ホットリードとは?獲得する7つの方法や獲得のメリットを徹底的に解説

ホットリードとは、自社の商品やサービスを購買する可能性が高い見込み顧客(リード)のことです。

売上に直結するため、ホットリードを獲得したがる人は多いですが、大抵の場合、最初からホットリードの状態で見込み客を獲得できることはそうありません。見込みの低いコールドリード状態から、ホットリードに育成することが重要です。

この記事では、ホットリードの定義や概要と併せ、ホットリードを獲得・育成する7つの方法や、育成するポイントまでを解説します。ぜひ最後までご覧ください。

なお、ナイルではBtoBで重要なマーケティングプロセスやマーケティング手法について、詳しく解説した資料を用意しています。お気軽にダウンロードの上、ご覧ください。

ホットリードとは

上述したように、ホットリードとは、自社の商品やサービスを購買する可能性が高い見込み顧客のことです。

BtoBのソフトウェアを例にとると「すでにソフトウェアの導入意向が強く、トライアルの申し込みや具体的な契約条件について具体的な興味を持っている状態」がホットリードです。購買意欲が高いため、商談化率も高く、より少ないアプローチで契約の検討まで進んでいくのが特徴です。

ホットリード, ウォームリード, コールドリードの説明図

 

 

しかし、リード顧客の多くは、最初からホットリードというわけではありません。商品やサービスへの関心が薄いコールドリードから始まり、関心が出てきたウォームリードを経て、ホットリードへと育っていくのが通常です。

そのため、まずは段階を問わずリードを獲得し、ホットリードへの育成を目指すのが一般的です。

コールドリードとの違い

サービスに関心が高いホットリードと違い、まだ商品やサービスへの興味や関心が薄い状態のリードのことを「コールドリード」と言います。

BtoBのソフトウェアを例にとると、コールドリードは「具体的なサービス導入を検討しているわけではなく、なんとなくサービスサイトの資料などを通じてリードになった状態」です。

そもそも商品やサービスへの興味が薄いため、メールマガジンや無料ウェビナー、事例記事などでコンスタントに連絡をとり、興味を惹く必要がある状態です。

ウォームリードとの違い

コールドリードよりも商品やサービスに興味・関心はあるが、ホットリードほど購入まで近いのでもない状態が「ウォームリード」です。

BtoBのソフトウェアを例にとると、ウォームリードは「ソフトウェアの購入を考えてはいるが、まだ選択肢を絞り込めておらず、あちこちで事例記事や価格などを確認し検討している状態」と言えます

まだ具体的な購入の決定にはいたっておらず、企業側からの「あと一押し」が必要です。

ホットリードを獲得する3つのメリット

ここからは、ホットリードの獲得がなぜ重要なのかのメリットについて、以下の順に説明します。

メリット1 収益の向上

1つ目のメリットは、収益の向上です。ホットリードは購買意欲が高いため、ウォームリードやコールドリードに比べ、商品やサービスを購入する確率が高いです。

リード向けに販促や営業を行う際、購買意欲の高いホットリードに絞ってアプローチすれば、販促費を抑えつつ購入に誘導できるため、収益の向上につながります。

メリット2 営業コストの削減

2つ目のメリットは、コストの削減です。ホットリードは商品やサービスへの関心が高いため、営業の働きかけへの反応も得やすく、商談化しやすい傾向にあります。興味も関心も一切ないところから関係を築く飛び込み型のテレアポなどと比べ、より少ない営業アプローチでの購買が期待可能です。ホットリードに営業対象を絞ることで、より少ないリソースで効率的な営業活動を行えます。

メリット3 マーケティングの精度向上に活用できる

ホットリードの傾向を分析をすることで、マーケティングの精度を向上できるのもメリットです。

ホットリードはサービスへの関心が高く、具体的なニーズを持っています。そのため、ホットリードの行動パターンや好みを分析することで、製品開発やプロモーション、コンテンツの制作方針など、どういったマーケティング施策が有効かを判断できます。

ホットリードを獲得・育成するときの3つのポイント

ここからは、具体的にホットリードを獲得・育成するときに押さえておきたいポイントを3点、紹介します。

ホットリードを獲得・育成するときの3つのポイント ポイント1 自社にとってのホットリードの定義を明確にする ポイント2 見込み顧客のデータを収集・分析するポイント3 いきなりホットリードを獲得しようとしない

 

ポイント1 自社にとってのホットリードの定義を明確にする

1つ目のポイントは、自社にとってのホットリードの定義を明確にすることです。

実はホットリードの定義は商品・サービス・企業・業界の基準によって異なります。例えば、BtoBであれば「資料請求があった」「見積もり依頼があった」「営業担当者の訪問依頼があった」など、リードの購買意欲を示すアクションはさまざまです。認識の相違が生じないよう、社内で「ホットリード」の定義を事前に決めておきましょう。

