長年に渡り、オンラインビジネスを営む中、一人でリンク構築に対応してきた人もいれば、悪徳SEO「業者」に任せっきりだった人もいることだろう。どちらにせよ、リンクプロフィールを整理する必要があるかどうか、悩んでいるのではないだろうか。そこで今回のコラムでは、リンクプロフィールが、問題を抱えているかどうかを特定する方法、そして、問題を分析する方法、そして、問題を解決する方法を5ステップのプロセスを介して紹介する
その前に:
不自然なリンクの警告 = 問題
このメッセージを受け取ったら、問題を抱えていることになる。ステップ 2から読み始めてもらいたい。
ステップ 1: グーグルを使ってチェックする
当然だが、グーグルにeメールを送って、質の低いリンクを持っているかどうか尋ねることは出来ない。しかし、グーグルのウェブマスターツール内のリンクリストから手掛かりを得ることは可能である。以下に新しいナビゲーションからこのリストにアクセスする方法を紹介する:
ダウンロードする前に、スタッツを確認しよう:
合計199000本以上のリンクに対して、76000本は、あまりにも多い気がする。このような配分になっているなら、整理する必要があるかもしれない。
また、この画面で、「最も多くリンクされているコンテンツ」にも注目してもらいたい。リンクの大半が、ホームページに直接向けられているなら、問題を抱えている可能性がある。
最後に、最もリンクされているコンテンツの下の詳細をクリックする。ソースのドメインが、リンクの本数に対して、極端に少ないように思えるなら、所謂「ランオブサイト(ROS)」リンクを得ていると思われる。このタイプのリンクは、特に何も価値を加えず、広告、ブログロール、リンクのリスト、あるいは、フッターのいずれかであるため、ペナルティの対象になることが多い。
私が「可能性がある」や「かもしれない」等の言い回しを用いている点に注意してもらいたい。リンクの「良し」「悪し」をを判断する明確な基準がなく、当事者が判断する必要があるためだ。丸で囲ったページは疑わしいが、最終的には、このコンテンツは、302リダイレクトの形式を取ったアフィリエイトリンクであることが(広範のプロセスで)判明した。
ステップ 2: 情報を集める
それでは、問題を抱えている可能性が高い、あるいは、問題を抱えている点を指摘する警告を受け取ったと仮定する。何から手をつければいいのだろうか?グーグルは、グーグルの公式ブログで、まずはグーグルのウェブマスターツール内のリンクリストから着手するよう薦めている。リンク数の最も多いリンク元にアクセスし、次の2つのレポートをダウンロードする:
エクセルでレポートをまとめ、列Aを昇順で並べ替え、重複をなくす(一つのレポートでしか利用することが出来ないため、First discoveredのチェックを外す 必要がある):
これで重複リストが出来上がった。次に2つの作業を実行する:
- XenuのLink SleuthやScreaming Frog等のヘッダーチェッカーを利用する。200や301以外のリンクを除外し、別のリストに出力する。後程必要になるので削除しないこと。
- 技術に自信があるなら、リンク内の、あるいは、メタrobotsタグ内の「nofollow」コードをチェックするスクリプトをリストに実行してみよう。結果を別のリストにまとめる。
これで、リストは、followedリンクと200と300のステータスコードを持つリンクに絞られたはずだ。ここから手動でチェックしなければならない。
ステップ 3: 自力でリンクをチェックしていく
- ページをウェブブラウザに読み込む:
- ページが読み込まれないなら(404/Not Foundエラーが表示されたら)、メモして、次のリンクに移る。先程利用したヘッダーチェッカーが適切に機能していたかどうか再確認する。ただし、リストを集めて、ヘッダーチェッカーをかけてから、リンクを見直すまでに、数日間から1週間がかかることがある。この期間に廃れるリンクが現れる可能性がある。
- ページが全くコンテンツを読み込まず、また、エラーメッセージも表示されなくても、チェックする必要がある。リンクが同じ色のテキストに隠されていたり、見えないフレームの内側に配置されていたり、CSSを介してページの外側に置かれていることもあるためだ。
- ページのソースを見る。大半のブラウザでは、右クリック、または、CTRL + Uでチェックすることが出来る。
- ドメイン名で調査/検索を行う。リンクにwwwがない場合、wwwを外して検索する。
- 見つからなかったら、当該のリンクを「削除したリンク」と記す。
- 見つかったら、優れたリンクかどうか確認する。
- まず、「nofollow」を検索する。
- 「head」タグ内で見つかったら、「No Follow」と記し、次のリンクに移る。
- 本文のタグ内で見つかったら、リンクとhrefタグが同じかどうか確認する。
- 同じだったら、「No Follow」と記し、次のリンクに移る。
