分には真似できんわって感じである。

さて、本題である。

検索順位そのものに興味を持つべきではない

というのが今日のお題である。
私はSEOにたずさわっており、多くのWebサイトを管理しているし、自然検索経由のアクセス数がダダ下がりしてしまったような悩ましいサイトの問題も抱えていたりする。そんなわけで、検索順位については意識せざるを得ないのである。

しかし、一般のウェブマスターは基本的に検索順位を見る必要はないと思う。

何故そんなことを言うのか?なのだが理由は二つある。

1.順位を自分で決めることはできない

SEOというものは結局何かなのであるが、自サイトに書かれている情報の価値を正しく検索エンジンに判断してもらう行為である。情報に100の価値があるならば、100に近づけることがSEOだ。
それ以上を狙うのはスパムである。100しかない価値を200であるとか1000であると誤認させようとするのはスパムだ。いずれ落とされるわけだし、それを狙うのはSEOの本道から外れる。

数十ページから百ページ程度のサイトであれば、100の価値を完全に認めてもらうのは無理でも、大部分の割合を認めてもらうのはさほど難しいことではなくなってきた。
だから、どこまで上がるのかは検索エンジンのみぞ知るってことで、それ以上気にしても仕方ないって思うのだ。
入学試験が終わりました、自己採点しました、さて合格しただろうか?
って色々情報収集したりするだろうが、いまさら考えても仕方がないっていうのと似たようなものだと思う。

この順位であるっていうことは、それが現状だと受け入れるしかない。

2.戦うべきは他サイトではなくて自分

コンテンツの価値を継続的に高めていくことが、検索エンジンからの集客を増やす唯一の確実な方法である。
その意味では他サイトがあろうがあるまいが関係ない。
他の選手が誰がいようが陸上競技の選手は日々鍛錬するだろう。
鍛錬したとしても勝てるとは限らないが、鍛錬しなければ間違いなく負ける。

他人のことを気にしてあれこれ情報収集したり、一喜一憂したり、ストレスを溜めている時間があったら、鍛錬をした方が生産的である。
Webサイトの運営もこれと同じであろう。

日頃コンテンツの向上に努めていれば、結果はそれについてくる。

現時点における検索順位が不当だと嘆こうが、スパムサイトが自サイトより上にあろうが、それが現実ってものであり、泣いてもわめいても現実は変わりはしない。
世の中によくいる人々で、うまくいかないのは全て自分以外の要因にしてしまう人がいる。

「上司がえこひいきするから出世できない」
「うちの会社の商材は競合に比べて高いから売れない」
「資金力がないから無理だわ」

といったことをいつも言う人がいる。
まあ、それは正しいのかもしれないよ。でもね、それを言ってもどうにもならないじゃん?
ってわけなのだ。

自分が変えられるのはあくまで自分だけで、自分を取り巻く諸条件を変えることは基本的にはできない。
ならば不平不満を言っている暇があったら、自分自身でできることをした方が生産的だ。

競合サイトを気にするより、自サイトの価値を上げていく方が生産的なのである。

今はまだスパムサイトも多数検索上位に上がってはいるし、価値あるはずのサイトでも順位が伴っていないことも多々ある。
その状況に憤りを感じても仕方がない。いつかは上がると信じて頑張るのがよいと私は思っている。

スパムを行えば短期的には上がるだろう。しかし、100を1000だと見せかけるハッタリはいつまでも通じない。

頑張ればそのうちスパムがあろうが、なんだろうが勝てる日が来るはずだ。
自分のサイトのコンテンツの価値が2000になれば、スパムによって1000と見せかけたサイトに対してもコンスタントに勝てる日が来ると信じて頑張るしかないと思うわけである。

SEOコンサルタントの出自と特徴・誰に依頼すべきか


最近は似たような記事ばかり書いている気もするのだが(単にネタ切れって噂もある)、またしょうこりもなくこんなネタで書いてみるのである。

今回のお題は、

SEOコンサルタントの出自と特徴・誰に依頼すべきか

である。
役に立つかどうかは微妙だが、結構個人的には面白いテーマだという気がしている。
まあ興味があればご覧くださいなのだ。

でははじめよう。

1.SEO業者に新卒で入社してコンサルタントになった人

推測なのだが、SEOコンサルタントと名乗っている(名刺に印刷している)人の中ではこのような出自が多いと思う。
この出自の人は実にスキル・経験がピンキリだ。
なんちゃってコンサルタントもたくさん存在する。

SEO業という業種は参入障壁が非常に低く、誰でもリンクを購入すれば始めることができる。
他のSEO業者からリンクを買ってもいいし、代理店をやってもいい。
社内にSEOのスキルがある人が誰もいなくてもできる仕事だ。

「今までテレアポでコピー機を売ってましたけど、どうにもきついのでSEOを売ることにしました」

みたいななんちゃってSEO業者もある。
こういった会社も含め営業戦略上、「SEOコンサルタント」と名刺に肩書を入れた方が売りやすくなると判断すれば、その日からSEOコンサルタントになる。
新卒の頃からSEOコンサルタントの名刺を持って営業している人もいる。

まあ、新卒の頃からSEO業者にいるコンサルタントにも力のある人もいるのだが、私の知っている限りではそれほど多い感じがしない。それはなぜかというと、

「SEOは知識は教えられても、感覚は教えられない」

からだと思うのだ。
しかるべき書籍を読めば知識としては身につくのだが、なかなかSEOの感覚そのものは教えることが難しく人を育成しにくいわけである。これはSEO業者の共通の悩みではないか?

さて、SEO業者のコンサルタントに依頼するのであれば、どう判断すればいいのだろうか?
まず第一に見分けるべきは、そのSEO業者が自社内で施策をしているかどうかである。
これを見分けるのは難しいが、

  • SEOのブログやソーシャルメディアを運営している
  • SEOの担当者がtwitterなどで他のSEO人たちと盛んに交流している
  • 展示会などにSEOを主商材として自社で出展している
  • 担当者と話をした場で様々なサイトのSEO分析などをさせてみて、納得感のある説明をわかりやすくしてくれた

といった見分け方はできると思う。
特に、「SEOの担当者がtwitterなどで他のSEO人たちと盛んに交流している」このあたりはごまかしが効かないので、判別の方法として有用だろう。

代理店ではなく自社でやっていることがわかれば、一番手堅いのはそのSEO業者の創業メンバーのコンサルタントに依頼するのがベターだ。
新卒で入社した社員でも経験を積んでスキルのある人はいるが、なんちゃってコンサルタントをつかまされる可能性も高いので、そんな可能性があると考えておいていいだろう。

SEO業者に新卒で入社してコンサルタントになった人に頼んでもいいかなと自分が思うのは、SEO業者の総合力をあてにしたい場合である。
複数人のコンサルタントが社内にいて、いつでも相談できるって環境にあり、担当のコンサルタントが人間的に信頼できるのであれば悪くはない。
更に言えばSEOだけではなく、ソーシャルの運用や、リスティング、Web制作の専門家などもそろっていれば申し分ない。

2.中途で入社してコンサルタントになった人

この出自のコンサルタントは1と同じかあるいはそれより多いかもしれない。
これまたピンキリであるが、更に分けてみようと思う。

1)前職では営業をやってました

といった経歴は意外に多い。
営業に限らずITには無関係の仕事をやっていたというケースだ。
この種の人もピンキリだが、天才的なSEOエンジニアなんかはこのような出自が多い。

