「このSEO施策って本当に効果あるの?」をSEOコンサルタントが解説してみた2020!

今回は「SEOを全部理解するのは大変なので、まずは手を付けられるところから始めたい」と考えている人向けの記事です。

以下の記事にもありますが、SEOは点で施策を打っても成果につながりづらい側面があります。

素人にありがちなパッチワーク的SEO施策はもうやめよう

とはいえ、各施策の役割を理解して一つずつ実践していくのは時間がかかりすぎてしまう、まずはできることから着手したい、という方向けに、よく質問をいただくSEO施策に関し、1問1答形式で解説してみました。

初心者編

titleタグの調整ってSEO効果 あるの?

効果あります。

ただし前提があり、コンテンツ自体の中身が薄いと、titleタグの調整だけではどうにもならないことが多いです。

狙っているキーワードで検索を行い、そのキーワードの検索結果で上位表示されているサイトのコンテンツを確認してから、titleタグを変えれば上位表示が見込めるかを判断する必要があります。

titleタグを調整すべきなのは、狙いたいキーワードで自社の記事が上位表示されていないのに、自社の記事より内容が不足しているページが上位表示しているケースです。

自分のサイトが重要キーワードを含んでいないため、順位が負けているのだ」と仮説が立てられるのであれば、titleタグを調整することによる順位の伸びしろはあるかなと思います。

競合の方が良いコンテンツをもっている場合は、titleタグの調整よりも競合以上にユーザーニーズに応えられるページにできるように改善していくべきです。 

meta descriptionタグの調整ってSEO効果あるの?

効果あります。

ただしmeta descriptionタグにキーワードを入れても順位向上に直接につながるわけではないと考えています。

meta descriptionタグの主な役割としては、Google検索したときに表示される検索結果画面に並ぶ各Webサイトのtitleタグの下に書かれたテキストになります。

そちらに狙いたいキーワードを含めておくと「ユーザーの検索キーワードと合致する部分が太字で表示されたり」「丁寧に解説してそうだ、という雰囲気が出る」ので、クリック率を高める効果が期待できます。

Googleはmeta descriptionタグ自体がキーワード順位に直接影響する事はないと公式にアナウンスしています。 

Google がサポートしている特別なタグ – Search Console ヘルプ

metaタグ”keywords”は追加した方がいいでしょうか? – Search Console Community 

なお、meta descriptionは正しく設定していたとしても異なるものが検索結果に表示されることがあります。(titleタグも同様です)

その場合は検索キーワードに応じ、本文が引用されます。引用のされ方によっては崩れた文章でユーザーが読みにくい場合がありますので、「このキーワードで検索されるかも」というキーワードは予めmeta descriptionに含んでおくと良いです。(それでも他の箇所が引用されることはありますが。。。)

 

内部リンクの調整ってSEO効果あるの?

効果あります。

前提として理解しておきたいのは、内部リンクは ユーザーが使うものなので、ユーザーが利用しうるリンクを設置する必要があります。

また、ユーザーが利用するページということは、そのページにリンクする価値があるということになり、リンク先が評価対象になることを検索エンジンに伝えるシグナルのひとつであるということです。

わかりやすい例を挙げるとすればトップページです。

パンくずリストを設置しているサイトであれば、すべてのページからトップページにリンクが返っていきます。

それにより、トップページに内部リンクが集中するので検索エンジンから評価されやすくなります。

 

他の例としては、メディアの中で重要なある記事に内部リンクを集中させることで、その記事を評価されやすくします。

たとえばSEOの用語を解説するページで「SEO」のキーワードで検索したときに上位に表示したいとしましょう。

対象サイトの中で

・既に検索エンジンから評価されている他のページ

かつ

・SEOに関連するトピックを扱っていて、SEOのページに自然な文脈でリンクを貼れるページ

から「SEO」のページに向けてたくさん内部リンクを設置してパワーを集めることで評価の向上を見込めます。

逆に全然記事同士の関連性がない内部リンクは効果はほとんどないですし、逆に評価が下がるリスクもあるので 注意が必要です。

 

関連性はどこまでの範囲をいうのか 

「関連性ってどこまでの範囲をいうのか」についてですがSEOのページについてですと

良い:Googleの検索アルゴリズムを解説するページ 

普通:広告なSNSなどの周辺領域を解説するページ

のイメージです。

ただ、個人的には100ページいかないくらいのサイト規模であれば、内部リンクにこだわるよりもサイト全体の力を上げていくために1ページ1ページのコンテンツ品質をしっかり高めることにまず注力すべきだと思ってます。

一方、食べログやホームズのような、数十万、数百万ページ以上あるような大規模なサイトにおいては内部リンクが無数に存在するので、どう制御するかはかなり重要になってきます。

ユーザーや検索エンジンが、サイトの末端の物件のページや、末端の飲食店のページは、階層が深すぎるために、見つけづらいリスクもあります。

記事のテキスト量を増やすのってSEO効果あるの?

ユーザーの悩みや課題解決に役立つ範疇でやるのであれば効果はあります。
ただし、ただ文字数を増やすのはNGです!

・対象キーワードで検索するユーザーが抱えている悩みについてアンケートを取る

・インタビューをし、その悩みをしっかり整理し、テキストにする

・ユーザーへの最適解を記載する

・競合サイトより、情報を充実させる

ができていれば、おのずと順位は上がってきます。

加えて補足すると、テキスト以外のコンテンツにも目を向けた方がよいです。

たとえばビジュアルイメージを伝える写真や、わかりやすくするような図解した画像などです。

動画もユーザー体験を向上させる手段になり得るので、他の手法も駆使してページ改善していくことが望ましいです。

ここから中級者編

被リンクの獲得ってSEO効果あるの?

効果あります。内部リンクと基本的な考え方は同じで、ユーザーが見るに値するページであれば、参考文献や引用元として紹介され、自然な文脈でリンクをもらえます。

以前に比べると被リンクによるSEOのプラス評価は下がったと言われていますが、個人的には依然として重要なシグナルであると考えています。

特に立ち上がったばかりのサイトの場合はドメインパワーがまだまだ弱く、評価されづらい傾向あります。

仮に新規サイトが、関連性が高くてドメインの強いサイトからリンクをたくさんもらえたとしたら、成長速度はかなり早まると思います。

人材や不動産といったSEOの競合性が高い業界で運用歴の長いサイトの場合、SEOの技術的な課題はどこも一定クリアしていて、実際に利用するユーザーの満足度をより高めることが順位評価に影響を与えている印象があります。

ユーザビリティ向上施策すらもやり切っていて、競合サイトと大きな差が出ない場合には、被リンクをどれぐらい獲得しているかという差で、最終的な順位が分かれるケースもあると考えられます。

XMLサイトマップってSEO効果あるの?

効果あります。

ページ数が多いサイトや、ページ数が少なくても更新性が高い場合は有効です。

数百万ページ以上あるような大規模サイトになってくるとクローラーが全部のページを辿り切れない、そもそも内部リンクでは辿れないページ存在してくるケースがあるのでXMLサイトマップは有効な打ち手になるでしょう。

ただし、404のページなど検索エンジンに読み込ませる必要がないページがXMLサイトマップに大量に記載されているとマイナスに 働いてしまうことがあるので注意です。

XMLサイトマップを運用するのであれば、しっかりと記載ルールを決めた上で、クロールさせたいページ をだけに絞って作成していくことが望ましいでしょう。

canonicalってSEO効果あるの?

はい。これも使いどころをしっかりすれば効果は出ます。

前提として理解しておくべきなのは、canonicalはやむを得ず重複ページが発生する場合に、どのURL(ページ)が正規のページかを検索エンジンに伝えるシグナルということです。

例えば、Eサイトで帽子の商品ページがあったときに、青の帽子のページ、赤の帽子のページ、白の帽子のページ、という形式で、ページを分けるケースです。

この場合、ページの内容は帽子の色が違うだけで、その他の情報は全て同じページがたくさん出てきます。

そうしたときに検索エンジンからの評価がそれぞれページに分散しまう恐れがありますが、canonicalを使用することで主となるページを検索エンジンに伝えることができます。

また、記事メディアサイトにおいて、他社の記事をまるっと引用する場合や、自社の記事をまるっと他社サイトに掲載してもらう場合には、オリジナルの発信元に向けてcanonicalを設定するのがマナーです。

個人的な見解としては、一覧ページで1ページ目に対して2ページ目以降のページからcanonicalを向けて制御しているサイトを見かけますが、そこまで気を付ける必要はないと思います。

検索エンジンがその辺りを配慮する精度が上がってきているためです。(稀に記事ページで、その記事の内容が1ページ目から表示させたい場合はcanonicalが必要なケースもあります。)

SNSからの流入が増えるとSEO効果あるの?

直接的な効果はないと思われます。

SNSで話題になり、そのページへの流入数が増える、そのページがあるサイトの運営者に認知され、サイトで紹介されることで外部リンク獲得に繋がるなど、間接的なメリットはあります。

またTwitterやFacebookからのWebページへのリンクはnofollowリンクとして扱われています。このnofollowリンクの意味が、昨年9月に変わりました。
これまでGoogleはnofollow属性のものは、ランキング要因として利用していませんでした。しかし、今後はランキング要因のヒントとして扱われるようになりました。

今後もSNSからのリンクの重要性は上がっていくのではないかと考えています。理由はユーザーの検索行動がGoogleの検索だけでは完結しないケースが増えているからです。

Twitter検索→Google検索、Instagram検索→Google検索の順番でユーザーが調べることもあると思います。

そのあたりの関連性を理解する検索エンジンの精度も今後高まっていくと考えています。

最後に、SNSからのリンクが増えたことで順位が上がった明確な効果検証はできていないですが、SNSで話題になることで、Googleの検索結果に影響を与えるケースは出てきています。

たとえば「100日後に死ぬワニ」が話題になった結果、Googleで「ワニ」と調べた検索結果に「100日後に死ぬワニ」が出てくるようになりました。

 

「このSEO施策って本当に効果あるの?」をSEOコンサルタントが解説してみた2020!ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

【12選】SEOコンサルタントになって良かったこと(と悪かったこと)

こんにちは。
デジタルマーケティング事業部 事業組織基盤ユニットの高尾です。

今日は社員へのインタビューで分かった、「SEOコンサルタントになって良かったこと(悪かったこと)」をご紹介していきます!

スキル面で良かったこと

①情報収集リテラシーが高まる

これは言い換えると「Googleに慣れる」ことでもあります。何か分からないことがあったとき、「この言い方だと期待通りの検索結果が出ない」などが分かるので、検索するのがうまくなります。

②検索結果をむやみやたらに信じなくなる

以前起こったWELQ問題に象徴されるように、ネットの全てが真実とは限らないことを知っているので、より信憑性の高い情報に当たれるようになります。

また、検索エンジンの仕組みを勉強したり、多くの企業のサイトを見ていることで、サイトの意図が見えるようになりました。

(例:個人のブログであれば、「こう書いたほうがインセンティブがある」「アフィリエイトでここに誘導している」など)。

また、ナイルに入ってから記事の更新日を見るようになったり、信憑性をはかる観点が身についたと思います。

③技術系の話が分かるようになる

サーバーのレンダリングなど、CSSやHTMLのコードを見るなど、マーケティング的なことだけではなく、技術的な項目についても、知見が溜まります。

④英語アレルギーが治る

SEOに関する最新のニュースは英語が多いです。なので、大事な情報は英語のニュースから得るようにしています。

ただし、翻訳だとニュアンスが微妙なのと、弊社の場合は自社でSEOニュースやSEO HACKSを発信することから、原文を読むようにしています。
正しく自分で意訳しないと間違った情報になる可能性があるためです。これを繰り返した結果、英語への苦手意識は薄くなりました。

マーケターとして良かったこと

⑤Web以外のマーケティングも考えるようになる

例えば、とある会社では検索結果がCMやテレビ取材の影響を強く受けています。
ウェブだけではなく、幅広いマーケティングを視界に捉えられるようになりました。

⑥ROIも考えるようになる

SEOは投資対効果が見えにくいことから、広告換算したり、「SEOへの投資がいかに資産になるか」について、考えるようになりました。

⑦消費者のインサイトを考える習慣がつく

検索キーワードの検索意図を考えることで、自ずから消費者の状況や属性に関する想像をするようになりました。

これが分かることでSEO的にはお宝キーワード(ユーザのニーズを捉えたキーワード)が分かったりすることもあります。
また、お宝キーワードと、そのキーワードで検索される理由をとらえることができると、ユーザーニーズを深く理解しているため、SEOでの集客だけではなく、CVへの貢献する記事企画を立てられるようにもなります。

クライアントワークで良かったこと

⑧色んな業界に関われる

ナイルでは、さまざまな業種・業界のお客様と関わる機会があります。BtoB/Cどちらのビジネス理解も必要になるため、ビジネスの基礎体力がついた感覚があります。

⑨多様なステークホルダー(経営、マーケ、開発、制作、編集…)と関わる

ナイルのSEOコンサルの場合、お客さんの窓口がさまざまです。

たとえば、

  • 経営トップ、マーケティング部門の部長
  • 技術系の施策をお願いする場合はエンジニア
  • 制作が発生する場合はディレクター
  • コンテンツを制作する場合は編集者

など、様々な立場の方とのやり取りが発生します。

共通言語がない人と会話をすることになるので、共通言語がないなかでも、円滑にコミュニケーションをとる努力や工夫をする習慣をつけることができました。

⑩いろんな会社の役職者から提案や進め方に対しフィードバックをもらえる

案件のなかでは、大企業のマーケティング部長が窓口であるケースもあります。

厳しいフィードバックではありますが、部長クラスがどんな視座を持っているのか?を知ることが出来、それに資する提案になるよう、日々努力しています。

社会人的な観点で良かったこと

⑪正解がない課題に対して最適解を探す/決断する習慣がつく

お客様から際どい質問が出ることがあります。

例えば、「このキーワードでこの方針で記事を書いて、1ページ目に出ますか?」など。

SEOのアルゴリズムは公開されていないため、自ら仮説を立て、検証しながら結果を予測するしかありません。

最適解が定義できないなかで、競合他社の動きなどを見ながら、考え抜いて決断をして、先方に伝える、という習慣ができます。

⑫論理と感性の双方を鍛えられる

SEOでいうと、技術面の話がある一方で、UXやサイトの使い心地のことは感性も使うことになります。

論理ばかりを突き詰めるのではなく、「パっと見イケてるか?」という問いにも向き合っていくので、論理と感性の両方を鍛えることが出来ます。

とはいえ良いことばかりではない

このように、SEOコンサルタントになるのは良いことばかりにも見えますが、以下のようなデメリット(?)もあります。

①業界的な印象が良くない

マーケティングをやっている知り合いに「なんでSEO?」と言われることがあります。とにかく誤解されがちなのがこの領域だと思います。本当は「マーケティングそのものが学べる」のに、一時期のSEO業者の人工リンクの時代などのイメージからか、「Googleのためのもの」「汚いもの」と言われたりすることがあるのは、ちょっと悔しいです。

②Google先生に翻弄される

Google先生のさじ加減に翻弄されることはあります。どれだけ頑張っても、最終的にはアルゴリズム次第。昨今のGoogleのアップデートは「良いものを評価する」方向に動いているからこそ、私達の努力が全くの無駄になることは少ないものの、やっぱり順位が落ちることもあります。(だからこそ、仮説検証能力がつくんですけどね。)

③SEOだけで大丈夫?という目を向けられる

マーケティングをやっている知り合いに「SEOはオワコン」と言われることがあります。確かに、Googleの権威性という難しさがあるものの、SEOはマーケティングの普遍性が高いので実際には終わらない(困らない)と思っていますが、周りからの見られ方としては、厳しい部分もあります。

④マーケティングだけをやればいいわけではない

これは「スキルが付く」ことの裏返しですが、SEOコンサルタントがお客様と相対する際には、マーケティングの理解だけではなく、技術についての知識、HTMLの知識もないと対等に会話が出来ません。周辺知識の量が多く、かつ、泥臭いこともやっていく必要があります。

例えば、「構造化マークアップは重要」という話を1つとっても、「なぜGoogleが力を入れたのか」といった背景を基に、知識や技術をつけないといけないので、つけるべき知識は広範に及びます。

⑤親への説明が大変

親にSEOを説明するのが難しいことです。世代間でITリテラシーの壁があることを痛感します…

SEOコンサルに向いている人はこんな人

上記を踏まえ、SEOコンサルタントにはこんな人が向いているのではないかと思います。

●性格
・凝り性
・お客さん想い
・いい意味で無頓着(小さいことでイライラしない)
・変化に柔軟(ルールが変わっても柔軟に対応できる)

●仕事のスタイル
・考えるのが好き
・成果にコミットできる(上がるまでやる、諦めずにやり続ける)
・戦略・上流マーケだけに強い拘りがない

少しでもピン!と来たらこちら

※ちなみに、この記事の「中の人」はTwitterにてナイルの日常を発信しています。気になった方はフォローしていただけると喜びます!

【12選】SEOコンサルタントになって良かったこと(と悪かったこと)ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

ナイルピックアップSEOニュース抜粋版(2020年2~3月)

SEOに関して起こったニュースをまとめてお送りするSEOニュースのコーナーです。

こちらでは、メールマガジンやeBookとして展開している「SEOニュース最新動向レポート(2020年2月~3月)」を抜粋してお届けしています。

無数にあるSEOニュースのうち、事業にインパクトのありうるものを選んだフルバージョンをご覧になりたい方は、ぜひこちらからご登録下さい。

 

1.loading=lazy属性がウェブ標準に

概要

2月13日のTwitterでGoogleの Houssein Djirdeh 氏は、画像とiframeを自動で遅延読み込みする loading=lazy 属性がウェブ標準になったことを発表しました。

ユーザーがスクロールしていない範囲の画像とiframeの読み込みを延期することで、ユーザーがスクロールしている範囲のコンテンツの読み込みと表示速度が向上します。

【参考】ネイティブLazyloadを可能にするloading=lazy属性がウェブ標準に、Chrome以外のブラウザサポートに期待

ナイルのひとこと

Googleが開発した loading=lazy 属性は、Chrome76で初めてサポートされました。

ウェブ標準になったことで、今後はChrome以外のブラウザのサポートも期待されます。

沢山の画像掲載で表示速度が遅めのサイトを運営している場合は、全ての画像とiframeに loading=lazy 属性を追加しておくことをオススメします。

Lazy Loading属性についての定義と説明

Living Standard — Last Updated 5 March 2020 より引用

 

 

2.SEOにおけるh1タグの重要性

概要

2月25日の記事でSEOソフトウェア会社のMozは、SEOにおけるh1タグの重要性の検証結果を発表しました。

具体的には、ページの大見出しをh1タグでマークアップする効果についてです。

全ページの大見出しをh2でマークアップしていたとあるブログで、半数のページの大見出しをh1に変更しました。

【参考】Are H1 Tags Necessary for Ranking? [SEO Experiment](リンク先は英語)

ナイルのひとこと

結果、h2でマークアップしていた大見出しをh1に変更しても有意な差は出ませんでした。

順位への影響は特段ないとした上で、

  • Googleはtitleタグの代わりにh1を使用することがある
  • 見出しの使用有無とランキングには小さいながらも相関関係がある

などの観点から、階層的な見出しでコンテンツを整理することを推奨しています。

ジョンミュラーのツイート

John Mueller 氏のツイート より引用

3.複数ページにわたる同一FAQのFAQPage構造化データマークアップを禁止

概要

3月2日のブログでウェブマスターの鈴木謙一氏は、2月27日にFAQPage構造化データの英語版ドキュメントが更新されていることを報告しました。

具体的には、「繰り返されるFAQコンテンツ(サイト内の複数のページに出現する同じ質問と解答)がサイトにある場合は、サイト全体に共通のFAQとして1度だけマークアップします。」という文章が追加されています。

【参考】FAQリッチリザルトのガイドラインをGoogleが更新。同じ質問と解答の繰り返しを禁止

ナイルのひとこと

複数ページにわたる同一FAQのFAQPage構造化データマークアップが禁止されたことで、Google側でガイドライン違反と判断された場合はリッチリザルトが表示されなくなる可能性があります。
複数ページにわたるFAQPage構造化データマークアップを実装している場合は、早めに修正されることをオススメします。

 

【参考】FAQPage構造化データの英語版ドキュメント

 

 

eBookの「SEOニュース最新動向レポート(2020年1月~2月)」では、他にも5件のニュースを合わせて、見やすい形で配信しています。ご興味のある方はぜひご一読下さい。

 

ナイルピックアップSEOニュース抜粋版(2020年2~3月)ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

ミルクボーイさんがSEOを説明したら

前提

・ミルクボーイさん、ありがとうございます。

・「ミルクボーイがRPAを説明したら」を書いた、いわさきさん、ありがとうございます。

・言葉足らずな表現や、一部誇張表現がありますが、ご容赦いただけますと幸いです。

・あくまで執筆者個人の見解です。

・SEOに興味をもってくれる方が増えたら嬉しいです。

本編

内海: どうもー、ミルクボーイですー。お願いしますー。

内海: ありがとうございますー。

内海:あーありがとうございますー。 今、外部リンクをいただきましたけどもね。ありがとうございます。

駒場:いま内ポケットになおさせていただきます。

内海: こんなんなんぼあってもいいですからね。ありがたいですよー

内海: ありがとうございますー。僕は筆箱の中にしまわせていただきますー。

 

駒場: うちのおかんがね、有名なWebマーケティングの手法があるらしいんやけど。

内海: そうなんや。

駒場: その名前を忘れたらしくてね。

内海: 有名なWebマーケティングの手法をわすれるってどうなってんねん。それ。

駒場: そうやねん。

 

内海:有名なWebマーケティングの手法やったら、古くからあるメールマーケティングとか、最近はTwitterとかInstagramをつかったSNSマーケティングとかきくよ。

駒場:それがちゃうらしいねんな。

内海:ちゃうの?

駒場:うん。いろいろ聞くけどな、全然わからへんねん。

内海: ほんなら俺がね、おかんの忘れたマーケティング手法一緒に考えてあげるから、どんな特徴いってたか教えてみてよー。

 

駒場: うん。おかんが言うには、正式名称はSearch Engine Optimizationやって言うてた。

内海: ほー。 S・E・Oやないかい。それはもうSEOやがな。SEOってSearch Engine Optimizationの頭文字をとってるんよ。日本語で言うたら検索エンジン最適化や。そんなんもうSEOで決まりやがな。すぐわかったやんこんなん。

 

駒場: わからへんねん。

内海: 何がわからへんのよー。

 

駒場: おかんが言うには、若者に大人気で誰もが憧れるキラキラしたマーケティング手法やって言うねん。

内海:うーん。ほなSEO違うかー。SEOって結構地味やもんね。titleタグを細かく直したり、検索キーワード1つ1つ実際にGoogleに入力して検索結果を調べたり、場合によってはHTMLやCSSのコードを調べたりするもんね。全然キラキラはしてないよ。ほなSEOと違うなー。もうちょっと詳しく教えてみてよー。

 

駒場:うん。おかんが言うにはジョン・ミューラーって人が有名らしい。

内海:SEOやがな!「ジョン」ゆうてジョン・ミューラーの名前が思い浮かぶのは、たぶん日本ではSEOやってる人くらいよ。「ジョン」ゆうたら、たいていおかんが思い浮かべるのは、ジョン・レノンとジョン・F・ケネディなんやから。ジョン・ミューラー知ってるなら、それはもうSEOよ。

 

駒場:それがわからへんねん。

内海:なんでわからへんの。

 

駒場: いや俺もSEOやと思てんけどな、おかんが言うには、めちゃくちゃ簡単で分かりやすい仕組みやって言うねんな。

内海:あー。 ほなSEOとちがうかー。Google検索結果のアルゴリズムはブラックボックスやからね。Googleで働いてる人も全部は分からへんのよ。だから簡単で分かりやすいってことはSEOではないかもしれん。

駒場:そうやねん。

内海:うんー。他になんか特徴言ってなかったー?

 

駒場:うん、おかんが言うには、Googleがこれまでにパンダアップデートとかペンギンアップデートとか、いろんなアップデートを繰り返してるって言ってた。

内海:SEOやないかい。Googleはこれまでに検索の仕組みを何回もアップデートしてるんやから。小さいアルゴリズム変更も含めると毎日アップデートはされてるといわれてるからね。それはもうSEOやがな。SEOで決まりよ。

 

駒場: わからへんねん、だから。

内海: 何がわからへんのー。

 

駒場: おかんが言うには、投資対効果がめちゃくちゃ読みやすいって言うてんねん。

内海: ほなSEOとちゃうやないかい。SEOはね、Web広告と比べて投資対効果を出すのが難しいねん。アルゴリズムが複雑やから1位とれるかどうかは、どんだけ施策を打っても結局は誰にも分かれへんからね。他になんか特徴いってなかったー?

 

駒場: おかんが言うには、YMYLと呼ばれる領域は、特にE-A-Tが重視されるらしい。

内海: SEOやないか。YMYLはYour Money Your Lifeの略よ。Googleはお金や健康に関わる情報の掲載には非常にこだわってるんやから。E-A-TはWebページとかWebサイトの「専門性」「権威性」「信頼性」のことゆうてるんよ。Googleはユーザーに役立つ情報を届けようと必死やからね。

 

駒場:いやー、でもわからへんねん。

内海:なんでわからへんのよー。

 

駒場:おかんが言うには、ブランディングには全く効かないって言うてた。

内海:ほなSEOちゃうがな。ビッグキーワードで1位表示をとれると、その企業のブランド力の誇示にもつながるからね。その特徴はもうSEOや。

 

駒場: うーん、でもわからへんねん。

内海: 何でわからへんのよそれでー。

 

駒場: おかんが言うには、狙ったキーワードでの上位表示には時間がかかるって言うてた。

内海: ほなやっぱりSEOやないかい!SEOはね「旅行」とか「クレジットカード」とか単体のビッグワードで上位表示をするのにはめっちゃ時間がかかるんやから。

 

駒場: わからへんねん。

内海: 何でわからへんのよ!もうSEOしかないやん。

 

駒場: いや俺もそう思うねんけどな、おかんが言うには日本国内でしか通用せーへんマーケティング手法らしいねん。

内海: ほなSEOちゃうやないかい!世界各地で検索結果の見え方は微妙に違うけど、あちこちの国でSEOを専門にして働いてる人がおるよ。他になんか特徴ない?

