.eduや.govは、一般のウェブマスターやインターネットユーザーにとっては、トップレベルのドメインの一つでしかない。しかし、SEOの関係者にとっては、この三文字は、とてつもなく大きな意味を持つ。SEO業界の人間の多くは、検索エンジンが、.eduや.govのサイトの被リンクに対して特別な力を与えているとまでは考えていないものの、.eduと.govのドメインが、歴史が古く、信頼されており、また、リンク構築の担当者が愛してやまないドメインオーソリティを持っている点に関しては、異論がないはずだ。しかし、スパム丸出しのウィキページやフォーラムのプロフィールに頼ることなく、このタイプのリンクを獲得するのは、容易ではない。そこで、このチャプターでは、リンクプロフィールに.eduと.govの被リンクを加えるための、実用的な戦略を伝授していく。
ブログのコメント
信じるかどうかは自由だが、大半の大学や政府組織は、ブロゴスフィアに参入している。つまり、ブログのコメントから被リンクを獲得するチャンスが存在するのだ。この手法は、通常のブログのコメントによるリンク構築よりも、若干、効果が高い。なぜなら、分野が関連するページをターゲットにするためだ。
まず、SEOQuakeツールバーをインストールする必要がある。このツールバーは、リンクを落とすページのPRを特定してくれる。ブログのコメントを投稿するためには、時間を割く必要があり、ターゲットを賢く選択する必要がある。
http://www.seoquake.com/にアクセスし、SEOQuakeをインストールする:
「Allow」(許可する)をクリックすると、ファイヤーフォックスの再起動が行われる。
グーグルに向かい、小さな歯車のボタンをクリックして、「検索設定」を選択する:
続いて、「インスタント検索の結果は表示しない」を選ぶ。
スライドバーを動かし、1つの検索結果で、50点の結果を見ることが出来るように設定する。
新しい設定を保存する。
http://dropmylink.com/にアクセスし、ターゲットのキーワードを入力する。「Find」のドロップダウンメニューで、.eduのブログを見つける設定を選ぶ必要がある。
「Search」をヒットする。
コメントを投稿する価値のあるページのPRが十分に高い結果を確認する。次の結果は有望だ。
ページを一番下までスクロールして、アクティブなコメント欄の存在をチェックする:
「Name」のフィールドにキーワードを盛り込んだアンカーテキストのリンクを落としたくなるものの、a) ペンギンペナルティの対象になる b) スパマー扱いされる、の2点のデメリットがあるので薦められない。代わりに、サイト、もしくは、自分の名前を入力する。
次に記事に目を通し、気の利いたコメントを残す。
注意: ブログがコメントを自動的に承認している場合であっても、絶対に承認されるとは限らない。自然なアンカーテキストのリンクを鋭いコメントと共に提供していれば、恐らく、承認してもらえる。
グーグルに戻り、高いPRのターゲットがなくなるまで、同じプロセスを繰り返す。
また、Drop My Linkを使って、コメントを許可している.govのブログを探すことも可能だ。その場合、ドロップダウンメニューから「.gov Blogs」を選択する。
奨学金を用意する
.eduサイトがリンクを張りたくなるように仕向けるため、大学の関係者に価値のあるものを提供すると良い。経験上、業界限定、または、一般的な奨学金を提供すると、複数の.eduリンクを容易に獲得することが出来る。
まず、.eduのドメインで奨学金制度に関するページを探す。奨学金を策定する前に、この作業を行っておく必要がある。こうすることで、多くのPRを自分のサイトにもたらしてくれるページに合わせて奨学金を調整することが出来るようになる。
以下に、奨学金をリストアップするページを探し出す上で役に立つ検索の文字列を挙げていく:
- site:.edu “奨学金”
- site:.edu “大学 奨学金”
- site:.edu “奨学金 リンク”
- site:.edu “奨学金 リスト”
- site:.edu “奨学金のリスト”
- site:.edu “業者以外の奨学金”
- site:.edu “私立 奨学金”