これは仮説なのだが、私なんかはGoogleというものをある種の人格としてとらえている。

「あいつだったらこんな時、こんなこと言いそうだよな。」

人格の理解によって、こんなことを知人について予測できるようになる。
この予測ができる能力がSEOの感覚なのではないか?
って私は思っている。

「Googleの考え方からすると、こうするとよきにはからってくれるのではないか?」

みたいな感覚があり、理論や実験などで補強され強固なSEOの芯を持っているような人である。
こういう人は業界で有名だったり、SEO会社の中でも中核的な位置を占めていることが多いと感じている。

スキルがあるのかどうかを見抜くのは難しいのは一緒だが、いろいろ評判を聞いてみれば情報が得られる可能性もある。
ソーシャルメディアのアカウントを持っているか聞いてみて、その人の発言だけでなく、交流している様を眺めればよくわかるかもしれない。
私としては結構お勧めであるが、口だけうまいのかもしれないので注意である。

2)以前はWeb制作をやってました

このパターンの人も少ないが存在する。
SEOとデザインは時には相反する要素となることがあるが、このような出自の人はうまく折り合いをつけてくれる可能性がある。

SEOしかやったことがない、あるいはアフィリエイター出身の場合だとブランドイメージを損なうようなゴリゴリのSEOをやってしまう場合がある。
ブランディングを重視しなくてはならないSEOの案件などにおいては、Web制作の経験があるSEOコンサルタントに頼むのがベターであると思う。

3)以前はSEでした

IT関連の職種であり、一見近そうな職種に見えながらもシステムエンジニア出身のSEOコンサルタントは少ない。
私の知人にもSEは非常に多いが、どうもシステムエンジニアリングという仕事と、SEって仕事は意外に遠いように感じる。
SEにSEOのことを説明しても、理屈は分かってくれても納得してもらえないケースが多い。
SEOは定量的に説明できない部分が大きく、どちらかというと文系分野の仕事に属するように感じる。

「じゃあ、それをやったらどんだけ上がるの?」

なんて説明しようがない。

「上がるかどうかわからないんだったら、開発工数なんか割けないよ」

っていうのがごく普通のSEの発想である。
たまにSE出身のSEO人はいるが、インハウス担当者だったりしてあまり表に出てこない。
まあ、私があまり知らないだけなのかもしれないのだが、こういう出自のSEOコンサルタントに出会うことは少ないだろう。

データベースと連携する大規模なサイトのSEOの案件であれば、このようなコンサルタントに担当してもらえればラッキーだがそれを求めるのは難しそうだ。

3.以前はアフィリエイターだった

このケースは比較的多い。
アフィリエイター出身のSEOコンサルタントはとにかく腕力があるのが特徴である。
実戦で鍛えているので、実践に即したSEOの施策を提案してくれるはずだ。
SEO業者に新卒で入社してずっとコンサルタントをやっている人がお公家さんだとしたら、アフィリエイター出身者は野武士のようなもので、ある意味対極をなすような存在である。

また、なんちゃってコンサルタントはまったくといっていいほどいないのもこの出自の人の特徴だ。

たいていブラックハットの施策にも詳しいため、何としても短期に収益化しなくてはならないような案件の場合にお願いするのもよいだろう。
誰よりもブラックハットの手法に詳しく、その上でホワイトハットやるといったコンサルタントもいるのだが、まさしく最強だと思う。

この出自のコンサルタントに依頼をするのはよい選択だが、ブランドイメージを大切にしなければいけない場合、ペナルティを受けてはいけないような場合には注意である。
ビジネスの目的をよく理解して、その上でやってくれるのであればとてもいいが、アフィリエイトサイトと同じようなやり方でSEOされるとまずいことになる可能性が高い。

あともう一つは、アフィリエイトをやっていて稼げなくなった、あるいは疲れたのでコンサルタントに転身したって人もいる。
このような人に頼むと失敗する可能性がある。むしろ何も仕事をしないコンサルタントの方がましかもしれない。


こうやってつらつらと書き連ねてきたが、なかなかにSEOコンサルタント選びは難しいということが改めてわかったような気がしてきた次第である。

SEOコンサルタントが信頼できるか 初心者でもできるチェック8項目

この記事を以前書いたので、合わせて参考にしていただきたい。
かなりなんちゃってSEOコンサルタントに頼む危険性を減らすことができるはずだ。

Webデザイナーの稲垣氏SEO情報の受け取り方と個人的見解(制作向け)という記事を昨日書いており、こちらも合わせてご覧いただけたらと思う。
稲垣氏はWebデザイナーであるが、SEOについての理解はかなりのレベルであり、そんじょそこらのなんちゃってSEOコンサルタントの及ぶところではないと思う。

経営者・ホームページ管理者向け | ホームページの目的を明確にし達成目標を決める


今回は、経営者層及びホームページの管理者、あるいは個人商店で自分でホームページを運用している方に向けて書いた記事である。なので極力専門用語を使わずに平易に書くつもりである。

さて、今回私が言いたいのは、

そのホームページは何のために作ったのか?

なのである。そのそもそも論に立ち返って、何のためにホームページを作ったのか?を再度確認し、やるべきことを明確にすることをお勧めしたいのだ。
経営者層や商店主などには是非読んでもらいたい記事である。
また、ホームページの運営担当者が読んでも気づきがあるかもしれない。

システム開発の話になるが、迷走するプロジェクトには共通して大きな問題があることが多かった。
目的を明確にしていないということである。

プロジェクトが始まる時に、このプロジェクトの目的は何かを簡潔に表現したスローガンみたいなものを全員で合意し、共有する必要がある。これがないプロジェクトは破たんすることが多い。
プロジェクトの目的はこんなレベルで簡潔に作成する。

例えば、

「月次決算の省力化の実施。月次決算を2日で完了させ、経営判断の迅速化、事務コストの削減を図る」
「顧客管理の一元化の実現。顧客対応履歴の担当者・部門間での共有による追客状況の可視化で売上向上を図る」

こんなレベル感である。
プロジェクトの目的があり、目的が達成されることによりどういう恩恵を受けるのか?
が明確である。

これがないと、「会計システムの刷新」といった抽象的な文言だと、各部門や担当者がそれぞれ違うことを期待する。
全く違ったことを期待しながらプロジェクトが進んでいく。
全部実現しようとしたものの予算が足りず中途半端なシステムになったり、大幅に予算も開発期間も超過してしまったり、ろくに使いもしない機能を多数盛り込んで無駄なシステムを作ってしまったり。といったことが発生する。

実はこれはホームページにも当てはまることなのだ。
ホームページ制作も一つのシステム開発のプロジェクトであり、同じような失敗が起こる。
個人商店といったレベルであっても、規模感の差こそあれ同様だ。

ホームページは何のために作るのか?その戦略的な位置づけは何なのか?

