リンク、共有、そして、トラフィックを増やす上での「質の高いコンテンツ」の重要性については、耳にタコが出来るほど聞かされているはずだ。このチャプターでは、素晴らしいコンテンツを作成する方法 – そして、適切なテクニックをコンテンツに取り入れ、パフォーマンスをさらに高める方法を手順を追って説明していく。
まず、“トップリスト”を作成してリンクを集めるアプローチを説明する。
1. 「トップ」リストを作成し、リンクを獲得する
この戦略はとりわけ新しいわけではないものの、この取り組みを手早く実行する方法に関する詳しい情報は少ない。
この手法は、基本的に、コンテンツの構築を中心に据えており – 特定分野に関するニッチな「トップ10」や「トップ20」のリスト(註:いわゆる、「まとめページ」)を作成する。例を挙げる:
http://www.delish.com/food/best-of-food-blogs
http://www.socialmediaexaminer.com/top-10-social-media-blogs-the-2012-winners/
すべてのリソースが多くの被リンクを獲得している点に注目してもらいたい。しかし、全てのトップリストがこのようなパフォーマンスを実現するわけではない。それでは、その違いを見ていこう。
既に多くのオーディエンスを抱えているなら、まず、リストに含めるウェブサイトを使って、知り合い、そして、緊密なつながり持つ人達を見つけよう。
次に、ソーシャル面の強さを基準として(ウェブサイトの強さではない)、ブログを選択し、絞り込む。
既に知り合いになっているオーディエンス + ソーシャルの強さ = コンテンツは成功を収めるが成り立つ。
Simply Measuredを使って、ツイッターのフォロワーをエクスポート & 分析する
1. 次のURLにアクセスする: http://simplymeasured.com/free-social-media-tools#report-20
2. 分析するツイッターのユーザー名を入力する。
3. レポートを実行し、「pay with tweet」(ツイートで支払う)を選択する(すると無料で利用することが出来る)。注記: 分析している同じアカウントで「pay with a tweet」を行う必要はない。
4. 結果が表示されたら、エクセルにスプレッドシートをダウンロードする – ここから楽しいプロセスに入る。
まず、フォロワーのリストを、リストを作成するトピックで絞り込んでいく。ここでは、トップ10のフードブロガーリストを作成していると仮定する。
フィルターを設定する:
良好な結果が得られた。
次に、このデータをグーグルドキュメント、または、別のスプレッドシートに落とし、その他のブロガーとミックスする。
この時点で、フォロワーの人数でリストを整理し、非フォロワーを加えていくため、「フォローしよう」カラムを加える。
続いて、Followerwonkを使って、さらに際立つブロガーを加えていく。
クオテーションで ______ブロガーを囲む。「ブログ」の代わりにブロガーを利用する理由は、より多くの人(会社ではなく)を集めることが出来るためだ。クオテーションマークを用いることによって、当該のトピックで自分自身をブロガーと名乗っていることが条件になる。ブログをたまたま運営し、食べ物が好きな人は対象から外れる。
例えば:
検索の範囲を拡大する必要があるかもしれないが、まずは、このような具体的な検索から手をつけていくべきである。
その後、クロームのスクレイプ用プラグイン、または、Followerwonkのプロのアカウントを使って、データを引き出し、スプレッドシートに加える。
10,000-20,000のフォロワーを持つ人を探そう。このタイプのブロガーからは注目してもらいやすく、また、ソーシャルメディアでの影響力も強い。
続いて、ミックスしたリストの中で、「トップフードブロガー」リストの中で取り上げるブロガーを10-20名選択する。既にフォローしてもらっている人もいるかもしれないが – リストで取り上げてもらうことに感謝して、コンテンツを共有し、リンクを張ってもらえるだろう。すると、共有とリンクの数が増加し、さらに高いレベルのインフルエンサーに注目してもらえる可能性が高くなる。
アドバイス
シリーズ化する - 1度きりで終わりにしないでほしい。1年に1度、四半期に1度、または、月に1度リストを作成することで、さらに注目を得られるはずだ。
ブロガーにコンテンツを投稿する前に、事前に知らせておこう - ツイートまたはメールを送信し、リストを承認してもらおう。事前にその存在を把握していると、投稿した際に共有してくれる可能性は高くなる。
2. PDFを使ってリンクを構築する
このガイドでは、PDFの基本的な作成方法を心得ていると仮定して話を進めていく – そのため、大量のチェックリストを提供する – ただし、具体的なプロセスや順番は皆さんにお任せする。
有益で、構成に工夫を凝らしたコピーを作成し、キーワード戦略を利用しよう。
イメージの利用: altタグを作成する。
ファイル名でキーワードを利用する。
適切に最適化されたURLのように、PDFのファイル名は重要な鍵を握る。そのため、キーワードが豊富に詰まったファイル名を利用しておきたいところだ(ユーザーにとって便利)。その際は、キーワードの間にハイフン (-)を挟もう。
メタデータを最適化する
また、通常のウェブサイトと同じように、メタデータが、重要な最適化のステップとして登場する。アドビリーダーのフルバージョン – http://www.adobe.com/products/acrobat.html もしくは無料のウィンドウズ用のPDFエディター http://www.becyhome.de/becypdfmetaedit/description_eng.htmのいずれかを手に入れる必要がある。
次の領域を最適化する:
