自社サイトやオウンドメディアを運用している企業にとって、自然検索からの流入はとても重要な意味を持ちます。しかし「自然検索ってなに?」という人も少なくないでしょう。
ここでは、初心者向けに自然検索の意味を説明するほか、自然検索から流入を増やす方法について解説します。
自然検索とは
自然検索とは、検索結果画面に表示される中で、広告枠でない部分を指します。オーガニック検索、ナチュラル検索とも呼ばれます。
検索結果の上部あるいは下部には「広告」と表示されたリンクが並びます。これが広告枠です。検索ワードに関連づけられた広告が表示され、リンクがユーザーにクリックされるたびに、あらかじめ決められた広告料が、広告主に請求されます。
なお、Googleの場合は、検索結果の上部に表示される広告は最大で4件です。入札単価や、所在地や使用端末といったユーザーが検索したときの状況によって、広告の掲載位置が決まります。
自然検索は、広告枠と異なり、クリックされても、広告料が請求されることはありません。検索エンジンが、検索ワードとページの内容を照らし合わせて、「このページなら、ユーザーが求めているものにマッチする」と判断されると、検索上位に該当ページが表示されます。自然検索では、検索エンジンの評価が高いページほど、検索順位が上がり、人の目に触れやすい位置に掲載される、というわけです。なお、自然検索による検索上位に表示するための対策が、SEO(Search Engine Optimization=検索エンジン最適化)です。
自然検索の順位はどのように決まる?
自然検索の順位は、どのように決まるのでしょうか?Googleを例にして、検索エンジンの仕組みを解説します。
検索エンジンは、常に世界中のウェブサイトを巡回し、サイト内のページをチェックしています。Googleの場合、チェック項目は200以上にものぼるとされ、独自のルールに基づいてランクが決められています。このランクを決めるルールが、「アルゴリズム」と呼ばれるものです。
アルゴリズムに基づいてスコアリングされたページは、ユーザーが関連するキーワードで検索した際に、評価順に並べられて検索結果として表示されます。つまり、アルゴリズムに沿ったページほど、それだけ検索上位に表示される、ということになります。
検索エンジンに評価されるためには?
Googleのアルゴリズムの詳細は、非公開です。ですがGoogleではウェブ運用担当者向けのガイドラインを公開しており、サイト内の構造やコンテンツの内容について、アドバイスしています。
これらの資料を読み解くと、どうすればGoogleから評価され、検索順位を高めることができるのかが見えてきます。そのひとつは「サイトの構造やページの内容が整理され、検索エンジンが理解しやすい形になっていること」。サイトの情報が、どこに何があるのか分からないようなサイトでは、高い評価はもらえない、ということです。あくまでも「検索エンジンが理解しやすい」というところが重要になります。
もうひとつは、「ページの内容が、ユーザーの役に立つものであること」。これはGoogleが最重視していることでもあります。コンテンツの内容が充実しており、信頼性や権威性が高いほど、そのページの評価が高まり、検索順位も上がる、というわけです。
Googleのアルゴリズムは、常に改善されて、変化しています。その影響は検索順位にも表れますが、多くはごく小さな変動ですので、一喜一憂することはありません。ですが年に数回、大規模な「コア・アップデート」が行われ、自然検索の順位が大きく変動する、ということが起こります。コア・アップデートのスケジュールは事前にアナウンスされることが多いため、その前後は自然検索の順位をチェックしておくようにしてください。
自然検索からの流入を増やすメリットは?
自然検索の順位を上げて流入を増やすと、広告による流入増加とは異なるメリットを得られます。どのようなメリットがあるのか、確認していきましょう。
低コストでの集客ができる
自然検索からの流入は、広告費を使うことがありません。流入に対して直接的なコストが発生しないのです。
もちろん、自然検索で上位表示されて流入を得るためには、効果的なSEOを行う必要がありますから、まったくのゼロコストではありません。しかし改善を重ねて検索上位に表示されれば、そのページは検索されるたびに多くの人の目に触れることになります。同じことを広告で行うためには、継続的に広告料を支払い続けなくてはなりません。この違いは、自然検索から流入を増やす大きなメリットです。
安定した流入が見込める
広告は、掲載期間が終了すれば、露出されることはなくなります。しかし、自然検索で上位表示されれば、そのポジションは簡単には動きません。
もちろん前述したように、検索エンジンのアルゴリズムが変わることで、順位が変動することがありますが、ユーザーメリットを満たしたページであれば、その影響を最小限に抑えることも可能です。そのため、中長期にわたり、安定した流入が見込めます。これも広告とは異なる、自然検索ならではのメリットです。
自然検索の順位を上げる方法とは?
自然検索の順位を上げるSEOの手法は、さまざまあります。自然検索の順位を上げる方法をご紹介します。
検索エンジンに評価されるコンテンツにする
Googleが公開しているガイドラインには、実に多くの項目が並んでいます。コンテンツの内容については、専門知識が乏しくても対応できるものがあります。これらの点を見直し、改善することで、検索エンジンからの評価を高めることが可能です。
・ユーザーの役に立つ
Googleは、ユーザーファーストの姿勢を明確に示しています。そのためユーザーに役立つ、十分な内容のあるコンテンツを用意すれば、検索エンジンからも高い評価をもらえるでしょう。まず何よりもユーザーに役立つ情報になっているかという視点を持って、コンテンツを作るようにしてください。
・専門性と権威性がある
専門性が高く、情報のソースがしっかりしているコンテンツは、信頼性が高まり、検索エンジンに評価される可能性が高まります。これはユーザーにとって、有益な情報だと判断されやすくなるからです。
例えばGoogleは、高品質なコンテンツかどうかを、E-A-Tという指標で判断しています。E-A-Tとは、Expertise(専門性があること)、Authoritativeness (権威があること)、TrustWorthiness(信頼できること)の頭文字をとった言葉になります。
Googleの検索品質評価ガイドライン内で「将来の幸福、健康、経済的安定、人々の安全に潜在的に影響を与えるページ」は、情報の正確性を重視していることが示されています。
・網羅性がある
コンテンツの内容に網羅性があることも、重要な評価ポイントになります。例えば、新しく車を買おうと思っているユーザーに対して、「今年の新車一覧」という内容だけでは、あまりに不親切です。自分に合った車の選び方やメンテナンスの方法、年間のコストの目安といった情報を盛り込むべきです。検索した動機を推測して、ユーザーの要求に十分に答えられる網羅性を備えたコンテンツを用意しましょう。
検索エンジンに伝わりやすいサイト構造にする
当然のことながら、検索エンジンにとっても、わかりやすいページにしておく必要があります。ですから、サイト構造やページ内容をチェックして、検索エンジンに伝わりやすいように整えておくべきです。
タイトルやディスクリプションを調整するほか、内部リンク構造を最適化する、スマホユーザーに対応する、ページスピードに気を配る、といった改善施策が考えられます。
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ユーザーが満足できる情報か精査しよう
自然検索で上位表示されているページは、検索エンジンのおすすめページです。何らかの情報を探しているユーザーに対して、検索エンジンが「あなたのお役に立つ情報が、ここにありますよ」とプッシュしてくれるのです。こう考えると、検索エンジンが自信をもって推薦でき、ユーザーも満足できる、良質なコンテンツを作ることが、自然検索の流入を増やす王道といえそうです。
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