ホームページの位置づけを大きく分けると、以下の通りになるだろう。
もちろんこれは一つである必要はなく、これとこれを実現したいといった複数の位置づけでも可である。
達成すべき目標はあくまで概要なのだが、このようなレベルで考えればよいということだ。

  1. 会社案内として使いたい
    達成すべき目標:会社案内パンフレット程度の情報を盛り込んで作成し、社名なり屋号なりで検索して検索の上位に表示される
  2. 来店してもらう
    達成すべき目標:実店舗に来る可能性のあるユーザーを集客し、来店したい欲求を喚起する。
  3. 会社の知名度を高めたい
    達成すべき目標:ホームページに広くユーザーを集め、覚えてもらうようにする
  4. 引き合いを増やしたい
    達成すべき目標:ホームページに見込み客を集め、商品やサービスの魅力を余すことなく伝える
  5. EC・コンテンツの売上を増やしたい
    達成すべき目標:ホームページに商品を欲しい客、あるいは潜在客を集め、購入してもらう
  6. ブランド力を高めたい
    達成すべき目標:自社・あるいは自社ブランドを知っているユーザーを集め、信頼感・親近感・高級感・購入意欲といった感情を高める

結局ホームページの目的はこの5つにほぼ集約されるであろう。
ホームページはこれら全てを可能にし得るメディアである。
だからこそ、ホームページを作る場合において、何をしたいかを明確にしなければならないのだ。

明確にしないままだといずれの目的も達成できない中途半端なホームページが出来上がる。
まさしくシステム開発と同じなのだ。

大企業で予算が潤沢にあるものの焦点が定まらず、いずれの目的も達成できていない例もあるし、中小企業や零細企業では目的を達成するための予算、あるいはかけられる人的資源が足りず目的が達成できていないことが多い。

私は特に中小零細企業についてはこの点を強調しておきたいのである。
ホームページから引き合いをとることは非常に手間のかかることだ。
SEOといった手法によって検索エンジンから集客する、リスティングといった手法で集客する、ソーシャルネットワークからファンを増やし集客する・・・、といった様々な方法があるが、いずれも簡単なものではない。非常に手間がかかるのだ。

もし、ホームページを営業マンだと考え、それ相応に人的資源を投入することができるのであれば、集客を狙うのは営業戦略の上で考慮すべき戦略だ。
しかし、中途半端にしか手間をかけられないのであれば、会社案内だと割り切った方がよい。中途半端に投入した手間は無駄になる。

目的を考えることは最重要であり、その上で目的を達成するために必要な資源が捻出できないのであればきっぱりあきらめる。これがホームページの作成の意外に知られていない重要なポイントである。

SEOについて誰に質問すれば正しい回答が得られるか


私は色々な人から直接SEOの質問を受けるし、またインターネット上の掲示板などでも気が向くと回答したりしている(最近は忙しくてその暇がないのだが)。

さて、私も実はSEOについて全てわかっているわけではまったくない。
私にとってもこの質問は重要だったりするのだ。

さて、では誰に聞くのがいいのだろう?
ちょっとした簡単な質問であれば・・・、と書こうと思ったのだが、

そもそもどんな質問が簡単な質問なのか?

それが分からないのがSEOの初心者である。
実はすごく簡単なことなのに重大ですごく難しい質問だと思ったりする。
この業界では有名なコンサルタントが書いているブログのコメントに、しょうもないSEOの質問を書いているのを見ることがある。
そういうのを見ると一種のやるせなさみたいなものを感じるのだ。
彼らは重大な思い違いをしており、その思い違いに気が付かないことにがっかりすると言うのが正しいだろう。

その思い違いとは

知識・技術は財産である

ということを知らない、あるいは軽視していることである。
多くの人は形のないものに対価を払いたがらない。

知識や技術は最も重要な財産だ。

1週間かかってやっとやれることが、知識があれば10分でできたりする。
技術がない人が挑戦しても達成できないビジネス目標を、技術があればやすやすクリアできたりする。
このような知識や技術の提供に関してはそれに応じた金銭と、敬意を払うべきだ。

お金を払うのは当然である。
それにプラスして敬意を払わねばならないと思っている。
金を払う者が偉いわけではない。
相手から得た報酬を上回る価値を提供する者が偉いのである。
価値あるコンサルタントは確かに高いコンサル料金を取るかもしれないが、対価を大きく上回る価値を提供するから敬意を払われる。
(対価を下回る価値しか提供しないコンサルタントに敬意を払う必要はない)

もし自分がやったら1ヶ月かかったことを、たった1日で解決してくれたとする。
それに対して10万円の対価を払ったとしても、大いにメリットがあり感謝しなければなるまい。
こう考えれば、全てのプロフェッショナルに対して敬意を払わねばならない理由がわかるだろう。
余談になるが、私は飲食店の店員などに対して横柄にふるまう人物が大嫌いである。

さて本題に戻るのだ。

高名なSEOのコンサルタントに対して敬意を払うどころか、金銭的にも対価を払うことなく質問をする人物に対してそんなわけで嫌悪するのである。
敬意を払えば当然無料で質問しようという発想が起こらないはずである。

だから原則的には、

お金を払いましょう

である。
自分が質問をしたいと思う人物は、相談に足る人物だと思っているのだろうから、敬意が必要でお金は大前提である。

敬意があれば、

「おいくらお支払すればご教授いただけますでしょうか?」

という表現になるだろう。
自分のビジネスの規模はごく小さいものなのでこの程度しか払えなくて心苦しいのですが、この金額で教えていただけますでしょうか?
というのはありだが、金を支払うのが嫌だというのであれば、SEOを専門にやっている人に聞く資格はないと思う。

さて、金を払うとして次の問題である。

誰に聞けば正解を教えてくれるのか?

これが意外に難しい。
選択肢としては、

  • SEO業者(上位表示対策が主業務)
  • SEO業者(SEOコンサルティングが主業務)
  • 個人のSEOコンサルタント
  • SEOのブログを書いている人
  • 無料の掲示板

SEOの全ジャンルについて網羅的に知っている人は非常に少ない。
アルゴリズムの全容をつかんでいる人も存在しない。
ポジショントークからあえて嘘を教える人もいる。
正確な知識を持たず間違ったことを教える人もいる。

「知らない」と言ってくれるのならまだいいのだが、嘘を教える人も多くいるのがこの業界の特徴だ。
まあ、SEOに限らず、コンサルタントってものがそもそもそういうものだったりもする、本を書いているから正しいことを言っているとも限らないのも、コンサルティングビジネスの特徴でもあるし。

何を聞きたいかによって答えは変わってくるだろう。

上位表示をするための裏技を知りたければ、上位表示対策を行っているSEO業者出身のフリーのコンサルタントがよい。
料金は業者に頼むより安いし、手持ちのリンク資産を持っていないため上位表示対策を押し売りされる危険性も少ない。
被リンクの危険性の判断やペナルティ解除についても、このような出自のコンサルタントがお勧めである。

アルゴリズムやについて聞きたい場合は、Google社のウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで聞いてみるのがいいと思う。
しかし、あくまで回答者はボランティアなので、正確な解答ではないかもしれない。
時間がかかってもよいなら、賢威フォーラムがいいだろう。賢威というテンプレートを購入した人だけが質問できる掲示板だ。賢威は安価であるため、フォーラムを使うためだけに購入しても損はない。
回答者の松尾氏はSEOに関する知識においては国内屈指のレベルであり、直接回答をもらえることを知っておいて損はないだろう。
(上記リンクはアフィリエイトリンクではないし、ステマでもないことをお断りしておくのである)

Webサイトの構築全般にかかわること、SEOとそれ以外の要件のトレードオフが発生してどっちを優先すべきか?
といった質問は難問である。確かな正解がなく、コンサルタントによっても見解が分かれる質問だ。
SEO以外についても広範囲な知識が求められるので、一部の抜きん出たコンサルタントか、SEOだけでなく様々な問題に対応できるコンサルティング会社しかない。

自信をもってお勧めできるのは住太陽氏辻正浩氏アイレップ社アユダンテ社ぐらいだと思う。
この中で、辻正浩氏は新規の案件を請けていないので(忙しいふりという営業トークではなくて本当に請けてない)、個人レベルでやっているのは住氏だけである。