定義で悩んだときは「リードスコアリング」をおこなうのもおすすめです。スコアリングとは、リードの行動をもとに顧客の購買意欲を数値化することを指します。

例えば、以下のように「顧客の属性」「顧客の興味度」「顧客の活性度」の3つの指標でスコアリングを行い、一定の数値を満たしたらホットリードと定義するイメージです。

顧客の属性 業種、従業員数、売上、所在地、部署、役職、職種 など
顧客の興味度 資料請求、無料トライアル、セミナー参加、広告のクリック、記事の閲覧 など
顧客の活性度 半年以内に●回セミナーに参加、半年以内に記事の閲覧なし など

 

より詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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ポイント2 見込み顧客のデータを収集・分析する

2つ目のポイントは、見込み顧客のデータ収集と分析です。分析をもとに販促や営業のアクションを見直すと、効率的にホットリードの獲得・育成を進められます。

例えば、前述したスコアリングデータを分析すると「ホットリード化する顧客にはどのような傾向があるか」の判別が可能です。仮に「セミナー参加者」「無料トライアル利用者」がホットリード化しやすいとわかれば、コールドリードやウォームリードに対して同様のアプローチを行うことで、ホットリードを増やせる可能性が高まります。

スコアリングのしきい値を設定し、各リード顧客がホットリード・ウォームリード・コールドリードのどれに属しているかを判断しつつ、適したアプローチ方法を検討しましょう。

なお、こうしたデータの分析・スコアリング・リード管理といった作業には、MA(マーケティングオートメーション)ツールの活用がおすすめです。各作業を自動化できるため、リード管理にまつわる業務効率が大幅にアップします。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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ポイント3 いきなりホットリードを獲得しようとしない

3つ目のポイントは、いきなりホットリードを獲得しようとしないことです。

上述のとおり、ホットリードは、段階を経て育成して獲得するのが一般的です。しかし、育成の際にウォームリードやコールドリードに強引なアプローチを行うと、かえって逆効果になってしまう可能性があります。

商品・サービスへの興味や関心が高くない人に対し、短期間でしつこくメールや電話をすると、不快感からリードを離脱されてしまいます。相手はまだ「何に興味があるのか」「どのような条件がととのえば購入するのか」などを把握する段階です。最初のうちは過度なアプローチは控え、ウェビナーやキャンペーン情報などを適切なタイミングで案内するなど、興味を引く情報の提供程度に留めましょう。

リードの育成方法については、下記の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。

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もし、自社にとってのホットリードを明確にするのが難しい、社内リソースが足りないようでしたら、お気軽にナイルまでご相談ください。

ホットリードを獲得・育成する7つの方法

ここからは、ホットリードを獲得・育成する方法を具体的に解説します。

方法1 オウンドメディアの運営

1つ目の方法は、オウンドメディアの運営です。顧客の悩みを解決する方法や業界のトピックなど、有益な記事を発信し、自社の商品やサービスのファンを作ります。

オウンドメディアからリードを獲得する場合、高品質なコンテンツを提供し続けることが重要です。サイトの立ち上げやコンテンツ作成の際は、ターゲット設定やキーワードリサーチなど戦略をしっかり練りましょう。

また、コンテンツの品質と併せて、読者からリードへとコンバージョンしてもらう施策も重要です。

後述するホワイトペーパーのダウンロードや、セミナー申し込みに誘導できるよう、ウェブページや申し込みへの導線を設置してください。

なお、ナイルでは、オウンドメディアのよくある課題と解決策をわかりやすく資料にまとめています。お気軽にご覧ください。

方法2 ホワイトペーパーの用意

2つ目は、ホワイトペーパー(リード情報と引き換えに提供する資料)の用意です。ホワイトペーパーには「専門的な情報を提供し、信頼関係を構築する」「商品・サービスをリードに深く理解してもらい、より質の高いリードに育成する」などの効果があります。

ホワイトペーパーを取得したユーザーに対し、後述するインサイドセールスを行い、さらなるリード育成に役立てましょう。

ただし、ホワイトペーパー施策では、資料の品質が重要です。クオリティが低いと、ホットリードをウォームリード・コールドリードに逆戻りさせてしまう可能性もあるので注意してください。

ホワイトペーパーの活用例は、こちらの記事でも詳しく解説しています

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方法3 導入事例の作成

3つ目の方法は、導入事例の作成です。

導入事例は実際の利用者の声を届けられる、リード獲得に有効なアイテムです。読者もサービス導入後をイメージできるため、エンゲージメントの向上に効果のある手法と言えます。

導入事例を作成するときは「具体的な定量効果を入れる」「どのような課題があったのか、その課題をどのように解決したのかを具体的に示す」「ストーリー性を持たせて共感を得る」などの点に注意しましょう。

また、商品やサービスの理解を深めてもらい、具体的な情報により説得力を持たせるという意味で、商品・サービスの詳細なスペックを掲載するのも重要です。リードが興味を持ち、購買意欲を高める効果もあります。

