コーポレートサイトにリニューアルは必要?実施タイミングや5つ手順

コーポレートサイト リニューアルのタイミングとは

コーポレートサイトを、自社より多くの人に知ってもらったり、強みをアピールしたりするために、リニューアルを検討する方もいるのではないでしょうか。

ただ、そのリニューアルを曖昧なまま進めると、マイナス効果になるかもしれません。

今回の記事では、コーポレートサイトをリニューアルするタイミングやリニューアルのメリットデメリットについて解説します。

なお、以下の資料ではサイトリニューアル時に知っておくべき点をわかりやすくまとめていますので、リニューアルをご検討の方は、ぜひ無料ダウンロードの上ご活用ください!

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前提:コーポレートサイトのリニューアルは特に大変

コーポレートサイトでは、自社のサービスや活動内容などさまざまな内容が発信できます。

その上サービスなどの問い合わせにつながる窓口でもあるため、力を入れたいと考えている企業も多いです。

リニューアルしたコーポレートサイトをチェックする女性社員

ですが、前提としてコーポレートサイトのリニューアルには、非常に多くのコストや時間がかかるため大変な作業になる点を押さえておく必要があります。なぜならコーポレートサイトは企業の顔であり、部署内だけでの確認ではなく役員陣クラスの確認が必要となるためです。

コーポレートサイトは、ECサイトやオウンドメディアのリニューアルと違い、サイトの機能面やセキュリティ面を過剰に強化する必要性は少ないです。

そのため、リニューアルした際のデメリットを踏まえた上で、本当にリニューアルをすべきかという点は、慎重に検討する必要があります。

コーポレートサイトのリニューアルが必要なタイミング例

コーポレートサイトのリニューアルが必要なタイミングの例は、以下のような会社の進化に関わるときです。

  1. 会社規模の変化により打ち出し方などを変える
  2. デザインが明らかに古いことやスマートフォンに対応していないなど、企業イメージに影響がある
  3. システムやサイトの情報量が多く管理コストが高くなっている(ページの表示速度が著しく遅かったり、不要なコンテンツが多くなっていたりする)
  4. 代表や経営陣の変更などで会社の方針(経営方針や理念)が変わる

など

特に、コーポレートサイトは自社の印象を決める大きな要素です。デザインや機能面が古かったり、サイトの表示速度が遅かったりすると印象が悪くなってしまいます。また、管理が行き届いていなければユーザーが問い合わせをしても「きちんと対応してもらえるのか」などの疑問を抱かれることにもなりかねません。

コーポレートサイトをリニューアルする3つのメリット

リニューアルするタイミングがわかったところで、実際にコーポレートサイトをリニューアルすると、どういったメリットがあるのかを確認していきましょう。

それぞれ詳しく解説します。

コーポレートサイトリニューアルのメリット

【メリット1】新しいデザインに変更することでブランディングが行える

古いデザインから新しいデザインに変更することで、新たなブランディングを行うきっかけにもなります。

古いデザインよりも、UX(ユーザーエクスペリエンス:Webサイトから得られるユーザー体験)とユーザビリティを兼ね備えた新しさを感じるデザインのほうが、ユーザーにより良い印象を与えるのは明らかです。

UXとユーザビリティを兼ね備えた新しさを感じるWebデザイン

また、デザインだけでなく打ち出すメッセージによるブランディングも行うことができます。

例えば、コーポレートサイトは、人材採用の目線で見るユーザーも多いです。そこで、会社の方向性を示すメッセージが発信されていれば、求人のミスマッチを防止したり、意欲を高めたりすることにもつながります。かっこよさだけを意識して、横文字を必要以上に多用しないこともポイントです。

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【メリット2】情報を必要な人に届けられるようになる

コーポレートサイトは、さまざまな面で会社の顔になります。

サービスへの問い合わせだけでなく、求職者や投資家が確認することもあるでしょう。しかし、彼らが見たい情報はそれぞれ異なります。

そのため、情報の整理整頓を行わないと、必要な情報が必要な人に届かない可能性が出てきます。そこで、実施したいのがサイトリニューアルを行い、導線を見直すことです。

グローバルナビゲーションに「問い合わせページ」「サービス紹介」「IR情報」などの最重要情報を設置し、どのページからでもアクセスできるようにしつつ、フッターなどでより細かい情報へのリンクを載せると良いでしょう。