住氏は日本のSEOの草分けであり、スキルを高めてSEOが自分自身でできるようになるコンサルティングを実施しているのでお勧めできる。

他はどうかというと、

SEOの情報の集め方

この記事中に自分の好きなブロガーがいれば前述のように聞いてみるのもいいと思うが、ほとんどの方がSEO業者の中の人だったりする。
(上記のブロガーがすべてこの難しい問題に答えられるわけではないが、わからないことはわからないと言ってくれるはずだ)
この手の質問はそれ相応の金額を払って、それ相応のコンサルタントに依頼するしかないって月並みな結論に落ち着くのである。

SEOについて誰に質問すれば正しい回答が得られるか


私は色々な人から直接SEOの質問を受けるし、またインターネット上の掲示板などでも気が向くと回答したりしている(最近は忙しくてその暇がないのだが)。

さて、私も実はSEOについて全てわかっているわけではまったくない。
私にとってもこの質問は重要だったりするのだ。

さて、では誰に聞くのがいいのだろう?
ちょっとした簡単な質問であれば・・・、と書こうと思ったのだが、

そもそもどんな質問が簡単な質問なのか?

それが分からないのがSEOの初心者である。
実はすごく簡単なことなのに重大ですごく難しい質問だと思ったりする。
この業界では有名なコンサルタントが書いているブログのコメントに、しょうもないSEOの質問を書いているのを見ることがある。
そういうのを見ると一種のやるせなさみたいなものを感じるのだ。
彼らは重大な思い違いをしており、その思い違いに気が付かないことにがっかりすると言うのが正しいだろう。

その思い違いとは

知識・技術は財産である

ということを知らない、あるいは軽視していることである。
多くの人は形のないものに対価を払いたがらない。

知識や技術は最も重要な財産だ。

1週間かかってやっとやれることが、知識があれば10分でできたりする。
技術がない人が挑戦しても達成できないビジネス目標を、技術があればやすやすクリアできたりする。
このような知識や技術の提供に関してはそれに応じた金銭と、敬意を払うべきだ。

お金を払うのは当然である。
それにプラスして敬意を払わねばならないと思っている。
金を払う者が偉いわけではない。
相手から得た報酬を上回る価値を提供する者が偉いのである。
価値あるコンサルタントは確かに高いコンサル料金を取るかもしれないが、対価を大きく上回る価値を提供するから敬意を払われる。
(対価を下回る価値しか提供しないコンサルタントに敬意を払う必要はない)

もし自分がやったら1ヶ月かかったことを、たった1日で解決してくれたとする。
それに対して10万円の対価を払ったとしても、大いにメリットがあり感謝しなければなるまい。
こう考えれば、全てのプロフェッショナルに対して敬意を払わねばならない理由がわかるだろう。
余談になるが、私は飲食店の店員などに対して横柄にふるまう人物が大嫌いである。

さて本題に戻るのだ。

高名なSEOのコンサルタントに対して敬意を払うどころか、金銭的にも対価を払うことなく質問をする人物に対してそんなわけで嫌悪するのである。
敬意を払えば当然無料で質問しようという発想が起こらないはずである。

だから原則的には、

お金を払いましょう

である。
自分が質問をしたいと思う人物は、相談に足る人物だと思っているのだろうから、敬意が必要でお金は大前提である。

敬意があれば、

「おいくらお支払すればご教授いただけますでしょうか?」

という表現になるだろう。
自分のビジネスの規模はごく小さいものなのでこの程度しか払えなくて心苦しいのですが、この金額で教えていただけますでしょうか?
というのはありだが、金を支払うのが嫌だというのであれば、SEOを専門にやっている人に聞く資格はないと思う。

さて、金を払うとして次の問題である。

誰に聞けば正解を教えてくれるのか?

これが意外に難しい。
選択肢としては、

  • SEO業者(上位表示対策が主業務)
  • SEO業者(SEOコンサルティングが主業務)
  • 個人のSEOコンサルタント
  • SEOのブログを書いている人
  • 無料の掲示板

SEOの全ジャンルについて網羅的に知っている人は非常に少ない。
アルゴリズムの全容をつかんでいる人も存在しない。
ポジショントークからあえて嘘を教える人もいる。
正確な知識を持たず間違ったことを教える人もいる。

「知らない」と言ってくれるのならまだいいのだが、嘘を教える人も多くいるのがこの業界の特徴だ。
まあ、SEOに限らず、コンサルタントってものがそもそもそういうものだったりもする、本を書いているから正しいことを言っているとも限らないのも、コンサルティングビジネスの特徴でもあるし。

何を聞きたいかによって答えは変わってくるだろう。

上位表示をするための裏技を知りたければ、上位表示対策を行っているSEO業者出身のフリーのコンサルタントがよい。
料金は業者に頼むより安いし、手持ちのリンク資産を持っていないため上位表示対策を押し売りされる危険性も少ない。
被リンクの危険性の判断やペナルティ解除についても、このような出自のコンサルタントがお勧めである。

アルゴリズムやについて聞きたい場合は、Google社のウェブマスター向け公式ヘルプフォーラムで聞いてみるのがいいと思う。
しかし、あくまで回答者はボランティアなので、正確な解答ではないかもしれない。
時間がかかってもよいなら、賢威フォーラムがいいだろう。賢威というテンプレートを購入した人だけが質問できる掲示板だ。賢威は安価であるため、フォーラムを使うためだけに購入しても損はない。
回答者の松尾氏はSEOに関する知識においては国内屈指のレベルであり、直接回答をもらえることを知っておいて損はないだろう。
(上記リンクはアフィリエイトリンクではないし、ステマでもないことをお断りしておくのである)

Webサイトの構築全般にかかわること、SEOとそれ以外の要件のトレードオフが発生してどっちを優先すべきか?
といった質問は難問である。確かな正解がなく、コンサルタントによっても見解が分かれる質問だ。
SEO以外についても広範囲な知識が求められるので、一部の抜きん出たコンサルタントか、SEOだけでなく様々な問題に対応できるコンサルティング会社しかない。

自信をもってお勧めできるのは住太陽氏辻正浩氏アイレップ社アユダンテ社ぐらいだと思う。
この中で、辻正浩氏は新規の案件を請けていないので(忙しいふりという営業トークではなくて本当に請けてない)、個人レベルでやっているのは住氏だけである。

住氏は日本のSEOの草分けであり、スキルを高めてSEOが自分自身でできるようになるコンサルティングを実施しているのでお勧めできる。

他はどうかというと、

SEOの情報の集め方

この記事中に自分の好きなブロガーがいれば前述のように聞いてみるのもいいと思うが、ほとんどの方がSEO業者の中の人だったりする。
(上記のブロガーがすべてこの難しい問題に答えられるわけではないが、わからないことはわからないと言ってくれるはずだ)
この手の質問はそれ相応の金額を払って、それ相応のコンサルタントに依頼するしかないって月並みな結論に落ち着くのである。

SEOの性質と限界・他の販促手法


SEOさえできれば、いや、上位表示さえできればWebサイトなんてなんとでもなると思っている方は多いと思う。

確かに、SEO、その中でも上位表示さえできればできることは多くある。
Webサイトにとっては最も必要なことの一つである。

Google Analyticsのコンサルタントとして有名なカグア氏と少しだけお話をさせていただいたことがあるのだが、

「検索上位になるとものすごい金が動くじゃないですか」

と言っていた。

何でもない言葉なのだが、アクセス解析の専門家の発言として、これはすごく重いなってその時改めて思ったのだ。
ロングテールSEOばっかりやっていると忘れがちなのだが、検索数が多くユーザーのモチベーションに直結するキーワードでの上位表示には、とてつもない金銭的価値がある。