事例記事の書き方については、こちらの記事も参考にしてください。

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方法4 SNSの運営

4つ目の方法は、SNSの運営です。

SNSでユーザーと直接コミュニケーションをとることで、リードの獲得とホットリードへの育成の両方をまとめて進められます。

SNSを運営するときは、どのプラットフォームを選択するかが重要です。企業によく利用されるSNSには「Instagram」「X(旧Twitter)」「TikTok」などがあり、企業のカラーや何を発信したいかなどによりそれぞれ向き不向きがあります。以下を参考にご覧ください。

プラットフォーム 特徴
Instagram
  • 若年層が多く利用
  • 画像・ビジュアル面を強く押し出せる
  • アパレル業界・フード業界・観光業に最適
  • ブランディング、インフルエンサーマーケティングにも最適
X
  • 幅広い年代が利用
  • リポスト機能による拡散性の高さが強み
  • キャンペーンや新商品告知とも相性が良い
  • IT企業・食品メーカー・小売業に最適
  • コミュニケーションがとりやすくCS的な利用も可能
TikTok
  • 10代に人気。親しみやすさがあり、拡散性も高い
  • 学生向けの商品・低単価サービスなどの拡散に最適
  • ちょっとした小ネタが注目されやすい

 

SNSを利用した集客については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

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方法5 メールマガジンの発行

5つ目の方法は、メールマガジンの発行です。メールマガジンは有益な情報配信を通じ、リードの獲得と育成の両方を行う施策です。気軽に実施できる定番施策ですが、なかなかメールを開封してもらえず、効果を発揮するのに工夫が必要な方法な場合もあります。

施策効果を高めるには、まず商品購入歴の有無・会員登録の有無・メールマガジン登録への流入元など、ユーザの属性や状態に合わせたセグメント分けが必要です。そして、セグメントごとに、それぞれに適した内容のメールマガジンを配信します。

例えば、会員ではないユーザーに「会員限定のキャンペーンのお知らせ」を繰り返し送るなど、ニーズと内容がマッチングしないメールマガジンを配信すると、リードから離脱される可能性があるため注意しましょう。

「確実にリードを獲得する」「コールドリードをウォームリードに育成する」といったチャンスを逃さないために、メールマガジンの内容やCTAの設置、配信頻度など適切な設定を行ってください。

効果的なメールマガジンの作り方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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方法6 セミナー・ウェビナーの開催

6つ目の方法は、セミナー・ウェビナーの開催です。

セミナー・ウェビナーの開催は、企業の専門性をアピールし、リードの信頼を獲得するのに絶好の機会と言えます。

リード獲得を目的としたセミナー・ウェビナーを開催するときは、まずニーズの把握が大切です。どのようなセミナーなら参加したいのか、セミナーに参加してどのような課題を解決したいのか、ターゲット層のリサーチや事前のアンケートなどで把握しつつ計画を立てましょう。

ほかには「参加者が集まりやすい日時の設定」「SNSやメールマガジンを利用したセミナーの告知宣伝」などもセミナー集客には重要です。

また、オフラインの場合は、参加者限定で無料相談会や商品デモなどを実施すると、リードとの関係性を構築し、より強い結びつきを作るのに有効です。加えて、無料パンフレットやノベルティグッズなどを用意しておくのもエンゲージメント向上に役立ちます。

ウェビナー集客を成功させるポイントは、下記の記事でも詳しく解説しています。併せてご覧ください。

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方法7 インサイドセールスの実施

最後に紹介するのが、インサイドセールスの実施です。

インサイドセールスとは、電話やメールで行うセールス活動のことです。例えば「ホワイトペーパーをダウンロードするときに入力されたメールアドレス」「ウェビナー参加時に登録された電話番号」などに連絡をして行われます。いわゆるテレアポと近いですが「一度接点があったユーザーにアプローチする」点が違いです。

インサイドセールスにはSDRとBDRの2種類があります。

まずSDRは「Sales Development Representative」の略で、マーケティングチームから引き継いだリード顧客にアプローチをする「反響型」の手法です。対象とする顧客がそもそもリード化されており、ニーズもある程度は理解できた状態からコンタクトを始められるため、ウォームリード・ホットリードに育成しやすいと言えます。

もう一方、BDRは「Business Development Representative」の略で、これまで接点のなかったリードにアプローチする「新規開拓型」と言われる手法です。しかし、BDRが商談につながる可能性は低く、ホットリード獲得の方法としてはあまり効率がいいとは言えません。

インサイドセールスでリードを獲得するコツについては、下記の動画で解説しています。ぜひご覧ください。

 

ホットリードを育成し、売上機会の最大化を目指そう

この記事では、ホットリード・ウォームリード・コールドリードの違いや、ホットリードを獲得・育成する方法、育成のポイントなどについて解説しました。

ホットリードの育成は、売上機会の最大化に直結します。リードを獲得・育成し、最終的な成約へと確実につなげましょう。

ナイルでは、リード育成やリード獲得の支援が可能です。弊社の支援体制や実績について詳しく紹介した資料を無料で配布しています。以下からダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

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