スタビライザー小松氏による寄稿5記事目。今でこそアクセス解析を行っていないWebサイト自体少なくなりましたが、一方でツールを導入していてもなんとなく数字を眺めているだけ、、というケースも少なくないのでは。基本に立ち返り、なぜアクセス解析が必要なのか?改めて見直してみてはいかがでしょうか。
「アクセス解析って、何のために行うんですか?」
さて、この質問、あなたならどう答えますか?
これは、最近私のクライアントの方から立て続けに聞かれた質問です。この記事を見られている方の多くはアクセス解析をしてる人のほうが多いかもしれませんね。
Webサイトじゃなくて、自分の体でまずは考えてみましょう。
「アクセス解析って必要なの?」という質問は「健康診断って受けないといけないの?」によく似てます。
ちなみに、会社の健康診断は安全衛生法により定められている為、会社は健康診断を受けさせなければなりません。
では、皆さんは、法律で決まっていなかった場合、健康診断は受けますか?受けませんか??
「悪いところあったらやだから、受けようかな・・・」という人、「体調悪くないし別に受けなくてもいいや」と思う人など、様々かと思います。ただ、あくまで「現状確認」にすぎないと思います。
今の自分のカラダがどうなっているのかな?というのを知りたい、そしてなにかしら対策をするべきなのか?それを知りたい方が多いかと思います。
「Webサイトのアクセス解析、よくわからないけどちゃんとやった方が良いのかな?」という方は、この状況に近しい方が多いです。
アクセス解析して悪いところを直そうと思う人もいますが、見たって別に修正しないし、修正すると費用かかるし…。
そういうことであれば、売上や問い合わせが増えない、急激に落ちたと体感した時に原因を探る一つとして参考程度に見ればよいのです。まさに、自分のカラダの健康診断と一緒ですね。
売上をWebサイトであげよう!と思っている場合はどうするか?
一般的なサラリーマンの健康診断に例えると上記のような話ではあるのですが、Webを活用して売上を上げよう!と考えている場合はまた少し違います。つまり多くの場合はこちらの話です。
この場合はアスリートの体力測定です。
皆さんがアスリートとして大会に向けて例えば背筋力、持久力、肺活量Upの為にトレーニングに励んでいた場合、体力測定って受けますか?受けませんか?
この場合はおそらく積極的に受けるはずです。
トレーナーの方がつく場合もありますが、まずは、トレーニング前に一度は体力測定を行い、一定期間トレーニングを行った後、改めて同じ項目を測定します。そして、数値を測った結果、
- もっとここの筋肉をつけたほうが良い
- このトレーニングをもっと増やしたほうがいい
- こっちは達成しているから別のトレーニングにしよう
と、まず
- 現状を分析し、
- 結果をもとに差異を測り、
- 今後の計画をたてる
といったようなことをされるのが普通ではないでしょうか。そして、Webで売上をあげるためのアクセス解析は、このアスリートの体力測定と同じです。
大事なことは目標設定と現状分析
CV(コンバージョン)目標を決めて、まずは現状分析を行います。その上で、例えば
- アクセスを増やす施策を行った、広告出してみた、SEOに取り組んだ
- サイトの改善を行って直帰率の高いページを改善した
- CVRが1%だったので、エントリーフォームを改善することで1.2%を目指したetc
など、あくまで【現状】を元に【目標】を設定し【計画】を立てる。
アクセス解析は【現状(結果)】しか分かりません。大事なのは目標を目指して何かをした結果をどう捉えて、どう次のアクションに結びつけるか?ということです。
アクセス解析で改善点を見つけ、手を打つ。また、アクセス解析して打った手がどうだったか検証する。この繰り返しです。
アクセス解析に必要なのはGoogleアナリティクスのテクニカルな使い方とか、タグマネージャーの高度な使い方を細かく知ることではありません。
アクセス解析をすることは、Webサイトの目標設定と目標を達成する為の手法です。目標設定なしにアクセス解析のデータをいじくり回しても何の価値もありません。
理想と現実のギャップを埋めるのがアクセス解析のやり方の一つですから、まずは現状分析から初めて、その上で、目標設定してみることが大事だと言えます。
目標なしにWebサイトを運営するのはただ、その辺をうろうろと散歩しているのと同じです。決して目的地に着くことはありません。登る山(目標)が決まれば必要な装備(施策)も決まってきます。
まとめ:目標なしにアクセス解析をしても無意味
とはいえ、下記のような方も多くいらっしゃるのが現実です。
- 現状Webサイトはあるが、何となく運営していて目標が明確でない
- Webサイトを全面リニューアルしたいが、どのような戦略で進めていいのか分からない。
- アクセス解析は実施しているが、何を見ていいか良く分からない
そのような方は、お気軽にご相談ください。