- site:.edu “キーワード + 奨学金”
いずれかの検索をグーグルで行う。
次の結果は期待できそうだ:
予想が的中した。PR5のページであった。
営利目的のウェブサイトにもdofollowのリンクが提供される:
連絡先も明確に記載されている。
スプレッドシートを作成して、URL、PR、そして、連絡先情報を記録していく:
一般的な奨学金を用意して、このページからリンクを獲得することも不可能ではないが、この大学に限定することで、さらに確率を高めることが出来る。このケースでは、カリフォルニア大学デービス校だけのために、奨学金を用意する。
次に、明確に条件を定めた、奨学金のページを作成する。次の項目を盛り込む必要がある:
- 金額
- 人数
- .pdfの申込書またはオンラインの申込書
- 期限
- 条件(小論文、具体的な専攻科目等)
最後に収集した大学に連絡し、奨学金を宣伝する。
.govのサイトでもこのプロセスを繰り返すことが可能だ。
この取り組みを適切に行えば、500 – 1000ドルの奨学金で、多数の.eduおよび.govの被リンクを得ることが出来る。
ブロガーを高く評価する
先程も申し上げた通り、.eduと.govのブログは決して多くはない。しかし、ブログのコメント以外のリンクを得るのは、不可能に近い。ただし、当該のブロガーの自尊心を少し満足させることが出来れば、話は別だ。ここで有効に働く可能性が高いのが、ブロガーを褒めちぎる戦略である。.eduのブロガーにも同じ手を使うことが出来る。ブロガー賞や「…最高のブロガー」リストを用意することで、.eduのリンクを容易に手に入れることが出来る。
その方法を紹介する。
まず、次の条件を満たす、関連する.eduおよび.govのブログを見つける必要がある:
- 活発
- 明確に連絡先の情報を掲載している
- 外部サイトに向かうリンクがdofollow
幸いにも、次のような検索の文字列を使うことで、この条件を満たすブログを簡単に探し出すことが可能だ:
- site:.edu inurl:blog
- site:.edu “キーワード” “ブログ 記事”
- site:.edu “キーワード” “記事 コメント”
- site:.edu “キーワード” “学部 ブログ”
- site:.edu “キーワード” “スタッフ ブログ”
- site:.edu “キーワード” “学生 ブログ”
ターゲットのブログが更新されていることを確認するには、ブログにアクセスし、最新の投稿の日付をチェックすると良い。
先月、または、2ヶ月前に記事が投稿されている点を確認してもらいたい。
上の基準を満たすブログを幾つか発見したら、一つのカテゴリーにまとめる。リンクから出来るだけ多くの価値を獲得するため、関連する分野のブロガーを選ぶ努力をしてもらいたい(「好きなブログリスト」や「最優秀大学ブロガー賞」を発表することも出来るが、カテゴリーを限定すると、当該の取り組みが、より妥当に見えるようになる)。
ワードプレスで記事を新たに作る。
ブログを運営している人物、または、最も寄稿する回数が多い人物を探し出す:
このブロガーの情報を、写真、ブログの簡単な説明、そして、最高の記事へのリンクと共に追加する。
少なくとも受賞者が15名に達するまで、このプロセスを繰り返す。次に各ブロガーに連絡を取り、受賞したことを伝える。
参照情報ページのリンク構築
.eduと.govの参照情報ページのリンク構築は、ホワイトハットなリンク構築戦略の中でも、個人的に気に入っている戦略の一つである。なぜなら、参照情報ページは、その他のサイトにリンクを張るためだけに存在しているからだ。(スパムではない)参照情報ページを運営している人物を探し出し、自分のサイトへのリンクを加えるだけでよい。これは、適当にリンクを要請するよりも遥かに楽である。
次の文字列を使って、参照情報ページを見つけることが可能だ。
- site:.edu キーワード+ inurl:参照情報
- site:.edu キーワード + inurl:リンク
ここでは、減量に関するサイトを運営していると仮定する。その場合、「健康」や「栄養」等の広範な検索から始め、その後、具体的な検索に絞っていくべきである。こうすることで、多数の参照情報ページのターゲットを得られる。