このように導線を見直すことで、コーポレートサイトという自社に何らかの形で興味を持っているユーザーへ適切に情報を提供することができるようになるでしょう。

【メリット3】指名検索でSEOに最適なサイト設計を再検討できる

指名検索とは、「ナイル株式会社」「ナイル 評判」のような会社名やサービス名を含んだキーワードでの検索になります。

何らかのきっかけで会社を知ったユーザーが検索するキーワードのため、検索される回数は少ないかもしれませんが、サービスや求人などに興味を持っているケースが多いのです。しかし、この指名検索は意外なほど対応されていないことが多く、他社サイトが1位に表示されることもあります。

もちろん、第三者の意見の方が適切な場合もありますが、「料金」などのキーワードでも1位がとれていないケースもあるため、サイトリニューアルを実施し、コーポレートサイトとして必要な情報を考えつつ、指名検索SEOの最適化を行うのがベストといえます。

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コーポレートサイトをリニューアルするデメリット3つ

ここまでコーポレートサイトをリニューアルするメリットをお伝えしましたが、リニューアルすることで下記の3つのデメリットもあることを把握しておきましょう。

コーポレートサイトのリニューアルは、多くのコストがかかるため、デメリットを把握した上で慎重に実施すべきか検討するのが良いでしょう。それでは、ひとつずつ解説します。

コーポレートサイトリニューアルのデメリット

【デメリット1】リニューアルにより成果が下がることもある

リニューアルを行うと一時的にサイトの評価が初期化されたような状態になり、成果が下がることがあります。

特にSEOで集客している場合は、SEOに最適なサイト設計を行っていたとしても、一時的にアクセス数が下がってしまったり、検索順位が下がってしまったりする可能性を考慮せねばなりません。

地道に質の高いコンテンツを発信していけば回復する場合も多いですが、何かしらの問題により、リニューアルの前より成果が下がってしまうことがあることは覚えておきましょう。

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【デメリット2】社内での確認に時間がかかる

また、コーポレートサイトは会社の印象を左右する要素のひとつであるため、リニューアル時には、部署内だけではなく、役員陣クラスを含めた確認が必要です。

どういったデザインにするのか、リニューアル時にはどこをどういった内容で変更するのかなど、都度確認する内容が多い上、許可を得る工程が増えるため非常に時間がかかります。

リニューアルの作業を進める際は、確認に時間がかかることを念頭にスケジュールや進捗管理をする必要も出てきます。

【デメリット3】リニューアル前の状態に戻すのが難しい

最後に紹介するのは、リニューアル前の状態に戻すのが難しくなることです。

「いざ、リニューアルしたがあまり評判が良くない」「リニューアル前より成果が落ちてしまった」など、リニューアルをしたが、前の状態に戻したいと思う可能性が出てくることも考えられます。

ですが、リニューアルをしてしまうとサーバーやサイトの状態も違う上、戻すのにも多くの時間やコストがかかり、簡単には前の状態に戻せません。

そのため、リニューアルが必要な理由をよく検討した上で実施することが大切です。そして万が一、リニューアル後に思っていた状態にならなくても、根気よく改善や改良を行っていくことが重要になります。

コーポレートサイトをリニューアルするときの5つのステップ

実際に、コーポレートサイトをリニューアルするときの5ステップを紹介します。

スムーズにリニューアルを行うためにも、流れやそれぞれのステップで留意しておくことを確認しておきましょう。ひとつずつ解説していきます。

コーポレートサイトリニューアルの5ステップ

【ステップ1】コーポレートサイトの現状を分析しどんな課題があるか理解する

まずは、自社のコーポレートサイトがどういった課題や問題があるかを分析し、洗い出す必要があります。

ただ、単純になんとなくデザインを変えたいからという理由だけでは、失敗してしまうことも少なくないため、しっかりと現状の把握をすることが大事です。

例えば、コーポレートサイトでよくある問題は、以下のことなどが挙げられます。

  • レスポンシブ未対応で、スマートフォンからの離脱率が高い
  • サイトの表示速度が著しく遅く、離脱につながっている
  • 会社の概要や紹介のみで情報が不足している(または多すぎる)
  • どんなターゲットを意識しているかわからない