 

駒場: おかんが言うには、ガイドラインっていうのが発行されていて、それを破るとGoogleからペナルティがあるらしいねん。

内海:SEOやないかい!Googleはユーザーにとって本当に役立つ情報を、分かりやすくとどけなあかんからね。嘘の情報を書いたり、ユーザーやGoogleをだますようなことをするサイトにはペナルティを与えるねん。それはもう厳しいペナルティよ。

 

駒場:でもな、おかんが言うには、SEOではない言うてんねん。

内海: ほなSEOとちゃうやないかい!おかんがSEOではない言うてるならSEOちゃうがな!

 

駒場: そうやねん。

内海: 先言えよ!おれがアルゴリズムアップデートの説明してたときどう思ってたん?

駒場: 申し訳ないなーって。

内海:ほんまに分かれへんがな。どないなっとんねん。

駒場: おとんが言うには、電車広告とちゃうかって。

内海: いや絶対にちゃうやろ!もうええわ!

駒場&内海: どうも、ありがとうございましたー。

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SEOニュース抜粋版(2020年1~2月)

SEOに関して起こったニュースをまとめてお送りするSEOニュースのコーナーです。

こちらでは、メールマガジンやeBookとして展開している「SEOニュース最新動向レポート(2020年1月~2月)」を抜粋してお届けしています。

無数にあるSEOニュースのうち、事業にインパクトのありうるものを選んだフルバージョンをご覧になりたい方は、ぜひこちらからご登録下さい。

 

1.検索結果1ページ目の同一ページ二重掲載廃止

概要

1月24日のTwitterでGoogleは、検索結果1ページ目に表示される強調スニペットと通常検索結果の両方で、同一ページを二重掲載する仕様を廃止したことを発表しました。

しかし、Google検索の強調スニペットに採用されたページが、同じGoogleの検索エンジンを利用するYahoo! JAPANの通常検索結果で表示されず、検索結果自体から消えるという事態が一時的に発生。

現在は、Google検索の強調スニペットに採用されたページは、Yahoo! JAPANの通常検索結果で1位に表示されるよう落ち着いています。 

【参考】
Google、強調スニペットと通常検索結果の同一URLの重複掲載を廃止。ただし検索結果1ページ目に限る
強調スニペットと通常検索の重複解消の余波、ヤフーからの検索トラフィックがゼロになる
ヤフー検索で消滅していた強調スニペットが通常の検索結果として復活する

ナイルのひとこと

Googleは検索結果の多様性を重視しており、今回の変更はユーザーのことを考えた妥当な改善のように思えます。
強調スニペットに採用される検索クエリが多いサイトを運営している場合は、今回の変更による影響をアクセス解析ツールで確認することをオススメします。

画像2

強調スニペットがSEO成功とは限らなくなる?グーグルが検索結果1ページ目の表示を変更 より引用

2.data-vocabulary.orgのサポート終了予定

概要

1月21日の公式ブログでGoogleは、リッチリザルトのためのボキャブラリーとして古くから使用されていた、data-vocabulary.orgのサポートを終了予定と発表しました。

4月6日より、data-vocabulary.orgでマークアップされた情報は、検索結果の特殊表示であるリッチリザルトで対象外となります。

Google・Yahoo!・Bingで共通の仕様を提供するschema.orgの人気の高まりに伴い、schema.orgの開発に集中したいという意図があります。

【参考】Sunsetting support for data-vocabulary(リンク先は英語)

ナイルのひとこと

schema.orgでは、JSON-LD・Microdata・RDFaの3つの構文をサポートしています。
data-vocabulary.orgでマークアップしているサイトは、3月末までにschema.orgのマークアップに変更していきましょう。

画像3

※Sunsetting support for data-vocabulary より引用

3.ファッションアイテムに関するモバイル検索結果刷新(アメリカ)

概要

1月15日の公式ブログで米Googleは、ファッションアイテムに関するモバイルの検索結果を刷新したことを発表しました。

具体的には、Web上のECサイトから人気商品をリスト化し、性別・スタイル・サイズなどの項目で絞り込んだり、複数の関連画像を閲覧できる機能が実装されました。

商品詳細を知りたい or 購入したい場合は、対象のECサイトに簡単にアクセスできます。

【参考】A new way to find clothes, shoes and more on Search

ナイルのひとこと

今後、より多くの検索クエリ・カテゴリ・商品・デバイスに拡大される予定です。
商品を検索結果に表示するには、Merchant Centerへの登録や商品の構造化データの実装が必要です。
ECサイトを運営している場合は、Merchant Centerへの登録や商品の構造化データの実装で、日本での導入に備えてみてはいかがでしょうか?

画像4

A new way to find clothes, shoes and more on Search より引用

 

eBookの「SEOニュース最新動向レポート(2020年1月~2月)」では、他にも5件のニュースを合わせて、見やすい形で配信しています。ご興味のある方はぜひご一読下さい。

 

SEOニュース抜粋版(2020年1~2月)ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

ナイル工務店(架空)を立ち上げ、Googleマイビジネス設定について解説します

最近は弊社のお客様にGoogleマイビジネスのご提案をさせていただくことや、実装支援をすることが増えてきました。

そこでこの記事ではオーナー登録はしたものの、まったく運用ができていない、という方向けに、まずは何をすればいいか?を伝えます。

前提:まずはオーナー登録から!

今回はお客様の中でも特に多い「オーナー登録は済んでいるけど、まったく更新も設定もしていない店舗・企業」を対象にしています。

よって、オーナー登録がお済みでない場合はそちらを済ませていただいてから、この記事で解説する作業などを行ってください。

オーナー登録の有無を確認する方法

ご自身の店舗名を検索し、検索結果上に店舗名が出てきた場合に「このビジネスのオーナーですか」という文言が残っていたら、まだ登録が済んでいません。

▼とんちゃんという、筆者がよくいくチェーンの韓国料理店。オーナー登録を手伝ってさしあげたいです。

Googleマイビジネスアカウントのオーナー登録

もし「このビジネスのオーナーですか?」がでてこなければ、
すでにオーナー確認が取れているので、Googleマイビジネスにログインしていただいて、以下の設定を進めていきましょう!

参考:ビジネスのオーナー確認 – Google マイビジネス ヘルプ

 

登録だけして更新しないのはとてももったいないツールです。
一方で「何をどう更新したらいいか分からない」との声もいただきますので、そちらを解説します!

Googleマイビジネス、ローカル検索とはなにか

最初に簡単にGoogleマイビジネスとはなにかを解説します。

Googleマイビジネスとは無料で店舗の基本情報、地図、写真、口コミなどを掲載できるGoogleのツールです。 

Googleで「魚料理 五反田」と検索すると、以下のような検索結果になります。(2020年1月4日現在)

 

▼スマートフォン版

SP版ローカル検索検索結果

 

▼PC版

PC版ローカル検索結果

 

この検索結果に見えているものが「Googleマイビジネスで登録したローカル情報」です。

もう少し他の事例を紹介します。

「だいぜん 五反田」と調べてみます。

だいぜんは五反田にある魚料理がおいしい居酒屋さんです。

▼スマートフォン版

だいぜん SP版

 

▼PC版

だいぜん PC版

このようにして、お店の情報(ローカル情報)を検索結果に出すことができます。

ローカル情報を登録しよう!

ナイル工務店を立ち上げました

さて、ここからはリフォーム業を営むナイル工務店を立ち上げた想定で、Googleマイビジネスにローカル情報(=お店の情報)を登録していきます。(架空です)

冒頭に記載の通り既にオーナー登録が済んでいる想定で進めていきます。

 

基本情報を登録!

まずは社名、住所、電話番号、営業時間などが実際の内容と一致しているかを確認してください。

Googleマイビジネスに記載のある住所と、自社のHPにある住所が同じかどうかは必ず確認してください。

違っていると、住所を調べたお客様が混乱してしまいます。

 

住所の変更は、Googleマイビジネスログイン後、

左列の①情報をクリックし、

中央部の②ピンのアイコンが立っている項目の鉛筆マークを押してください。

すると、編集画面になるので、正しい住所を入力すればOKです!

 

Googleマイビジネス 基本情報登録①Googleマイビジネス 基本情報登録②

営業時間などの設定は「基本情報」で登録後は基本的には更新不要です。祝日などで変更がある場合は、更新するか、これから説明する「投稿」機能の「最新情報投稿」で営業時間の変更をお知らせしてください。

超重要!投稿を使って集客しよう!

Googleマイビジネスの機能でおすすめしたいのは、日頃の投稿です。
投稿機能で、イベント、クーポン、最新のお知らせをGoogleマイビジネス上に表示することができます。

早速ですがナイル工務店はみなさまの応援のおかげで、設立1周年を迎えました(架空)。
そこで、1周年記念イベント・セールを開催することにします!

イベント(セールなど)を宣伝しよう

「投稿」から「イベントを追加」を選択しましょう。

Googleマイビジネス イベント投稿①

以下のような画面がでてくるので、イベントタイトル、開始日、終了日を記入します。

Googleマイビジネス イベント投稿②

以下のようにイベントtitleの下の「時間を追加」を選択すると、イベントの開始日や終了日だけではなく、時間まで指定できます。

時間限定セールも正しくお知らせできるんです。

Googleマイビジネス イベント投稿③

写真を設定していなくても、イベント名、イベント開催日さえかいておけば、イベントは公開できます。

公開するのが不安なときは、公開ボタンの横のプレビューで、どんなイベントが公開されるか確認できます!

Googleマイビジネス イベント投稿④

「イベントのタイトル」と「イベントの日付」だけ入れて作った、セールのお知らせをプレビューしてみましょう!

▼「イベントのタイトル」と「イベントの日付」だけ入れて作ったイベントのプレビュー

Googleマイビジネス イベント投稿⑤

こちらは省略可能ですが、イベント詳細も追加することができます。

▼一番下にイベント詳細を選択できるボタンがある

Googleマイビジネス イベント投稿⑥

「詳細を追加(省略可)」をクリックすれば以下のように詳細を書けるようになります。

Googleマイビジネス イベント投稿⑦

 

イベントの詳細の下には「予約」などのボタン設置ができる機能が表示されます。

Googleマイビジネス イベント投稿⑧

ボタンの追加をクリックすると、電話番号や問い合わせぺージへのURLのボタンを設置できるようになります。

▼「ボタンの追加」をクリックしたら、ボタンの種類を「電話番号」「予約」などから選べる

Googleマイビジネス イベント投稿⑨

写真、イベントタイトル、イベント日程、詳細を設定して作ったイベントがこちらです。

Googleマイビジネス イベント投稿⑩

所要時間15分ほどでセールのお知らせができました!

今回は一番下の「ボタンの追加」項目で「詳細」を選んだので、「詳細ボタン」が設置されています。これで自社のHPの詳細ページにユーザーは飛ぶことができます。

Googleマイビジネス イベント投稿⑪

クーポンを作る

さて、今日は森泉さんとヒロミさんというDIYタレントが民間放送に出演するようです。DIY関連のお買い物のニーズも増えるかもしれません。ナイル工務店では近年のDIYブームを察知して、リフォーム業だけではなくDIY関連商品も取り扱っています。(架空です)

このタイミングを察知したオーナーは初回限定クーポンを作ることにしました。

左列の①投稿をクリック。
その後中央部の②特典を追加をクリック

 

Googleマイビジネス クーポン投稿①

 

そうすると以下の画面がでてきます。

Googleマイビジネス クーポン投稿②

イベントの作成同様、1番~6番まで追加していきましょう!

 

クーポン詳細を追加したい場合は6番の「詳細を追加(省略可)」を押すと、以下のように詳細の入力欄が現れます。これによりクーポンコードをつくることができますGoogleマイビジネス クーポン投稿③

クーポンは「クーポン名(特典のタイトル)」、「クーポン利用可能日時」を設定すれば公開は可能です!

「今回は、クーポン名(特典のタイトル)」、「クーポン利用可能日時」、「詳細」、「クーポンコード」を設定してみました。

便利なのはクーポンコードをご自身で自由に指定できることです!
お店やお客様にとって意味のある文字列や数列にすると楽しいかもしれません。
また管理のことを考えて、番号分けするのもおすすめです。(クーポンを配布した期間が一目でわかるように、日付を入れるなど)

▼作ったクーポン

Googleマイビジネス クーポン投稿④

マクドナルドのクーポンのイメージで、店頭来店時に見せてもらえればクーポンを適用するイメージで、ナイル工務店(架空)のクーポンを作ってみました。

最新情報を投稿する

新しい商品の追加、メニューの発表、店舗移転など、最新情報を発表できるのが「最新情報」の投稿です。

写真と簡単な一言で最新情報を投稿できます。

▼「最新情報」を投稿すると、ローカル情報のタブに「最新情報」のタブが追加される

Googleマイビジネス 最新情報投稿①

▼最新情報の投稿内容 下に「予約」ボタンも設置できる!

Googleマイビジネス 最新情報投稿②

最新情報はテキストだけで気軽に投稿できるので、イベントやクーポンを予定していない方はまず、最新情報からやってみるのがいいかもしれません!

▼テキストだけの最新情報の場合の見え方

Googleマイビジネス 最新情報投稿③

取り扱い商品を登録!

ナイル工務店はリフォーム会社です。よって、リフォーム相談がサービスの1つにあります。

多くのリフォーム会社が営業マンによる無料相談を実施していますが、ナイル工務店は専門家による相談会を有料で行うことで、顧客満足度を高め、満足していただいたお客様からだけリフォームの発注を受けています。(架空です)

ナイル工務店のこだわりが詰まった「リフォーム相談」というサービス紹介を登録します。

商品の登録方法

左列の①商品を選択し、

中央部の②使ってみる を押してください。

Googleマイビジネス 商品登録①

 

 

すると以下のような画面が現れます。

 

Googleマイビジネス 商品登録②

さあ、登録まで9ステップです!

・・・・多く見えますが、操作は非常に簡単で、慣れれば10分もせずに登録できます。

上記の画像に対応する番号順に解説していきます。

商品の画像や、イメージ画像を設定します。サイズは250ピクセル×250ピクセルです

商品名やサービス名を記載します。

ナイル工務店は、リフォーム会社なので、リフォーム相談サービスを作成します。

カテゴリを選択します。まだカテゴリを設定していない場合、「新しいカテゴリを作成」という選択肢が出ているので、④番に進んでカテゴリをいれましょう

カテゴリを設定します。ダイニングテーブル、ヘッドフォンなど、商品をまとめた種類を入れるイメージです。

価格が固定価格なのか、幅があるのかを選択します。

画像は「固定価格」にしていますが、「価格帯」を選択すると、最低価格~最高価格まで、その商品やサービスの価格帯を設定できます。

⑤番に合わせて金額を設定します。「固定価格」の場合は、その金額を、「価格帯」を⑤番で選んだ場合は最低金額と、最高金額を入力します

商品説明を記載します

もし詳細ページが自社HPにある場合は、詳細ボタンを設定します。

詳細を選択し、URLを貼り付ければOKです。

完了をします

これで商品の設定が終わりました!保存すると、ユーザーが見る画面にはこんな感じで表示されます。

▼五反田のおいしい焼き鳥屋さん

「商品」を登録したのでタブに「商品」が追加されている

Googleマイビジネス 商品・メニュー表示①

「商品」を登録すれば、商品タブが表示され、「メニュー」を登録すればメニュータブが表示されます。

Googleマイビジネス 商品・メニュー表示②

Googleマイビジネス 商品・メニュー表示③

※「商品」や「メニュー」が追加できるかどうかは、ビジネスカテゴリによって変わります。

ビジネスカテゴリは基本情報(Googleマイビジネス管理画面⇒左側の一覧の「情報」)から編集できます。

そのため自社に合ったビジネスカテゴリを選択し、投稿をしてください。

最後に

Googleマイビジネスは最初のオーナー登録は少し時間がかかりますが、登録さえ済めばあとは簡単に更新することができます。

Googleマイビジネスで上位表示される要素として、明言されているものは、

 

  • 検索地点からの距離
  • 情報の正確性
  • 口コミ
  • 写真
  • 知名度

 挙げられます。

参考:https://support.google.com/business/answer/7091?hl=ja

 

情報の正確性に関しては自分たちでコントロールできますよね。

また知名度が今はなくても、ユーザーの検索地点から店舗までの距離が有名店よりも近く、情報の正確性や写真の更新、口コミへの返信がきちんとされていれば、有名店より上位に表示できる可能性があります。

 

Googleマイビジネスは小規模店舗のオーナーの強い味方です。

初回は操作にてこずるかもしれないので、2時間くらい作業時間を確保して、Googleマイビジネスを触ってみてください!

 

ナイル工務店(架空)を立ち上げ、Googleマイビジネス設定について解説しますナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

これだけは理解しておきたい!2019年 SEO NEWS振り返り

遅ればせながら…明けましておめでとうございます。SEO NEWS担当の青木です。

今回は「2019年のSEO」を振り返ることを目的に、毎月発行してきたSEO NEWSから注目ニュースをピックアップしていきます。合計14本です。

今回は重要ニュースのみ選定しましたので、年始の業務が落ち着いたタイミングで改めて2019年のSEOニュースを振り返っていただき、施策の選定等に役立ててもらえると幸いです。

あとは、今年からSEO担当者になる(なった)方にもおすすめです。
ぜひブックマークしていただき、新任の方がいましたら教えてあげてください。

※毎月発行しているSEO NEWSはこちらからダウンロードできます。

1月 Googleしごと検索の導入

Google仕事検索が日本でも導入されました!

参考:求人情報  |  Search  |  Google Developers

ひとこと

アメリカでは2017年6月に導入されていた「Google しごと検索(Google for Jobs)」が日本でも1月に導入されました。
これにより「アルバイト」「求人」などの求職系キーワードで検索すると専用の枠(エンリッチリザルト)に求人情報が表示されるようになりました。

Googleしごと検索(2020年1月18日「渋谷 バイト」検索結果) 2020年1月18日「渋谷 バイト」検索結果


また、多くの場合、通常の検索結果よりも上に表示されます。

導入当初はtitleに「駅から◯分!高時給保証」などの煽りが入るなどのガイドライン違反も見られましたが、
最近はそういった違反もかなり少なくなってきたように感じます。不安な方は改めて確認することをおすすめします。

参考:Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA]: 求人情報ガイドラインを守って、より多くのトラフィックを集めましょう

 

すでに実装されている方で流入数を計測できていないという方は、
以下のサイトなどを参考にGoogle しごと検索経由での流入を確認するといいでしょう。
参考:Googleしごと検索流入を簡単にアナリティクスで分析する方法まとめ – ウェブ企画ラボ

2月 Search Console:ドメインプロパティの導入

Google ウェブマスター向け公式ブログから、Search Console の新機能ドメイン プロパティが実装され、プロパティをまたいだデータ集計がしやすくなりました。

参考:Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA]: Search Console の新機能ドメイン プロパティをご紹介します

ひとこと

ドメインプロパティの導入によって、同じドメインのプロトコル(httpおよびhttps)、サブドメイン(sub.example.comなど)、パス(example.com/directory/など)のデータが、
一括で確認できるようになりました(簡単にいうとサイトへの流入をまとめて確認できるということです)。

たとえばこれまで、以下の3つのURLの流入数は1つ1つ登録しなければGoogle Search Consoleで見ることはできませんでした。

https:hogehoge.com
http:hogehoge.com
https:sub.hogehoge.com

しかし今回の機能の導入により、すべての流入をまとめて確認できます。
httpからhttpsに移行し、合計の流入数を見たい方には嬉しい情報です。

サイトを包括的に確認できることで、異変や問題も気づきやすいでしょう。

この機能を使う上での障壁としては、「DNSレコードを使用して所有権を確認する」ことです。
慣れない人からすると、少し大変だと思いますが、「すごく大変!」というわけでもないので、まだ設定されてない方は下記の記事などを参考に試してみてはいかがでしょうか。

参考:ウェブサイト プロパティを追加する – Search Console ヘルプ

参考:サイトの所有権を確認する – Search Console ヘルプ

3月 prev/nextのサポートを数年前から終了していたことを公表

Google Webmastersの公式Twitterアカウントで、以下のような発表がありました。

Spring cleaning! As we evaluated our indexing signals, we decided to retire rel=prev/next.
Studies show that users love single-page content, aim for that when possible,
but multi-part is also fine for Google Search. Know and do what’s best for *your* users!

引用元:https://twitter.com/googlewmc/status/1108726443251519489

ひとこと

改めて要点をお伝えすると、下記がポイントです。

  • Googleは数年前からprev/nextのサポートを終了していた(2019年3月時点)
  • Bingなど、他の検索エンジンで参考にしているケースもある
  • すでに実装している場合でも削除する必要はない

確かに複数ページにわたる記事コンテンツなどでは、対象のキーワードに対し、1ページ目ではなく、2ページ目以降が適切なケースもあります。
最近では検索結果だけでなく、Google Discoverなどでも、2ページ目以降のページが表示されるのを見かけるようになりましたね。

 

▼参考:Google金谷さんのツイート

複数ページにまたがった一連のコンテンツの関係性を示すページネーション(rel=”next” / rel=”prev”)ですが、Google 検索においてサポートを終了しました。『ユーザーは検索をするときに「すべて表示」ページを好む傾向に』ありますが、これまで通り分割していただいても問題はありません。

引用元:https://twitter.com/jumpingknee/status/1108734294661316614

4月 大規模インデックス削除エラーが発生(解消済み)

Google検索でインデックスのドラブルがあり、一部のページがGoogle検索の結果に表示されなくなるバグが起きました。

参考:Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA]: Google 検索でインデックスの問題が発生: その対処法と教訓

ひとこと

「検索結果にいくつかのサイトが表示されなくなった」というショッキングな問題でした。

結局のところ、ウェブマスターにできることは、URL検査ツールよりインデックス状況を確認することくらいでしょう。
この一件の教訓としては、定期的な情報収集の重要性が再認識された点が挙げられます。
また、鈴木健一さんはこの問題について、「海外SEO情報ブログ」で下記のように述べています。

「人騒がせな」と憤る人もいるかもしれません。
ですが、お金を払ってGoogle 検索に登録しているわけではないので、Googleを非難するのはお門違いのようにも思います。
それに、Google 検索だけに集客を依存していると、Googleからの集客がいざ遮断されたときに困窮するという教訓とも言えます。

引用元:Google検索に技術的な問題が発生、インデックス削除されたサイトも。問題はすでに解消 | 海外SEO情報ブログ

5月 その①モバイル検索結果のアップデート

スマートフォンでの検索結果画面の見え方がアップデートされました。

参考:A New Design for Google Search on Mobile

 

スマートフォンでの検索結果画面のアップデート A New Design for Google Search on Mobileより画像を引用し加工

 

ひとこと

モバイルの検索結果にファビコンが出始めたのはこのタイミングです。
今でもファビコン設定がされておらず、地球儀のマークが表示されたままになっているサイトを見かけることがありますが、個人的にはサイトの認識にもつながるので設定はしておくと良いと思います。

 ※PCの検索結果においても、表示させるテストを行っているようです。

そのほかの変更点としては、
「ページのtitleの上にURL(パンくずリスト)が表示されるようになる」
「広告枠のデザインが、通常の検索結果に近いものになる」などがありました。

モバイルの検索結果画面は、今でも大きく変わり続けています。

画像や動画、ページ内リンクなどをうまく活用し、ユーザーに見てもらえるようなリッチな検索結果を目指しましょう。

参考:検索結果に表示されるファビコンを定義する – Search Console ヘルプ

5月 その②GooglebotのアップデートによりJavaScriptを気にかける必要性が減少

これまでGooglebotは最新のレンダリングエンジンにアップデートされました。
今後、レンダリングエンジンは定期的にアップデートされていくようです。

参考: Google ウェブマスター向け公式ブログ [JA]: Googlebot が常に最新のレンダリング エンジンをサポートするようになります

ひとこと

検索エンジンはJavaScriptが苦手――2019年は、そんな考えが払拭された年であったような気がします。

もちろん、レンダリングはクロールとは別プロセスで実施され、負担であるのは間違いないとは思いますが、「レンダリング時間の短縮」をはじめ1000以上の新機能があり、それらによって個人的にはSEOの観点でJavaScriptがサイトに与える影響を気にかける必要性は減ったと思います。

とはいえ、JavaScriptではリンクの書き方は「a要素」(<a href=”https://example.com/”>~</a>の形)でないと、検索エンジンにリンクと認識してもらえないなど、知っているのと知らないのでは、大きな差になるトピックもありますので、下記の記事などを参考に勉強してみてください。

参考:JavaScript SEO の基本を理解する  |  Search  |  Google Developers

6月 検索結果の多様性を高めるアップデートをリリース

Googleが、検索結果の多様性を高めるアップデートをリリースしました。

Google SearchLiaisonのツイッターアカウントで発表されています。

Have you ever done a search and gotten many listings all from the same site in the top results? We’ve heard your feedback about this and wanting more variety. A new change now launching in Google Search is designed to provide more site diversity in our results….