しかし、これはあくまである程度SEOがわかってきてから改めて考えればいいことである。
初心者はビッグキーワードでのSEOなど一旦は忘れたほうがいいと思う。
ほとんどは幻想だからである。

私もSEOを学び始めた頃は幻想を抱いていた。

「ターゲットキーワードで上位表示されればサイトは収益化する」
「収益化しないのはターゲットキーワードで上位表示されないからだ」

これらが単なる幻想であったことに気が付いたのは、だいぶSEOをやったあとである。

上位表示されたとしても、
ほとんどの場合1キーワードだけで充分な集客は得られない

からである。

SEOについてよくわからないまま、単独のキーワードでの上位表示にこだわっている方がいらっしゃるのであれば、こんなものだってことを知って欲しい。
また自分がSEOをしているのではなく、業者にSEOを依頼している場合や依頼しようとしている場合が特に問題である。

無理に上位表示させたものの、支払った金額に見合った見返りがないなんてことはごく普通に発生する。
SEO業者に月に何十万円も払っているのに、引き合いが1件もないなんてこともあるわけだ。
なので、SEO業者に頼んで上位表示を依頼する場合は、そのキーワードの有用性を判断してからにして欲しい。
その判断ができないのであれば、SEOを外注すべきではない。

さて、ここまではいうなれば前置き。

特定のキーワードでの上位表示だけではなく、ここから先はSEO全般の話だ。

SEOには限界がある。
その限界とは

検索行動を起こさないユーザーには訴求できない

という当たり前すぎるほど当たり前の真実だ。

「SEO業者であるならば、テレアポなんかしないでSEOで集客すればいいではないか?」

ということはよく言われるが、これは100%正しいわけではない。
Webサイトに集客したいと思っていても、検索エンジンでSEOのことを調べたり、集客の方法について調べたりすることはまずない。

極端な例を挙げてみよう。
政府機関が申し込むだけで10万円相当の電化製品を無料でプレゼントするってキャンペーンをやったとする。
サイトに集めることさえできれば、コンバージョンすることはほぼ間違いないが、SEOで集めるのはすごく難しい。
こんなにニーズがあって、競合が少ないビジネス(実際には存在しないけど)であっても非常に難しいのだ。

この手のとにかく人々に認知させることが重要なビジネスにおいては、インターネット外を除けば「ソーシャルメディア」「ディスプレイネットワーク」「純広告」「Facebook広告」といった手法が第一選択肢となる。

私は様々なWebサイトのGoogle Analyticsのデータを見る機会がある。
ソーシャルメディアがとてもうまく回っているサイトを見ると、大量に集客して、そこからコンバージョンに数多くつながっていたりする。
そういうサイトを見ていると、

「SEOや検索連動型広告なんてたかだか知れてるなあ」

ってしみじみ思う。

SEOは確かに重要な集客手法で、多くの場合で使える。しかし、野球で例えればヒットしか打てない戦略で、ソーシャルメディアはホームランが打てるかもしれない戦略である。
どっちも重要で、「使い分ける」「併用してどっちも狙う」といった戦略が必要だと思うのである。

アフィリエイトと企業のSEO戦略はどう異なるか


スーパーアフィリエイターという人々がいる。
月に数百万円以上の収益をアフィリエイトから得て生活しているような人々である。

このような人々とソーシャルネットワーク上でやりとりをしたり、たまにではあるが実際にお会いして話をすることもある。
話をしてみると、SEOの知識の深さに舌を巻く。

そんじょそこらのインチキSEOコンサルタントなんかとはレベルが全然違う。
アフィリエイターにとっては理論とか倫理とかは割とどうでもよくって、結局のところ「儲かるか儲からないか」が重要だ。
きれいな言い方をすれば「ビジネスとして有用であるかないか」と言ってもいい。

でもそんな言い方はどうでもよくって、私は儲かるか儲からないかがSEOにおいては重要だと思っている。
ホワイトハットを推奨しているのも長い目で見ればその方が儲かるからで、別に倫理的にうんぬんしているわけではない。

アフィリエイターは集客で食っているわけであって、集客できなくなれば食えなくなる。
SEOは死活問題なのだ。

それに比べるとSEO業者のSEOの業務は正直かなりぬるいと思う。
日本のSEO業者のビジネスモデルの多くは成功報酬型のSEOである。

上位表示できれば課金するが、上位表示できなければ課金しない。
このビジネスは一見SEO業者にとっては真剣勝負に見える。

しかし、実際はぬるいのである。
たくさんのキーワードを受注すれば上位表示することもあるので、高めに成功報酬を設定しておけば時おり上位表示したキーワードから多くの収益を得られる。
それで会社の経営としては成り立つのだ。

あるいは月額固定のリンク提供であれば、上位表示しなくても収益が得られる。

SEO業者のほとんどはただリンクを張るだけで生きてきたのだ。
なので、その中で仕事をしているSEOコンサルタント(と名乗る多くのSEO担当者)は、リンクを貼る以外のスキルを必要とされてこなかった。
しかも、絶対に上がらなければならないというプレッシャーもない。

そのような環境で仕事しているSEOコンサルタントとアフィリエイターでは差がつくのは当然だ。

SEOコンサルタントがお公家さんだとしたら、アフィリエイターは野武士のようなものだ。
アフィリエイターは日々戦って生きている。
SEOの知識、技術が並はずれているのは当然すぎるほど当然なのである。

では、

アフィリエイターが企業のSEOをやったらどうなるのか?

であるが、必ずしもいい結果をもたらすとは限らない。

というのが今日のテーマだ。
アフィリエイトと企業のSEOは完全に真逆の戦略であると私は考えている。

一言で表現すると、

アフィリエイトは狩猟民の戦略
企業のSEOは農耕民の戦略

である。

アフィリエイトはここで戦わなければならないという場所の制約がない。
まだ競合が少ない場所をいち早く見つけて、スピード勝負で刈り取る。
新しいビジネス領域や、競合が少ないキーワードを発見していち早く殺到し、ガツガツっとサイトを作って競合より先に収益化する。
ペナルティを受けるというリスクもあるが、そのリスクとスピードの損得勘定を秤にかけたらスピードが優先されることが多い。
最悪サイトを放棄してもいいからだ。

これとは逆に企業のSEOは戦う場所が決まっている。
自社の商品なりサービスなりを売らなければならない。
スピードは大切ではあるが、リスクは最大限に考慮されなければならない。
ペナルティを受けることは場合によっては死を意味する。
.co.jpドメインをペナルティにしてしまうといった事態は絶対に避けねばならない。

スーパーアフィリエイターという人に企業のSEOを依頼すること自体は悪い選択肢ではない。

しかし、注意せねばならないのが発想方法である。

アフィリエイトの発想で企業のSEOをやることは避けねばならない。
安全第一に発想を切り替えてくれるのであればとても心強い味方になってくれるだろう。

しかし、被リンクでまずガツガツ上げていこうって発想でやられてしまうと、とても困ったことになってしまうかもしれない。

リスクをとるSEOがあってもいいと私は思っているのだが、リスクの回避策、軽減策として何を考えているかを納得いくまで質問したほうがいいだろう。
それが充分であり、信頼に足ると思えばやってもらえばいい。
でも、不安であれば依頼しない方がいいし、不信感がある中で業務を行っていくことはお互い(アフィリエイターにとっても)を不幸にすることであるので、やめておくのが賢明だとアドバイスするのである。