タイトル – ウェブページのタイトルタグになる。
オーサー – オーサー別に分類する。また、PDFではオーサーごとにグループ分けされることが多い。
主題 – SERPのディスクリプションとして、グーグルに利用されることがよくある。また、文書の1行目の影響を受ける可能性もある。
キーワード – 5-10点のキーワードを利用する。
文書でリンクを利用する。
通常のSEOと同じように – PDF内で内部リンクを幾つか利用する。
ファイルのサイズに注意する。
ページスピードの重要性は日に日に高まっている。アドビリーダーを使って、PDFを作成しているなら – PDF Optimizer->Advanced->right-sizeにアクセスしよう。
また、“Optimize for fast webview”を使って、PDFの読み込みを1度に1ページに設定しておこう。
最善のバージョンを選択する。
バージョン 1.5または1.5以下を利用しよう。全てのユーザーが最新のバージョンを持っているわけではなく、一部の読者がファイルを開くことが出来ないリスクを避けたいはずだ。
読み取りの順序を最適化する。
アドビリーダー PDFを使って、読み取りの順番の設定を行う。
読み取りの順序を表示させ、編集を行う方法は以下の通りだ:
1. Advanced>Accessibility>Add Tags to Documentの順にアクセスする。
2. 次にAdvanced>Accessibility>Touch Up Reading Orderを選択する。
サイトのルートディレクトリの近くにPDFをアップロードする。
URLの前の方にキーワードを配置しておくと、検索において最高のパフォーマンスを実現し、また、ユーザーに覚えてもらいやすいメリットも期待できる。私のサイト クイックスプラウトで作成したPDFは、短いURLの模範である: http://www.quicksprout.com/businessmistakes.pdf
ウェブサイトの強固なページからPDFにリンクを張る。
これはユーザーにとって役に立つだけでなく、強力なオーソリティをPDFにもたらす効果も見込める。
コンテンツの重複を避ける
あらゆるページに言えることだが、PDFのコンテンツが他のコンテンツとは異なる点を確認してもらいたい。
PDFをPDFディレクトリに加える。
以下にリストを掲載する。
Free-Ebooks.net
MemoWare.com
EbookJungle.com
PDFで電子書籍を作成したなら、次のサイトを試してもらいたい:
http://www.changethis.com/
http://www.free-ebooks.net/
http://www.ebookjungle.com/
http://www.memoware.com/
http://www.sharewareebooks.com/
http://www.ebookee.com/
http://directory.pdf-search-engine.com/
http://www.howto.co.uk/
http://www.e-booksdirectory.com/
http://www.ideamarketers.com/bids/bookprocess.cfm
3. イメージを利用したリンク構築
イメージを使ったリンク構築に関しては、SEOmozに投稿した記事で取り上げたことがある: http://www.seomoz.org/blog/the-10-golden-rules-to-attracting-authority-linksしかし、ここでは更に高度な技術を紹介する。
先程紹介した投稿では、オンラインでイメージのライブラリを構築し、ユーザーに容易にイメージを見つけ、利用してもらい、リンクを介して出所を明らかにしてもらう方法を取り上げている。
しかし、この方法だと、ユーザーが来るまで待たなければならない。今回は、同じ方法を説明するものの、イメージを求めている可能性がある人達に接触する方法も併せて紹介する。
例えば、ニューヨーク市の写真を持っている、または、現在ニューヨークで生活し、頻繁にスマートフォンで質の高い写真を撮影しているとしよう。つまり、既にニューヨークの写真のライブラリを持っていることになり、役に立つと考える可能性がある人達(そして、リンクをくれる可能性がある人達)に写真を提供することが出来る。
次の手順を踏み、この取り組みを実施していく:
1. 写真を集め、フォーマット化する。
2. 写真を利用する可能性がある人達を探し出す。
3. 接触する価値のある人達に絞り込む。
4. 接触するための文章を作成し、連絡を取る。
ステップ 1: 写真を集め、フォーマット化する
カメラを最高の画質に設定する。質の高い写真を手に入れるには、まずは、出来るだけrawの画質に近づける必要がある。
例えば、iPhoneを使っているなら、HDRに設定する。
すると、最高の画質の写真をiPhoneで撮影することが出来るようになる。
次に – コンピュータに
速やかにアップロードする。Bump等のサービスを利用することが出来る - https://bu.mp/ - iPhoneのスペースバーを「バンプ」するだけで、写真をiPhoneからコンピュータにアップロードすることが可能である。
アップロードに利用する手段に関係なく、最高のファイルのサイズおよびピクセルのサイズを利用してもらいたい – iPhoneでは「実際のサイズ」と呼ばれている。
常に整理整頓を心掛けよう。写真をアップロードし、保存する度に、分類していこう – 街の写真なら次のようなカテゴリーを私は薦める:
/people
/architecture
/streets
/attractions
/events
/nature
そして、- like empire-state-building-dusk.jpgのように関連するファイル名をつけてもらいたい。