リニューアルを成功させるためには、課題や問題の把握は必須になりますので、しっかりと分析していきましょう。

【ステップ2】課題からリニューアルで改善する点や目的を決める

次に、現状の課題や問題を解決するために、リニューアルで改善する点や目的を決めていきましょう。

例えば、会社の概要のみで誰に向けたコーポレートサイトかわからない場合は、ターゲットに合わせたサイト設計やデザインを検討する必要があります。

また、離脱率が高い課題がある場合は、レスポンシブに対応したり、サイトの表示速度を上げたりする改善を行うのが良いでしょう。

このときに、どういった改善を行えば良いか具体的に決められない場合は、いざリニューアルしても思った成果が得られない可能性があります。そのため、課題の分析と同じく改善の具体案もしっかりと決めていきましょう。

【ステップ3】外部へリニューアルを依頼する場合は依頼先を選定する

自社でリニューアルを行う場合は、チームを発足してそれぞれの役割を決めて進めます。

ただし、自社での作業はコストや負担がかかったり、専門的な知識が必要になったりすることがあるため、実際の作業は外部へ依頼する場合が多いでしょう。

外部へリニューアルを依頼する場合は、依頼先の選定をする必要が出てきます。依頼先を選ぶときのポイントは下記を参考にしてください。

  • リニューアルの実績が豊富か
  • リニューアルの事例が公開、または確認できるか
  • 費用が適切であるか
  • 行いたい改善(機能の追加など)に対応しているか

など

質問事項を整理した上で、複数のウェブ制作会社に問い合わせしてみることをおすすめします。

【ステップ4】依頼先と要件定義を行いリニューアルを進めてもらう

外部へ依頼する場合、依頼先と要件定義を行います。

要件定義とは、どういったコンセプトや内容のリニューアルをするか、費用や要望などをまとめたもののことを指します。

ステップ1やステップ2で行った現状の課題や問題点、改善したい点や実装したいことなどを依頼先と共有し、実際に作業する内容や作業期間、費用などをすり合わせましょう。

下記の記事では、要件定義の進め方や成功させるためのポイントを紹介していますので、要件定義を行う際にぜひご参考ください。

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【ステップ5】リニューアルしたコーポレートサイトを公開・告知する

リニューアルに必要な作業が終わる目処が立ったら、リニューアルの告知を行いましょう。

作業が終わる目処が立つ前にリニューアルを告知してしまうと、作業終了前にトラブルが起こり、「公開日に間に合わない!」という問題が起こってしまうことも考えられます。

そのため、早すぎる告知は行わず、余裕を持ったスケジュールで告知をして公開しましょう。また、告知を行わず急に公開してしまうと、これまでサイトに訪れていた人が「違うサイトなのか?」と勘違いや戸惑ってしまうことも考えられます。

サイトに訪れるユーザーのために、あらかじめ告知を行ってからリニューアルしたコーポレートサイトを公開するのがおすすめです。

コーポレートサイトのリニューアル後にするべきこと

リニューアルしたコーポレートサイトを公開した後は、リニューアルしたことを発信することも重要ですが、いちばん大切なことは実装確認です。

どんなに準備をして、丁寧に進めても、1つや2つは見落としがあるものです。あらかじめチェックする人と制作担当者の時間を確保しておき、必ず確認するようにしましょう。

また、分析ツールなどを使い、リニューアル後のアクセスや問い合わせなど効果検証や分析を行い、リニューアル前とのサイト状況を比較するのも重要です。

リニューアルしたことを発信すると、一時的に流入が増えデータがわかりにくくなるので、1週間後くらいから比較を始めるといいでしょう。特に、「問い合わせ」周りの数値は要チェックです。