知識不要!誰でもできるライバルを蹴散らす究極のSEO(エイプリルフール特集)


今日のテーマは、

SEOなんて簡単だ

である。
他のサイトの順位を下げて、自サイトの順位を上げればいいだけだ。
ただそれだけのことで、別に難しいことなんて何一つありはしない。
それでは下げる方法、上げる方法についてそれぞれ書いてみよう。

1.他サイトの順位を下げる方法

1)ブログのコメント欄やトラックバックを活用する

ペナルティを受けているサイトに対して(自分の管理しているサイトでなくてもいい)ブログのコメント欄があれば、そこからリンクを張ってやる。
見るからにスパムっぽいサイトだと、承認されないから一見真面目っぽくやっているサイトを使うのがコツである。

全部コピーしてパクったサイトをあらかじめ作っておき、ペナルティ警告が来たことを確認してから使ってもよい。
こっちの方が面倒かも知れないが、こっちの方が確実であろう。

同一IPからこれをやると、スパムとして避けられてしまうのでIPを分散させる必要がある。
これを回避する方法としては〇〇〇〇〇などを使うのがよい。

ひとたび発注してしまえば、お金さえ突っ込めば作業者がいくらでもやってくれる。

2)上位表示しているサイトの直帰率を上げる

狙っているキーワードでまずは検索する。
上位表示している他サイトをクリックして、一瞬でブラウザバックで検索結果に戻り自サイトをクリックしたのちに、数ページ見たりしてしばらく滞在する。
自分一人でやっても効果がないので、これもまたIP分散させる必要がある。

3)競合サイトのコンテンツを更新直後にパクリ、自分が管理する別のサイトに掲載する

PubSubHubbubを使い、Googleへのインデックスを急ぐ。
自分の管理下の別サイトの方がインデックスが早ければ、その記事は残し、相手側のインデックスが早かった場合はあきらめて記事を消す。
自分の管理下のサイトを多数作り、あたかも競合サイトが多数のサイトから記事をパクってきているかのようにするのである。

4)競合サイトのサーバーのレスポンスを極端に悪化させる

DDoSという攻撃手法ある。
サーバーに対して大量のリクエストを送り付けて、サーバーが処理できなくしてしまうのだ。
大量のリクエストを送り付けるといっても大量のコンピュータが必要なわけでもない。

ボットネットワークというものがある。

外部から操作することを目的として作られたコンピューターウイルスがある。
このようなウイルスに感染したコンピューターは、ウイルスの作者の意のままに動かすことができる。

このように感染したコンピューターを貸し出すサービスがある。
お金を払えば1万台でも10万台でも使うことができる。

そのようなコンピューター群から一斉に競合サイトに連続してアクセスすることで、競合サイトのサーバーの処理能力を超えさせて全くアクセス不能にさせることができる。
Googleのクローラーもまた競合サイトにアクセスできなくなるため、これが長期間続くと競合サイトの検索順位は下がってしまう。
この手法の強力な点は、サーバーを移転したとしても、ドメインが変わらない限り逃れられないことだ。

2.自サイトの順位を上げる方法

1)直帰率を操作する

1.2)に説明した直帰率の操作を使う。
他サイトの直帰率を上げ、自サイトの直帰率を下げるのだ。

2)SEO業者からタダで被リンクをもらう

被リンクは買わなくてもいい。
タダでもらえる方法がある。
しかも大量に。

その方法は、

ネット上で悪い評判が発生している会社や有名人について、
都合のいい・あるいは中立的な情報を自分のサイト内に書く

これだけである。

なんでこれで被リンクがもらえるのか?
悪い評判を消そうとして、逆SEOという対策を行っている会社は数多くある。

逆SEOとは検索上位から悪評サイトを排除するサービスである。
都合のいい、あるいは中立的な情報が掲載されているページにリンクを張ることで検索順位を上げて、相対的に悪い評判が書かれているページの検索順位を下げることを指している。

だから、これを利用するのだ。
自分のページ中にリンクを張られることを期待して、悪評のある会社や個人についての良い話題を書くと、リンクを張ってもらえるかも知れないわけだ。

一つの会社や一人の個人だけではだめで、多くの会社にや個人について書いてやると、リンクをもらえる確率は書いた数に比例して高まる。

人工的リンクを、自分で張らずに他人から張ってもらうという安上がりな技だ。


※追伸

これらについて私はやったことはない(当たり前である)。
無効な手法もあるし、有効かもしれない手法も業務妨害罪・著作権法違反といった犯罪になる。
絶対やらないようになのである。

ナチュラルリンクを獲得する基本的な考え方


Googleは被リンクを評価しなくなったというデマ情報が出回ったことがあるが、決してそんなことはない。
被リンクはSEOにおける位置づけが低下しているという考え方もあるが、これもまた正しいとは言えない。

被リンクの重要性は全く変わっていない、あるいは逆に高まっているのかもしれない。
位置づけが低下したのは人工的な被リンクである。

2012年ぐらいまでは人工的にリンクをバンバンつければ、バンバン順位が上がったので、SEOと言えばほぼ人工リンクのことだったと言っても差し支えなかった。

なんだかんだといいつつも、コンバージョンが取れるビッグキーワードでの上位表示は、人工リンクによるSEOに占められていたわけだ。
(私自身の見解としては人工リンクはSEOではない。ユーザーにとって不必要なコンテンツが検索上位に表示させようと企てることは最適化の真逆だと思う)

現在は人工リンクでの上位表示が難しくなってきた。
とはいえ、被リンクの重要性が下がっているとは言えない。
今でもGoogleはコンテンツの重要性を判断するための最終的な決め手として、リンクの評価に頼らざるを得ない。
コンテンツの正当性を判断する術がないからである。
内部だけ判断しても、正しいかどうか判断しようがない。

タラバガニ1匹を殻ごとキッチンタイマーで叩いてつぶします。
つぶしたタラバガニを電子レンジに移します。
生クリーム200cc・卵2個・砂糖大さじ5・オリーブオイル300cc・パン粉100gを加え、
湯煎しながらトロリと角が立つまでよく混ぜます。
一口大に丸めて串に刺し40度の油で120分揚げます。
皿に盛って青のり、ハバネロソース、細かくちぎったキッチンペーパーをたっぷりふりかけて完成です。

Googleにはこんなデタラメなレシピの情報があったとしても、これがデタラメかどうかなど判断し得ない。
共起語などもたくさん含まれるので、それっぽくGoogleには映るだろう。

これは極端な例としても、内部だけでコンテンツの正当性を評価するのは不可能なのだ。

弱腰外交でナチスの勃興を助けてしまったネヴィル・チェンバレンの後を受けて、未曽有の国難の時にイギリスの首相になったウィンストン・チャーチルは、

「民主主義は最悪の政治形態であると言える。
ただし、これまで 試されてきたいかなる政治制度を除けば」

という有名な言葉を残している。

リンク評価はこれに非常に似ている。

「リンクは最悪のコンテンツ評価指標と言える。
ただし、これまで 試されてきたいかなる評価指標を除けば」

と言ってもいい。
Google登場前までは数多くの検索エンジンが存在し、内部要因だけでコンテンツを評価していた。
しかし、Googleが導入したリンク評価のアルゴリズムによって、ぼぼすべての検索エンジンは淘汰されるに至った。