引用元:https://twitter.com/searchliaison/status/1136739062843432960

ひとこと

要点をまとめると、下記のようになります。

  • 検索結果の多様性のため、検索結果に同一ドメインのサイトから表示するページを2件までにする
  • ここでの同一ドメインとはサブドメインも含める
    ※「https://hogehoge.com」と「https://sub.hogehoge.com/」は同一ドメインとなる。
  • 例外として、表示することによって多様な検索結果になるとアルゴリズムによって判断された場合は、3件以上表示されることがある。

このアップデートにより、「サイト内の同じテーマのコンテンツの有無」や「そのキーワードでサブドメインのページが上位に表示されていないか」など、以前に比べて念入りに確認するようになった方も多いのではないでしょうか。

7月 2019/7/1以降、検索エンジンに認識されたサイトはモバイルファーストインデックス(MFI)をデフォルトに

モバイルファーストインデックスが実装されてから、徐々にモバイル版のクローラーが回ってきています。
Google Search Consoleでモバイルファーストインデックスの通知を受けた方も多いのではないでしょうか。

2019年7月以降は検索エンジンが認識した新しいWebサイトはモバイル版のクローラーがデフォルトになるようです。

参考: Mobile-First Indexing by default for new domains

ひとこと

Search ConsoleでMFI移行の確認がしやすくなるなど、2019年はMFIへの移行がさらに加速した年でした。

ひとつアドバイスをすると、サイトを確認する際はPC版だけではなく、モバイル版を意識するということ。

特に新規でサイトを立ち上げる際、モバイルユーザーがPCユーザーよりも多いと想定される場合は、「モバイルファーストでサイト制作」を心掛けてもいいと思います。
これはSEOのためではなく、実際に使用するユーザーのことを考慮しても、そのほうがいいといえるでしょう。

8月 How-toリッチリザルトが日本のGoogle検索でも導入される

構造化マークアップを行うことによる検索結果のリッチ化は日本でも進んでいます。
8月からはHow-toリッチリザルトが実装されました。

参考:ハウツー  |  検索  |  Google Developers

ひとこと

How-toリッチリザルトの導入が発表されたのは5月のことでしたが、実際に日本の検索結果に出始めたのは8月くらいからでした。

この「How-to」や「よくある質問」は、内容や専有面積からCTRに大きく影響します。そのこともあって、実装された方も多いのではないでしょうか。特に「よくある質問」は、いろいろな検索キーワードで目にします。リンク(aタグ)やリスト(liタグ)などのHTMLコンテンツを使えることもあり、工夫しがいがありますね。

参考:Official Google Webmaster Central Blog [EN]: New in structured data: FAQ and How-to

少し一息

以下の記事は「アルゴリズムアップデートが起きたとしても、従来どおり優れたコンテンツの提供に集中してください」というのはGoogleがアルゴリズムアップデートのたびに話していたことですが、そのコンテンツの品質に関してのアドバイスが掲載されています。もちろん、定量的な話はないのですが、コンテンツを作っていく上で参考になります。

参考: Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと

原文は8月に公開された「Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと」ですが、皆さんはご覧になりましたでしょうか?

参考: What webmasters should know about Google’s core updates

品質評価ガイドラインやE-A-Tについてもふれていますので、2020年になってもこの記事は、定期的に振り返ることを推奨します。

9月 nofollow属性の仕様変更

Official Google Webmaster Central Blog [EN]: Evolving “nofollow” – new ways to identify the nature of links

https://webmasters.googleblog.com/2019/09/evolving-nofollow-new-ways-to-identify.html

ひとこと

これまではリンクにnofollow属性を指定することで、検索エンジンはリンク先ページの評価には利用していませんでした。
しかし今回の仕様変更により、リンク先ページのランキング評価のヒントとしてnofollow属性を利用すると発表しました。
そして、クロール対象、インデックス作成の目的としても、2020年3月1日からヒントとなります(もう少しですね)。
※ヒントとは・・・リンクにnofollowがついていても、検索エンジンは評価対象、クロール対象、インデックス対象にする場合があるということです。

また、同時に新しい属性が2つ追加されました。
sponsored属性は広告、ugc属性はユーザーのコメントなどのユーザーが作るコンテンツに対してのリンクに利用できます。
これらは、設定していないからといって、評価が急激に下がるわけではありませんが、当てはまる際には設定してみてください。

参考:外部サイトへのリンクには漏れなく”nofollow”とか、いい加減やめませんか | SEO HACKS公式ブログ

10月 Chrome79より混合コンテンツ をブロック

混合コンテンツとは簡単に言えばhttpsのページの中にhttpの画像や音声、動画のコンテンツがある状態のことです。
これによりhttpsのページの中で、改ざんされた画像や音声コンテンツが流出する可能性などを懸念し、セキュリティの観点ですべての混合コンテンツをブロックしていることを発表しました。

参考:Google Online Security Blog: No More Mixed Messages About HTTPS

ひとこと

ランキング要素でもある常時SSL化ですが、画像などのリソースはHTTPで配信しているといったケースは今でもあります。

HTTPでリソースを配信していても、HTTPSで読み込むことができる場合は、Chrome側で読み込んでくれるようですが、セキュリティを考え、基本的にはHTTPSで配信するようにしましょう。

まだ、常時SSL化ができていないサイトについては、2020年こそSSL化してみてはいかがでしょうか。

参考:Googlebotが混合コンテンツを読み込まなくなるかも、Chromeのセキュリティ強化はSEOにも影響あり | 海外SEO情報ブログ

参考:ウェブ上での HTTPS 暗号化 – Google 透明性レポート

11月 Search Consoleに速度レポートが登場

これまでPage Speed Insightで1つ1つのページのページ速度を調べていましたが、Google Search Consoleでもページスピードを確認できるようになりました。

参考: Official Google Webmaster Central Blog [EN]: Get faster with the new Speed report in Search Console

速度レポートの概要

Official Google Webmaster Central Blog [EN]: Get faster with the new Speed report in Search Consoleから引用

ひとこと

Search Consoleの速度レポートは、実際にChromeを利用し、サイトを見たユーザーデータにもとづいています。
レポートが悪いからといってペナルティを受けるなどの影響はありませんが、そもそも読み込み速度はユーザー行動に大きく影響するポイントです。
「早いに越したことはなく、0.1秒でも改善されれば良し」の精神で、改善に取り組んでみてください。

2020年はいよいよ5Gが本格的に導入される年ではありますが、読み込み速度は決して通信環境だけでなく、デバイスの問題なども絡みますので、引き続き注力していきましょう。

 参考:速度レポート – Search Console ヘルプ

12月 日本語の検索においてもBERTを導入

BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)とはGoogleが発表した自然言語処理モデルのことです
これにより文章で検索した場合、その検索結果がより検索意図に沿ったものになるようにしています。
アメリカでの検索ではすでに導入されていましたが、12月より日本での導入も発表されました。

参考:https://twitter.com/searchliaison/status/1204152381061107714

ひとこと

検索するユーザーからすれば、検索エンジンの言語理解力が高まることで、今まで以上に検索結果の精度が高まるため、うれしいことだと思います。

ウェブマスターとしては特に対応する必要はないですが、興味がある方は以下の記事を参考にしてみてください。

 

参考:BERTとは何か?Googleが誇る最先端技術の仕組みを解説!Udemy メディア

参考:Google AI Blog: Open Sourcing BERT: State-of-the-Art Pre-training for Natural Language Processing

まとめ

各月、ニュースを1つから2つピックアップしましたが、忘れていたニュースなどはありませんでしたでしょうか?
さて「Googleの人はこう発言しました」といったものまで含めると、毎月SEOだけで何十件もニュースはあります。
そうなると大切なのは取捨選択ですが、そんなに簡単にできることではありません。

だからといって、情報をまったく追わなくなってしまうと、サイトの変更が必要なレベルの情報すら逃してしまうおそれがあります。そうならないためにも、弊社のSEO NEWSやTwitterなどで、最低でも月に1回はSEOの最新情報にふれてみてください。

改めて2019年を振り返ると、「検索結果画面のリッチ化の加速」が一番のトピックだったと思います。

1月のGoogle しごと検索を皮切りに、ホテルや航空券の予約などができるGoogle Travelの表示、モバイルでのファビコンの表示など、数多くの機能が検索結果を賑わしています。

すべて対応できるわけではないですが、ウェブマスター側でもできることはたくさんありますので、2019年にできなかったことは、ぜひ2020年に対応してみてください。

最後になりますが、ナイルは今年も毎月SEO NEWSを発行します。ご興味のある方はこちらよりご登録をお願いします。

これだけは理解しておきたい!2019年 SEO NEWS振り返りナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

SEOコンサルの新人研修プログラムの作り方

こんにちは。デジタルマーケティング事業部、事業組織基盤ユニットの糸田川五大です。随分といかつい名前をしていますが、「組織」に関するさまざまな課題を解決し、コンサルタントが顧客に高い価値を発揮することに専念してもらえるようにするための部署です。

事業組織基盤ユニットが取り扱っている職掌は広いですが、自分は新たに入社したメンバーが少しでも早くコンサルタントとして活躍してくれるよう、研修・マニュアル整備・コミュニケーションの活性化といった仕組みを作ったり、運営したりするのが仕事です。

 

この記事では、主にコンサルタントの入社初期の研修プログラムをどのように作っているのかを書こうと思います。まだまだ改善途上といった状況ですが、弊社での仕事に興味がある方や、スキルの属人化に悩まれている方にとって、興味深い内容になれば幸いです。

 

魔法のことば「OJT」

かつて、ナイルにはまだ研修らしい研修というのはなく、OJTという名のもと、基礎知識のテストやワークを済ませたのち、「じゃあ実業務を通じて学んでね」というのが中心でした。

とはいえ、実業務の中で学ぶ、というのも難しいもので、いろいろな課題が生じていました。

  • 教える側の力量や精神的な余裕にフィードバックの質が左右されてしまう
  • 「実案件で必要な業務をこなす」ことが第一になってしまい、習得するスキルの幅が狭くなってしまう
  • 個々人が何をどこまで学び取っているのかがわからず、レベルの高すぎる案件にアサインされて消耗する

などなど、挙げていくときりがないですが、要するに事業の成長に伴う案件規模の大型化・複雑化に新人が追いついていくのが難しいという状況があり、適切なオンボーディング(入社から戦力化までの設計)が必要とされていました。

その中で当時、社外業務委託やアルバイトスタッフの指導・管理を受け持っていた自分が、コンサルティングユニットに協力して「オンボーディング研修」を作っていったという経緯です。

 

基礎は「重要」であって「簡単」ではない

当初、オンボーディング研修の狙いは、「SEOの基礎業務を現場でつつがなく行えるようになって、早くチームに貢献してもらうこと」が偽らざる本音としてあったわけですが、この基礎が意外と曲者でした。

基礎、という言葉には「簡単で誰にでも出来る」みたいなニュアンスがありますが、現場で基礎とみなされていたことは、実際のところ「だいたいの案件で行うため発生頻度が高く、作業量も多いので猫の手も借りたい」というものであって、別に求められる能力のレベルが低いわけではなかったのです。

基礎だと思われていた業務の例

  • サイトの特性や案件の狙いに応じて、対策キーワードのリストを作る
  • サイトの情報・内部リンク・URLパスを加味しながらツリー構造に整理する
  • そのページで対応するべきキーワードを定義した上で、titleやdescriptionの記述を刷新する
  • サーチコンソールやサードパーティツールを使って、SEO上、不利に働くサイトの仕様を見つける

 

このへんを見て「簡単だな!」と思った方、ぜひ弊社採用ブログ「ナイルのかだん」や「キャリア採用サイト」もご覧ください。お問い合わせの際には「糸田川からのリファラルです」と言ってもらえると大変ありがたいです。

冗談はさておき、これらの業務はSEOの施策の流れ、ビジネス、マーケティング、技術的仕様など、いろいろな背景知識がなければ、ちゃんとした質のアウトプットは出せません。現場で格闘しながらやってきた昔の自分や今のメンバーは偉いなと思う一方で、教えるとなるといろいろな工夫が必要でした。

 

実践:どうやって「SEOのコンサル」を教えるか

研修の当初の趣旨は「SEOコンサルの現場で、まずは助手として役立てること」というところなので、求められることは以下になりました。

現場で求められていること

  • 現場で発生する主要な業務(前掲のような)を一通りやれる
  • 作業やアウトプットを作る上で必要なツールやマニュアルが実際に使える
  • SEO案件の大まかな流れや、パターンを知っている
  • SEOだけでなく、Webマーケティングの基礎的な部分の理解も出来ている

新人の皆さんの経験は様々あり、これらを全てゼロから教えるというわけではないですが、少なくとも上の2つを教えるにあたって、下記のような枠組みを設計しました。

  1. マーケやSEOの基礎知識の習得
  2. データベース型のサイトでの現状調査と課題立案
  3. 記事メディアの調査・課題解決まで
  4. サービスサイトについて、課題の整理と提案まで

 

SEO案件の流れをかいつまんで教える

 

実際、このメニューを自分がマンツーマンで1ヵ月くらいの期間にかけて指導していくようになっているのですが、これだけ見ても「何のこっちゃ」という感じなので、ひとつずつご説明します。

(1)知識と概念を把握してもらう

マーケティングに限らずどんな仕事でも、そこで用いる概念や用語の理解は必要になります。SEOは、特に検索エンジンの技術的な仕様の理解が重要で、新しい情報を正確に知っておくこと、少なくとも必要に応じて公式ヘルプや信頼できる情報ソースにあたれることは必須です。

そういうわけで最初に行うのは、課題図書や必読サイトの提示と、基本的な技術理解や判断を確かめるためのテストです。テストは100問ほど作っており、研修期間中に回答してもらうことになります。

ほかにも、実際に仕事で使う「内部技術要件のチェックリスト」を使いながら、その調査方法や技術的部分の概念理解について講義しています。 

 

▽「SEO100問100答」では実際に顧客から受けた質問などを元に、知識を上手く伝えられるような練習をしています。

一問一答のキャプチャ

(2)~(4)サイトタイプ別に実際の案件を模して研修する

SEOの方針は、先程の図のようにサイトのタイプによって大きく3種類に分けられます。

  • 不動産、求人、商品といった、何かしらの要素のデータベースを持ち、それらを条件ごとに切り分けた一覧ページが数多く存在する「データベース型サイト」
  • コラムや読み物など、記事の集積である記事「メディア型サイト」
  • 上記2つの要素が複合することも多い、商品や問い合わせなどの明確なコンバージョンポイントを持つ「B to Bサービスサイト」

「SEOに効く施策」というのは、調べるだけで数多く情報が出てきますが、実際にどういったサイトにおいて何が有効なのかを判断するには経験が必要です。

例えば、「クロールを改善する施策は、大量のページを持つデータベース型サイトでは有効だが、せいぜい数百ページの記事メディアでは問題にならない」など、サイトの特性や顧客の要望を踏まえて、適切な課題を設定し、それに対する施策に優先度をつけられることが「一人前」の一つの到達点になります。

基本的なSEOコンサルティングの流れは、「調査・分析」を行い、「課題抽出・解決策」を用意し、「提案」して顧客に動いてもらい、実装された後に「成果を検証」することです。

調査・分析のポイントや課題抽出のポイントはサイトのタイプごとに異なるため、3つのタイプすべてで研修します。しかし、すべてを順番に研修していくのは時間がかかりすぎるので、フェーズをずらしつつやってもらっています。

 

▽データベース型サイトのキーワード作成の例。単語をグループごとに考えて、グループ同士を掛け合わせることで検索キーワードを考える

データベース型サイトにおけるキーワードリスト作成の例

 

▽記事メディアでの研修内容の例。対策キーワードを厳選した上で、そこで上位表示するための記事の必要要件を整理する。

記事サイトを例にした要件案の作成例

 

▽サービスサイトでの研修内容の例。調査結果の資料をもとに、途中まで作られた提案書の中身を埋めていく中で、提案の要領を伝える。

提案資料作成研修の一部抜粋

(+α)実際の案件に同行する

このような研修をこなしていくかたわら、実際の顧客との商談に、営業やコンサルタントと同行してもらっています。実際の現場で繰り広げられている会話を、自分の知識や経験に紐づけて、自分のものにしてみないとわからないことは多いからです。

例えば、道中で先輩にいろいろ話を聞いてもらったり、心得を伝授してもらったり、顧客との距離感を肌でつかんでもらったりしています(このあたりは、ほぼコンサルタントの皆さんに任せています)。

学びを支えるための仕組み

これらのプログラムはサンプルワークを終わらせることが目的なのではなく、「力をつけてもらい、顧客やチームに貢献してもらい、良い仕事をしてもらうこと」が目的です。どういう学びが自分を成長させるかについては、人それぞれ流儀があると思うので、手段の幅は広げようとしています。

いまさら聞けないSEO質問スレッド

チャットアプリのSlackには、新人から1、2年目のメンバーとベテランを中心とした有志で、SEOに関する質問を「いまさら聞けない」と思うことなく、「個々人がスキルアップして、顧客により高い価値を提供することに集中する」ための、クローズドな質問チャンネルを用意しています。

正直、こんな初歩的なことを聞いたら、「半人前扱いされてしまうのではないか」などと思ってしまうのは、痛いほどよくわかります。一方、過去のDGMでは「そういうことを思わない心臓が毛深い人」が成長していく傾向がありました。

しかし、そういったことで成長が止まるのは、顧客のためにもならないので、以下のようなことを「そもそも考えるの禁止!」という誓約をさせた上で、質問チャンネルを用意しています。

<質問チャンネルでのNG思考>

  • 何で知らないの?(知らないものは知らないです) 
  • ちょっとは調べたの?(調べてわからなかったから聞いている)
  • こんな質問したら微妙じゃないか?(わからないことがあるのは当然なので)
  • さすがにこれでは心配だわ(だから積極的に発言してがんばっているのです)

 

社内Wikiでのマニュアル管理

Confluenceというツールを導入して、過去にさまざまな人が独自に作ったマニュアルやフロー図を、「社内Wiki」として用意しています。

「実際のサンプル資料をここに格納していったり、マニュアルをみんなで更新していったり、といった動きがとれるようになっていくと最強だよな」と思いつつ、まだまだ工事中です。

ちなみに、社内Wikiについては、自分が業務支援ユニット時代に高久というメンバーといっしょに作り上げたものを引き続き用いています。関心がある方は、こちらの記事を見ていただけると幸いです。

◆ナイルのかだん 暗黙知の可視化/数値化/仕組み化によってコンサル業務を20%削減!業務支援ユニットの挑戦

「正解」だけなら無数にある

とまぁ、こういった形で知るべきことを伝えて、実際にやってもらい、サポートをする…、という状態にはしているものの、正直これはまだ「スタートラインに立ってもらった」という状態にすぎず、やることはまだまだ残っています。

  • 単にアウトプットのやり方を覚えただけではなく、より筋の良い課題を見抜くトレーニング
  • 過去の成果が出た事例を、より適切に参照できるようなナレッジシェア体制
  • 新人の前歴での経験や、得手不得手に合わせた研修プログラムの柔軟な運用
  • 既存のメンバーのスキル状況の管理と、学び直しの機会提供

などなど、現場の努力で支えられている部分はいくつもあり、助けられるように知恵をしぼっているところです。

 

ナイルのSEOコンサルティングの仕事は、「物知りな人として、正しいことを教えてあげる」というようなものではありません。「顧客の横に立ち、同じ壁を見据え、その壁を越えさせていくこと」という、問題解決の仕事になります。

それは、常に「未知」に直面し続けるハードなもので、そこで必要になるのは「正解の知識」自体よりも、「解けない問題を解ける課題にし、実際に解ききる力」です。

教育や研修を担う者は、他人にそれを求める以上、自分自身が常にその力を求めて悪戦苦闘していくべきだと思います。

SEOにも教育にも「正解」だけは無限にある中で、「一人でも多くのメンバーがより自信を持って顧客と向き合い、顧客に成果をもたらせるようにする」という理想に組織を近づけていくのが自分の仕事です。

今後!次回予告

事業組織基盤ユニット(ジソキ)は、先月の11月から3人体制になり、教育や研修だけでなく、根本的な能力評価についても設計を進めています。

見えてきた課題や打ち手も多々あるので、いずれはそのあたりの構想や、取り組みの結果もご紹介していければと思っています。

 

※もし記事の内容に興味があったら、「@GodaiIt」にDMでも、リプライでもください!励みになります。

SEOコンサルの新人研修プログラムの作り方ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

SEO HACKSブログで大事にしている7つのマインド

こんにちは。平塚です。今回は記事タイトルの通り、SEO HACKSブログがどのようなマインドで記事更新がされているかについてお話しします。

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なぜ、今この記事を書いたのか

弊社役員である土居の天照SEOブログのDNAを継承し、2012年頃から本格始動したSEO HACKSブログですが、責任者が変わっていくなか、SEO HACKSブログには言語化されていない大切にしているマインドみたいなものがあると感じていました。

それはナイルのSEOコンサルティングサービスにも結びつく企業文化にも近いものだと思っていますし、今後もSEO HACKSブログで守って欲しいと願っていることでもあります。

そこで、私がSEO HACKSブログを責任者として見ている間に、いい機会なので「記事執筆の際に大切にしているマインド」を言語化したいと思ったのが本記事を書こうと思ったきっかけです。

この記事で公開する内容はあくまで「SEO HACKSブログ」の方針です。すべてのメディア運営者の方々に当てはまるテーマではないかもしれません。また、BtoB領域でアウトバウンド営業をせずに問い合わせを増やすためのオウンドメディア運営方法のような具体的なノウハウが詰まっている内容ではありません。

ただ、特に「自社メンバーが持ち回りでコンテンツを書いているオウンドメディア」運営者の方が大事にするべきマインドとしては参考になるところもあるかと思いますので、そういう方は一読いただければ幸いです。

※本記事で述べられている内容は、私の個人的見解が多分に含まれています。これから変わるかもしれませんし、変わらないかもしれません。あくまで今現在の方針です。

SEO HACKSブログで大事にしている7つのマインド

読ませたい人を具体的にイメージして、その人に心から伝えたい内容にする

読ませたい人の表情が浮かぶレベルでイメージする

まずは何よりも、読ませたい人。つまりターゲットをきちんと定義しましょう。ということです。よくある悪いターゲットの例として

「Web担当者の人で、SEOのことを学び始めた人」

みたいな設定をするメンバーがいます。いやいや、そんな人本当にいる? とりあえずターゲットって言っておけばいいと思ってない? と私は感じてしまいます。

読ませたい人が具体的に浮かんでいなければ、気持ちも乗らないしテーマもふんわりしてしまいます。コンサルティングをしているのであれば、目の前に悩めるクライアント様がいるはず。クライアントのイメージが沸かないのであれば、知人・周りのメンバーが興味を持つテーマがあるはずです。過去の自分に教えてあげたい。とかでもいいでしょう。

そういった人たちが自分の記事をを読んでどうなって欲しいかをイメージできないと、面白いコンテンツにもならないし、誰の心も動かせません。

社内6割、顧客3割、読者1割

社内6割、顧客3割、読者1割

せっかく書いた記事、できれば色んな人に読んでほしいし、色んな人に深く刺さるコンテンツにしたい。そして何よりも一過性のものではなくて、定期的に読んでほしい。と私は常々思っています。

だからこそ、まずは自社内できちんとその記事が読まれ、勝手にシェアされ、そしてことあるごとに引っ張り出されるようなコンテンツであればいいと思っています。自社内であれば「読んで、感想ください。よければシェアもしてください」と気軽にお願いもできます。

(一方、残念なことに拡散依頼をしてもスルーされた記事もたくさんあります。そういった記事は結果としてあまり読者の反応も悪く、数字も良くなかった気がします。)

顧客3割については、「読ませたい人を具体的にイメージしよう」でも述べたとおりです。強いて言うのであれば、その記事がある程度評判になれば担当者の方に「やっぱりこうするべきでしょ? 」という提案の裏付けになるかもしれません。

とにかく、身の回りの人たちに刺さらないコンテンツが、世の中にいる悩める読者に届くはずがない。ということです。
※一応補足しておくと、決して一般読者の優先度が低いということではありません

自分のキャラ、自分(自社)だけの資産を活かした記事にする

持ち味をイカした記事じゃないと 発信する意味がない

SEO HACKSは、SEOコンサルティングサービスのオウンドメディアです。なので、弊社のコンサルティングサービスとの接点を作り、知ってもらい、信頼してもらい、問い合わせてもらい、契約してもらうのがゴールとなります。

味気のない一般論をSEO HACKSブログでアウトプットする意味は限りなくありません。

「ナイルはこういった考えでSEOをやっているんだ」

「ナイルにはこんな事例があるんだ」

「ナイルはこんな詳しくわかりやすい解説が出来るコンサルタントがいるんだ」

「このコンサル、なんだか一度会ってみたい」

このように、会社の知見・思想がきちんと伝わるような記事、執筆者の名刺代わりになるような味のある記事のほうが良いと考えています。そうでないと、自分のためにも会社のためにもSEO HACKSブログを定期的に読んでくださっている読者のためにもなりません。

解説記事は「どこよりも早い」「どこよりも詳しい」「どこよりもわかりやすい」の三択

解説記事は「早い」「わかりやすい」「詳しい」
SEO HACKSブログはあまりニュースやトレンドのSEO解説記事を出しません。

これは定期的かつ瞬発的に記事が出せるほどリソースがないからというのが一番の理由ですが、なによりもニュースや解説記事を出すからには「どこよりも早い」「どこよりも詳しい」「どこよりもわかりやすい」のいずれかであるべきだと考えているからです。

(図は吉野家っぽくしたかっただけです。「説明がうまい」は「どこよりも詳しい」の意だと思ってください。)

この3つのいずれかに当てはまらないようであれば、SEO HACKSブログで書く意味はほぼないだろうと考えています。なぜならそういったニュース記事や解説記事は他のサイトで十分に世の中のニーズが満たされており、ナイルの価値が発揮できないと考えているからです。

会社を代表するメディアとして、間違ったことは絶対に言わない

会社の看板を背負って 「絶対に」出してはいけない記事例

公開した記事や昔の古い情報が残った用語集記事に対して、情報が誤っているとご指摘をいただくことがあります。こういったときはすぐに謝罪を行い、すぐ修正をした上で「どのように同じ誤ちをしないような体制を作れるか」を検討するようにしています。

これは、おかげさまで今までたくさんの方に読んでいただき、なおかつWeb上でそれなりに露出している責任があるからであり、誤った情報を出し続けることによって読者の皆様が不利益を被ることだけは絶対に避けたいからです。

SEO HACKSブログはできるだけ露出を増やし、PVをかき集めるために運営されているメディアではありません。数字を追い求めた結果「絶対に出してはいけない記事例」のような物を出してしまえば、読者も、顧客も離れ、長年積み上げてきた努力も水の泡となります。

アイキャッチ、見出し、挿入する画像は細部まで気を使う

SEOに関わる人はみな、忙しい

「目についた記事はスマホでざっと最後まで見た上で面白そうだったら精読をする」

こんな人も少なくないと思います。私も例外ではありません。

SEO HACKSブログを読んで頂くような方は、日々無数の情報に触れており、記事を読んでもらうのはもはや時間の奪い合いとも言えるでしょう。であるからこそ、たとえBtoBの専門的なオウンドメディアであっても、1分でざっくり理解できるように心がけています。