まず、他のドメインにリンクを張っている点を確認する(一部の.eduの参照ページはサイト内のページにしかリンクを張っていない)。次に、営利分野のサイト(.eduや.gov以外)にもリンクを張るかどうかを確かめる。営利のサイトにリンクを張る傾向が見られると、リンクを得られる確率は大幅に高くなる。
このサイトは、営利のサイトのみにリンクを張っているようだ。これは良い兆候である。続いて、サイトのこのセクションを担当している人物を探し出し、リンクを要請する。
このセクションは、「Contact Us」(お問い合わせ)と明確に記されている。
管理人に向けてメールを送信する。
…様 はじめまして 本日、減量に関する情報を探している際、…様のサイトの…セクションに減量に関する参照情報のリストが掲載されていることに気づきました。 今回、メールを送信させて頂いたのは、私自身も減量に関するサイトを運営していることをお伝えしたかったためです。当サイトでは、多数の食事のメニュー、運動の情報等を用意しています。ブームに乗っているわけではなく、全て臨床調査を基にアドバイスを送っています。 …様の参照情報ページに私のサイトへのリンクを加えることを検討して頂けないでしょうか? いずれにせよ、今後も素晴らしい作品が投稿されるのを楽しみにしています。 宜しくお願い致します。 自分の名前
この作業を繰り返す。このタイプのリンク構築では、ボリュームが重要なカギを握ることが多い — 連絡を取る人が多ければ多いほど、得られるリンクの本数も多くなる。
同窓会ニュース
米国の大学を卒業したなら、母校のサイトの同窓生ニュースの欄から自分のサイトにリンクを張ってもらえる可能性がある。
グーグルを開き、大学の同窓生ニュースの欄を検索する(卒業した大学院も忘れずに検索すること)。
このセクションに有効なfollowedリンクが掲載されているか確認する。
次に、卒業生を担当する部門に、自分の近況に関するニュースを投稿する(運営するサイトに焦点を絞る)。
また、同窓生のプロフィールを設定して、リンクを入手する手もある。
まず、同窓生のセクションが、サイトにこの機能を用意しているかどうか確かめる。
- site:yourschool.edu “同窓生 プロフィール”
- site:yourschool.edu “卒業生 プロフィール”
- site:yourschool.edu “同窓生 記録”
情報を入力する(サイトも):
地域の参照情報ページ
レストランやホテル等、地域に密着した店を運営しているなら、大学の入学に関するページから、通常、容易に強力なリンクを獲得することが可能だ。このタイプのページは、来校する生徒や生徒の家族に、地域の宿泊設備や施設を紹介するために用意されている。
まず、近郊の大学がfollowedリンク付きの参照情報ページを提供しているかどうか、検索して確認する。
- site:school.edu “入学”
- site:school.edu “宿泊”
- site:.school.edu “近郊 食事”
- site:school.edu inurl:visiting
- site:yourschool.com inurl:visiting your school
地域の参照情報ページを探す。
このセクションに該当する業界のカテゴリーが掲載されているかどうか確認する。
掲載されている場合、大学に連絡を取り、リストに加えてもらう。
学生や教員向けに、地域のお店を紹介するためのページを用意する大学もある。
- site:school.edu “市の名前 + 参照情報”
- site:school.edu “地域 参照情報”
- site:school.edu “市の名前 +店”
- site:school.edu 市の名前 + “アクティビティ”
次にページにアクセスして、地域の店に有効なリンクを張っているかどうか確かめる:
このページには、リンクが豊富に掲載されている。後はこのページの管理人に連絡を取り、リンクを要請するだけだ。
大学向けの割引
大半の大学は、教員および学生に対する割引を実施している店のリストをサイト内で紹介している。近郊の店ではなくても、リストアップしてもらえる可能性がある。サイトで何かしら価値のあるアイテムを販売していれば — そして、複数の学校と取引があれば — 多くのリンクを手に入れることが出来る。