確かにリンクはスパムの温床であるのだが、それよりもましな評価指標が存在しないのである。

当面リンクが重要であることは変わらないはずだ。

これまでは人工リンクでも容易に上がったので、天然リンクをわざわざ獲得する必要は低かった。
しかし、人工リンクでは上がりにくくなったり、リスクが増えた結果として天然リンクの価値の重要性はむしろ上がっているとも考えられる。

なので、被リンクは積極的に獲得しに行かねばならないと私は考えている。

どうやってリンクを獲得すればいいのか?
そのキーワードは、

「心を込める」

ことに尽きると思う。
言い換えてみよう。

「愛すること」

でもある。
他のブロガーの記事を読んで、

「面白かった、ためになった。」

といった、感嘆の念や感謝の気持ちがあれば、それを素直にソーシャルネットワークや自分のWebサイトに書く。
良質だと感じたコンテンツに対して、率直に心から感想を述べること。
このような文章は元々のコンテンツを作った人の心を動かす。

私のブログにも時々ピンバックが飛んでくるのだが、内容のいい悪いはともかく記事をよく読んだ上での感想や、補足などがあったりするととてもうれしく感じる。
本当にうれしいのである。

もちろんピンバックを受け入れて、こちらからもリンクするし、相手のブログも読みに行くし、そこに気になる記事があれば紹介したくもなる。
「にんげんだもの」
って相田みつをばりにそう思うわけだ(意味不明)。

逆に、記事について何の言及もなくただピンバックだけ飛ばしてくるようなサイトに対しては、好意を持つどころか逆にスパマーに対するいらだちを感じさせる。
これもまた「にんげんだもの」ってことである(なんのことやら・・・)。

心を動かすには愛がいる。

批判も同様だ。

上辺だけのでは心は動かせない。
愛の反対は憎しみではなく、無関心だという。
相手に対して無関心であることは字面からでも伝わる。
無関心であるにも関わらず、リンクを求められることほどつまらないことはない。

良い記事を書く人を敬愛し、コメントやピンバックを送る。
拡散している記事だけど間違っていればそれをきちんと指摘する。

このようなことを繰り返すと、誰でも結果として品質の高いリンクを得ることができる。
手あたり次第ピンバックするのではなくて、自分が紹介する価値があると確信するWebサイトからだけリンクがもらえるのだ。

遠回りのようだが、被リンクは安全性が重要でリスクを考えれば100本のごみリンクより、良いサイトからの1本のなリンクが重要なのである。
良いサイトからの正当なリンクをもらうためには、他の人のサイトのコンテンツに敬愛の念を持ち紹介することだ。

人間には二つの耳があり、一つの口があるという。

他人の言うことを二つ聴くうちに、一つしゃべるぐらいがちょうどいいという比喩だ。
たくさん他の人のコンテンツを読み、良いと思ったコンテンツを紹介する。
自分が主張したいことよりも、他人の意見をたくさん読む。その結果として、

「これは本当に素晴らしいコンテンツだな、是非紹介したいな」

と思ったコンテンツを紹介する。これが被リンクの極意だと思うわけなのだ。

何も知識がないのに企業のホームページ担当になってしまったら


知識が何もないのに、企業のホームページ担当になってしまうというケースはよくあることだ。
零細企業であれば、たいていホームページ担当者は最初はそんな感じである。

従業員の数が50人ぐらいいるようなそこそこ大きな会社であってもえてしてこんなことが起きる。
単にパソコンが得意だからっていう理由でホームページの担当者にさせられてしまうのである。

パソコンが得意だ。

といってもYoutubeの面白い動画をよく知ってるとか、Yahoo!オークションでものを売り買いしているとか、パソコンの自作が好きとか、そんな理由でパソコンが得意という評価になったりする。
パソコンの自作をするなんていうと、一般の人から見てとてもとてもすごい技術だと勘違いされるかもしれない。
実際はねじ回しだけ以外不要の組み立て家具よりも簡単だ。
こんな理由でホームページ担当にさせられてしまうことはあり得る。

まったくホームページの知識がなくて
担当になった場合どうすればいいのか?

である。
ホームページに関する技術は非常に広く、そして深い。

デザインをするデザイナー、デザインをホームページとして実現するコーダー、検索から集客する技術としてSEO、検索連動型広告から集客するSEM・・・、ホームページに来訪した人の行動を分析して改善計画を作るアクセス解析・・・

といったように、ホームページをビジネスとして成立させるために必要な技術の要素は多岐にわたり、それぞれその分野だけで食っている専門家が存在している。
全ての分野において専門家になるのは不可能だし、一つの分野だけでも極めるのは容易ではない。

ホームページをビジネスとして成功させようとしたならば、容易ではないにもかかわらずこれらのスキルがすべて必要だ。
大手企業ではこれらの技術を持った専任担当者をそれぞれ雇っていることも普通だ。

中小零細企業であったとしても、大手企業でもホームページに求められるものは同じである。
結局のところどのレベルを求めるか?という差であろう。
しかし、中小零細企業であったとしてもすべて大手に劣っていていいわけではない。

中小零細企業も大手企業も同じ土俵で戦えるのがインターネットの世界だ。
創意工夫と努力によって大手と対等に戦いうる。
全ての分野では対等に戦えなくても、限局化した局面では大手企業を圧倒することも可能だ。

実は大手企業であってもすべての要素において、優れた運営をしているわけではないことがほとんどであり勝てないということはない。

とは言え、全然知識がなければどうすればいいのか?

最も重要なのは

ホームページに対してどれだけの期待を会社は寄せているのか

を見極めることだと思うのだ。
たいてい中小零細企業のホームページ担当者というものは、他の業務と兼任である。
総務や経理といった事務業務と兼務だったりするだろう。

現在の仕事だけで余裕がなければ、ホームページの運用まで手が回らないはずだ。
ならば、運用の業務についてはそれがうまくいかなくても、責任が自分に及ばないようにするのがまず第一選択肢だと思う。
でも、それを気にする必要はない。しょせんその程度しか会社は期待していないのだ。

ユーザーからの問い合わせメールにだけはきちんと対応するが、それ以外は業者に丸投げして、自分が非難されないようにするべきだろう。
消極的に見えるが、そもそも主業務をおろそかにしたら怒られてしまうのであれば仕方があるまい。

※自分のスキルアップのためにサービス残業して頑張るというのであればそれはそれでいいと思う。

それとは逆に会社が期待をしており、ホームページの運営業務にそれなりに時間を与えてくれ、成果を出すことが自分の評価になるのであればやらねばならない。

そんな立場になってしまった人に伝えたいことがある。

「ホームページの運営っていうものは成果が見える楽しいものだ」

ということだ。
自分がやったことが成果として反映する面白い業務であるということをまず知ってほしい。
やらされ仕事と思ってやると苦痛だが、自分で主体的に取り組めばこれほど面白い仕事っていうものもなかなかない。
創意工夫が自分の成果として反映する、そんな仕事はあまりないだろう。

私ならこういうことを担当者にお勧めするのだ。

1.ホームページの運営にかかわる全ての分野についての全体像を把握する

このような本はおすすめである。
上記のようなホームページの運営に必要な様々な基礎知識をたった1冊に凝縮して解説した本である。
6人の共著からなるのだが(ほとんど大阪人なのは単に偶然・・・ではないだろう)、著者がその分野の第一人者であり、網羅的に解説された良書だ。
この本をまずは読むことをお勧めしたい。

2.他社のホームページを多数見て自分なりに感覚を養う

デザインのどこが気に入ったか?気に入らなかったか?
様々な情報に対してスムーズにたどり着けたか?