同業界の方々に刺激を与えるような記事を目指す

業界の方々にシェアされたら大成功!
やはり同業界からのポジティブな拡散は成果の指標として見ていいと考えています。

特に業界に顔が広い方に見てもらい、シェアしてもらえれば読んでほしかった読者の方々に記事が届きやすくなりますし、何よりも同じ業界の人間として、賛同を得られるというのはモチベーションにもなります。

記事を書く際は、そういう方たちにどうやったら刺激を与えられるか。共感してもらえるかをイメージするのも大事でしょう。
(逆に、ひんしゅくを買わないようにすることも大事ですね。)

まとめ:良いコンテンツは、ドキドキする

いろいろと持論をさらけ出してしまいましたが、記事を公開すべきかどうかの最終判断は「自分の心に問いただしてみるべき」だと思っています。

「早くこの力作を読んで欲しい」

「つまらないって言われないかな」

ワクワクしたり、不安になったり、公開前に気分が高揚する記事は絶対にいい記事だと私は思います。それは感情が乗っているからです。

公開前に、何も感情が起きなかったり、「正直公開したくないな」と思うようなら期限を延ばしてもいいからテーマごと変えたほうがいいでしょう。きっとそれはいい記事じゃないから。

次なるSEO HACKSブログ責任者に向けて

私事で恐縮ですが、おそらく今回で自分がSEO HACKSブログの更新は最後になると思います。なので実は今回のブログの裏テーマは今後担当するSEO HACKSブログ責任者に向けてのメッセージでした。

あくまでここで述べた内容は私が思うSEO HACKSブログの運営マインドです。なので、べつに気に入らないなら変えてもらっても構わないし、時代に即して進めてもらえればいいと思います。

(文章が長くなったのでカットしましたが「更新頻度が低い」「オピニオン記事が少ない」「記事がやたら長い」という課題点も残っています。)

ただ、世の中の流れに合わせて数字を取るために更新するのではなく、SEOやSEO HACKSブログはこうあるべきだ。という”美意識”と今までのやり方にとらわれない”柔軟性”を持って取り組んでもらえれば、SEO HACKSブログはもっともっと良くなるかと思います。皆様も今後にぜひ期待していてください。

SEO HACKSブログで大事にしている7つのマインドナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

Googleインデックスの仕組みについて

Google index

こんにちは。ナイルの押谷です。

2019年1月にGoogle Search Consoleの新バージョンが全ユーザーに開放されました。機能も継続的にアップデートされ、多くの方が活用されていると思います。 新しくなったGoogle Search Consoleでは「インデックスカバレッジレポート」や「URL検査ツール」などによって、SEO上の異常検知・全体把握・問題特定を行うことが格段に楽になっていると個人的に感じており、多くの方に活用していただきたいと思っています。

そこで、Google Search Consoleの機能を活用するために、Google Search Consoleの機能からGoogleのインデックスのプロセスと処理を紐解きたいと思います。

テクニカルSEOの改善(特に大規模サイトで)は、「Google botがURLを発見する→ページ情報を取得する→ページ情報をインデックス登録する」という一連プロセスにおいて課題箇所の改善、もしくは処理を行いやすくすることが重要になります。そのため、そもそもURLが発見されているか、ページ内容が正常に取得されているか、インデックス登録でエラーが起きていないかなどプロセスを順に追って課題の特定を行い、発生している原因の仮説検証をしていく必要があります

Google Search Consoleはインデックスのプロセスに対応して作られており、課題の特定や仮説を立てるための手助けとなるツールです。

ただし、Google Search Consoleで検出されるエラーの種類は多くあり原因も一つではなく、改善方法はサイトによって様々です。また、Google Search ConsoleでGooglebotが行った処理の結果を把握することが出来ますが、処理の判断理由はブラックボックスな部分もあるため、自ら仮説を立てながら検証していく必要なケースも多いです。

SEOに限らない話ですが、基本的な仕組みを知ることで応用も効き、いろいろな問題に対応することが出来ます。Googleがインデックスのプロセスをどのように処理しているのかを知ることで、SEOの改善の応用力が身に付きます。

今回の記事は、何万ページもあるような大規模サイトを運用されているSEO担当者の方向けになります。ページ数のさほど多くないサービスサイトやコーポレートサイトを運用されている担当者の方には、業務に必要がない知識になるかもしれませんが、Googleのインデックスの仕組みを知っておいて損はないと思いますので、全体像だけでも把握していただき、もしも問題が起きた際に改めて各項目を確認していただければと思います。

目次

 「検出」「クロール」「インデックス」基本のプロセスは3つ
 Google Search Consoleを参考にインデックスの仕組みを理解する
    1.【検出】URLを発見する
      1.1 URLの発見
      1.2 URLをリクエストする
    2.【クロール】ページ内容を取得する
      2.1 クロールの準備
      2.2 クロール許可の確認
      2.3 ページの取得
      2.4 クロールデータ
    3.【インデックスの作成】取得したページ情報のインデックス
      3.1 インデックス登録許可の確認
      3.2 正規URLの判断
      3.3 インデックスの作成
インデックスのプロセスを理解して、Google Search Consoleを使いこなそう

「検出」「クロール」「インデックス」基本のプロセスは3つ

Googleの基本のプロセスは大きく「検出」「クロール」「インデックス」の3つのプロセスに分かれます。(もう少し分けないと問題特定できないので、後ほど説明します。)

process1

参考ページ:Google 検索の仕組み | クロールとインデックス登録

Googleの基本思想は、ユーザーが検索している様々なキーワード(検索クエリ)に対して、即座に適切な情報を検索結果上に返すことです。

そのため、Googlebotは情報を収集するWebページのURLの収集を行っています。収集したURLがどのようなページであるか把握するためにページ情報の取得を行い、その後取得した情報をGoogleのサーバーに保管(インデックス登録)を行います。ここまでが、Googlebotが情報を収集し保管するまでのインデックスの仕組みになります。

検索結果のランキングに表示されるプロセスはまた別のプロセスです。ユーザーが検索を行ったタイミングで、ユーザーが探している情報に適しているデータをインデックスデータの中から検索結果のランキングとしてユーザーに提示しています。インデックスとランキング(アルゴリズム)は別のプロセスになり、今回は前者のインデックスの仕組みに焦点をあてています。

 Google Search Consoleを参考にインデックスの仕組みを理解する

新しいGoogle Search Consoleを触っていると、サイト運営者がGooglebotのインデックスプロセスの改善を手助けできるように作られていることが分かります。

ツール内の機能「URL検査ツール」と「インデックスカバレッジレポート」を確認すると、インデックスの一連のプロセスでGooglebotが認識をしている内容を把握することが出来ます。特に、「URL検査ツール」は上記の一連のプロセス通りに「検出」「クロール」「インデックス作成」と項目が分かれており、各項目でGoogleが認識している状況のデータを提供しています。

それらの機能を元に確認できる項目からGoogleが行っている3つのプロセスを細分化し、整理したものが下記になります。

indexprocess

※インデックス作成プロセスは明確に処理の時系列が公表されているわけではないので、推測の部分もあります。(もし間違いがあれば、ご指摘お願いします。)

これより各プロセスにおいてGoogleがどのような処理を行っているのかそれぞれの項目を紹介していきます。JavaScriptの処理などGoogle Search Consoleの機能とは少し外れますがインデックスのプロセスで必ず抑えておきたい情報を補填しています。

 

1.【検出】URLを発見する

Googleは、URLを発見するために大きく3つの情報を元に行っています。

抽出

1.1 URLの発見

  1. 1.1.1 XMLサイトマップ

    GoogleはXMLサイトマップに登録されているURLを、クロールを行う手がかりとしているため、サイトの所有者はクロールが行われたいURLを必ずXMLサイトマップに登録を行いましょう。Googleが認識しているXMLサイトマップに登録されているURLはインデックスカバッレジレポートやURL検査ツールで確認することが出来ます。

    Googleが公言しているわけではありませんが、個人的には、XMLサイトマップに登録されているURLは、登録されていないURLに比べてクロールの優先度は高いと感じます。特に大規模サイトでは、Googlebotのリソースを考える必要が出てくるため、XMLサイトマップのURLリストの更新をコンスタントに行う必要があります。

 

  1. 1.1.2 サイト内のリンク

    サイト内の内部リンクも手掛かりにしています。Googlebotはページ内容を取得する際に、HTMLを解析し、ページ内に設置されたリンクからクロールを行うURLを発見します。URL検査ツールの「参照元URL」では、URL単位でGoogleが参照した可能性があるURLを確認することが出来ます。XMLサイトマップのみを発見の手がかりとしている場合、参照元ページはなしと表示されます。

    リンク切れや正規のURLでないページへのリンク先が設定されていると、Googleはリンク情報を元にリンク先のページを検出し、最悪不要なページがインデックス登録されてしまう恐れがあります。

 

  1. 1.1.3 外部サイトのリンク

    サイト内部からのリンクと同様に、外部サイトのページがクロールされた際に、リンクも参照してURLの発見を行います。こちらもURL検査ツールで確認できますが、多くの結果を見ていますがサイト内のリンクよりも参照リンクとして表示される数はかなり低い確率であると感じます。

    また、Google Search Consoleの他の機能であるリンクレポートからは、サイト全体の参照元URLリストを確認することが出来ます。ただし、URL単位で参照元URLを確認することはできません。

    参考ページ:Google Search Console リンクレポートページ

 

(インデックス登録をリクエストする)

URL検査ツールでは、サイト所有者がインデックス登録をリクエストすることが可能です。旧Google Search ConsoleのFetch as Googleの機能になります。Googleに発見されていないページでも、インデックス登録が可能であれば、クロール・インデックス登録をGoogleに促すことが可能です。

最近だとXMLサイトマップに登録さえ行っておけば、正常であればGooglebotがクロールは確実にしてもらえるので、昔よりインデックスのリクエストを使用する頻度は下がってきました。大規模サイトだと、URLの数が多すぎるため手動で1URLずつリクエストを送ることは現実的ではないので、インデックスして欲しいURLはXMLサイトマップで管理するのがベストだと考えます。

2.【クロール】ページ内容を取得する

クロールのプロセスでは、「クロールの準備」「クロール許可の確認」「ページの取得」までを行っています。特に「ページの取得」では、サーバサイドやフロントサイドでのSEOの課題が発生しやすいです。

クロール

2.1 クロールの準備

URLが発見された後、Googleはクロール対象のURLを”クロールキュー”に追加します。クロールキューはクロールが行われる前の”クロール待ちURLリスト”になります。Googlebotはクロールキューから”優先度が高いURL”を取得し、クロールを試みます。

Googlebotがクロールできるリソースには限りがある(クロールバジェットという)ため、大規模サイトではURL単位でクロールの優先度を考慮する必要があります。Googlebotのクロールリソースはサイトによってある程度割り当てられており、そのリソースの範囲で優先度が高いページからクロールを行っています。必要に応じてサイト全体のクロール対象URLの調整や、URLごとのクロール優先度の管理が必要になってきます。クロールバジェットについては、過去にウェブマスター向け公式ブログで説明されているので、気になる方はこちらの記事をご確認ください。

参考ページ:Google ウェブマスター向け公式ブログ: Googlebot のクロール バジェットとは

 

2.2 クロール許可の確認

GooglebotはクロールキューからURLを取得すると、サイト運営者が設定しているrobots.txtを元に、対象のURLがGooglebotのクロールを許可されているか確認します。robots.txtにdisallowで指定されたURLがある場合、Googleは基本的にはそのURLへクロールを行いませんただし、disallowはクロールの禁止を強制する効力は完全ではなく、場合によってはクロールされてインデックス登録されることがあります。

サイトに robots.txt プロトコルを使用すると、Google のクロールをブロックできますが、必ずしもインデックスに登録されないわけではありません。たとえば、他のサイトからリンクを介して検出されたページはインデックスに登録される可能性があります。

検索結果に効果的なタイトルとスニペットを作成する – Search Console ヘルプ

検索結果には表示はされたくないページであれば、disallowでは完璧ではないために、インデックスを許可しない指示のnoindexタグをページに設定することをお奨めします。

 

2.3 ページの取得

ページの取得の処理では、「サーバーのレスポンスステータスの取得」「ページ内容のデータの取得を行いHTMLの解析・レンダリング」の2つのプロセスに分けることが出来ます。「レスポンスステータスの取得」ではGooglebotがURLへクロールが出来ているか、「HTMLの解析・レンダリング」ではGooglebotがページコンテンツをどのように認識しているかをプロセスに分けて確認します。

  1. 2.3.1 HTTPリクエスト/レスポンスステータスの取得

    Googlebotはクロールを行う際、HTTPリクエストをWebサーバに送りサーバからのレスポンスステータスコードを受け取ります。Google Search ConsoleではURL単位でGooglebotが受け取っているステータスコードを確認することができ、Googlebotがそもそもページ(URL)にクロールが出来ているかを確認することが出来ます。

    Google Search ConsoleでGoogleが認識しているレスポンスステータスコードを確認することは、ページへクロールが試し見られているか、サーバで問題が発生しているのか、その後のプロセスで問題が発生しているのか、を判断することが出来ます。

    サーバとクライアントの関係を、初めて聞いたという方は下記の記事を読み理解を深めてましょう。

    参考ページ:超絶初心者のためのサーバとクライアントの話 – Qiit

 

  1. 2.3.2 HTMLデータの解析 / レンダリング

    Googlebotが正常なレスポンスステータスを受け取った際に、受け取ったHTMLの解析を開始します。また、通常のユーザーがアクセスした際のブラウザの処理と同様にHTMLデータを構築し、実際にユーザーのデバイスでの表示画面を確認するためにHTML・CSSを構築し画面を確認します。ページにクロールが発生しているうえで、Googlebotがページ(URL)のコンテンツを解析出来ているかを確認することが出来ます。

    URLにはクロールされているのですが、コンテンツ内容が正常にGoogleに認識されていないことも以前は良く発生していました。Googleが認識しているHTMLソースやレンダリング内容はURL検査ツールで確認することが出来ます。

    ここではHTMLの解析・レンダリングについて詳細なプロセスについて割愛していますが、もっと詳しく知りたい方はGoogle Developersの「クリティカル レンダリング パス」のを読むとよいでしょう。

    参考ページ:クリティカル レンダリング パス | Web | Google Developers

    JavaScriptなどを用いない静的なHTML でページのコンテンツが構成されているのであれば、インデックス作成のプロセスに移ります。ただし、JavaScriptを用いてページのコンテンツを表示させている場合は注意が必要です。

 

  1. (JavaScriptのレンダリング処理は静的なHTMLデータとは別プロセス)

    GooglebotのJavaScriptの処理において、ページがインデックスがされない、コンテンツが認識されない、負荷が掛かりすぎているなど、ページのコンテンツを認識できているのかという問題は昔からSEOに付きまとう問題です。Googlebotがサイトで使用しているJavaScriptをサポートしているかどうかという問題です。

    今年の5月にJavaScriptのレンダリングエンジンが更新され、Chrome 74相当(以前はChrome 41相当)の最新のJavaScript技術をサポートできるようになり、JavaScriptの処理の範囲が広がりましたが、すべてをサポートできているわけではありません。

    また、JavaScriptのレンダリングのプロセスは、静的なHTMLとは別に実行されます。理由としてはJavaScriptを実行するのに大きなリソースが必要となるためです。HTMLコンテンツの処理時にインデックス登録が許可されているページであれば、一度”レンダリングキュー”で管理され、Googlebotのリソースがあれば順次JavaScriptのレンダリングが行われ、インデックス登録が行われます。

    googlebot-crawl-render-index

    参考ページ:JavaScript SEO の基本を理解する | 検索 | Google Developers

    Google Search ConsoleのURL検査ツールを用いて、レンダリングしているデータを確認することが出来ます。検査ツールのバージョンは常にGooglebotと同様のバージョンにアップデートされ続けるとのことです。URL検査ツールでの結果はGooglebotと同じレンダリングシステムという認識で問題ないでしょう。

    参考ページ:Official Google Webmaster Central Blog [EN]: Googlebot evergreen rendering in our testing tools

 

3.【インデックスの作成】取得したページ情報のインデックス登録

インデックスの作成プロセスでは、Googleは取得したページのデータをインデックス登録するべきかの判断を行っています。

インデックス

3.1 インデックス登録許可の確認

Googleは、対象URLにnoindexタグのシグナルがあるかHTMLデータを解析する際に確認し、サイト所有者がインデックスを許可しているかを判断します。インデックス許可をしないことをGoogleに指示する場合、HTMLでのrobotsメタタグやHTTPヘッダーでのX-Robots-Tagで設定できます。

 

3.2 正規URLの判断

Googleのインデックス作成の判断は、複数の要素を元に判断し、検査対象のURLをインデックス登録するべきかを判断しています。

  1. 3.2.1 ユーザーが指定した正規URLを確認

    Googleは、canonicalやリダイレクト処理でサイト運営者側が指定している正規URLを確認します。Googleはその情報を読み取り、インデックス登録を行う判断の一要素とします。

    ここで一要素と記している理由は、Googleはユーザーが指定した正規URLを参考にしますが、その他のシグナルも確認し、最終的に別のURLを正規URLとして判断することがあります。

 

  1. 3.2.2 インデックスデータから重複ページを確認

    Googleはインデックスデータに重複ページが存在していないかを確認します。重複ページと判断されたURLは、インデックス作成から除外されGoogleが自動で正規のURLを判断します。インデックスカバレッジレポートで重複しているというステータスで検出されます。

 

  1. 3.2.3 Googleが正規URLを判断

    上記のプロセスを元にGoogleが自動で正規URLの選択を行います。検査対象のURLとは別のURLが正規URLと判断された場合は、インデックスカバッレジレポートで「除外」のステータスで検出されます。

    サイト運営者が意図した正規URLがGoogleに選択されなかった場合、異なるページがなぜ重複と判断されてしまっているのか、ユーザーが指定しているURLがなぜ無視されているのかを考える必要があります

     

3.3 インデックスの作成

上記の「インデックス登録可否の確認」「ユーザーが指定している正規URLの確認」「Googleが重複ページを確認」「Googleが正規URLを判断」し、ページのインデックスの作成(登録)が行われます。

 

(JavaScriptのインデックス処理も少し時間がかかる)

JavaScriptのレンダリングは静的なHTMLとは別プロセスで行われるため、データのインデックスも静的なHTMLデータとは別のタイミングで行われます。静的なHTMLのみ先にFirst waveとして先にインデックス登録が行われ、JavaScriptのレンダリングデータはSecond waveでインデックスされます。新しいページをリリースした際などに確認する際は、JavaScript によって生成されるコンテンツのインデックスは、静的なHTMLのインデックスとタイムラグがある点に気を付けてください。

second-wave-of-index

参考ページ:JavaScriptによるnoindex挿入をGoogleは推奨せず、JSレンダリングはセカンドウェーブのインデックス | 海外SEO情報ブログ

 

インデックスプロセスを理解して、Google Search Consoleを使いこなそう

大規模な不動産サイト・求人サイト・モール型のECサイトのようなシステムで制御しているページが大半のサイトでは、表面上では把握することが出来ないSEO上の問題が少なからず発生してしまいます。そのような事態が起きた際は、Googleが行っているインデックスプロセスを細分化してGoogle Search ConsoleでGooglebotの処理を確認することで、発生箇所や問題の原因を把握することに繋がります。

今回はGogole Search Consoleでの確認方法などは割愛させていただきましたが、Google Search Consoleではサイトのどこに問題が起きているのか本当に把握しやすくなりました。この記事を読んでいただき、インデックスのプロセスを把握し、Google Search Consoleを使いこなせる方が一人でも増える手助けになれば嬉しいです。

Googleインデックスの仕組みについてナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

[寄稿]事例でわかる、BtoBサイトのSEO戦略

BtoB企業のマーケティング支援を行う才流(サイル)のコンサルタント黒須です。

「ネット検索」が人々にとってもはや当たり前の昨今。それに伴い、SEOの方法は様々な書籍やブログなどで解説されているものの、BtoBマーケティングに限ったものはそう多くありません。

その数少ないBtoB向けSEOの解説コンテンツも、

・htmlタグの活用方法
・コンテンツを作ることの大切さ

といった表面的な戦術レベルの議論に終始しており、

・オウンドメディアを運営する必要はあるのか
・どのようなキーワードの対策を行い、どのようなLPを用意すべきなのか。

こうした点が整理されていない感じていました。

私自身が経営者やマーケターであれば事例に関心が行くので、今回は参考企業の事例をベースに、BtoBマーケティングにおけるSEO戦略を解説します。

先に結論をまとめると、BtoBマーケティングでのSEOの方針はビジネスモデルとウェブサイトの目的によってとるべき戦略が変わってきます。

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詳しく解説しましょう。

単品ソフトウェア販売のビジネス

一般的にBtoBビジネスにおけるウェブサイトの役割は、営業に引き渡すリードの獲得という意味合いが強いです。

ただし、低単価の単品ソフトウェア販売やSaaSビジネスは、営業にそこまでコストをかけられないため、ウェブサイトの役割にリードの獲得からクロージングまでの要素が求められる力学が働きます。

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例えば個人向け会計ソフト「freee」、勤怠管理クラウドサービス「ジョブカン」などの月額1万円未満のウェブサイトを見るとfreeeは決済まで、ジョブカンは30日間の無料体験ができるようになっており、営業が行うクロージングやデモ画面によるプレゼン、請求機能をウェブサイト上で代行しているのがわかります。

こういったケースにおけるSEOのポイントはこの3つになります。

①アカウント発行につながるキーワードの特定
②キーワードで集客するためのコンテンツ制作
③SEOとCVRを担保するライティング

キーワードの特定方法はいくつかありますが、基本はリスティングでCVするキーワードをピックアップしていきましょう。

そこでポイントになるのが、「ランディングページをどうするか」です。

freeeのケースであれば、キーワード「会計ソフト」であれば商品ページがランディングページに該当します。しかし、キーワード「確定申告」で商品ページを対策すると、そのキーワードで検索する顧客が求める情報とページの内容が合致しないため、効果は上がりません。

この場合はキーワードに対応した専用のページを作り、ハウツーや基礎情報を掲載するほうがSEOの成功確率は上がります。

それはなぜか?

一例として、「勤怠管理」というキーワードの検索結果を見てみましょう。

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検索結果を見てもらうとわかりますが、「勤怠管理」というキーワードに対して製品を紹介するページよりも、

製品を比較する記事
勤怠管理そのものを説明する記事

が多く表示されているのがわかります。

キーワードによって変わるのですが、これは昨今の検索エンジンは企業の製品やサービスを紹介するページよりも、中立的なハウツー情報を好む傾向にあるためです。

以上のことから、
製品ページで特定キーワードを狙う
・製品ページでカバーできないキーワードは、キーワード別に記事を用意する
というSEO戦略をおすすめします。

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次に、記事を用意する際のポイントについて解説します。

①顧客がキーワードで検索する際に知りたいことと、他のサイトでは触れられていない独自性のある情報を伝える
②できれば専門家が顔出しで書く。難しければ監修を依頼する
③記事が検索結果の上位に表示されたタイミングで自社サービスを使ってもらうためのセールストークを追記する

以上が基本的な流れで、特に③が重要です。

記事を増やしてSEOがうまくいき、検索エンジン経由の流入が増えたものの、肝心のアカウント発行やリード獲得がうまくいかない、というのはよくある話です。

これを解決するためには、記事の下部に自社サービスを伝える文章が必要になります。

よくバナーで自社サービスへの導線を用意する方法がありますが、よくても数%しかクリックされないため、おすすめできません。

ポイントは記事が続いているように見せながら、自然と自社サービスの話に移行するように設計することです。

参考として、アディッシュの下記記事を一読してください。

チャットボット(Chatbot)とは【人工知能との関係、開発の方法】

途中から「チャットボット選びの肝は「ツールの実操作の確認」と「Bot作成が素早くできること」という見出しが入り、自社サービスの説明がスタートしているのがわかります。

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こういったライティングは真似すべきです。

高単価商材を展開する際の参考事例

高単価商材におけるウェブサイトの目的は、営業に引き渡す「リード獲得」です。

営業がクライアントからヒアリングをしてクロージングにつなげるため、なるべく多くの顧客情報をSEO経由で集め、インサイドセールスチームがリードをふるいにかけ商談につながる有効リードを作る、これが基本的な流れです。

そのため、SEOのキーワードは多少関心を広めにとっても問題ありません。

しかし、必ずしもSEOによる集客のためにオウンドメディアを作る必要はありません。

なぜなら、多くの企業にとってメディア運営は専門外であり、

・作った記事が面白いものにならない
・ゴールがなく、メンバーが疲弊する

といった状況に陥り、うまくいかないことのほうが多いからです。

例えば、センサーメーカーのキーエンスでは、「センサー iot」というキーワードのSEO対策に成功しています。そのランディングページを見ると、freeeのような豆知識を掲載した情報サイトを作っているのがわかります。

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※参照:https://www.keyence.co.jp/ss/general/iot-casestudy/merit/introduction.jsp

サイトの情報も

・センサーのメリット
・IoT活用事例
・対応商品一覧

といった形で、顧客にとって役立つ情報が体系的にまとまっているため、継続的に更新をかける必要もありませんし、SNSでシェアされるための企画編集要素もいりません。

キーエンスはこういった情報サイトを30近く運営しており、各サイト個別にCTAメッセージを表示させてリード獲得を狙っています。

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「SEO対策のためにオウンドメディアを検討しているが、そもそも運営できる自信がない」という企業におすすめしたいSEO戦略です。

マッチングメディアやECの事例

代表的なマッチングメディアやECとして、「ボクシル」や「MonotaRO」が参考になります。

こちらのビジネスモデルにおけるSEO戦略については、既存の書籍やブログでかなり解説されており、そもそもこうした領域の情報が役立つビジネスモデルは少数であるため、ここでは解説しません。

「MonotaRO」のようなECサイトを運営されている方は、こちらの書籍が非常に参考になるので一読をおすすめします。

いちばんやさしい新しいSEOの教本 人気講師が教える検索に強いサイトの作り方 「いちばんやさしい教本」

最後に、そもそもオウンドメディアとはの話

オウンドメディアとはWikipediaによると「自社発行の広報誌やパンフレット、インターネットの自社ウェブサイト・ブログなど、企業や組織自らが所有し、消費者に向けて発信する媒体を指す」と書かれています。