続いて、ファイルとリンクを用意する。
次に、写真に対して、容易にリンクを張ることが出来る手段を用意しておきたいところだ – 作成済みのHTMLを活用しよう。
<img src=”empire-state-building-dusk.jpg” alt=”photo by Neil Patel of the empire state building” title=”gorgeous dusk view of the empire state building”>
<br>
<a href=”http://photos.quicksprout.com/architecture/empire-state-building-dusk.jpg”>Free image</a> courtesy of Neil Patel and <a href=”http://quicksprout.com”>Quicksprout</a>
これで、クレジット、リンクを一度に提供することが出来るようになる。
ステップ 2: 写真を必要としている人達を探す
大勢の人々、そして、サイトが、ターゲットに含まれる可能性がある:
ブロガー
ニューヨーク市のビジネス
街の写真を必要としている会社
しかし、このターゲットの中で、次の基準を用いて、さらに絞り込んでいこう:
- オーサーが一人だけのサイト
- 連絡を取る相手が容易に見つけられるサイト
- PRまたはDAが高いサイト
- ソーシャルメディアの影響力が強いサイト
- オーサーのオーソリティが高いサイト
- RSSの購読者が多いサイト
- 良好なリンクプロフィールを持つサイト(悪質なサイトからのリンクは不要)
また – 既に知り合いになっている人達から取り掛かる手もある。良質な写真を求めているウェブサイトを運営している知り合いはいるだろうか?
それでは – 次のフォーマットを用いてスプレッドシートを作成していく:
URL |
Single Author |
Contact |
DA |
FB Shares |
G+ Circles |
RSS Readers |
Link Profile |
domain.com |
Y |
name@domain.com |
67 |
545 |
3,200 |
300 |
4 |
(スプレッドシートの例)
それぞれのフィールドは次の意味を持つ:
URL = 候補に挙げているウェブサイト
Single Author = Yはオーサーが一人、Nは複数のオーサーが在籍するサイト
Contact = eメールアドレス
DA = SEOmozのドメインオーソリティ
FB Shares = ホームページのフェイスブックでの共有数
G+ circles = 人物または企業が登録されているサークルの数
RSS readers = RSSの購読者数(フィードが用意されている場合)
Link profile = 1は悪い、2は良い、3はとても良い、4は最高
次のリソースを使い、スプレッドシートをサイトおよびメトリクスで埋めていく。
それでは、接触する人達を実際に探すプロセスをこれから説明する。
利用するツールを挙げていく:
http://www.socialmention.com/
http://klout.com
http://www.google.com/blogsearch
http://amplicate.com/
Followerwonkを使って、デモを行っていく。良質な写真を持っていないブロガーを探す必要がある。- フォトグラファー、アーティスト、グラフィックデザイナー、または、写真を利用する可能性が高い人達ではなく – 文書に力を入れている人達が、このカテゴリに該当することが多い。
“blogger writer”等の検索は有効である。ブログを運営しているものの、ライティングに焦点を絞っており、写真を苦手にしている人達を見つけることが出来るためだ。
このような検索を実行したら、グーグルクロームのスクレイパープラグインを使って、グーグルドキュメントに落とす - https://chrome.google.com/webstore/detail/mbigbapnjcgaffohmbkdlecaccepngjd
求めている情報をダブルクリックし、Scrape Similarをクリックする。
ウィンドウがポップアップ表示され、データを新しいグーグルドキュメントのファイルに転送することが出来るようになる。
このような手法を用いることで、割と早く、良質なリストを手に入れることが出来る。リストを手に入れたなら、メトリクスを調べ、接触する上で最適なブロガーを見つけてもらいたい。
接触の取り組みにおけるベストプラクティスを利用し、連絡を取り、質の高い写真を利用することが出来るように手を貸してあげよう。
4. 3DのJavaScriptのページまたはマイクロサイトをHTML5とCSS3で作成する
この取り組みを実施しているサイトはあまり多くない。GitHubのオープンソースのコードを少し利用するだけで、3Dのプレゼンテーションやランディングページを作ることが出来る。HTML5とCSS3で構築されるため、コンテンツはクロール & インデックスしてもらえる。
以下のURLにコードが用意されている。
https://github.com/bartaz/impress.js
ステップ 1 – コードをダウンロードする
ステップ 2 – サーバーにインストールする
ファイルをローカル、テスト、または、利用中のサーバーの必要なディレクトリに貼り付けるだけで、インストールすることが可能だ。
ステップ 3 – スライドショーを作成する
スライドショーを作成するためには、インストールに含まれているindex.htmlファイルを編集する必要がある。このコードには、あらかじめ設定されたデモのスライドショーが含まれている。このコードを拝借することも、あるいは、削除して、一から自分で作ることも出来る。