まずは、有効なfollowedリンクを持つ、.eduのページを探す。
- site:.edu “スタッフ 割引”
- site:.edu “従業員 割引”
- site:.edu “学生 割引”
このPR3のページは、多数のfollowedリンクのリストを提供している。まさに求めているページそのものである。
続いて、割引する製品の情報を投稿する場所を探し出す。この例のページと同じように、大半のサイトは、提案用のフォームを用意している。
手続きを求めるサイトもある:
いずれにせよ、このタイプの.eduリンクを得られるなら、作業を行う価値はあると言えるだろう。
同じような割引ページを提供する地域の.govサイトは多数ある。
サイトのセクションを改善する
この手法は、多少根気が求められるものの、信頼されている.eduのリンクを数本獲得することが出来るため、見返りは大きい。ここでは、.eduのサイトで、醜い、もしくは、廃れたセクションを探し出す。大半の学生のグループは、自分達のセクションのデザインや機能を改善するための資金や知識を持っていないため、通常、欠点ばかりのサブドメインが存在する。このような学生のグループが、恰好のターゲットとなる。助けてもらう代わりに、大方、リンクを張ってくれるだろう。
まず、分野が多少関連する学生のグループを検索する。無償の支援が自然に映るようにするためだ。
あるいは、単純に大学のウェブサイトを訪問し、学生の組織のウェブサイトにざっと目を通すことも可能である(大半の学校は、多くの団体を運営している)。
次に、手入れが行き届いていないサイトを探す。
連絡先の情報を探す(通常は「役員」ページに掲載されている)。
連絡を取り、サイトのデザインの改善に協力する。
ウェブデザインの知識がなくても、ElanceやOdesk等のフリーランスサイトでフリーのデザイナーを手頃な料金で雇用すれば問題ない。
大学生に料金を支払う
この戦略は、若干グレイハットの要素が強いが、効果は抜群だ。大学生にお金を払って、大学の.eduサイトのドメインで、学生用のブログを作ってもらい(多くの大学がこのサービスを提供している)、自分のサイトにリンクを張ってもらう。現金に飢えた学生達は、カップヌードル続きの夕食から抜け出すためには、何でもする。たった数回キーボードを叩くだけで$25-$60貰えるなら、大勢の学生が集まって来るはずである。
対象の学生を探す方法を説明する。
Redditのユーザーベースには、学生が大勢混じっている。また、このサイトは、あまり知られていないものの、意外と活発な「fo hire」(仕事探してます)セクションを用意している。http://www.reddit.com/r/forhireにアクセスし、「Hire a Redditor」(Redditユーザーを雇う)ボタンをクリックする:
仕事の詳細を記入する。
曜日、時間、そして、報酬の金額によっては、投稿直後にレスポンスが寄せられるかもしれない。
Craigslist
Craigslistもまた活発な仕事探しの掲示板を提供している。
まず、小さな学園都市を探す(Craigslistの大都市版で仕事を提示する場合、1本の投稿につき$25-$100を支払わなければならない)。
学園都市のCraigslistにアクセスする。
「Post to Classifieds」(求人広告に投稿する)リンクをクリックする。
ガイドラインに同意する。
「admin/office jobs」、「et cetera」、「writing」、もしくは、「web/HTML/info design job」のカテゴリーの中から一つ選択する。
職務記述欄を投稿する。
「telecommuting OK」(在宅勤務を認める)を選択すること:
「Continue」(続ける)をクリックする:
投稿の内容を確認して、問題がないようなら、「Continue」をクリックする:
最後にeメールをチェックし、リスティングを確かめる。
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