この定義だとコーポレートサイトも該当しますが、本記事でのオウンドメディアとは「認知や具体的なビジネス成果(資料請求などのリード)を得るための企業発信のウェブ媒体」を想定しています。

そのため、メディア単体で事業を行っているウェブサイト(ボクシルやMonotaRO、MERY、etc)は対象外です。

再度、個人向け会計ソフト「freee」を例に解説します。

・経営ハッカー(https://keiei.freee.co.jp/
→目的:認知獲得
・基礎知識(https://www.freee.co.jp/kb/
→ビジネス成果獲得

同社では2つのメディアを運営していますが、ほとんどの企業にとって「経営ハッカー」のようなコンテンツリッチなオウンドメディアを運営する必要はありません。

それでも「オウンドメディアを運営したい!」という企業は以下のポイントを抑えた上で運営することで、その成功確率を上げることができるでしょう。

☑競合がいない
☑社内に向いてる人間がいる
– インターネット好き
– その人間の書くものが面白い(役に立つ)
☑目的がリードorアカウント獲得ではなく認知獲得

競合がいないことは言わずもがなですよね。

特に不動産や人材などのジャンルはすでに多くの会社も実施しているため、差別化が非常に困難です。メディアを見た方に対して新しい印象を与えられません。

また、オウンドメディアのプロジェクトは誰が旗を振るかで成果が大きく変わってきます。

社内で良い意味でインターネットに年中入り浸っている人がいて、その人の書くものが面白いのは、オウンドメディアを成功させるための最低条件だと思います。

スマートニュースがスマQというオウンドメディアを2019年にスタートさせましたが、もともとlivedoorディレクターブログというメディアを立ち上げた方が発起人になっています。

この方自身も、livedoorディレクターブログ時代に記事を書いており、バズっている記事を書いています。

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※はてなブックマークが2,000以上集まっている

オウンドメディア運営はインターネット上でどのようなコンテンツを出せばどれくらいの関心が集まるか、なんとなくわかるといった感覚が必要です。しかし、この感覚を教えることは困難なので、そういった能力のある方が社内にいるか、確認したほうが良いです。

まとめ

今回伝えたかったことは、大きく以下の2点です。

①SEOの方針はビジネスモデル別の「ウェブサイトの目的」によって、とるべき戦略が変わる
②SEOのために必ずしもオウンドメディアは必要ない

今後のオウンドメディア運営で、ぜひ今回紹介した事例を参考にしてください。

 

著者紹介

黒須 敏行(くろす としゆき)
黒須 敏行(くろす としゆき) 株式会社才流 コンサルタント

1983年生まれ、早稲田大学商学部卒業。2006年にIT系会社に入社しコンサルタントとしてマーケティング改善案件に携わる。ラクスル、ベネッセなどの顧客を担当し、SEO経由のMAUを月間200万純増、クライアントの新規年間粗利2億創出などの成果を出す。Web Designingの連載や様々な企業のビジネスモデルやマーケティングを分析した「ちびクロの細かすぎて伝わらないノート」を通して情報を発信中。twitterアカウントはこちら@kurosutoshiyuki

[寄稿]事例でわかる、BtoBサイトのSEO戦略ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

【レポート】Webmaster Conference Sapporoに参加してきました #WMCSapporo

こんにちは。平塚です。
Webmaster Conference Sapporo(以下WMCSapporo)に私と弊社コンサルタントの青木が参加してきましたので、そのレポートをしたいと思います。

メインコンテンツの一つであるライトニングトークに弊社の青木が登壇させていただいたので、そのスライドも共有します。
※詳しくはこちら

また、こちらのレポートは弊社のメンバーへの共有を主目的としているため、すべてのログを残すものではなく、ちょくちょく情報を省いています。主に自分が「おもしろいな」「知っておいてほしいな」と思った点をピックアップして紹介できればと思います。

※もし曲解している部分などありましたら、私のTwitterアカウントまでご連絡ください。

Webmaster Conference Sapporoとは

Googleの検索チームが2016年より開催されている、ウェブマスターやサイト運営に関わる人々を結ぶことを目的とした、Google検索をテーマとしたイベントです。(ちなみに2018年まではGoogle Danceという名称でした。)検索の仕組み、Google 画像検索についてのセッションや Q&A だけでなく、参加者の交流タイムなども用意されています。

今年は沖縄、福岡で開催されており、今回は札幌での開催となりました。

■検索チームの参加者の方々
金谷さん (@jumpingknee )
小川さん (@piropiroanna )
Gary Illeysさん (@methode )
Mariya Moevaさん (@marrrr )
Malik Mairaj Syedさん (@SyedMalikM)

ちなみに次回は東京(11月25日)と大阪(11月27日)で開催されるようです。
当選のためにどちらも応募して片方だけ参加するのは当然NGとのことで、両方応募するときは覚悟してくれとのことです。笑

当日のプログラム

【忙しい人向け】面白かったトピック

内容がとても豊富で、情報量が多くなってしまったため、サッと読みたい人向けに3つだけ特に今回参考になったトピックを紹介します。

①画像検索について

画像検索での重要なポイントは、「検索エンジンがコンテンツにアクセスできること」「コンテンツを作成し、最適化させること」「構造化データを入れること」だが、title、meta descriptionは検索エンジンの理解を促すことのヒントになるので意識するべき。また、sitemap.xmlもクロールにおいて重要なので設定をしましょう。

※詳しくはこちらの項目で

②nofollowの仕様変更について

変更の背景としてはnofollowのせいで引き出せていない価値があると思っていたから発表した。すべてのリンクをnofollowにしているみたいなサイトがまだ存在する。その結果、リンクを検索エンジンが見えないみたいなことがあった。(リンクグラフが見えない)

報告でいちばん重要なのは「nofollowがヒントになること」である。
つまり検索エンジンはnofollowのシグナルを「このリンクは使いません」という宣言と見なさなくなるということ

2020年3月1日まではnofollowは指示として有効。その後は検索エンジン次第になる(ヒント扱い)と思ってほしい。ugcやsponsoredは検索エンジンが理解するためにマークアップしてもらったほうがGoogleとして助かるということであり、強制するつもりはない

※詳しくはこちらの項目で

③ゼロクリック検索について

(検索結果をクリックせずに完結するゼロクリック検索が増えていると聞きました。Web担当者としてここらへんのところで頭を悩ませています。という質問に対して)

ゼロクリック検索によって、検索ユーザーの利用頻度が増えて検索流入は増えているというデータが出ている。もっと知りたいと思って、検索が増えるという考え方もある。より質の高い検索、トラフィックが増えるから全体としては良い影響を与えるという形で考えてもらいたい。また、ゼロクリック検索した後に、サイトに訪れた人のCVが高いというデータも出ている。

※詳しくはこちらの項目で

Google検索入門

登壇者:金谷さん、小川さん

検索エンジンの仕組みについて

Googleから皆さんに伝えたいことは3つ。
1.ユーザーのために良いコンテンツを作りましょう
2.そしてそれをGoogleに伝えましょう(Search Consoleで確認しましょう)
3.モバイルに取り組みましょう

Googleのミッションは世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること。Google検索だけじゃなくて、すべてのプロダクトがこのミッションに通じていることを知ってほしい。

つまり、例えば「10年前のコンテンツは評価されない」とかはありえない。10年前でも100年前でも評価する。

基本的な仕組みは「クロール⇒インデックス⇒検索結果の配信」である。

クロールについて

130兆ページのクロールしており、スケジュールを決めて動いている。クロール回数はサイトの規模感や更新頻度等で調整しており、クロールはrobots.txtで制御可能。

インデックスについて

インデックスサーバーは非常に大きいが、当然限界はある。重複しているページや低品質なページは当然インデックスを登録しないなどして、インデックスサーバーを少しでも軽くしようという行動をしている。つまりページをきちんとインデックスさせるためにはコンテンツが大切。

検索結果の配信について

アルゴリズムには200以上のシグナルがあり、デスクトップ、モバイル等デバイスごとに出し方やランキングを変えている。

※「インデックスサーバーには限りがあるからこそ、質の低いコンテンツはインデックスの優先度が下がる」ことなど、GoogleにはGoogleの事情があっての仕様がある。ということを頭の中に入れておくと、このあたりのクロールやインデックスの最適化においての施策の必要性や重要度が理解しやすいかと思います。

スパム対策について

金谷さん「手動対策受けたことある人!は聞かないほうが良いか笑」

最近よく聞く有料リンクの営業として、今回のリンクはアルゴリズムに対応しています!とか価値あるサテライトサイトからのリンクはガイドラインに違反しませんとか、ストレートに安全なリンクですとかそういう営業文句を聞くけど、使ってる時点でアウト。そういう人には「金谷さんに確認してみます!」と言って断りましょう。

Google画像検索について

登壇者:Gary Illyes氏

最近は画像検索に関する情報が多くなっているように見受けられます。特に私が重要だと思ったポイントを太字にしています。

Googleの画像検索の仕組みについて

・Web検索には「クロール、インデックス、ランキング」がある
・画像検索でも同様な仕組みがある
・画像においてはソースコードが必要。つまりHTMLに貼り付ける画像のソースが必要。
・インデックスを具体的にイメージすると、食品>フルーツ>りんご・バナナ、みたいな感じでいろんな軸でカテゴライズをしている
・誰かが「果物」で検索したとしよう。そうするとカテゴライズされた「果物」の画像が出るようになる。これがまさに画像検索をの仕組み示したものである
・「商品」等のバッチをつけたいなら、構造化マークアップをすべきである。

画像検索におけるSEOについて

・重要なことは3つ
 1.検索エンジンがコンテンツにアクセスできること
 2.コンテンツを作成し、最適化させること
 3.構造化データを入れること
・画像に置いてよくある課題は、robots.txtでアクセスできない仕様になっていること
画像検索のクロールにおいてもう一つ重要なのは、sitemap.xmlである
・画像の前後のテキストも重要なシグナルになる
・Alt属性は、ちゃんと説明されたテキストで説明すべき。
・titleとmeta descriptionも重要

サイトの所有者に検索のインサイトをもたらすために

登壇者:Mariya Moeva氏

Googleは比較的小規模なサイトの運営者の方々に向けても、オーガニック検索の分析をしてほしいと考えており、そのためにCMSとSearch Consoleの連携機能を導入し始めている。という話をしていただきました。

ご紹介していただいたCMSは
・Wix
・Squarespace
・WordPress
・Ameba Blog
の4つで、いずれもシンプルに設定することが可能です。
(Mariyaさんが実演してくれました)

ちなみにWordPressに導入できるSite Kitに関しては既にベータ版をダウンロードすることが可能です。

Site Kit by Google

SEO都市伝説クイズ

登壇者:Syled Malik Mairaj氏

Malik氏がよく聞かれるSEOにおける”都市伝説”をクイズ形式にして解説してくれるというコーナーでした。
(Malikさんは英語を正しく聞き取れない自分のような人間に対して、ゆっくりと英語で喋ってくれた非常に優しい方でした)

結構面白いコンテンツでしたので、とくに自分が興味を持った”都市伝説”についてご紹介します。

【事実?都市伝説?】meta descriptionはランキングにより良い結果をもたらす

(50%超くらいが手を上げました。)

真実であると言い切ることが出来る。サイトをよりよく理解する上で、meta descriptionを適切に記述することは重要です。

でも、コンテンツが一番重要ということは忘れないでください。どんなにtitleやdescriptionが素晴らしくても、コンテンツが最重要事項です。

【事実?都市伝説?】ドメイン年齢が古ければ古いほどランキングが上がる

NO。よく考えたら、あまり意味がないことがわかる。古ければ古いほど、質の低いコンテンツやリンクが残ってる可能性もありますよね。

【事実?都市伝説?】昔からあるドメイン(.comとか)のほうが、新しいドメイン(.xyzとか)よりランキングが高くなると思う

関連性とコンテンツの品質が重要であり、トップレベルドメインで判断しているわけではない。

【事実?都市伝説?】長いドメイン名は評価されやすい

間違っている。長かろうと短かろうと変わらない。

arabic numbers grammarの検索結果
Malik氏が具体的に例示した「arabic numbers grammar」の検索結果

【事実?都市伝説?】構造化データはランキングに影響を与える

与えない。構造化データというのはランキングシグナルではない。表示の仕方に影響は与えるが、ランキングに影響を与えない。

※meta descriptionが検索順位に影響を与える。とキッパリと伝えた点は少しだけ驚きました。また、構造化マークアップについてもたまに検索順位に影響があるような話を小耳に挟みますが、こうやってGoogleの方からはっきりと違うと言ってもらえると助かります。

公開ウェブマスターフォーラム

ウェブマスターやサイト運営者の方々から頂いた質問に対してGoogleの検索チームの方々が優しく答えてくれるというコーナーです。今回は参加者の方々から事前に募集した質問に対して、WMCSapporoに来られた検索チームのみなさんが答えてくれました。

nofollowの仕様変更について

こちらに関しては、鈴木謙一さんが海外SEOブログでもまとめていただいていますので、こちらを見ていただくのが一番正確かなと思います。笑

rel=nofollowの扱い変更とsponsored属性・ugc属性の導入に関してよくある質問

※私から言えることは、まだ未決の事が多くGoogleの方々も今すぐなにかランキングに影響を与えるような仕様にすることはないだろう。ということです。Gary氏によると、世界TOP5の検索エンジンの検索チームの方々とも交渉中とのことで、今の所仕様を適応しきれていないそうです。なのでnofollowは念の為引き続き入れておいたほうが良いとおっしゃられていました。

自動のスパム対策をうけたかどうかの判断基準はあるのか

Googleの自動ペナルティを受けたかどうか分かる判断基準はありますか。またペナルティはサイトのドメイン単位であるものが多いのでしょうか。それともページ単位で受けることが多いのでしょうか。自動ペナルティを受けた場合の対策がありましたら教えて下さい。

金谷さん「自動ペナルティというのが何を指しているのかわからないが(コアアルゴリズムに組み込まれたパンダやペンギンのこと?)、基本的に自動ペナルティ的なことを判断する術はない。」

アフィリエイト目的の比較サイトについて

[要約]比較サイトにおいて、アフィリエイト対象企業へ誘導させようとする目的で、同じキーワードで上位表示している企業をランキングには乗せてないのにも関わらず否定的なことを書いています。サイトの運営者に社名の削除を申し出ても対応してくれず、困っています。このような迷惑行為への対処方法を教えて下さい。

金谷「個人的にアフィリエイトの協会の方に確認をとったところ、基本的にガイドラインに触れるのでASPに相談するのが好ましいとのこと。このガイドラインのグレーゾーンであれば正直どう転ぶのかわからないところもあるが、確認してみることをおすすめする。」

検索結果はユーザーの言語の影響を受けるか?

[要約]検索結果はパーソナライズされ、それは接続している地域によっても変わると思うが、言語の影響は受けるのか?日本で米語で調べた場合とイギリス英語で検索した場合で違ったりするのか?

金谷さん「日本はみんな日本語使う。このケースは逆に珍しくて、むしろ同地区で別言語を話すのが普通。日本は地域と言語のターゲティングの意識が低い。基本的にhreflangを参照にするので、普通にhreflangを使いましょう

口コミで検索流入で狙うなら

[要約]特定のブランドや会社名×口コミというワードでの検索流入を狙う場合、口コミというキーワードのTDK(title、description、meta keywords)での訴求は必要不可欠となるポイントか?正直口コミサイトではないので、あまりtitleに書きたくないと考えています。

Gary氏「そのサイトが口コミにおいて信頼感があるのかどうか。それが重要であり、ふと口コミと言われたときにみんなの頭に浮かぶようなサイトになっていないようであれば、まず狙うべくはそこなんじゃないか。titleとdescriptionはぜひやるべきだとは思うけど、まずは先程伝えたようにクオリティと信頼性を気にかけてほしいと思っている。」

ゼロクリック検索

検索結果をクリックせずに完結するゼロクリック検索が増えていると聞きました。確かに、最近ますますアンサーボックスやGoogle提供の天気。・映画情報・ホテル情報・マイビジネスの情報などが増えていて、クリックしなくてもSERPsを眺めるだけで検索ニーズが満たされることも多くなった気がします。
検索ユーザーとしてはありがたいことなのですが、Web担当者としてはどのように考えるのが良いでしょうか。ボリュームの大きなキーワードで上位になっても流入が少ないと、他部署からの風あたりが強く悩んでいます。

※弊社からの質問です。最後の一文で皆さんに少し笑われてしまいました。笑

Malik氏「殆どの場合によっては、外部の調査でもわかってることなんだけど、ゼロクリック検索によって、検索ユーザーの利用頻度が増えて検索流入は増えている。もっと知りたいと思って、検索が増えるという考え方もある。より質の高い検索、トラフィックが増えるから全体像という形で考えてもらいたい。ゼロクリック検索した後に、サイトに訪れた人のCVが高いというデータも出ている。」

Gary氏「例えば『野球 試合結果』というのは非常にシンプルですよね。でもこういうシンプルな検索でサイトに流入してきてもメリットって少ないですよね?でも、ゼロクリック検索後の検索行動はより良くなるはず。」

指名検索で50位以下

[要約]2018年8月のアルゴリズムアップデートで病院名で圏外に飛んでしまった。(片方のサイトは戻ったらしいです)固有名詞と認識される情報が少なすぎるのかと思いますが、これを認識してもらう施策としてなにかアドバイスはありますでしょうか。なおE-A-Tを意識して院長の想いや略歴、認定等の医院や院長に関する情報を書くページに追記し、片方のサイトはコアアルゴリズムのアップデートのタイミングで回復しましたが、例が1つしかないので確信が持てません。

金谷さん「2017年11月に医療は健康に関連する検索結果の改善についてという記事で説明したとおり、問題のある検索結果を見つけた場合には、デスクトップの場合フィードバックを送信から、モバイルの場合はご意見、ご要望から知らせてほしい。

ドメインパワーVSサブドメイン

[要約]5つの宿泊施設があるが、別々のドメインにするのかサブドメインにするのか悩んでいる

Malik氏「SEOの観点から言うと、大きな影響はない。ビジネスの観点から言うと、一貫性という部分でドメインは統一したほうが良いんじゃないか。もちろんまったくコンセプトが違うんならわけてもいいけど技術的な側面から管理しやすいのはドメインが同じの方が良いはず」

検索パフォーマンスのDiscoverレポート

[要約]Discoverのアクセスが飛び抜けて多いサイトがあるんだけど、これってGoogleニュースからのトラフィックが含まれている気がするんだけどどうなのか?

小川さん「確認しましたが、はいってないとのことです。(Discoverからのアクセスのみ)」

専門性・権威性・信頼性を高める方法

[要約]近年YMYL及びE-A-Tが注目されてるけど、個人サイトの場合どうすればE-A-Tを高められるでしょうか?

金谷さん「逆に、プロフィールが書いてないサイトで信頼性を担保なんて出来るのかと思うところもある。なのでまずやりましょうよ。という話もありつつ、それがあれば評価するというわけでもなく、試行錯誤を繰り返しているところです。」

Gary氏「一つだけ言えることは、専門家に書いて貰える機会があるのであれば、その人に対してリンクしてもらうことが、あなたのサイトにとってもいい。より権威のある人と繋がる方がいいですよね。SNSというのも、信頼性を高めるという意味では有用。自身を知って貰える機会にもなる。

■ライトニングトーク

ライトニングトークに関しては、タイトルだけ紹介させていただきます。どれも非常に面白く、次の日から使えるネタばかりでした。

※敬称略※
・ツイッター廃人(フォロワー6.4万人)による、ツイッター運用のコツ講座 – 千代田まどか(ちょまど)
・あなたは全問正解できるか?難易度”高” Webmaster Quiz 〜 全員参加型 インタラクティブ セッション 〜 – Kenichi Suzuki (@suzukik)
・入社半年の新人SEOコンサルが勧めるSEO筋の鍛え方 – 青木創平(ナイル株式会社)
・制作現場で起こる事件の防ぎ方 ~良質コンテンツ作りのためのポカヨケ~ – 吉川 枝里
・検索エンジン経由で読者を奪う、漫画ネタバレサイトの実態 – 松本郷平
・『日本の求人サイトにおいてGoogleしごと検索でのペナルティが多発するワケ 〜日本のオンライン求人市場の”常識”と大きく異なっていた求人情報構造化データ〜』 – Yoshio FUJIWARA
・人の評価とGoogleの評価 – 株式会社サイバーエージェント 木村 賢
・札幌でのSEO – 辻正浩

弊社コンサルタントの青木のスライドをこちらでシェアさせていただきます。

最後に

WMCSapporo

Webmaster Conference初参戦でしたが(青木は沖縄に次ぐ2回目)、SEOのことだけ考えて、SEOを仕事をしている人たちとだけコミュニケーションを取れるという幸せすぎる1日でした。笑

個人的にはSEO都市伝説や公開ウェブマスターフォーラム、ライトニングトークをしていただいた方々のマニアック(すみません)なトピックにニヤニヤしっぱなしでした。

nofollowの新しい仕様や画像検索等を重点的に時間を割いていただいたことからも、今後このあたりのトピックが重要になることは間違いないので、ぜひこの記事が少しでも参考になれば幸いです。

今回ご紹介できたのは全体においても一部だけですが、次回は東京と大阪で開催されるようですので、みなさんも一度参加してみてはいかがでしょうか。

【レポート】Webmaster Conference Sapporoに参加してきました #WMCSapporoナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

SEO施策を実行する前に必ず確認しておきたい3つのポイント

SEO HACKSブログ記事のキービジュアル

こんにちは。コンサルタントの日下です。

 

突然ですが、皆さんは現場でSEOの施策を考える中で、

「この施策やりたいけど本当に効果でるのかな?」

「この施策をやることで他のページに悪い影響とか出ないかな?」と迷ってしまうことはないでしょうか。

私も過去に同じように悩み、先輩に相談して助けてもらったことが何度もあります。

 

数々のSEOの施策を実行し、成功と失敗を繰り返す中で、成果を出すために大事なポイントのようなものが、私なりに見えてくるようになりました。

今回はそうした私の経験をもとに、SEO施策の立案や実施を検討するときに抑えるべき大切な3つのポイントについてお伝えしたいと思います。

この記事が、皆さんが自信をもって施策を実行して成果につなげていくきっかけになれば嬉しい限りです。

①課題と期待される効果は明確になっているか

SEOに限った話ではありませんが、あらゆる施策を考えるにあたって「手段を目的化しないこと」はとても大切です。

「こういう打ち手があるらしいから、とりあえずやってみようか」という施策起点の考え方では、本来達成すべき目的を果たすことは困難になってしまいます。

また、どんな会社であっても費用やリソースには限りがありますので、施策の実行における費用対効果の観点も無視できません。

 

「課題」から掘り下げた施策になっているか

SEO施策を考えるにあたって「課題から入る」という考え方は非常に大切です。課題からではなく、施策(=手段)起点で考えてしまうと、本質的でない打ち手につながりやすく、成果が出にくくなります。

 

具体例を挙げてみます。

×悪い例:手段から入ってしまうケース

「Gunosy」「MERY」などの記事がたくさんあるメディアにおいて、古い情報のページが残っているとSEO的によくないと聞いたので、2年以上前の記事の全削除を実行。

⇒課題と施策が紐付いていないため、成果につながりづらいページを削除したことで トラフィック減少

 

◎良い例:課題から入るケース

「じゃらん」や「楽天トラベル」のような旅行サイトにおいて、

「品川プリンスホテルなどの、CVRの高いホテルのページへのアクセスが少ない」という課題がある。

 

その課題を解決するために、ホテルページの写真やテキストをリッチにする施策を実行する。

 

⇒課題と施策が紐付いているため、成果につながりやすい


ページ情報を充実させたことで流入増加

工数と期待される効果が見合っているか

施策を実行のためのコスト(開発費用・人的リソースなど)が高い場合には、一定の成果が見込める施策であったとしても投資対効果の観点で実施が難しい場合があります。

やむを得ない事情がある場合を除き、課題に対してより優先度の高い施策から取り組んでいくようにしましょう。効果については、単なる順位の向上ではなく売上貢献へのインパクトまで考えておくことが大切です。

SEO施策の投資対効果マトリクス

施策の優先度の例:

SEO施策の投資対効果

②サイト全体の最適化を考えられているか

課題から掘り下げ、費用対効果的にも望ましい施策が見つかったとしても、サイトの全体最適につながってるかどうかを考慮する必要があります。サイトの一部分では成果が出たとしても、他のところで成果以上のマイナス影響が出てしまっては本末転倒です。他のページへの影響や、デザインやCVRとの兼ね合いも意識することが大切です。

他のページにネガティブな影響が出ないか

施策を実行するにあたって、他のページにマイナスの影響が出ないかどうかを考慮する必要があります。施策がうまくいったとしても、他のページでそれ以上のマイナス影響が出てしまっては本末転倒です。

 

例えば

「特定のページの評価を高めたいので内部リンクを集中させる」という施策の場合

「特定のページの評価向上が期待できる」というメリットがある一方、

「他のページに向けられた内部リンクが減ってしまって他のページの評価が下がる」

というデメリットが考えられます。

SEO施策がトレードオフになってしまうケース

サイト全体最適化についてはこちらの記事も参考になるかと思います。SEOで成果を出すために、SEOの一連の流れを理解して取り組むことの大切さについて解説しています。

素人にありがちなパッチワーク的SEO施策はもうやめよう

デザインやCVRとの兼ね合い

これは多くの企業様が直面する悩みかと思います。「SEO観点で望ましい方向性」と「CVRやデザイン、サイトコンセプトを考えたときに望ましい方向性」が必ずしも一致せず、両者がぶつかってしまうことがあります。

 

具体例を上げてみます。

・デザインとSEOが対立する例

〈デザインの観点〉

スマートフォンで閲覧したユーザーが見やすくなるように、極力テキスト情報や内部リンクは削ってシンプルなページにしたい。

 

〈SEOの観点〉

まだリリースして間もないサイトなので、テキスト情報や内部リンクをしっかり担保しておくことで、検索エンジンにサイトの内容が伝わりやすくしたい。

デザインとSEOが対立する例

・CVRとSEOが対立する例

〈CVRの観点〉

Topページに訪れたユーザーにスムーズに商品を購入して欲しいので、なるべくサイトの階層構造を浅いものにしたい。

 

〈SEOの観点〉

階層構造を深くすることで一覧ページを増やし、ユーザーの訪問を増やしたい。

CVRとSEOが対立する例

 

このようにデザインやCVRとSEOが対立したときには、なかなか着地が見えず、平行線を辿ることも少なくないです。最終的な判断軸や決裁者を事前に決めておくことが大切になってくるでしょう。

③効果測定のタイミングと検証方法はセットになっているか

SEO施策をただ実施して終わりだと、知見は蓄積していきません。実際の現場では施策を複数同時並行で実施することが多いと思いますが、各施策の振り返りを実施するようにしましょう。

検索エンジンのアルゴリズムはブラックボックスであるため、絶対的な正解は誰も分かりませんが、適切な効果検証を実施して経験を積んでいくことで、施策の勝率を高めていくことができます。

 

施策の影響範囲を確認する

SEOでは複数の施策を同時進行で行うことが多いです。各施策がサイト内のどこを改善するためのものなのかを予め整理しておくことで、施策の効果検証がしやすくなります。

SEO施策のカテゴライズ

効果測定の期間を定めて検証する

施策を実行して終わりにするのではなく、効果測定の期間を定めてしっかり振り返りを行うようにしましょう。

複数の施策を同時に走らせている場合には、どの施策が改善に寄与したのか分かりづらいケースもありますが、自分なりの仮説をもって根気よく検証していきましょう。施策→効果検証のサイクルをどんどん回していくことで、SEOの経験値を高めていくことができます。

 

また、同じ施策であったとしてもサイト全体のドメインパワーや業界によっても効果が出るまでの期間に差が出ますので注意が必要です。

今回はドメインパワーも一定ある大規模サイトの場合を例として図で示します。

施策と効果検証期間

施策毎の効果測定期間の目安:

施策毎の目安となる効果検証期間の例

まとめ

今回はSEO施策を考えるにあたって押さえるべき大事なポイントを

 

①課題と期待される効果は明確になっているか

 投資対効果や課題から掘り下げた施策になっているか確認する

②サイト全体の最適化を考えられているか

 施策を行うことによる他のページへのマイナス影響や、デザインやCVRの観点との兼ね合いを考慮する

③効果測定のタイミングと検証方法はセットになっているか

 SEOの知見を貯めて施策の精度を高めていくための準備をしっかりする

 

という3つのポイントに整理してお伝えしました。

施策をやる目的を明確にし、サイト全体の最適化を考えて本質的な施策を行い、それをしっかり振り返ることで経験を蓄積していくことが習慣化すれば、きっとあなたのSEOスキルは非常に高いものになっていくでしょう。

これらのポイントをあまり意識できていなかった人、意識はしていたけどなんとなくぼんやりしていた人は、是非今日から実践してみてください!