注記: このコードを編集する際は、ここで表示されているパーツから上の部分を編集しないように注意してもらいたい。
次のURLでデモを見ることが出来る - http://bartaz.github.com/impress.js/#/bored
全て“impress” <div>の内側に収める必要がある。
自分でスライドショーを考案することが出来るように、関数を利用する方法を幾つか紹介しておく。
それでは、スライドショーのidのクラスとパラメータを全て挙げていく。
フィールド |
説明 |
id – (何でも好きなものを使うことが可能だ。あるいは空のままにしておくことも出来る) |
URLに表示される“ページ”やスライドの名前。空白のままにしておくと、/slide-1と表示される(1つ目のスライド) |
class=”step slide” |
“スライド”をスライドさせて表示する |
class=”step” |
スライドを“ターン”させて表示する |
data-x |
キャンバス上で、要素の中心から水平の位置 |
data-y |
キャンバス上で、要素の中心から垂直の位置 |
data-scale |
要素の拡大 例えばdata-scale=”5”はその他の要素の5倍の大きさを意味する |
data-rotate |
アイテムを回転させる 例えば、data-rotate=”80”は時計回りに80度回転させる |
data-z |
3つ目の次元、深さを調整する |
footnote |
この要素でコンテンツを囲むと、一番下で小さく表示される |
data-rotate-x |
x軸を中心に回転する |
data-rotate-y |
y軸を中心に回転する |
それでは幾つか例を挙げていく
例 1 – シンプルなテキスト
<div id="bored" class="step" data-x="-1000" data-y="-1500">
<q>Suppose you want to <b>spice up</b> your online presentation or microsite.</q>
</div>
例 2 – イメージ付き
<div class="step slide" data-x="1000" data-y="-1500">
<q>You can create a <strong>stunning visualization </strong>
<br>…and even include images
<br>
<br><img src="neil.jpg"></q>
</div>
例 3 – スライドのステップを拡大
<div id="title" class="step" data-x="0" data-y="0" data-scale="5">
<span class="try">then you should try</span>
<h1>impress.js<sup>*</sup></h1>
<span class="footnote"><sup>*</sup> no rhyme intended</span>
</div>
例 4 – 回転
<div id="its" class="step" data-x="850" data-y="3000" data-rotate="90" data-scale="5">
<p>This is an example <strong>of rotation </strong> <br/>
caught mid turn <br/>
by the screen capture software!!<br/>
<i>(very slick)</i></p>
</div>
Had to capture it mid turn to give you the idea:
例 5 – 3つ目の次元 – 深さ
<div id="tiny" class="step" data-x="2825" data-y="2325" data-z="-3000" data-rotate="300" data-scale="1">
<p>use <b>some fun</b> 3D elements</p>
</div>
この要素は、遠くからズームインしているように表示される(要素が置かれている「g」に注目してもらいたい)。
例 6 – 3Dのティルト
<div id="its-in-3d" class="step" data-x="6200" data-y="4300" data-z="-100" data-rotate-x="-40" data-rotate-y="10" data-scale="2">
<p><span class="have">have</span> <span class="you">you</span> <span class="noticed">noticed</span> <span class="its">it's</span> <span class="in">in</span> <b>3D<sup>*</sup></b>?</p>
<span class="footnote">* awesome, right?</span>
</div>
上の例をそのままコピーし、自分のコンテンツと置き換えることも、もしくは、自分で考案したレイアウトを試すことも出来る。
このチャプターでは、リンクに値するコンテンツを作成する上での正攻法を伝授した。しかし、従来のリンク構築に関するアドバイスとトリックは、まだ紹介していない。心配ご無用。次のチャプターでは、15通りのリンク構築の手法を紹介する。検索でのパフォーマンスを大幅に改善するため、サイトとコンテンツに適用していってもらいたい。
この記事は、Quick Sproutに掲載された「Chapter 7: Link Building with Contents」を翻訳した内容です。