といった点を簡単に文字としてまとめながら見ると、漫然と見るよりも自分なりの視点が養われるようになるだろう。
毎日同業者や、他業者でも自分の会社と同じぐらいの規模の会社などを見たりすると得るものがあるはずだ。
ずっと継続すると、力がついていくだろう。

3.HTMLとCSSは最低限勉強する

1冊でいいのでHTMLの本を買って勉強しよう。
少しはホームページを自分でも作れないと話にならない。
外注するにしても、少しはわからないとまったく業者の仕事の良否の判断が全くできない。

4.SEOとリスティングを勉強する

SEOに関しては無料のいい情報源がある。
Google 検索エンジン最適化スターターガイドというコンパクトにまとまったGoogle社の公式のガイドブックがある。
これを読めば正しい基礎知識を得られる。
怪しい有料の情報源を読むよりはるかによい。

多忙な企業のホームページ担当者はこの程度知っていればまずまず充分だろう。
これを読んで、ホームページを増強すればそこからアクセスを集められるようになるはずだ。

リスティングは少々費用は掛かるが、月間10万円程度予算をかけられるのであれば、即効性のある方法である。
1ページだけでもきちんと自社の製品やサービスの他社にない良いところをきちんとアピールするページを作り、そのページにリスティングで誘導すれば成果が出るのが早い。
日々、改善することでどんどん良くなるのがリスティングの面白いところで、まるでロールプレイングゲームみたいな感じだ。


1.~4.までの過程にはどれくらい時間をかければいいのか?
一通り勉強するのに3か月程度だろうか。

3か月後には、リスティングなりSEOなりで集客するための施策を始められるのではないかと私は思っている。

大変だと思うのだが、これほど手ごたえがあって面白い仕事っていうものもなかなかないと思う。
是非頑張ってほしいと思う次第である。

参考ページ:

やる夫が企業サイトのSEOに挑戦するようです
4年前の記事だが、マンガになっており面白くわかりやすい。今読んでも十二分に通用する内容である。

零細企業のSEO

SEOコンサルティングの営業と契約はどうあるべきか


今回はSEO業者やコンサルタント向けの記事である。
しかしながら、クライアントにも読んでもらいたい記事でもある。

ホワイトハットSEOのコンサルティングをする場合の重要なポイントだ。

被リンクゴリゴリの外部施策しか提供しないのであれば、別に考える必要はない。
提供する内容が契約前にクライアントにわかったとしても、クライアント自身で実施できないからだ。

ところがホワイトハットSEOというものは誰でもできる。
誰でもとまで言うと語弊があるが、Webサイトのコーディングができる人であれば誰でもできる。
もし、コンサルティング契約前に、

「このような点を改善します」

ということをすべて明かしてしまうと、場合によってはすべて終わりになってしまう。
SEOのコンサルタントができて、Webサイトの制作業者にできないサイト改善は何か?それは、

どのようすればSEOの観点から正しい実装になるか

であり、現時点のWebサイトと理想のあり方のギャップがどこにあり、どうすれば理想に近づけられるかの判断である。
これができるからSEOのコンサルタントは飯が食える。

昔の話なのだが、売上高1兆円をはるかに超える大手企業からSEOの提案が欲しいと言われたことがある。
発注することはほぼ確定だから、できるだけ具体的に改善ポイントをまとめて欲しいという要望だった。
なので、時間をかけてサイトを分析して、レポートをまとめたのだが、

「この内容でしたら、自社のコーダーでできますね」

って言われて結局分析しただけ丸損だった。
後日その会社のサイトを見てみたら、私がまとめた内容に基づいてサイトの改善がされていたという腹立たしい経験である。
自分自身が甘かったのが悪いと言わざるを得ないのだが、ではどうするのが正解だったのだろうか?

1.企画段階で準委任契約をまず締結すること

準委任契約とは、成果を明示しない契約と考えればいい。
弁護士に依頼する場合は報酬を払うが、勝訴を確約するものではない。
この種の依頼をする契約が準委任契約だ。

システム開発などの場合では、設計のフェーズではまず準委任契約を締結しておき、設計がきちんと固まってどれくらいの作業量になるかが確定したら、請負契約に切り替えるといった契約形態が正しいとされている。

ところが、SEOのコンサルティングにおいては準委任契約しか普通はあり得ないし、準委任契約を契約する以前をどうするか?なので、こういうわけには普通はいかない。

2.秘密保持契約で縛りをかける

秘密保持契約(NDA:Non-disclosure agreement)は正式契約前に交わすことが多いので、提案を許可なく流用してはいけないという文面を入れて牽制するって方法はある。しかし、これも確実なものではない。

基本的にはSEO施策を無断でやられてしまった場合、盗用であることを立証することは非常に困難で、裁判に訴えるとしても費用がかかるため厳しい。
(本当に裁判は金がかかる。スラップ訴訟という言葉があるが、資金力がある企業側が個人や中小企業を恫喝するために、自らの非を顧みず嫌がらせ訴訟を起こすことである。個人は負担に耐えかねてたいていギブアップしてしまう。結局は金がないと戦えないのである)
しかし、相手が大手であれば、マスコミのネタになることを恐れることもあるだろうし、秘密保持契約でとりあえず守っておくという選択肢は無効とも言えない。

3.結果のみを提示する

Aという改善を行えばBという効果が得られる。
という内容をすべて提案書に入れるのではなく、Bの部分のみを明示する方法である。
まあ、当たり前っていえば当たり前だ。
典型的なのが、情報商材のセールスレターである。

こんなにいいですよ。
って書いておきながら、核心部分は完全にぼかしてある。
本当にBという効果が得られるのかどうか怪しいのが多くの情報商材だ。

情報商材はそれでも信じて買う人だけ買う。

SEOのコンサルティングもこれと同じでいいと思う。

私を信じるのか?信じないのか?

である。
内部施策は一つ一つの施策は効果があるかどうかが確約できるものではない。
積み重ねて初めて成果が出るが、どの施策が実を結んだのかはわからないかもしれない。
あるいは最初は全く成果が出ないかもしれない。
それでも信じてくれるか?である。

それでも信じてくれるクライアントだけが契約してくれればいいと割り切ってしまうのも良い方法であると思う。

4.一部だけ具体案を提示する

確実に効果がありそうな一部の施策についてのみ営業段階で指摘し、効果が検証できたら契約するという方法である。
基本的なSEOの考慮が全くできていないところなどには有効な方法である。
これができれば3.の信頼ができるので、その後スムーズに進めることができるだろう。
理想の一つであるが、いつでも有効とも限らないので万能の営業手法でもない。

5.契約前には一切何もやらない

「提案には最も金が要る。」これを納得してくれるクライアントとだけ付き合う。

最もいい方法である。

信頼にたるといかに思わせるか?3.よりも更に難しいが、最高無上の方法である。
これができるようにするにはどうするか?

ブランド力を高めるしかないのである。

厳しい道のりだが、日々積み上げていくしかないだろう。


最後にクライアント側の方に向けて一言書いておきたい。

ブランド力には本物と偽物がある。
一見ブランドっぽいものにもたくさんフェイクがあるのがSEO業界だ。
それを正しく見極めるのはどうすればいいかについて書いておこう。

真に自信のある人は自分を大きく見せようとしないことに留意してほしい。
SEOの世界における第一人者の多くにお会いしたことがあるが、皆すべて謙虚である。
彼らは自分を飾る必要がない。

虚勢を張っている感じがあればそのブランドは偽物であると疑ってかかったほうがよいだろう。