 

さいごに

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SEO施策を実行する前に必ず確認しておきたい3つのポイントナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

「構造化データ」がよく分かる!初心者向け徹底解説

SEO対策の文脈において、最近頻繁に話題になる「構造化データ」。詳細に理解されている方はそこまで多くないのでは?と思います。ここでは構造化データやリッチスニペットの概要から、HTMLでの記述方法、テストツールなど、全体像を掴んで頂ければと思います。この記事は2014年に書かれたものを2019年最新版にコンサルタント青木が変更・追記いたしました。

目次

これだけは押さえてほしい構造化データ2つのポイント
セマンティックWebとは
構造化データとは
構造化データを使用するメリット
ボキャブラリーとシンタックス
構造化データをマークアップする方法
構造化データをHTML上で直接マークアップする方法
データ ハイライターを用いる方法
テストツールのご紹介
まとめ

これだけは押さえてほしい構造化データ2つのポイント

難しいイメージのある構造化データですが、ざっくりまとめるとこの2つがポイントになります。

  • 検索エンジンがページの内容を理解しやすくなる
  • 検索結果に様々な要素が表示されるようになる

検索エンジンは人間と同じようにサイトのテキストを理解することができません。もちろんある程度はわかるはずなのですが、完璧とはいきません。そこで、テキストに”意味”のマークアップを行い、検索エンジンがテキストを理解できるようにするというのが、構造化データの基本的な考えになります。

そして、検索エンジンがテキストを理解できるようになると、その情報を使って検索結果に様々な要素を表示できるようになるのです。例えば、「コンビニ アルバイト」などで表示されるGoogleしごと検索(Google for jobs)も構造化データを用い、検索結果に表示しています。

なんとなく、構造化データを理解していただけましたでしょうか?ここからはしっかりと構造化データについて解説しますが、困ったら2つのポイントに立ち返ってみてください。

セマンティックWebとは

構造化データとセマンティックWebという考え方は切っても切り離せないものです。今回は構造化データを説明する前にセマンティックWebというものに簡単に触れておきたいと思います。

「セマンティックWeb」は、例えば以下のように説明されています。

Webページおよびその中に記述された内容について、それが何を意味するかを表す情報(メタデータ)を一定の規則に従って付加することで、コンピュータが効率よく情報を収集・解釈できるようにする構想。インターネットを単なるデータの集合から知識のデータベースに進化させようという試みがセマンティックWebである。
引用元:セマンティックWeb(Semantic Web)とは

コンピュータ(検索エンジン)は従来、テキストを単なる”文字”として認識し情報として蓄積していました。しかし、それでは検索エンジンは文字を記号としてしか認識することができず、その意味を推し量ることはできません。

そこで、文字を”意味”としてその背景や文脈まで解釈し、それを蓄積していこうというのがセマンティックWebの考え方です。

構造化データとは

セマンティックWebを実現するための手段として、構造化データがあります。構造化データは、テキストなどに意味をメタデータとして持たせることで、ロボットが内容の解釈を容易にし、検索エンジンはより有用な検索結果をユーザーに提供できるようになります。

とはいっても、わかりづらいので例を。例えば、以下のような例を考えます。

<div>
名前:青木 創平
生年月日:1994年8月19日
</div>

私達はこれを見た時に、この人は青木創平という”名前”の人物で、1994年の8月19日が”生年月日”だと、ある程度推測することができます。

検索エンジンもその推測ができないわけではありませんが、これを明確に名前と誕生日だと定義することは難しいのです。そこで、”名前”や”生年月日”という情報の「意味」を検索エンジン等に明確に伝えてあげましょうというのが構造化データの考え方です。

構造化データはHTMLに直接マークアップする、もしくはデータハイライターや構造化データ マークアップ支援ツールを用いて設定しますが(設定方法は後述します。)、上述した青木創平の例でいうと以下のような記述となります。

<script type="application/ld+json">
{
"@context": "http://schema.org",
"@type": "Person",
"name": "青木 創平",
"birthDate": "1994-08-19"
} 
</script>

nameやbirthDateという値が含まれているのが御覧頂けるかと思いますが、特定の情報に対してHTMLマークアップを行う(メタデータを付与する)ことでその情報の説明が付与することができるようになります。

構造化データを使用するメリット

検索エンジンがサイトコンテンツの把握を容易に行えます

上述した通り、特定のテキストあるいは画像がどういう情報なのかを指し示すことで、検索エンジンはコンテンツの内容がどういう意味を持つものか、容易に把握できるようになります。

構造化データを用いることで、前述した文章は、「私の名前は青木創平で、誕生日は1994年8月19日です」のように、情報の持つ意味がより明確に検索エンジンに伝わり、適切に認識されるようになります。

検索結果にリッチスニペットが表示されます

通常の検索結果においてサイトが表示される際には青色のリンク、その下meta descriptionやサイト内テキストから引用したスニペットが表示されますが、構造化データを用いることで、リンクの下に通常とは異なる情報が表示されることがあります。これを「リッチスニペット」と言います。

こういった検索結果を見たことがある方は多いのではないかと思います。

▼リッチスニペットの例
リッチスニペットの例

この場合はパンくずリスト、レビュー、価格帯の情報がマークアップされたことで、検索結果にリッチスニペットとして表示されています。

これにより検索結果で目につきやすくなり、クリックされやすくなるなどのメリットがあります。リッチスニペットに対応されているコンテンツは、上の画像のパンくずリストやレビュー情報、価格情報以外にもイベント、記事、レシピなどがあります。また、2019年1月に実装された「Googleしごと検索」は構造化データをマークアップすることで「〇〇 求人」、「〇〇 バイト」のようなクエリで、エンリッチリザルトが表示され、そこからユーザーは求人に申し込むことができるようになりました。

▼「正社員 求人」の検索結果
Googleしごと検索が反映された検索結果

ボキャブラリーとシンタックス

構造化データを理解する上で、この2つの言葉についてきちんと理解しておく必要があります。端的に言うと、ボキャブラリーが値を表し、シンタックスはその記述方法になります。

ボキャブラリー

冒頭の例では青木創平に”name”、1994-08-19に”birthDay”という値を付けました。その指定する値を定義している規格のようなものがボキャブラリーです。

ボキャブラリーの代表的なものにschema.orgがあります。schema.orgはGoogle、yahoo!、Microsoftの大手検索エンジン企業が共同で取り組んでおり、値の数は日々拡張されています。

先ほどの例は、人物の説明でしたが、人物を説明する際には名前や誕生日はもちろんのこと、所属している団体やその人が運営するサイトなども説明することがあるかと思います。schema.orgはそういった部分も網羅しており、例えば人物(Person)であればこちらのページにてまとめられています。Propertyという欄で人物の説明に対してマークアップ可能な値が表示されています。

また、見て頂くとわかるかと思いますが、プロパティは階層構造となっています。

例えば、「Thing(もの)」という大項目の子として「Book(本)」や「Event(イベント)」という項目、「Event(イベント)」の子として「BusinessEvent(企業向けイベント)」といった階層を形成しています。

シンタックス

ボキャブラリーは値を定義しているだけのものですので、HTMLにマークアップする際にはどうマークアップするかの仕様が必要ですが、その仕様がシンタックスです。

<script type="application/ld+json">
{
"@context": "http://schema.org",
"@type": "Person",
"name": "青木 創平",
"birthDate": "1994-08-19"
} 
</script>

ちなみにこの文章でいうと<script type=”application/ld+json”>~<;/script>の部分がシンタックスで決められている仕様です。

シンタックスには代表的なもので以下の3つがあります。

  • JSON-LD
  • Microdata
  • RDFa

Googleが推奨しているのはJSON-LDです。(この記事でもJSON-LDを採用しています。)

また、JSON-LDはHTML上で各情報に直接マークアップするその他のシンタックスとは異なり、スクリプトを用いて記述するため、各データに直接マークアップする必要がなく、HTMLのどこに記述しても大丈夫な仕様になっております。

先ほどの例で再確認

再度、青木創平の例を用いて詳しく見てみましょう。

<script type="application/ld+json">
{
"@context": "http://schema.org",
"@type": "Person",
"name": "青木 創平",
"birthDate": "1994-08-19"
}
</script>

1. <script type=”application/ld+json”>~</script>
JSON-LDでマークアップする際のルールとして、必ずこの記述をします。また、scriptとありますが、スクリプトを実行させるものではありません。この間にマークアップします。

2. “@context”: “http://schema.org”
この記述はschema.orgを使って記述することを宣言するためのものです。

schema.orgとJSON-LDの組み合わせで記述する際は必ずこの記述をします。ここまでは基本固定で大丈夫です。

3. “@type”: “Person”
@type で何について表現するのかを指定します。今回であれば、人についてはPersonで定義されています。他にも、イベントは、Eventで定義、製品などはProductで定義されています。

4. “name”: “青木 創平”,
@typeで指定しているバリューを表現するためにキーに値を入れていきます。今回であればバリューはPerson、キーはname、値は青木 創平となります。また、キーはバリューに紐付いております。

構造化データをマークアップする方法

構造化データを検索エンジン(Google)に伝える際には大きくわけて2つの方法があります。

前者のHTMLに直接マークアップする方法は、文字通り上述した青木の例のようにHTMLタグに構造化データの要素を追加する方法になります。

一方でデータ ハイライターを用いる場合、ウェブマスターツールのページ上でクリックすることによりページの構造化データを(HTMLをいじることなく)Googleに伝えることが可能です。

Googleヘルプには以下のように書かれています。

■データ ハイライターの使用ができるケース:
記事
イベント
地域のお店やサービス
レストラン
商品
ソフトウェア アプリケーション
映画
テレビ番組のエピソード
書籍
引用元:データ ハイライターについて – Search Console ヘルプ

どちらの方法もメリット・デメリットがありますので、運営されている体制やサイトの状況などにより、どちらを使うか検討することが望まれます。

ではそれぞれ実際に説明していきましょう。

構造化データをHTML上で直接マークアップする方法

この方法には大きく分けて2つあります。それぞれ説明します。

ボキャブラリーとシンタックスを参考にHTMLにマークアップしていく方法

今回はボキャブラリーにschema.orgとシンタックスにMicrodataを用いてマークアップする方法を紹介します。

一般的に構造化データがマークアップされている情報は人物や商品、パンくずが多いですが、こちらにまとめられている通り、マークアップできる情報は他にも沢山あります。

今回は以下の文章について考えてみましょう。

<div>会社名:ナイル株式会社</div>
<div>住所:東京都品川区東五反田1-24-2東五反田1丁目ビル7F</div>
<div>問合せ先:03-6409-6766</div>
<div>創業年:2007年1月15日</div>
<div>創業者:高橋飛翔</div>
<div>オフィシャルサイト:https://nyle.co.jp/</div>

①まずは構造化マークアップできる箇所を確認しましょう。

構造化データをマークアップできる箇所と、マークアップすることで検索結果にリッチリザルトとして表示されるかを確認しましょう。今回はすべての情報をマークアップできますが、問い合わせ先以外はマークアップしても、検索結果にリッチリザルトが表示されません。もちろん、だからといってマークアップ自体が無駄になるわけではなく、構造化データの設定により検索エンジンは意味情報を理解しやすくなります。あくまでマークアップの優先度を考える際などに役立てましょう。

②マークアップを行いましょう。

<script type="application/ld+json">
{
"@context": "http://schema.org",
"@type": "Corporation",
"name": "ナイル株式会社",
"founder": "高橋飛翔",
"foundingDate": "2007年1月15日",
"url": "https://nyle.co.jp/",
"contactPoint": {
 "@type": "ContactPoint",
      "telephone": "+81-3-6409-6766",
      "contactType": "customer support",
      "areaServed": "JP"
    },
"address": {
    "@type": "PostalAddress",
    "addressLocality": "品川区, 東京",
    "postalCode": "141-0022",
    "streetAddress": "東五反田1-24-2東五反田1丁目ビル7F"
  }
} </script>

これでこのテキストに構造化データをマークアップできました。

構造化データマークアップ支援ツールを用いた方法

ウェブマスターツールには、構造化データマークアップを支援する機能があります。

先に説明した方法だとschema.orgなどを理解した上でマークアップする必要がありましたが、こちらの方法はそれよりも容易に構造化データを用いることが可能になります。

ここでは弊社平塚が執筆したブログを用いて説明します。

①構造化データマークアップ支援ツールに該当するページのURLを入力し、今回マークアップするデータを選択した上でタグ付け開始をクリックします。

▼ページタイプとURLの入力ページ
構造化データマークアップ支援ツールサイトタイプ設定画面

今回はブログ記事のマークアップですので、記事を選択しました。

②実際にマークアップしてみましょう。

タグ付けはツール内でページが読み込まれた画面で行います。右にタグ付けできるデータが並びます。この例で言うと、前の画面で記事を選んだため、著者や公開日など、記事に関連するデータが並んでいます。

ではまず一番上にある「名前」(今回の場合は記事タイトルです)をマークアップしてみましょう。

▼データのタグ付けページ
構造化データマークアップ支援ツールメイン画面

タイトルに当たるところをドラッグすると、選択肢が出てきますのでそこから「名前」を選択しますと右側にマークアップしたいテキストもしくは画像が追加されます。著者情報や公開日なども 同様の要領で指定していきます。

データの指定が終わったら右上にある「HTMLを作成」をクリックするとそのページのHTMLが出力されます。

▼出力されたHTML構造化データマークアップ支援ツールHTML画面

イメージ

③出力されたHTMLをサイトに反映させます。
サイト運用の仕方にもよりますが、出力されたHTMLをコピーしてHTMLを実装しましょう。これでマークアップは完了です。制限は多いですが、専門的な知識がなくても構造化データをマークアップできるので利便性は高いです。自分のサイトにはどのような構造化データをマークアップできるのか確認するのにも役立ちます。

データ ハイライターを用いる方法

データ ハイライターを用いた場合には 直接HTMLをいじる必要がなく、構造化データマークアップ支援ツールのようにブラウザ上でクリックすることで構造化データをGoogleに伝えることが可能です。

①ウェブマスターツールでデータハイライターを開きます。

ハイライト表示を開始しましょう。

▼URLとページタイプの選択画面データハイライターの最初の設定画面です

先ほどと同様に構造化データを設定したいURLを入力し、タイプを選択します。今回も弊社平塚が執筆したブログを用いますので、タイプに「記事」を選択しました。

また「このページをタグ付けし、他のページも同様にタグ付けする」の場合は(幾つかのサンプルページにてタグ付けを行うことで)同様のページ群もGoogleが学習して構造化データを認識してくれるようになります。一方で「このページだけをタグ付けする」場合はGoogleに学習させず選択したページのみをタグ付けしたい場合に用います。

ブログ記事のように同じようなページ群がある場合には前者、そうでない場合には後者が望まれると思います。
今回はブログ記事ですので前者を選択しました。

②タグ付けを行います。

▼タグ付け画面データハイライター-データ選択画面

上述した構造化データマークアップ支援ツールと同様に、タグ付けしたいところをクリックもしくはドラッグし、タグ付けするデータを選択します。タグ付けが終了したら右上の「完了」を選択しましょう。

③Googleに自動でタグ付けして欲しいページを選択します。
※この選択肢は「このページをタグ付けし、他のページも同様にタグ付けする」を選択した場合にのみ表示されます。

▼ページセットの作成画面データハイライターのこの画面でデータを抽出するページを選択します

Googleが同様のタイプだと判断したページ群が選択肢として表示されます。それでは問題がある場合は「カスタム」で設定しましょう。※ページ群の設定は正規表現で行います。

これらを選択したら「ページセットを作成」に進みましょう。

④サンプルページで上手く設定できているか確認します。

Googleは最初にタグ付けした設定から他のページでも同様の構造化データをタグ付けします。このページでは③で選択した構造化データを設定したいページ群の中から、構造化データ部分をハイライトした状態でサンプルページが表示されます。自分の意図通りに設定されている場合には、右上の「次へ」をクリックしましょう。

▼サンプルページの確認画面1データハイライター-サンプル画面1

次々にサンプルが表示されますので、問題がある場合には手動で設定を修正しましょう。5ページ分のサンプルを確認すると、「完了」という項目が右上に表示されるので次に進みましょう。

▼サンプルページの確認画面2データハイライター-サンプル画面2

最後に確認したサンプルページを再度見直して、問題が無い場合は右上の「公開」ボタンを押しましょう。これでデータハイライターによる構造化データの設定は完了です。

テストツールのご紹介

構造化データ テスト ツール

構造化データ テスト ツールで正しく構造化データが記述できているかを確認できます。URLもしくはHTMLを入力することでそのページに設定した構造化データが正しく設定されているか、どの項目が設定されているかに加えて、検索結果上でどういう表示がなされるページなのかを確認できます。

テストツール

構造化データのマークアップを行った後には出来る限りこのツールを用いて、正しく設定されたかを確認するようにしましょう。

※なお、このツールで表示される検索結果プレビューが必ずしも本物の検索結果で表示されるとは限らないようです。

Google Search Consoleの「構造化データ」項目

Google Search Consoleの構造化データでは、構造化データの設定にエラーが無いか一覧で確認することができます。検索結果のプレビュー機能は無いですが、構造化データにエラーがあるデータタイプやページが一覧で確認できますので、URLを何度も入力する必要のある構造化データテストツールよりもその点は便利です。サポートしている(確認できる)構造化データはリッチリザルトのステータス レポート – Search Console ヘルプを確認してください。

まとめ

ここ最近のGoogleの動きを見ても、構造化データを利用する重要性は言わずもがなだと思います。ECサイトなどは受ける恩恵も大きく、サイトによってはもはや必須と言っても良いかもしれません。しかし、リッチスニペットが表示されない構造化データのマークアップに関しては、コスト・工数的に現実的でない場合が多く、そのあたりのバランスはなかなか難しいです。サイトの施策状況やリソースから考えると良いでしょう。もし構造化データを含めたSEOのことでご相談があれば、お気軽に弊社までご連絡ください。

最後に、こちらも参考にどうぞ。

皆様のお役に立ちましたら幸いです。

ナイル株式会社 青木

「構造化データ」がよく分かる!初心者向け徹底解説ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

マーケターとGoogleアルゴリズムの、ほどよい関係

こんにちは。平塚です。

ここ1年だけを見てもGoogleのアルゴリズムは大きく変化しており、企業のWeb担当者のみならず、支援会社の方々でも四苦八苦することが多かったかと思います。日々アルゴリズムの変動があるたびに一喜一憂してる点では正直なところ弊社も同じです。

そこでふと、以前弊社のコンサルタントがコネクトドットのライトニングトークでお話した内容がこの話題に対してぴったりなのではないかと思い、紹介とともに、日々変わるGoogleのアルゴリズムに対しての向き合い方について話をさせていただきます。

※このスライドはライトニングトーク用かつ1年前の状況を元にしたものです。新しい情報、スライドから読み取れない情報について本記事にて補足させていただきます。

スライド内容

スライド内容について

このスライド及び記事を読んでいただきたい方は検索順位・流入に対して責任を持っているWeb担当者です。

「順位変動が起きるたびに胃が痛くなる」
「アルゴリズムの変動がニュースになるたびに説明を求められる」

ような方々の心がちょっとでも軽くなればと思います。

Googleのアルゴリズムの変遷

Googleアルゴリズムの変遷

Googleはこの10年間を見ても大きく変化をしてきました。今回細かくアルゴリズム一つ一つについて説明することは省きますが、以前のGoogleはサイトをうまくハックして意図的に順位を操作しようとしているサイトの取締まることに注力しており、世の中の担当者・SEO会社は取締まりの抜け道を探し、順位を上げることに執心していました。

しかしこのスライドを見ても分かる通り、1~2年でそういった「スパム行為を行ったサイト」への対応は完了しつつあります。

昔は「ペンギンアップデートの更新を行った」というニュースと同時にスパムサイトの順位が大変動するということが定期的にありましたが、現在は通常アルゴリズムに統合され自動的に取り締まれるようになっています。

そして現在のGoogleはスパムサイトへの取締まりを引き続き行いつつも、「ユーザーの意図を適切に読み取り」「適切なコンテンツを価値の高い順に並べる」ことの精度をより高めています。以前通用していた順位を上げるためのテクニックは通用しなくなり、リスクもコストも高くなっているのはWebマーケターの界隈でも常識のものとなりつつあります。

「アルゴリズムに振り回されること」のリスク

「 アルゴリズムに振り回される」ことのリスク

SEOは決済者にとって一見厄介なものです。広告のように投資をしたらすぐに効果が現れて、効率的か非効率的か判断するようなPDCAを回すことが難しい。なおかつ予測不可能でコストもかかります。

そうなるとできるだけ低コストで確実に順位を上げられそうな施策に飛びつきたくなるものです。しかし大抵はスパム行為で意味がないどころではなく炎上リスクやペナルティにより大幅な流入損失に繋がる可能性もあります。

ユーザーを置いてけぼりにしたSEO『対策』の危険性

こちらのスライドではスパムの危険性について指摘していますが、実はこれはスパム以外にも当てはまります。「どこから得た情報かわからないが、こういうことをやったら順位が上がった」「自社サイトで試しにテクニカルな施策をやったら順位が上がった」などの情報は弊社にも毎日のように耳に入ってきます。

ですが、そこにユーザー視点は入っているでしょうか?スパムと同じく、そういったテクニカルでユーザーを置き去りにしたSEO「対策」は比較的低コストで成果が出ることももちろんあります。当然みんな真似します。テクニカルに上位表示したコンテンツは必ずしもユーザーにとって良質なコンテンツではないでしょう

そうなると、Googleによっていずれ最適化され評価されなくなっていきます。担当者・決済者は確実な方法で順位を上げたいと思うため飛びつきがちですが、炎上リスクとまでは行かないまでも、その対策は一時的なものに終わることを当然考えておかなければいけません。

リアルタイムにアルゴリズムを知るのが難しい理由

リアルタイムにアルゴリズムを知るのが難しい理由

このスライドでも述べられている通り、アルゴリズムを分析するという試みを頑張ったところで、デイリーどころかコンマ単位で変化するアルゴリズムを捉えるのは不可能でしょう。

また皆様が知っている以上に様々なアルゴリズムが働いています。つまり現実的ではなく、学者でもない限り知ることに意味など無いのです。

「原則」「ゴール」「現在地」を知り、最適な投資をする

「原則」「ゴール」「現在地」を知り、最適な投資をする

「アルゴリズムのシグナルを知ることが無意味なんて、どうすればいいのよ?」と思う方もいるかと思います。これは実は難しいことではありません。全体像をつかめばいいのです。

  • SEOのルールとして、最低限守るべきと言われている「原則」
  • Googleが掲げている、実現したい「理想」
  • 日々ニュースに流れてくるGoogleの検索エンジンのアップデート等の「現在地」

スライドにも書かれている通り、Googleが検索エンジンにおいて「目指す場所」と「原則」を理解して「現在のおおよその位置を掴む」そして「今後進んでいく方向」を予測してやる優先度をつけていけばいいのです。

では、それぞれについて説明します。

「原則」とは?

「原則」とは

それぞれのテクノロジーについての詳細は省きますが、Googleが世の中に無数にあるコンテンツから情報を取得し、それを読み取って検索結果に反映させる方法は変わっていません。

ページを発見する能力や検索意図を把握する能力などは日々高まっていることは自明のことですが、あくまでこの原則は変わっていないと言えるでしょう。

参考:Google検索の仕組み

原則から反映されること

原則から反映されること

Googleは完璧ではありません。完璧ではないからこそ日々アップデートを行っています。スライドに上げられているような内容は検索エンジンの原則に基づき、こちら側で検索エンジンに適切に認識してもらえるようにお膳立てするべき最低限のSEOのルールなります。

※ただしこれらも検索エンジンが進化したりユーザー行動が変化することで、Googleのランク付けのプロセスが変化し、ルールが変わる可能性もあることを一応述べておきます。

「ゴール」とは?

