コンバージョンポイントとは?CV数を上げる3つのステップも紹介

コンバージョン ポイント

ウェブマーケティングにおいて、コンバージョン数を上げる施策はとても重要です。しかし最終的なゴールだけ見て改善施策を打っても、なかなか成果につながらず悩むこともあります。

具体的に改善すべき点を見定めるときに重要なのが、コンバージョンポイントの設定です。

そこで今回は、

  • そもそもコンバージョンポイントとは?
  • CV数を上げるためのコンバージョンポイントの決め方は?

について、解説します。

「コンバージョンポイントを見定めてから改善につなげる考え方」についても紹介しているので、ぜひ最後までご一読ください。

コンバージョンとは

コンバージョンとは、ウェブサイト上で獲得できる最終的な成果のことです。「最終的な成果」は商品の購入だったり、資料請求だったり、イベントへの参加だったりと、サービスによってそれぞれ異なります。

<コンバージョンの例>

  • ECサイト⇒会員登録、商品購入
  • 企業サイト⇒お問い合わせ、資料請求、ウェビナー申し込み
  • 求人サイト⇒求人の応募

売上に直結するとても重要な数値なので、適切に設定した上で管理していかなければなりません。なお、コンバージョンは業界用語では「CV」と省略され、「コンバージョン数(CV数)」「コンバージョン率(CVR)」などで表すこともあります。

  • コンバージョン数(CV数):コンバージョンした数
  • コンバージョン率(CVR):流入数に対してコンバージョンした割合

コンバージョンポイントとは

コンバージョンポイントとは、最終的なゴール(コンバージョン)につなげるための一連の導線のことをいいます。仮にコンバージョンを「ウェブから集客して商談につなげること」に設定したとしましょう。最終的なゴールは「商談につなげること」ですが、達成のためにはいくつか必要なゴールがあります。

例えば、ウェブメディアから集客する場合のコンバージョンポイントは、以下の4つです。

  • お問い合わせ
  • 資料のダウンロード
  • ウェビナーへの申し込み
  • メールマガジンの登録

ウェブ集客から商談につなげる方法は、ひとつではありません。上記のような複数のコンバージョンポイントを押さえてPDCAを回していくことで、最終的なコンバージョン(ここでは商談数)を増やせます。PDCAとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)のことです。つまり最終的なコンバージョンを高めるには、コンバージョンポイント一つひとつの改善が必須となります。

コンバージョンポイントを決めてCV数を上げる3つのステップ

CV数(コンバージョン数)を高めるには、適切なコンバージョンポイントを決めてPDCAサイクルを回すことが重要です。しかし、どのようにコンバージョンポイントを決めればいいか、わからない方もいらっしゃると思います。

コンバージョンポイントを以下3つのステップに沿って決めていくと、CV数を上げやすいでしょう。3つのステップについて、順番に解説していきます。

コンバージョン ポイント

STEP1 流入経路(集客方法)に分けてKGIとKPIを決める

まずは流入経路ごとに、KGIとKPIを決めましょう。以下は、KGIとKPIそれぞれの指標概要です。

  • KGI(重要目標達成指標):最終的なゴールの達成度合いを評価する指標
  • KPI(重要業績評価指標):ゴールに至るまでに必要な中間目標の達成度合いを評価する指標

流入経路は、SNSや広告、オウンドメディアなどがあり、流入経路によってユーザーの目的や行動も異なります。そのため、流入経路に沿って、KGIとKPIを決める必要があるのです。

例えばKGIを「月の受注件数5件アップ」とした場合、KPIは以下のように決められます。

<KPIの目標数値>

  • 記事からの資料ダウンロード数を、毎月25件増やす
  • 資料ダウンロードページのアクセス数を毎月50件増やす
  • 運営しているサイトのPV数を2倍にする

実際には経路ごとにコンバージョン率を確認し、「あとどのぐらい流入を増やせばコンバージョンにつながるか」を分析した上でKPIを設定していきます。過去のコンバージョン率をもとにKPIを定めることで、KGIを達成しやすくなるでしょう。

STEP2 KPIに合わせてコンバージョンポイントを選定する

KGIとKPIを決めたら、どのコンバージョンポイントがいいかを選定しましょう。仮に、KPIを「SEOの資料申し込み完了数」にするとします。その場合のコンバージョンポイントは、「SEO記事から資料ダウンロードボタンをクリック」→「資料ダウンロード画面からフォームを入力し、ダウンロードボタンをクリック」という流れです。