- リンクがページ上にあり、nofollowedではないなら、リンクの場所を確認し、HTMLタグをチェックする。
- 以下の条件のいずれかに当てはまる場合、「否認」と記す。
- 関係のないリンクの集まりの一つ。
- 右側または左側のサイドバー、もしくは、フッター(つまり、メインのコンテンツ以外)に掲載されている。
- リンクがコメント内に掲載されている。
- リンクがページに表示されていない(つまり、隠されている)。
- ページのどこかに「リンクを投稿する」や「記事を投稿する」等のリンクが存在する。
- ページ自体が、チンプンカンプン、スパム、SEO(キーワードを大量に利用している、サイトのPRを表示している、あるいは、SEOフレンドリーと明言している)を行うためだけに存在するように思える。
- 最後に、上の全てのテストをパスしたら、次は「嗅覚」テストに移る。
- リンクは、サイトのビジターに価値を与えているか?それなら、恐らく問題はない。
- リンクは、他の目的のために記事に押し込まれたように見えるか?見えるなら、恐らく問題あり。
- 有料リンクのように見えるか?見えるなら、恐らく問題あり。
- リンクを「否認」または「OK」と記し、上の条件を基に理由を入力する。入力が終わったら、次のリンクに進む。理由をスキップするべきではない。グーグルのレスポンスを受けた後、同じプロセスを2度、はたまた3度繰り返す可能性があり、再びチェックしなければならない状況は避けたい。
ステップ 4: ドメインかリンクかの判定
ステップ 4は、混乱を招く。これまで、グーグルがレポートしたリンクのリストを全て集めて、チェックを行ったものの、まだ終わりではない。まだ、2つの作業が残されている:
- 全てのドメインのリストをダウンロードする:
- 既存のリストに照らして、ドメインをチェックしていく。
全てのドメインをダウンロードすると、website.comのように、ベースのURLでリストが構成されている点に気づくだろう。作成済みのリストに照らして、URLのリストをチェックするため、スプレッドシートに新しい列を加え、名前を「ベースドメイン」にする。
新しいワークシートを開き(重要)、リンクのリストをシートにコピーする。[データ]、[区切り位置]、[区切り文字]の順にアクセスし、区切り文字を[/]に指定する。こうすることで、一掃し、場合によっては、見つけて、wwwを置き換える必要のあるベースドメインのリストが生成される。
次に最後のリンクまでカーソルを移動する。その下に、グーグルのドメインのリストを貼り付ける。
列 Aを降順で並べ替え、重複を取り除く。すると、リンクのリストでまだ取り上げられていないドメインのみが残る。ステップ 2とステップ 3と同じ要領でドメインをチェックしていく。
ステップ 5: 一掃 & 吟味する
このプロセスを終えると、4つのリストが手元に残るはずである:
- 削除したリンク: サイトから削除されたリンクであり、当該のサイトが今も存在する、あるいは、リンクが掲載されていたページは削除されたものの、ドメインは健在であるケース。誰かに連絡を取り、リンクを削除することに成功したら、このリストに掲載する。
- 削除したドメイン: もう存在しないドメイン、あるいは、コンテンツがないドメイン。
- No Follow: リンクまたはリンクが掲載されていたページがnofollowになっているケース。もしくは、リンクとウェブサイトの間に302 リダイレクトが存在するケース。
- 否認: 削除することは出来なかったものの、マイナスの影響を受けたくないリンク。
リンクの削除を助けてくれる様々なサービスが存在する。グーグルは、ウェブマスター自身が行うべきだと指摘している。しかし、大方、ウェブマスターに接触して、リンクを削除して欲しいとお願いするのは、無駄骨に終わる。とても時間がかかり、成功する確率は低い — ウェブマスターが実際に返事をくれるサイトは、リンクを掲載しておきたいサイトであり、nofollowを加えておいてもらうだけで十分かもしれない。
削除することが可能なディレクトリ、または、支払いの中止、nofollowの追加が可能な有料リンクを知っているなら、行動に移してもらいたい。しかし、この選択肢を持つウェブマスターは少ない。また、この手のサービスは、リンクごとに料金を要求するため、最初にリンクを絞り込むことで、チェックする必要のあるリンクの本数に応じて、資金を節約する効果が見込める。
再審査リクエストおよび否認レポートを適切に作成する方法については、リンクの否認に関するデマを一刀両断(日本語)も参照してほしい。リンクプロフィールを整理する取り組みがうまくいくことを、心より願っている。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「Five Steps To Clean Up Your Links Like A Techie」を翻訳した内容です。