「ゴール」とは

Googleも営利企業です。できるだけ多くのユーザーに検索エンジンを使ってもらい、その過程で得られる広告収益などを稼いでいかなければいけません。SNSやスマートフォンアプリなどGoogleに取って代わるようなライバルはたくさんいますし、これからも現れるでしょう。だからこそGoogleはどこのサービスよりもたくさんの人のたくさんのニーズを拾い上げ、最適な情報提供と提案をすることを目指しています。

補足すると、Googleは「こういったサイトを評価し、このようなサイトを評価しない」という品質評価のガイドラインを持っています。これは必ずしもGoogleが今のアルゴリズムですべて対応できているかと言うとできていないというのが正解でしょうが、Googleの目指す理想を知るためにはいい情報源となります。

※英語で書かれていること、かなり細かいところまで書かれていることから説明は省きますが、「Google品質評価ガイドライン」と検索すれば翻訳・解説しているサイトがありますのでそちらをご覧ください。

ゴールから反映されること

ゴールから反映されること

Googleの掲げる理想を踏まえれば、「リンクを貼ればいい」「重厚長大なコンテンツを検索エンジン向けに作ればいい」というアイデアには至らないはずです。あくまで私達はユーザーにとって価値あるコンテンツを提供していくことをGoogleに求められているのです。

「現在地」とは?

「現在地」とは

とはいえ、先程の「理想」はあくまで「理想」です。現在Googleは理想を必ずしも実現できているわけではありません。過去に比べたらもちろん理想に近づいているのは明らかですが。

なのでGoogleが現在行っている「現在地」が重要となってくるわけですが、この現在地の捉え方が重要です。

現在地、つまり「今、なにが評価されるのか」「Googleはどういう傾向にあるのか」というでの見方をするのではなく、「Googleの能力で、どこまでできるようになったのか」「Googleは理想に向けてどんなことに注力しているのか」というでの見方をする必要があるのです。

そのために①Googleの発表を見て、②SEOの大きなトレンドを掴み、③日々の運用の中で検索結果を注意深く見ていくことが重要になります。

下記に、スライド中で語られている中でも2019年5月現在でも重要なことの補足説明と、今Googleが注力しているであろう内容について説明していきます。

E-A-T(専門性、権威性、信頼性)

E A T 専門性、権威性、 信頼性

端的に言うと、情報の信頼性が重要になりますよ。という内容です。

とくにスライド12ページ目にも書かれているようなお金、健康、安全、法律などの「YMYL(Your Money or Your Life)」と呼ばれる人の人生に関わる情報に対して、Googleは信頼性を求めています。

Googleはユーザーに検索エンジンを利用してもらわなければいけません。なのに本当に自分にとって人生を左右するような情報を調べているときに、なんの裏付けもない適当な情報が上位表示していたら、ユーザーはその適当な情報ではなく上位表示をさせたGoogleの信頼をなくし、使わなくなるのです。Googleはこれを恐れます。

近年のアルゴリズムアップデートによる順位変動は、基本的にこの情報の信頼性の精度を高めるための更新を行っているものと思われます。特に健康・医療の領域のサイトの順位が大きく変化しているのがその証拠です。

【追加】検索結果と検索手法の多様化

最近このようなGoogleのCMをよくテレビで見かけます。

このCMの内容のように、Googleはユーザーに対して砕けた感じの検索ワードでも、いろんな形で回答ができることをアピールしていますね。

このCMのように、もはや以前のように10本の青いリンクが順番に並んでいるだけの検索プラットフォームではなく、

  • ユーザーがビジュアルで情報を求めているのであれば画像
  • 答えが一つしか無い質問に答えてほしいならアンサーボックス
  • 翻訳してほしいのであればグーグル翻訳
  • ホテルを探したいならGoogleホテル
  • 航空機を探したいならGoogleフライト

などなど、様々な検索結果を表示させることでユーザーのニーズにすばやく正確に答えることをWebページを介さずに行うということを行っています。スマートスピーカーの普及に従い音声検索などの動きも目が離せません。

【追加】モバイルユーザビリティの重要性

以前はPCのページをベースに評価していましたが、現在はモバイルページの評価を中心としています(スライド14ページ参照)。

なぜモバイルページの評価に移ったのか?それはユーザーがPCよりもモバイルをするようになった。つまりユーザー行動が変わったからです。そうなるとPCとはまた別の評価基準が現れてきます。それがモバイルユーザビリティです。現在はページの読み込み速度を中心にした評価を行っていますが、Googleの理想を考えると「いかに使いやすいか」「いかに読みやすいか」なども評価基準に入ってくるかもしれませんし、既に入ってるのではないか、という話題もよく聞きます。

【追加】 検索エンジンのクローラーの高度化

クローラーも年々パワーアップしています。最近だと今までクローラーが読み込めなかったような構成のサイトもクロール及びインデックスが可能となり、よほど大規模なサイトでない限りクロールやインデックスを気にかける必要性が薄くなってきています。このクローラーの進化により、よりインタラクティブなサイトが今後上位表示してくるかもしれません。

参考:[英文]The new evergreen Googlebot

 

…などなど、ご紹介をしようと思えばもっとたくさんあるのですが、このように日々Googleは理想に近づくために進化を遂げています。皆様にとって良いニュースも悪いニュースもあるかも知れませんが、一つだけ言えるのは「今どうなったか」よりも「こうなったことによってどういうことが今後起こるのか?」と考え、先回りすることが重要だということです。

まとめ:SEOにおける原則を頭に入れる。Googleの理想と現在地を紐付ける。紐付ければ何をすべきか見えてくる

まとめ

アルゴリズム更新されて順位が落ちる、検索結果上にGoogleが気を利かせて様々な情報を載せてきてトラフィックが奪われる、いままで通用した手法が突然効果が出なくなる…Googleは様々な試練を私達に与えてきます。これを「現在地」だけで捉えるとGoogleに振り回されることになります。

Googleはより多くのユーザーに利用してもらうために日々アルゴリズムの更新や検索機能の強化を行っています。ですが「現在の」Googleを見てSEOを行っていくことは本質的ではありません。

Googleも、Webサイトを日々運用する私達も向かうべき方向は同じです。

より多くのユーザーに利用してもらう(利益を得る)ために、ユーザーにとって有益な情報を提供する

これを踏まえた上でGoogleの動きを目に入れつつも日々の改善を積み重ねていくだけです。これは今までもこれからも変わらないはずです。

SEOに責任を持つことは非常に大変でしょうが、Googleではなくユーザーに常に目を向けて、日々積み重ねて行くしかありません。ともにがんばりましょう。もしSEOのことでご相談があれば、お気軽に弊社までご連絡ください。

マーケターとGoogleアルゴリズムの、ほどよい関係ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

【2019年決定版】タイトル改善が唯一無二にして最強のSEO対策である3つの理由

こんにちは。平塚です。

前回『サーチエクスペリエンス時代、「いかに再検索させないか」と「いかに再検索のニーズに答えるコンテンツを用意するか」が重要説』という自分の仮説を書かせていただきましたが、「言いたいことはわかったけどどうすればいいのよ?」という意見もいただきそうな内容でした(言われてませんが)。

今回は記事名(どうせなのでめちゃくちゃSEOライクにしてみました)にもある通り、イージードゥ SEO施策、たかがタイトルされどタイトル、タイトルの改善is最強。という話をします。

※この記事で言うタイトルとは「HTMLのhead内に記述するtitle要素」のことを指します

なんだ今更そんな話か。と思う方もいるかも知れませんが、タイトルはSEOで100を超えるクライアント様のコンサルティングを行ってきた弊社のコンサルタントでも血眼になってこだわり抜く部分です。それほどまでに優先度の高い施策です

2019年、しごと検索や画像検索、構造化マークアップなど小難しい話題がたくさん増えそうですが、あえて逆に基本中の基本のSEO対策であるタイトル改善の重要性を今回お話できればと思います。

理由1.どんなサイトでもたいてい触ることができる


どんなサイトでもたいてい触ることができる

弊社も様々なクライアント様のサイトを見てきたのでわかりますが、SEOのために変更・改善するのは至難の業です。

SEOコンサルタントが「内部リンクをこのテンプレートに追加してください」と提案したとしても、クライアント様からしてみれば「そういわれてもねぇ」というリアクションを頂いても不思議ではありません。ちょっとした改修を加えるにしても、大きな負担がかかることはよくある話です。

ポータルサイト、特にECサイトは自社開発ならまだしも、ASPなど使っていたらまず改修には大幅なコストが必要になります。

※弊社がECzineさんにECサイトのSEOについて取材を受けた際、「SEO以外のところでがんばったほうがいいんじゃないですか?強いて言うならページタイトルだけはしっかり見直しときましょうって感じですかね」と身もふたもない話をさせていただいたこともございます。

コンテンツの制作やページの追加についても同様です。ページを追加するなら情報設計から作り上げなければいけませんし、コンテンツの制作ならライティングの必要性が出てきます。しかも会社上のレギュレーションなどあったらチェックと承認に時間がかかることでしょう。外資系のサイトだと、本国と同じシステムを扱っていて全くサイトを動かせない。みたいなケースも耳にします。

一方で、タイトルを改修することは大抵のサイトではそこまで難易度の高いものではありません。コーディング等の知識などがなくても、大抵の場合管理システム上から変更が可能です。しかも、画面上に出るものではないので、悪く言えばこっそり変更が可能です。なので上長に説明なども必要なくライトに改修することが可能です。

理由2.工数対効果が高い

SEOの工数対効果マップ

タイトルの改善は、その他のSEO施策に比べて圧倒的にコストパフォーマンスが高いです。理由1でも紹介しましたが、専門知識がなくても触ることができ、なおかつ成果は他のSEO施策に比べて圧倒的にわかりやすいです。実装から1週間から2週間程度で成果が見えてくるケースがほとんどです。

後ほど事例を紹介させていただきますが、今まで拾えていなかったキーワードをタイトルに追加しただけで、自然検索からのアクセス数が1000%改善した例は珍しくありません。

理由3.引きのあるタイトルにすれば検索結果上のクリック率をあげてアクセスの底上げができる

検索結果上のクリック率改善
「うちはもう思いつくキーワードは盛り込んでいるし、だいたい上位表示しているから必要ないなぁ」と思う方もいるでしょう。ですがそこからさらにアクセス数を増やすことは可能です。

それは「ユーザーの目を引くタイトルに変更し、検索結果上のクリック率を上げる」という施策です。検索結果上のクリック率は1位であるほど高いのは自明ですが、タイトルの付け方によっては1位のサイトよりもクリックされることもありえますし、その逆もしかりです。また、検索結果に概要文章として表示されるmeta descriptionについても怠ってはいけません。

ユーザーはページタイトルに注目し、meta descriptionの概要文章を読んでそのサイトにアクセスするかどうか決めています。ただキーワードを盛り込むのではなく、ユーザーの目を引き、クリックしたくなるようなフレーズを入れていきましょう。リスティングなどで先にA/Bテストをして反応の良いキーワードを検証してみてもいいですね。

タイトルを変えたことによって圧倒的成果を出した事例

タイトル変更を行ったことでクリック率が改善。アクセス数が40%増加したAppliv

弊社アプリ紹介メディアのApplivは、広告を用いずに主に検索からのアクセスで月間800万UU以上を集客しているメディアです。「ゲーム アプリ」のような「目的×アプリ」関連のキーワードで網羅的に上位表示ができており、一見対策の必要性がないように思われます。

そのような状況で、下記のような改修を行いました。

▼改修前
ファッション おすすめアプリランキング

▼改修後
【2019年】ファッション おすすめアプリランキング TOP10 – Appliv

https://app-liv.jp/beauty/fashion/0065/

テスト検証なども行い、成果が出ていることがわかったのでサイト全体に上記の改修を行った結果、クリック率が大幅に向上、結果としてアクセス数も40%増加しました

Applivのクリック率変化

Applivのクリック率推移

このように、既に上位表示に成功しているサイト・ページでもタイトルをユーザーの目を引くようなものに変更するだけで、劇的にアクセス数を伸ばすことも可能です。

手を付けていなかった記事のタイトルキーワード加えただけで圧倒的なアクセス改善をした求人サイト

求人サイトを運営されているクライアント様の事例です。弊社が制作したコンテンツですが、元々SEOを目的としたコンテンツではなかったため、タイトルはかなりシンプルな内容にしていました。

調査をしてみたところ、検索エンジンにも評価されていたことがわかったため、検索ボリュームの大きいキーワードをタイトルに含めてみました。結果として100位圏外のキーワードが上位表示する、元々上位表示していたキーワードがさらに改善するなどの成果が1ヶ月程度で見え始め、アクセス数も急激に増加しました

タイトル改善の成功事例

※実際に使用した成果報告書。守秘義務のためキーワードとタイトルは伏せています。

 

…上記の2つの例はどちらも既にビッグワードでも上位表示しているような「既にSEOで成果を出している」サイトです。このようなサイトでも、タイトルを見直し、改善を行うだけでさらなるSEO成果が出るケースもあるのです。

タイトルの見直し・改善のポイント

こちらについては、下記記事をご参照ください。基本的には4つのポイントを徹底していただければ結構です。こだわり抜きたい方は徹底的にやっていただいても損はありません。

①目標とするキーワードを必ず含める

②ページの内容がわかるものにする

③表示される文字数で記載する

④クリックしたくなるようなものにする

引用元:基本的なタイトルタグとメタディスクリプションの考え方

とはいえそんな都合のいい話ばかりではない。タイトル改善の注意点について

逆に変えることで順位下落のリスクもあり。慎重に検討する

タイトルとは検索エンジンにとって今でもサイト理解のための重要な手がかりです。逆に言えば、その手がかりを失うことで想定外の順位下落・流入減少を引き起こす可能性もあります。

タイトル中のキーワードの順番を変えただけで下落したケースも弊社の事例にはございます。実は重要だった、上位表示していたキーワードを消してしまったことでアクセスが大幅にダウンみたいなことになると、目も当てられません。

慎重になりすぎる必要はありませんが、サーチコンソールなど、世の中には流入キーワードを調べるツールはたくさんありますので、一度リサーチをしてから改善を行うべきかどうか検討してください

検討の余地がないほど完成されているタイトルを改修しても順位にインパクトがないことが多い。過度に期待しすぎない

もちろんケースにもよりますが、「title要素(タイトル)」「スマホ(スマートフォン)」「SEO対策・施策・改善案」のような表記ゆれや共起語をタイトルに追加しても、(感覚として)劇的な順位改善が起こることはありません。

どちらかというと、今まで全く触れられていなかったキーワードなどを入れたときに成果が出やすいです。

チャレンジしてみてもいいかと思いますが、「上がったらラッキー」くらいの気持ちでやるか、クリック率を上げる施策を行ってみることをおすすめします。

meta descriptionの変更は順位に影響を与えるかどうかは未知数。専門家内でも意見が分かれる

タイトル改善から話が逸れますが、meta descriptionは主に検索結果上のクリック率に影響を与えるmeta要素で、検索結果上だと概要文として表示される箇所です。キーワード順位に影響を与えるか、与えないかについては真っ二つに意見が分かれるくらいなので、meta descriptionの改善による順位改善の期待のし過ぎは禁物です。

meta descriptionは120字前後書く必要があるので一つ一つ修正するのは、なかなかにエネルギーが必要です。工数を考えると、全力でこの改修に力を割くのはコスパに似合わないかもしれません。

プロが言うんだから間違いない。SEOの専門知識がない人、リソースも予算もない人でもタイトルの見直しだけはやっておくべきだ

最近のSEOは本当に難しいです。正解などどこにもなく、日々ユーザーと向き合って取り組む必要があります。構造化マークアップやページスピード、モバイルを意識したSEO改善など今まで考える必要のなかった高度な技術的課題についても考える必要も出てきました。

そのような中、タイトルだけは今でも変わらず改善することで成果の見える、「主に検索エンジンを対象にした内部施策」です。(当然それもいつか変わる可能性もあります。またペナルティのような明らかなマイナス要素がある場合は、その改善のほうが当然重要です。)

ここまで記事を読んでいただいた方、早速自分のサイトをくまなくチェックしてみてください。案外、タイトルが手抜きなページがあるかもしれません。元々SEOを意識していないページだったからまぁいいや。とほっといていたページもあるかもしれません。

そういうページを見つけたら大チャンスです。大げさかもしれませんが、すこし手を入れるだけで劇的な成果が出るのも夢ではありません。

うちはサイト改修する費用がないし工数がかかるとか、SEOのことはよくわからないから、とか思っている方、逆にうちはSEOある程度やりきっていて成果も出てるからと思っている方、いちどタイトルを見返してみてはいかがでしょうか。

【2019年決定版】タイトル改善が唯一無二にして最強のSEO対策である3つの理由ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

【SEOで大手に勝ちたい】中小企業様とゼロから始めた成果を出すための奮闘記

ナイルでSEOコンサルタントをやっている日下と申します。

中小企業の担当者の方から

「社内でSEOを頑張っているが、なかなかうまくいかない」

「新しくサイトを立ち上げたい、今あるサイトをリニューアルして大手競合に勝ちたい」

「昨今の検索エンジンの変化が激しく、トレンドについていけない」

といったご相談を多くいただくようになりました。そこで、今回はそういった中小企業でWeb担当をしている方に向けて

  • そもそも、中小企業は大手競合にSEOで勝っていけるのか
  • どんな考え方や戦略をもってSEOに臨んでいくべきなのか
  • 思惑どおりにいかなかったとき、どのように軌道修正していけばよいのか

を私個人の経験からお伝えしたいと思います。

※クライアント様に許可を得て執筆しております。

立ち上げから今までの経緯について

今までの取り組み

上図のような紆余曲折を経てお客様と二人三脚で進めてきましたので

  • まっさらなサイトで大手企業と戦っていく大変さ
  • 限られた予算とリソースの中でどうやって勝ち筋を見出していくか
  • コンサルタントと二人三脚で進めていくことの重要性

…等、SEOの取り組みがうまくいかず悩んでいる方の参考になれば幸いです。

ゼロから合宿免許のポータルサイトを立ち上げる

2018-11-13_16h18_072017年の夏頃、合宿免許の斡旋事業を長年行っている中小企業のWeb担当者の方から「Web経由の集客を増やしたいのですが、最近の検索エンジンの変化についていけません」というご相談をいただきました。

今回のプロジェクトでは、ゼロから合宿免許のポータルサイトを立ち上げ「サイト経由の合宿免許申込みの数を増やす」ことがゴールとなりました。

大手企業のように潤沢なWeb予算がない中でも、何とかして成果を出そう!という心意気で設計に臨みました。

大手がひしめく業界で、圧倒的ビハインドからのスタート

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SEOの方針を考えるあたり、ナイルはまずお客様のサービス理解・市場調査等を行います。

今回の調査ではいくつかの課題が見つかりました。

①ブランド力をもったSEOで強い競合サイトが既に複数存在する

広告でもよく見るような合宿免許の大手ポータルサイトはSEO会社からコンサルティングを受けているケースが多いとのことで、競合他社様はSEO面もよく考えられたサイト設計となっていました。

②扱っているサービス自体はどこも同じであるため差別化しづらい

例えばA教習所に申し込むとした場合、どのポータルサイトを経由で申込みしたとしても、合宿免許の参加費用はほとんど一律で、ユーザーが最も気にするであろう価格設定で差別化はしづらいということがわかりました。

③お客様の取り扱っている教習所の数が、競合他社より少ないためSEOのベースが弱い

ポータルサイトにおいてSEO上最も重要なのは求人や物件などの「商品の数」になります。合宿免許ポータルでも同じで教習所数が多いほど、SEOに有利になります。しかしお客様のサイトは大手サイトの半分程度の規模でした。

④「合宿免許」という一回きりの利用のため、被リンクが集まりづらい

大手競合他社さまはプロモーションにも力を入れているため認知度が高く、Topページで被リンクを得ているケースが少なくなく、それがSEO上も有利に働いているのは明らかでした。また人工的にリンク操作しているサイトも複数見受けられるなど、自然に被リンクを集めて大手競合サイトや人工リンクを用いたサイトに打ち勝つためには時間が必要でした。

これらの課題をクリアするために以下のSEO方針をお客様に提案しました。

 

施策方針

SEOに携わっている方にとっては基本中の基本ではありますが、まずはしっかりと「サイト設計をしっかりと作り込み」「ユーザーにとって有益なコンテンツを積み上げる」ということを愚直に進めて行くことにしました。

〈設計したサイトのイメージ図〉

サイトマップ

新サイトリリース。出だしは好調だったがGoogle ハネムーンの影響だったことが後からわかる

新サイト公開後、大手に半年間はずっと右肩上がりで検索キーワードの順位が向上していき、流入も少しづつ発生するようになりました。(順位に関して言えば、大手のパワーが10とすると、3くらいまで上昇したイメージでしょうか。)

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※Refractとは・・・登録した各キーワードの総合順位をポイント換算するナイルのSEOツール

しかし、公開半年を過ぎた当たりから、一気に検索キーワードの順位が下がり始めました。

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「サイト設計→実装の段階で何かしらのSEO的にマイナスな要素が発生していたのでは」

という仮説のもと「SEO的なマイナスポイントを徹底的に潰す」という方針を取りました。

 

SEOのマイナスになりそうなポイントの調査

これら以外にも相当細かく小さなマイナス要因までチェックして個別に対処していきましたが、順位改善の兆しは見られませんでした。

順位が下がったタイミング付近で、検索エンジンの目立ったアルゴリズムアップデートも確認できなかったため、今振り返ってみるとGoogleハネムーンの影響が大きかったのではと感じています。

ちなみに読み物系のコラムに関しては、順位低下の影響をほとんど受けるなく一定の順位と流入を獲得していました。

2018-11-14_11h12_52

(コラムなので流入はあってもCVは全然発生しませんでした)

被リンクについてもまったく獲得できませんでした。

コンテンツ資産を積み上げる方向にSEO戦略を変更。一定の成果につながる

順位が落ちている状態をなんとか打開すべく、

「SEO的なマイナスポイントを減らす施策」

「教習所のコンテンツを強化する施策」

へと方針転換をすることにしました。

元々情報量が多かった教習所ページのコンテンツ量を、さらに厚くすることで情報量を増やしSEOを強化する施策になります。

教習所ページのコンテンツ増強施策実施

方針転換してからは、しばらく地道なコンテンツ作成が続きましたが、3ヶ月後には傍から見ても「1教習所あたりの情報量が豊富なサイト」になったと思います。(リソースが非常に少ない中で、ひたむきに情報を集めてくれたお客様にはとても感謝しています)

すべての教習所ページのパワーアップが終わってからちょうど半年後、下がり続けていたキーワードの順位が回復し始め、半年ほど右肩あがりに順位が伸び、Googleハネムーンのピーク時を超える水準に達しました。

しかし、その後もアルゴリズムのたびに上がったり下がったりする状態が続き、現在に至るまで大手の競合サイトに太刀打ちできる状態にはなっていません

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新サイトリリースから現在までの振り返り

2018年10月でサイトが誕生してからちょうど1年半経ちましたが、これまでの取り組みを通してわかったことは

  • Googleハネムーンについては短期間のものである認識をもっていたが、半年といった長いスパンで実施されることもある
  • 大手の競合が既に複数存在している場合、入念なSEO設計による骨組みがしっかりしたサイトを作ったとしても、それだけで勝っていくことは難しい
  • 大手競合よりテキストリッチなページであったとしても、それだけ勝っていける理由にはならない

ということです。最初からわかっていたことではありますが、やはり長年サイトを運営しており、リソースも潤沢な企業に打ち勝つためには時間がかかるということを身をもって知りました。

“ SEOで大手に勝ちたい! ”中小企業が成果を出すためには

これまでの一連の取り組みから、強い競合に勝っていくためには「ブランド力」すなわち「サイトとしての選ばれる理由(独自価値)」を強めて行く必要があると痛感しました。

今回は各教習所ページの情報をポータルサイトの中で一番リッチにしていきましたが、掲載されている情報は他のサイトでも真似できるような二次情報(ネットで知り得る情報)でした。

サイトとしての独自価値を出していくために「実際にその教習所に通った人・その教習所で働いている人しかわからない一次情報」をたくさん集めて、サイトとして打ち出していく方針を現在行っています

生の声をコンテンツ化

近い将来、中小企業が大手にSEOで勝てるチャンスがきっとやってくる

今回はいつもの成功事例とは異なり、決してプロジェクトとしてうまくいっている事例とは言えません。ですが私が入社して初めて関わったプロジェクトで、2年弱サイトの立ち上げから今まででお客様と共に試行錯誤の中で学んだことを整理するためにもこの記事を書かせていただきました。

SEOの難易度がどんどん上がり、検索エンジンのアップデートで大手サイトであっても「検索エンジンだけに目を向けた」サイト改善を続けた結果、瞬く間に順位が大幅に下落するケースが増えています

直近の事例でいうと、検索エンジンの医療アップデートの影響により、SEOで強かった実在する医療クリニックの公式サイトが多数のキーワードで検索結果の100位圏外になるケースが頻発していますね。

私もこのサイトで様々な「SEO対策」を行ってきましたが、結局のところわかったのは「ユーザーに選ばれる理由となるサイト独自の価値をもち、ブランド力をいかに高めていけるか」を追求することこそが、これからのSEOで求められることではないかということです。

「大手競合がやっているから」という理由だけで、中小企業が戦略不在かつ見よう見まねでサイトを立ち上げても、徒労に終わるリスクが高いです。

昨今の検索エンジンの進化を鑑みたときに、サイトとしての独自価値が高ければ、ページ数やテキスト量が少なくても大手競合に勝っていくチャンスは今後増えていくと考えています。

「ユーザーにとって本当に満足度の高いページ」であれば、「大手だから」「サイトがリリースして間もないから」といった理由だけで評価を下げられる、というケースはどんどん減っていくことでしょう。

この記事を読んでいただいた自社のサービスに「競合を差し置いて選ばれる理由」が存在し、それをしっかりWebサイト上で打ち出せているか?を今一度考えてみる機会を設けてみることをおすすめします。

【SEOで大手に勝ちたい】中小企業様とゼロから始めた成果を出すための奮闘記ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

サイト改善の王道手法「A/Bテスト」を行う際のマインドと組織づくりとは

サイト改善の王道手法になりつつある「A/Bテスト」。A/Bテストツール導入のメリットからテストを運用するための心構えと、また、弊社メディア「Appliv」で行った組織を巻き込んだ強化方法について紹介します。

 

今回は「Googleオプティマイズによるウェブテストの教科書 ~A/Bテスト、リダイレクトテスト、多変量テストの実際~」(マイナビ出版)の執筆に参加した弊社メディア「Appliv」の責任者である針替健太と、デジタルマーケティング事業部でA/Bテストのコンサルティング・代行支援を行っているスペシャリスト飯野佐知子に話してもらいました。

A/Bテストツール導入で実装工数の削減とデータドリブンを実現

飯野:A/Bテストのメリットとしてよく言われていることは、大きなリニューアルを行う際に、失敗してしまった際の人的・資金的なリソースが無駄になってしまうリスクを事前にA/Bテストを行うことで回避できるという点ですよね。

針替:あとは、数値に基づいて改善案を出すことで改善案の精度もだいぶ上がります。数値など根拠がなにもない中で、リニューアルを行ってしまうと感覚や気持ちでリニューアルをやりがちになってしまうA/Bテストを行うことで、データに基づいてリニューアルの改善案を考えることができます。

飯野:A/Bテストを行うことで、実際にApplivでもあったような感覚的な意見の効果検証を行う事ができる点はメリットですね。以前まではA/Bテストツールも高価で手が出しにくいものだったけれど、Googleが無料(※一部機能は有料版のみ)でGoogleオプティマイズを公開したことでA/Bテストツール導入のハードルは下がりましたよね。

針替: ApplivでもGoogleオプティマイズを導入したことですごく手軽にテストすることができるようになりましたもともとA/Bテスト自体はやっていたんですが、ツールを使わないでA/Bテストを行おうとすると施策を実装するだけで開発工数が掛かっていました。Googleオプティマイズを導入することで、テストの工数は大きく下げられました

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針替:効果検証も以前は検定を行わずに、Google アナリティクスで集計してなんとなく「コンバージョンが上がってるから成功」みたいな程度で採用することもありましたが、レポーティングや効果検証をするのもGoogleオプティマイズで楽になったし、データドリブンで日々の改善精度も上がりました。

ユーザー視点で仮説を立てCTR145%改善

飯野:Applivももちろんですがクライアントなどの事業をされている方は日々の改善活動が必要で、A/Bテストで確実に成果を積み上げることは必須になってきていますよね。
コンサルティング業務では、A/Bテストを始める前にサイト全体のアクセス解析を行い、改善対象ページの優先度を見極めてA/Bテストを行っています。
Applivではどうやってテストを実施しているんですか?

