検索およびソーシャルメディアでの取り組みを計測していないなら、その取り組みが成功しているかどうかをどのように判断しているのだろうか?ビジネスを支えているのか、あるいは、反対にビジネスにダメージを与えているのか、もしくは、何も効果がないのかをどのように把握するのだろうか?
時間と労力が無駄ではなかった点をどのように証明するのだろうか?
ポジティブな成果を得ている点をどのように把握するのだろうか?
そもそも、その取り組みを行う価値があるかどうかをどのように判断するのだろうか?
答え: このような判断を下すことは出来ない。
SEO/ソーシャルメディアの成功および失敗を計測する取り組みは、それぞれのキャンペーンを改善し – その戦略がビジネスを前進させる上で役に立っていることを確認する唯一の方法である。
この話をすると: 「計測しているし、目標を設定しているし、tweet1本当たりのretweetの本数も増えているし、サイトのヒット数も毎日増加している。つまり、改善している」と言う答えが返ってくることが多い。
それは素晴らしい。しかし、1万人のフォロワーやサイトのビジターが、ビジネスにとって実際に価値のある行動を取っていない状態なら、その改善に何か意味はあるのだろうか?収益の増加、コストの削減、あるいは、顧客満足度の向上に貢献しているだろうか?
「はい」と答えた人はどのように把握しているのだろうか?
繰り返すが、そんなことは不可能である。実際のデータ、そして、総合的な計画を持ち – 戦略が成長にどのように貢献しているかを示す具体的な証拠が必要である。
フォロワー、ファン、検索エンジンのトラフィック、retweet、そして、購読者の増加は、戦略において重要な役割を担っているかもしれないが、全体像を見るためには、- つまり- このようなアイテムの増加がビジネスにどのように役立つかを知るためには – 視野を広げなければならない。
すべての取り組みは会社の全体的なミッションを反映する
戦略的なソーシャルメディア戦略の定義を取り上げた良質な指針の中で、アンジー・ショットモアーが指摘しているように、会社の全体的なビジョンを基に目標を策定することから始めるべきである。
ソーシャルメディア – そして、SEO – における全ての取り組みは、ビジネスのミッションに一致していなければならない。以下に目標の例を挙げていく:
- ブランド認知を高める
- ブランドの信頼を高める
- ブランドロイヤリティを高める
- セールスファネルを短縮する
- リードを増やす/新しいリード生成チャンネルを作る
- カスタマーサポートを促進(軽減)する: サポート関連のeメールや電話を晴らす、または、サポート用の別の手段を提供する
- 顧客満足度を高める/顧客との交流を活性化する
- ユーザーの行動を理解する
- サービス/製品を販売する
総合的な目標の策定に関しては、先程紹介した「ソーシャルメディア ROI: 戦略的な計画の定義」、そして、リサ・バローネ氏が投稿した「求められる賢いソーシャルメディアマーケティング」を参考にしてもらいたい。
追跡するべき検索/ソーシャル KPIs
目標の策定を終えたら、次に目標と重要な成果(OKR)を達成し – そして、主要業績評価指数(KPI)を見つけ、成功を計測する上で役に立つ手法を選ぶことになる。
注記: 以下のKPIの多くはマーシャル・スポンダー氏が作成した「ソーシャルメディアアナリティクス」で取り上げられている。必要に応じて、より複雑な割合に対する要素を用意した。
1. 検索エンジンのトラフィックを測定する
KPI:
- 検索エンジン経由の訪問の割合
- 検索エンジンのビジターによるコンバージョンの割合
2. ビジターのウェブサイトとのエンゲージメントを測定する
KPI:
- コメントを残したビジターの割合
- ソーシャルメディアで共有/投票したビジターの割合
- コンバージョン率:
(コメントの数)
÷
(コンテンツの数)
- クリックしてアクションを起こした、または、CTA(コール・トゥ・アクション)リンクをクリックしたビジターの割合
- 1回の訪問ごとの平均滞在時間
- 1回の訪問ごとの平均のページ閲覧数
- エンゲージした訪問の数:
(エンゲージメントの総数)
÷
(訪問の総数)
3. ウェブサイトでのユーザーエクスペリエンスを測定する
KPI