コーポレートサイトリニューアルの参考デザイン事例3選

コーポレートサイトでは、自社がどんな会社なのかを伝える必要があるため、どういったデザインにリニューアルするかは、非常に重要なポイントです。

デザインによっては、「リニューアル前のコーポレートサイトの方が会社の理念や方針が見えて良かった」と思われてしまうことも考えられます。

そこで、ここからはデザインやサイト設計が参考になるコーポレートサイトを3つ紹介します。どれも自社の理念やブランドイメージを上手く伝えられているコーポレートサイトになりますので、ぜひご参考ください。

【事例1】株式会社MIYOSHI

株式会社MIYOSHIのサイトTOPページ

株式会社MIYOSHIは、岐阜にある建設や設計を請け負う会社です。コーポレートサイトのキャッチコピーになっている、「職人の顔が見える岐阜の家づくり」の通り、サイトは実際に大工さんが作業している映像が使われています。

職人の家づくりに対するこだわりが細部から感じられるサイトデザインになっているのが特徴です。代表の思いや会社案内のページ、事例なども充実していて、どんな会社であるかがわかりやすいサイト設計になっています。

出典・参考:株式会社MIYOSHI

【事例2】日本コカ·コーラ株式会社

日本コカ·コーラ株式会社のサイトTOPページ

日本コカ・コーラ株式会社は、多くの人が知っている企業ですが、こちらのコーポレートサイトも非常に参考になります。

例えば、コカ・コーラのイメージカラーの赤と白を基調としたデザインに仕上がっている点や赤い背景には水滴が見え、爽快さをイメージさせる工夫がされていたり、フッター(ページの最後の部分)にはさりげなく瓶のシルエットが入っていたりなど、細部までこだわったデザインです。

細部までこだわったデザインは、自社の商品を魅力的にアピールしながらブランディングを兼ね備えたいときのデザイン考案に役立ちます。

出典・参考:日本コカ·コーラ株式会社

【事例3】ヘルスケアテクノロジーズ株式会社

ヘルスケアテクノロジーズ株式会社のサイトTOPページ

ヘルスケアテクノロジーズ株式会社は、ヘルスケアアプリサービスを提供している企業です。体調に不安がある際、気軽に医師や看護師に相談できるサービスとなっています。

ヘルスケアテクノロジーズ株式会社のコーポレートサイトは、提供サービスでできることなどをメインにした設計になっていたり、一見難しそうなサービスもわかりやすく伝わるデザインになっていたりするのが特徴です。

自社のサービスをメインにしたコーポレートサイトのリニューアルを検討している場合は、参考にしてみるといいでしょう。

出典・参考:ヘルスケアテクノロジーズ株式会社

コーポレートサイトのリニューアルを委託する場合の注意点

最後に、コーポレートサイトのリニューアルを委託する場合の注意点を紹介します。

リニューアルは自社でも行えますが、負担やコストが大きいため、基本的には委託するのがおすすめです。ですが、委託する場合は下記のポイントに注意する必要があります。

【注意点】要件定義をしっかりと行う必要がある

外部へ依頼する場合は、要件定義をしっかりと行うことが非常に重要になってきます。

要件定義がしっかりと行われないと認識のずれやリニューアル作業後にイメージと違ったなどのトラブルにつながりかねません。コーポレートサイトのリニューアルは、メッセージ性やデザイン性が重要になります。社長の一声で、大きくデザインを変更しなければならないこともあるかもしれません。

デザインの微調整を行い続けると追加費用が発生することや、スケジュール通りにリニューアルが進まないこともあり得ます。外部パートナーの力を借りつつ、ステークホルダーの多い中で、適切に合意を取りながら進めることを意識しましょう。

コーポレートサイトのリニューアルは目的と課題の分析を徹底する

コーポレートサイトのリニューアルは、デザインの一新や機能の追加ができるなどのメリットがある一方で、非常に多くの労力が必要になるなどデメリットの部分もあります。

安易に考えることなく、現状の課題を改善するための目的をしっかりと持ってリニューアルを行いましょう。

下記の資料では、リニューアルを行う際のよくある質問に回答していますので、ぜひチェックしてみてください!無料でダウンロードできます。

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