針替:改善インパクトが大きいところから取り組むべきなので、ユーザーの流入元の大多数を占めているアプリの一覧ページを重視しています。常に何かしらのテストが回っている状態です。
このページでどういう訴求をすれば、Applivの重要視している指標であるアプリストアへの遷移に繋がるか、自然なカタチでおすすめアプリをクリックしてくれるのかを考えています。

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飯野:アプリストアの遷移先バナーの文言はCTRに影響してきますよね。

針替:サイトに来たユーザーが自分にあったアプリを探す時にどういう情報を求めているのか、あとは情報量が多すぎないかなど、ユーザー視点で仮説を立て、テストを行ってます。最近でも、おすすめアプリ枠に「Applivおすすめ」というラベルを追加するだけで、CTRが145%改善と成果が出ています。

スピードを落とさずA/Bテストを運用するコツは「決めの問題」

針替: 最近思うことは、うまく行っているときはスピード感をもって改善出来ているが、サンプル数の問題などで、結果に傾向が出にくいテストが重なってしまった時に、慎重になりすぎてしまいスピード感が下がってしまうなと感じてます。

飯野:分かりやすい結果が出ることってそう多くは無いし、逆にそういったパターンのほうが多いですよね。そういう時ってどう判断していますか?

針替:基本的には、「決断する期間を事前に決めておく」ということは常に心に留めています。期間を設定しておかないとズルズルとテストしてしまうので、期間を決めて、関係者で集まって結果について話し合い、次のテストを決めてます。

飯野:私も期間を決めるようにしていて、そのうえでテスト結果に統計的に有意な差が出ていなくても常に安定した傾向が出ていたら、勝ち負けを判断して、次のテストにいくようにします。累積データだけではなく、デイリーのデータも見て、問題ないかと思えるかどうかも参考にすることがあります。

針替:うちもいくつかの指標をみて、他の指標にも悪影響がなく、良い傾向があれば割り切ります。そこはもう「決めの問題」ですよね。

飯野:そう。あと、いい結果が出ないときは一度施策の仮説に立ち返って、結果を突き詰めることを大事にしています。テスト結果では仮説が正しかったかどうかを考えるようにしていて、仮説が棄却できたならそもそもの仮説を見直すように考えてます。

大前提として「仮説ありきの施策」を行えているか

飯野:針替さんがA/Bテストを行う上で、重要だと思うことって他になにかありますか?

針替:A/Bテスト案は大胆に変えないとテスト結果がでないことが往々にしてあるので、これは意識しています。でも、やっぱり「仮説ありきでテストを進めないと意味がない」という点です。とりあえずボタンをオレンジ色に変えてみようと施策を行っても結果は出ないです。

飯野:そもそも仮説がないと何で良くなったのかという原因が分からないし、振り返りや次の施策に活かすこととかもできないです。また、いい結果が得られなかった場合には、テストが終わったらまた別の新しいテスト案をどこかから捻出する必要が出てくるので、PDCA回らなくなっちゃうことってよくありますよね。

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針替:あるあるですね。

飯野:でも、仮説が重要ではあるんですが、仮説がないアイデアをだからといって全くダメということにしないようにしています。

みんなの”勘“から出てくるアイデアも意外と当たっていることはよくあります。もちろん施策を行う前にそのアイデアに対して仮説の裏付けをする必要はありますけど、まずやってみてPDCAを回すサイクルを作ることに主眼をおいて、「導入のためのテスト」を行うこともあります。

A/Bテストを組織に浸透させることで様々な視点でアイデアが出てくる

飯野:コンサルティング業務のA/Bテストの初期段階では社内のアナリストを集めて施策案のブレストを行います。最終的な施策の実行、優先度の判断は担当アナリストが行ってますが。
Applivでは施策案の案出しから、実行可否の判断はどうされてますか?

針替:似たような感じで決めてます。今のApplivの運用体制はプロジェクト単位で動いていて、そのプロジェクトの中にマーケッター、エンジニア、デザイナーがいます。

プロジェクトメンバーで話し合い施策案を決めてますが、最終的に、プロジェクトリーダーが優先度つけています。実施決定した施策をプロジェクトメンバーの誰かがGoogleオプティマイズを設定してテストを動かしてます。

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飯野:「誰かが」ということは、プロジェクトメンバー全員がA/Bテストの実装や設定ができるんですか?すごいですね。

針替:一通りできるはずです。社内にエバンジェリスト的な人がいないとみんなができるようにならないと思っていました。自分が勉強会を開きA/Bテストの面白さや成果に繋がるといった点をメンバーに伝えてA/Bテストを浸透させてきました
やっぱり一人で施策案出しをやってると限界が出てくるんですよ。みんながA/Bテストを行える状態を作ることで、自分に無かったアイデアが出てくるようになりました。

ユーザーの気持ちの汲み取りや曖昧な結果は人の判断が必要

針替:基本的には、ウェブテストはどのサイトでもやったほうがいいと思います。だから、A/Bテストはwebでビジネスをしている人全員が導入してもいいと思ってます。

 

針替:ただし、A/Bテストツールを導入することが目的になってはいけない。目標達成に向けて仮説ありきのテストを行わないと、成果がでなくなってしまった時に結局モチベーションが無くなってABテストを行わなくなってしまいます。

飯野:A/Bテストツールはすごいですし、AIが流行って今まで人がやっていた仕事がなくなると言われてます。ただ、A/Bテストの施策案の仮説立てを行うために、ユーザーの気持ちを考えるとか想像するというところは、まだまだ人の頭で考えないといけないなと思ってます。

針替:Googleオプティマイズは便利ですが、所詮ツールなのでA/Bテストを行う上で一番大事になる「仮説を立てる」「レポート・結果を判断する」といったことは人間が行うことになります

「仮説ありきの施策を立てる」「レポートとの向き合い方」「テスト結果の判断の仕方」などA/Bテストを行う上でのマインドを本書で紹介しています。そういったマインドを醸成させるためにも本著を読んでもらえると嬉しいです。

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「Googleオプティマイズによるウェブテストの教科書 ~A/Bテスト、リダイレクトテスト、多変量テストの実際~」(マイナビ出版)>

収益改善A/Bテスト代行サービス

サイト改善の王道手法「A/Bテスト」を行う際のマインドと組織づくりとはナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

サーチエクスペリエンス時代、「いかに再検索させないか」と「いかに再検索のニーズに答えるコンテンツを用意するか」が重要説

お久しぶりです。ナイルのデジタルマーケティング事業部ディレクターグループマネージャーとSEO責任者を担当しております平塚です。3ヶ月強ほど更新ができずにいたのですが、先日登壇したBtoBオウンドメディアセミナーにて更新できていないことに恥ずかしさを覚えましたので、本日はお堅い感じではなく私が最近SEOに対して思っていることについてお話したいと思います。

今回お話したいこととしては記事タイトルに書いてあるとおり今のSEOは「いかに再検索させないか」と「いかに再検索のニーズに答えるコンテンツを用意するか」が重要なのではないか?ということです。

  • 小手先のSEOに疲れ始めている方
  • 本質的なSEOとかサーチエクスペリエンスとか言うけど結局どう考えればいいのよと思ってる人
  • コンテンツの価値を高めましょうとかいうけど結局どういうことなの?と思ってる人

安心してください。私含めみんな同じ悩みを持っています。

そういう悩みを持っている方に読んでいただき、ちょっとしたヒントになればと思います。

ビッグワードでマンガコンテンツが上位表示。なんで?

そもそもこのテーマを書こうと思ったきっかけはとあるキーワードでの検索結果です。

FXの検索結果

※2018/10/23時点の検索結果です

こちらのじぶん銀行さんの「マンガでわかるFX」ですが、特にSEOにおける施策をしているわけではなさそうです(代替テキストなども記述されていません)

私がこの上位表示サイトを見て、このサイトが上位表示している理由は

  • 「FX」と調べるユーザーはFXの中上級者ではなく初級者であると思われる(中上級者はもっと専門的なキーワードで調べる)
  • FXというのは初心者には分かりづらい。わかりやすいコンテンツが求められる
  • じぶん銀行さんのこのマンガページは初心者にわかりやすい
  • 初心者のニーズ=FXをわかりやすく解説している情報を見つけたい=マンガコンテンツ

だったのではないかと思いました。

小難しく、初心者にわかりやすさを求められるキーワードでマンガは有効?

という仮説を持ち、もう少し調べてみることにしました。すると下記のキーワードでマンガコンテンツが上位表示していることがわかりました。

アルコール依存症の検索結果

経済入門の検索結果

もしかしたら他にもあるかもしれませんが、金融商品や医療系のキーワードでマンガコンテンツが有効なのかもしれません。

検索エンジンが最も恐れることは「検索ユーザーが離れること」である

本題に戻します。私がマンガコンテンツのことを挙げたのは「これからのSEOはマンガコンテンツがアツい!」と言いたいわけではありません。先程述べたとおり、マンガコンテンツが上位表示しやすいのは「知識のない初心者が調べそうで」かつ「小難しい内容なのでわかりやすさが求められる」ということです。

検索エンジンが最も恐れるのは「検索ユーザーが離れること」であり、それは「検索せど検索せど求める答え(良いサイト)が出ない」ということで発生します。なので検索エンジンは出来るだけストレートに答えを出したい。だからこそ検索エンジンは日々アルゴリズムの改善を行っているわけです。

このような検索結果をよく見ませんでしょうか?

ナレッジグラフ

 

参考:強調スニペットとは


ナレッジグラフ_渋谷 五反田 - Google 検索

参考:ナレッジグラフとは

加えて最近では検索してサイトにアクセスしたあと、検索結果に戻ると「他の人はこちらも検索」という表示がでます。

他の人はこちらも検索

これらはすべて検索せど検索せど求める答え(良いサイト)が出ない」というユーザーのサーチエクスペリエンスを損ねることを避けるためにGoogleが実施しているアルゴリズムです。

検索エンジンはできるだけユーザーに再検索を繰り返させたくない

再検索の流れ

こちらの図のように、大多数のユーザーが初級者で最初から再検索することが確定しているような、小難しい答えが出てきそうなキーワードであれば検索エンジンからしてみれば、その小難しいキーワードでわかりやすい答えが書かれているコンテンツを上位表示させればいいですよね。

そのヒントを検索エンジンはきっと「ユーザーが検索結果に戻ってきたあとの再検索内容、その後アクセスしたサイト」で見ているのではないでしょうか ※あくまで私の仮説です

どうしても上位表示・キープしたいなら考え方を変えてみる

従来のSEOのセオリーは「上位表示しているところから、検索意図を読み取り、コンテンツを作る」というものかと思います。私もそれに対して異論はありません。ただし、それってユーザーからしてみるとどうでしょうか?

同じような内容、同じようなボリューム、同じような構成のサイトが10個並んでいて、ユーザーは本当に良い検索体験を得られるのでしょうか?

私の仮説によると検索エンジンはきっと「ユーザーが検索結果に戻ってきたあとの再検索内容、その後アクセスしたサイト」を見ています。つまり同じようなページを作っても意味がないと思うのです。

もう”SEO対策”を行ったサイトたちと競い合うのは辞めにしませんか?

→狙ったキーワードで上位表示狙いたいなら

「このキーワードでいま上位表示している記事で満足しなかったユーザーはなんて再検索し、それで満足するんだろう」と考えてみましょう。

この検索結果だと、「○○を知りたい」というニーズを持ったユーザーは満足しないはず。そう考えたら次に検索するのは△△というキーワードのはずで、その時ベストなコンテンツ内容はきっとこんな機能を持ったランキングページなんじゃないだろうか。みたいな感じです。

→どうしても今の順位をキープしたいなら

「このキーワードで検索して、自分のサイトに入ってきたユーザーがGoogleの検索結果に戻り、再検索をかけないようにするにはどのようにサイト内の導線設計を行えばいいのだろう」と考えてみるといいのではないでしょうか。

弊社の例でいうと「SEO」で今1位を獲得しているけど、もし離脱して再検索をかけるとしたら「SEO コンサル」かもしれない。だったら記事内にSEOコンサルへの導線を確保しておいて、ユーザーをガッチリ掴んでおこう。という感じですかね。

検索結果に疑問を投げかける

「ものによるのでは?」「それだけじゃないでしょ」「再検索することによって徐々に理解が深まるジャンルもあるよね」というコメントもありそうですし、別に再検索云々がなくても、例に上げた2つの対策はユーザーニーズに答える良質なコンテンツを構築するためにやっておくべきことではあると思います。

いわゆるSEO対策って「上位表示しているサイトを参考にして、それよりも20%増の質・量で勝負する」みたいなところがあると思っていますが、私としてはいつまでもそれが続くとは思えません

マンガコンテンツがその最たる例かとおもいますが、みなさんももっと「ほんとうにこの検索結果でユーザーは満足するの?」と検索結果に疑問を投げかけてみましょう。そして自分が思う最高の答えを用意すれば、上位表示するのはきっと時間の問題だと思います。

そうやってみなさんでもっとSEOを面白いものにしていきませんか?

※ちなみにマンガコンテンツは弊社でも作れます。くわしくはこちらからお問い合わせください

サーチエクスペリエンス時代、「いかに再検索させないか」と「いかに再検索のニーズに答えるコンテンツを用意するか」が重要説ナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

【新任SEO担当者向け】成果を出すためのSEOの考え方とは?ナイルの先輩社員に聞いてみました

こんにちは。ナイルの2018年卒新卒社員の大西と申します。

いきなりですが、正直なところ私はまだSEOに本格的に取り掛かり始めて1年程度と、そんなに時間も経っていません。SEOの知識は研修やお客様とのコンサルティングを通じて、ある程度はついたという実感はありますが、「ビジネスに貢献するSEO」を考えるのがなかなか難しいと感じる日々です。

今回は、同じような課題感を感じている方のためにSEOを主軸としたコンサルティングを担当している平井 完(たもつ)さんに、『ビジネスに貢献するSEOを行うにはどうすればいいのか?』ということを相談してきましたので、SEO HACKSブログにその内容と学びを書かせていただきます。

※この記事を読むポイント:デジタルマーケティングの手法のひとつであり、このメディアの主題でもある「SEO」ですが、皆さんは「どうしたら成果が出たと言えるのか?」「どうやってビジネスの成果に貢献するのか?」をどこまで理解しているのか。という点に着目して読んでいただければ幸いです。

 

–平井さん、今日はお願いします。

平井:よろしくおねがいします。

プロフィール:平井 完(たもつ)

SEOコンサルタントとして、大手求人サイトから個人ECまで企業規模・業種問わず幅広いクライアントを30社以上を担当。自社メディア「SEO HACKS」の運営・SEO技術開発プロジェクト・業務効率化プロジェクトなど、コンサルティング業務だけでなく社内プロジェクトにも幅広く活動中。

–早速なんですけど、「SEOで成果が出る」ってどういう状態のことを指しますか?

平井:「売上やCVにつながる検索流入が増える」こと。それが「SEOで成果出てる」って言える状態だね。ユーザーのロイヤリティ向上も目的のひとつではあるけど、メインは売上への貢献。

 

–なるほど。お客様からは「このキーワードで1位になりたい」という要望をいただくことも多いと思うんですけど。

平井:そのキーワードがお客さんのビジネスに繋がるものなら全力を尽くすけど、的はずれなキーワードだと売上貢献にならないから、「やってもいいけど優先度は後」になるね。実際にCVしているかどうかの判断は大事。

仮に、「1位になっても売上貢献 0円」のキーワードと「1位になったら売上貢献100万円」のキーワードがあったとしたら、後者を頑張る方が絶対に良いじゃん。もちろん「営業・ブランディングのためにCVしてなくても1位を取ることが重要」というときは、施策の優先度は加味するけどね。それも「本当にそうなのか?」というところから検証する。

売上に貢献するSEOの考え方

成果を出すSEOの考え方

–ビジネスの成果につながるSEOをする上で、「まずこれをする」というアクションはありますか?

平井:まずはビジネスモデルの確認からだね。同じ業界の会社でも、ビジネスモデルは全然違うから、「このお客さんはどこで売上を作っているのか」は絶対確認する。

例えば求人業界だと、「成果課金」のサービスもあれば「掲載課金」のところもあるし、「掲載課金+成果報酬」みたいなハイブリッドのモデルもある。

 

–確かに、成果課金と掲載課金だと、求人サービスの対象になる企業のイメージは違います。

平井:そう。で、マネタイズの仕方を確認したら、「どういうユーザーが一番お客さんの売上に貢献しているのか」を考えるかな。

 

–会社に一番お金を払ってくれてるのは誰?っていうのをイメージする感じですか?

平井:お金を払ってくれない人を頑張って集めてもしょうがないじゃん。少なくとも最優先で集めたいわけではないよね。だから、1CVあたりの単価が高いユーザーとか、LTVが高いユーザー像を考える。

で、その「売上につながるユーザー」は「どんなキーワード」で検索してるかを考える。集めたいユーザーが、どんな意図でどんなキーワードで検索しているか。それを考える手間をかけないと、SEOで成果を出すことは難しいね。ユーザー理解は本当に大事。

「キーワード」ってそんなに大事なの?

SEOキーワード

–でも、「SEO=細かい技術的な施策の集合」というイメージを持っている人って多いですよね。

平井:多いねぇ。「売上につながらないなら、SEOをやる意味ないよね」とは思ってるけど、実際にSEOをやったことがないと、「こういうキーワードは売上につながる」っていう発想を持てないんだ。

例えばうちのサイトなら、メインキーワードの「SEO」で検索して入ってきた人から、「SEOで1位だから」という理由でお問い合わせをいただく(売上につながる)ことももちろん多いんだけど、

他にも、用語集やブログ記事から入ってきて問い合わせをしてくれる人もたくさんいる。

 

–「このメインキーワードで1位が取れるかどうかが全て」という単純な因果関係ではなく、いろいろな要素が絡んで売上につながる、と。そういう、間接的に売上につながるキーワードを考える技術が無いと、「売上につながる施策はできない・わからない」ということですね。

平井:うん。キーワードを理解するってことはユーザーを理解することなので、またそこにつながる。起点になるのはやっぱりユーザー。

 

–ユーザーが思い浮かばない時はどうやってキーワードを考えるのがいいんでしょうか。

平井:自分がコンサルするなら、お客さんのサイトのアクセス解析をしたり、コンセプトダイアグラム※を書いて一緒にペルソナを固めるね。で、そのユーザーが検索するキーワードを想像したりツールで出したりする。toCのビジネスモデルだったら実際に自分が使ってみるとかね。お金に余裕があるなら笑

※コンセプトダイアグラム:顧客が最終的なゴールを達成するまでの行動・体験を可視化した図式のこと。

参考:ユーザーの検索体験を「SEO成果指標」として可視化する方法(概念と準備編)

 

–そこまでしっかり時間とお金をかけてやる必要がある、と。ユーザーとキーワードを明らかにする作業って超重要ですね…

平井:間違いない!キーワード外したら終了。

 

–一般的にはそんな危機感ないかもしれませんね笑

逆に言うと、「売上にめちゃくちゃ貢献するキーワード」みたいなものが発見できて、そこで1位取れたらものすごく儲かるかもしれない、と。

平井:そうだね。それはお客さんの商品の単価やビジネスモデルにもよるけど、その1キーワードに数千円のコストをかけた結果、数万円の売上が出るなら、そのキーワードが月に10回しか検索されてなくても取りに行くべき。

 

–業界と、ビジネスモデルとユーザーと、キーワードの兼ね合いによって、どれだけお金をかけるべきかが決まると。

平井:だから、SEOの施策を考える「前」の段階がすごく大事。

 

–むしろこの「ビジネスとユーザーについて考える技術」の方が必須なんですね。

平井:どんな仕事でも大事だね。SEO云々以前にマーケティングを担当しているなら特に。

「キーワードを考える技術」の養い方

カスタマージャーニーから考えるSEOキーワードの一例

※皆さんはこの中でどのフェーズ・どういうキーワードが「おいしい」と思いますか?

参考:素人にありがちなパッチワーク的SEO施策はもうやめよう

 

–「キーワードを考える」って、具体的にどういうことを考えるんですか?

平井:こういう人はこういう言葉で検索するだろうな、とか、こういうキーワードはコンバージョンしそうとかを考える。

 

–市場の気配を察知する能力というか…消費者感覚というか。

平井:「AとB、どっちのキーワードの方がコンバージョンしそう」とか「こんなキーワードは検索されてないだろう」とか。「普通に考えればこれ(が狙うべきキーワード)だろうなー」って感じ。

 

–その感覚ってどうしたら身につくんでしょう?

平井:自分の感覚が当たり前、と思わないことが大事かな。

自分が検索するキーワードでしか考えられないと、「大学を出た20代半ばのベンチャー企業に勤務している男性」のキーワードでしかないから。

「自分じゃ検索しないけど、この商品のお客さんならこういうキーワードで検索するだろうな」っていう想像力を持つことが大事だね。「異性」の検索キーワードとか。

 

–その感覚とか想像力の養い方ってありますか?事業会社の方でも、自社の商品のターゲットが自分じゃないこともあると思いますし。

平井:自社サービスだったらお客さんと話してる営業にめっちゃ聞くのが大事だと思う。

あとは、自社のインタビュー記事とか自社事例を読んで把握するかな。

 

–自社にある情報からちゃんと理解しておこう、と笑

平井:自分のことはね笑

自社のこととか関係なしに「特定のセグメントのユーザーについて知りたい」っていう話だったら、SNSをウォッチしたり、noteでシェアされてるアプリマーケティング研究所の記事で女子大生のこと知るとか、この間Yahoo!さんが出してた「新社会人の悩み※」の記事読んだりとか、やっぱり各方面にアンテナを貼ることが重要だと思うなぁ。一見自分にとって重要じゃないことだと思っても目は通すようにしてる。

参考:新社会人もベテラン社員も必見!ビッグデータで新社会人の悩みを先に知る – ビッグデータレポート – ヤフー株式会社

 

–あれは面白かったですね。6月頃の悩みで「仕事辞めたい」キーワードが出てくるっていう…笑

平井:そうそう。やっぱこのタイミングなんだなーみたいな笑 大西も気をつけてな。心配してないけど笑

まとめ:自社のSEOで成果を出すには、ユーザーとビジネス理解が必要である

–今回はビジネスに貢献するSEOの考え方について、平井さんに「SEOで成果を出すにはどうすればいいのか?」というお話を伺いました。

今回はありがとうございました!

平井:せっかく改めていろいろ聞き出したんだから、さっそく現場で活かしてね笑

まとめ

  1. 自社事業のマネタイズポイントを把握し、一番売上に貢献しているユーザーを探す
  2. 自社のユーザーの感覚になって、キーワードを想像する
  3. ユーザーの感覚やキーワードがわからない時は社内の情報に当たってみる
  4. これらを固めてからSEOの課題出しをすること(むしろ固めないと成果が出にくい)

ということが、今回のインタビューの学びとなりました。私としても、いままで「SEO施策ありき」で考えることが多かったと感じていて、「本当にWebサイトの先にいるユーザーとビジネスのことを考えられているか?」という点が根本的に抜け落ちていたように感じます。

今後は上記の1・2・3を意識して事前調査に重点をおいたうえで、4(事前調査を入念に行った上でSEOの課題だしを行うこと)と施策を考えていきたいと思います。

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