自分の周りにある建築物などについて、たとえその名前を知らなくとも、Googleに尋ねて情報を得ることができるようになった。
「あなたの目の前にあるタワーの高さ」、「あなたがいる場所の近くを流れる川の名前」、「これから入ろうと思っているお店の営業時間」など、Googleの新しい機能である”location-aware(ロケーション・アウェアー)”検索がこうした質問に答えてくれる。しかも、あなた自身が、その建物などの名前を知っている必要はない。
この機能は、昨日行われたSMX ParisでGoogleによって披露された。数週間前にリリースされた比較的新しい機能であり、AndroidとiOSのGoogle検索アプリの両方に対応している。しかし、この機能についてのGoogleからの公式な発表はなかった。そのため、今に至るまで、ほんの僅かな人たちのみが、この機能の存在を知っていたことになる。
検索の未来というセッション内で、Googleの音声検索のディレクターであるBehshad Behzadi氏が紹介してくれた。Behshad氏によると、Googleは特にこの機能に名前を付けていないとのことだ。そのため、私にとっては、”ロケーション・アウェアー検索”がこの機能の名前である。
彼が紹介してくれたいくつかの例をキャプチャし、Twitterでシェアした。下記に掲載しておくので、興味のある方はぜひ見て欲しい。また、後ほどYouTubeにもアップするかもしれない。
How Tall Is This?(この高さは?)
Behzadi氏は2つの動画を紹介してくれた。それぞれ1分程の動画であり、人々がこの機能を使用しているデモ動画だ。最初の動画では、目の前にある教会の高さを尋ねている男性が紹介されている。彼は、”この教会の名前は?”と訪ねており、Googleは位置情報から彼が何について訪ねているかを推測し、最適な答えを返している。
Location Aware Search is live unannounced feature in Google Search App. Ask about things nearby without naming them pic.twitter.com/ML7APC6Msc
— Danny Sullivan (@dannysullivan) 2015, 6月 9
また、同動画内では、その男性がいる場所のレストランが閉まっている。彼は、”このレストランの開店時間はいつ?”と訪ねており、自身の場所の言及はしていない。しかし、Googleはそのレストランの開店時間を返答している。さらに、サンフランシスコのCoit Towerを前にした彼は、シンプルに”この高さは?”と、名前を言及せずに尋ねている。もちろん、彼はそのタワーの高さを知ることとなる。
How Deep Is This Lake?(この湖の深さは?)
2つ目の動画では、女性が今自分がいる公園の名前を尋ねている。さらに、彼女の近くにある湖の深さを尋ね、彼女が見た小さな川の名前も尋ねている。
More examples of Google Location Aware Search that's amazing. Do these yourself on Android or iOS pic.twitter.com/sn8pu0xzCA
— Danny Sullivan (@dannysullivan) 2015, 6月 9
How Long Is This River?(この川の長さは?)
Behzadi氏自身もこの機能をデモンストレートしている。カンファレンスの建物内から、”この川の長さは?”と尋ねたが、Googleは彼がセイン川の近くにいることを伝え、セイン川の長さを返答している。
Google Location Aware Search telling how long nearby river is when you don't even say river's name #smx #SMXParis pic.twitter.com/14q4jM6aSJ
— Danny Sullivan (@dannysullivan) 2015, 6月 9
Call This Conference Center(このカンファレンスセンターに電話をかける)
別の例で彼は、”このカンファレンスセンターに電話をかける”と尋ねた。Googleはこのカンファレンスセンターの名前を理解し、電話をかけた。
Google Location Aware Search knowing where you are like a conference center & calling for you, as shown at @SMX_Paris pic.twitter.com/ez7jm1T8gW
— Danny Sullivan (@dannysullivan) 2015, 6月 9
私もこの機能を試してみたが、全て上手くいっている。例えば、エッフェル塔の近くで、”この高さは?”と尋ねてみたが、見事に答えが返って来た。
ロケーション・アウェアー検索の使い方
繰り返しになるが、この機能は数週間前からリリースされている。Googleは公式には発表していないため、この機能を知っている人の数は少ないはずだ。しかし、Android端末でGoogleに話しかければ、確かに機能するはずだ。iOSのGoogle検索アプリの場合も同様だ。iPhoneの場合は、Chromeに話しかけても機能するはずだ。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「[WATCH] Google’s Amazing Location-Aware Search Finds Answers About Nearby Places」を翻訳した内容です。