コンバージョンポイントでの成果の積み上げが、最終的なコンバージョンに結びつきます。SEO記事からの資料申し込みを狙うなら、記事に訪れるユーザーを増やすことが重要です。極端な例ですが、ユーザーが0ではどんなに魅力的な資料であっても申し込みはされません。

また、記事にアクセスがあっても、記事及び資料ダウンロードフォームでダウンロードボタンをクリックした回数が少ない場合は、コンバージョンポイントが機能していないことになります。これでは資料のダウンロード数が伸びず、期待する成果に届かないでしょう。

SEOの資料申し込み完了数(KPI)を増やす対策としては、以下が有効になります。

  • 記事に訪れるユーザー数
  • 記事内の資料ダウンロードボタンのクリック数
  • 資料ダウンロードフォーム内のダウンロードボタンのクリック数

これらを改善することで、「サイトのユーザー数が増える→資料ダウンロード画面に移動するユーザーが増える→ダウンロードボタンをクリックするユーザーが増える」という流れができます。

コンバージョンポイントを改善し成果を積み上げることで、最終的なコンバージョン率も増加するでしょう。

STEP3 コンバージョンポイントごとにデータを見つつ改善する

コンバージョンポイントごとにデータ数値を検証し、改善を繰り返すことで、コンバージョン数向上に役立ちます。「Googleアナリティクス」などの解析ツールでデータ数値を見ると「指定したページの直前のページやその数」を確認できます。具体的な手順は、以下の通りです。

図版

上記図の「前のページ遷移」を見ると、資料ダウンロードページの直前にアクセスしたページの一覧と、PV数がわかります。つまり「記事からどのぐらいボタンをクリックし、資料ダウンロードページに訪れているか」を確認できるのです。

こういった数値から「記事から資料ダウンロードボタンをクリックした数」や「資料ダウンロードフォームでダウンロードボタンをクリックした数」を確認していきましょう。現状どこに課題があるのかが分析しやすくなり、改善につながる施策が打てるようになります。そのため、さらなる資料ダウンロード数の増加を目指せるようになるのです。

仮に、データ数値から資料ダウンロードページに訪れている数が少ないことがわかったとします。この場合はSEO記事からの流入数を増やすため、記事内にボタンやバナーを設けて資料ダウンロードを促す訴求ポイントを作るのが効果的です。

このように、Googleアナリティクスによるコンバージョンポイントのデータ数値を分析することで、よりCV数を増やすための施策を行っていくことが可能となります。

コンバージョンポイントを見定めた後、どのように改善していくべきか

コンバージョンポイントを見定めて改善したい場合に、どのような施策がいいのか悩むこともあるでしょう。

仮に、「SEO記事から資料ダウンロードボタンをクリックする数」をコンバージョンポイントとして、改善するとします。この場合の改善施策は、以下が考えられます。

  1. ボタン周りの訴求文の改善
  2. ボタンのデザインを変更
  3. 閲覧数の多いページへのボタン追加
  4. すべてのページの訴求文・ボタンの確認・改善

どの施策から行えばいいか迷った場合は「コンバージョンが増えやすく、なるべく実施しやすいもの」から着手するのがおすすめです。

具体的には以下のように、CV貢献度と実現難易度を元に整理すると判断しやすくなるでしょう。

施策
CV貢献度
実現難易度
ボタン周りの訴求文の改善
ボタンを目立つバナーに変更
閲覧数の多いページへのボタン追加
すべてのページの訴求文・ボタンの確認・改善

上記はあくまでも一例で、SEOの施策は他にもいろいろあります。

CV数を上げるためにはコンバージョンポイントの設定はマスト

コンバージョン数を高めるには、適切な段階を踏むことが重要です。コンバージョンポイントのどれかひとつに問題があるだけでも、コンバージョンへの流れ全体が滞ってしまいます。

KGIとKPIを決めてコンバージョンポイントを整理出来たら、それぞれ「CV貢献度」や「実現難易度」を整理して優先順位を付けましょう。やみくもに改善施策を打つよりも、効果が上がりやすくなります。

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