- 直帰した訪問の割合(1ページのみの訪問)
- 結果がゼロであったサイト内部の検索の割合
- ページが読み込まれるまでに3秒間以上待ったユーザーの割合
- 特定のページの直帰率(以下の公式のページ X):
[アクションが何もなかった単一のページの訪問の数(ページX)]
÷
[エントリーされたページの訪問の数(ページ X)]
4. 寄付/購入するビジターの人数を測定する
KPI:
- 寄付した/購入したビジターの割合
- 寄付/購入のカートページを訪問したビジターの割合
5. ブランドエンゲージメントの測定
KPI:
- ブランドエンゲージメントの割合:
(ブランド検索による訪問数 + 直接訪問の数)
÷
(検索エンジン経由の訪問数 + 直接訪問の数)
6. ソーシャルエンゲージメントを測定する
KPI:
- ページごとのソーシャルアクションの数:
(ソーシャルアクションの総数)
÷
(ソーシャルボタン付きのページの数)
- ソーシャルアクション:コミュニティの規模の比率(例 – フォロワー1000人当たりのページのツイートの数、フェイスブックのファン1000人当たりの共有の数 等)
7. ユーザーのサイトの検索経験を測定する
KPI:
- サイト検索を利用する訪問の割合
- 1回の検索当たりの閲覧される検索結果の平均
- 検索結果を見た後にサイトを去るビジターの割合
- 訪問中に複数の検索を実施するビジターの割合(同じキーワードに対する複数の検索は除く)
- 検索を行った後のサイトの平均滞在時間
- 検索を実行した後のビジターが閲覧したページの平均
8. オンサイト動画を測定する
KPI:
- 動画を視聴したビジターの数
- ビジターが動画を停止した場所(次のURLにコードが掲載されている: http://www.bluefountainmedia.com/blog/track-youtube-player-events-google-analytics/)
- 動画を再生したビジターの割合
- 動画を全て視聴したページのビジターの割合
9. その他の部分的なKPI
- Xページ以上閲覧した訪問の数
- X分/秒以上サイトに滞在した訪問の数
- 寄付/購入/リードのページに到達した訪問の数
その他の分析ツール
グーグルアナリティクスは、今でも役に立つツールの筆頭格だが、その他の注目する価値のあるサイトおよびツールを紹介していく:
- Social Media Metrics プラグイン(グリースモンキー): グーグルアナリティクスでソーシャルシェアの広範なリストを提供する
- RetweetRank: retweetされる頻度を計測する
- YouTube Insight: 動画の人気、閲覧数等を記録するサイト内分析ツール
- ShareThis: コンテンツを容易に共有する手段をビジターに与える。また、グーグルアナリティクスと統合すると、サイトの共有において成功を収めている/人気の高いソーシャルチャンネルを把握することが出来る
- Reachli (以前はPinerlyと呼ばれていた)とPinpuff: ピンタレストのアカウントに対する分析レポートを提供する。Pinerlyでは、ピンを選び、「キャンペーン」を作成して、異なるキャンペーンを比較することが出来る
「どんな会社もソーシャルメディアを利用する必要があるため」ソーシャルメディアから距離を置くことは薦められない。また、サイトのビジターが何も買っていないなら、全ての取り組みをSERPで1位を獲得する試みに集中させるべきではない。
ピースを組み合わせ、全体を見てほしい。それぞれの戦略がビジネス全体にどのように貢献しているのかを確認してもらいたい。計測を実施すれば、点と点を結ぶことが出来るようになるはずだ。
少なくとも、なぜSEO/ソーシャルメディアマーケティングを実施しているのか問われた際に – 「みんなやっているから」以外の理由を得られるだろう。
イメージ – ライセンス契約の下、Shutterstock.comのイメージを利用した。
この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。
この記事は、Search Engine Landに掲載された「9 Search & Social KPIs To Start Tracking Right Now」を翻訳した内容です。