順位上昇への寄与は考えられますが、自然なリンクを獲得することは難しく、作業の時間もかかります。そのため、少しでも作業時間を節約したいと思いますが、どういった手法が効果的なのでしょうか。
そこで、今回はニール・パテル氏が推奨する、Googleアラートを活用したリンクビルディングの手法を紹介いたします。
リンクビルディングには苦労がつきものだ。しかし、Googleがそれを簡単にする機能を提供していることをご存知だろうか?
私は大いに真剣だ。Googleは無料のツールを我々に提供しており、そのツールはリンクビルディングを楽にしてくれる。
Google Search ConsoleやGoogle Analyticsなど、あなたが既に使用しているツールのことではない。
Googleは実に様々なツールを提供している。その中には、聞いたことはあるが使用したことはない、といったツールもあるだろう。
今回の記事では、Googleアラートを活用したリンクビルディングについて、ご紹介したいと思う。
Googleアラートとは何か
巷で言われるように、Googleに載っていなければ、それは存在しないものと同義である。
Googleは世界で最も有名な検索エンジンである。Googleのデータベースには数千億のWebページが含まれており、そのサイズは100,000,000ギガバイト以上だ。
その巨大なサイズ故、Googleは他のあらゆるSEOツール(私が作成したUbersuggestも含む)よりも頻繁にWebページをクロールすることができる。これこそが、Googleアラートがリンクビルディングに活用できる大きな理由である。
では、Googleアラートとはどんなツールだろうか?
前述の通り、Googleは他のどんなリンクビルディングやSEOのツールよりも巨大なデータベースを保持している。そのため、彼らのデータベースを使用すればリンク獲得の機会を容易に発見することができるだろう。また、数千億のWebページのデータを確認するために、余計な時間を費やさないことが理想だ。
Googleアラートはあらゆる対象、トピック、キーワードについての通知を作成できる。
つまり、新しいWebページがリンク獲得につながる何かについて語った場合、Eメールでその通知を受け取ることができる。
例を示してみよう。
さあ、ここからはセットアップの作業を1つ1つ確認していこう。被リンクを獲得する機会を、あなたも得られるはずだ。
Googleアラートのセットアップの方法
まずは、Googleアラートにアクセスしよう。
下記のような画面が表示されるだろう(ページの右上からサインインしていることをお忘れなく)。
WWWやhttpsの部分を含めないドメイン名を入力しよう。
私の場合、neilpatel.comと入力することとなる。
上記のようなアラートのプレビューが見られるはずだ。しかし、新規のWebサイトの場合、何も表示されないかもしれない。それでも、問題はない。
そして、「アラートを作成」ボタンの隣りにある、「オプションを表示」をクリックしていただきたい。
設定は下記が良いはずだ。
■頻度:1日1回以下
■ソース:ブログ、ウェブ
→ソースはこの2つを設定しよう。ニュースは無関係な結果が表示されることが多く、さらに、ニュースサイトからリンクを獲得することは困難であるからだ。
■言語:英語(もしくは、あなたがターゲットとしている言語)
■地域:すべての地域
→私はすべての地域をお勧めするが、あなたがターゲットとしている地域でも構わない。
■件数:すべての結果
■配信先:自身のメールアドレス
そして、「アラートを作成」ボタンをクリックしよう。
1日に最大1回、あなたのWebサイトやドメインについて言及したページのリストがEメールで送付される。
上記のプロセスを繰り返し、下記についてのアラートの作成もお勧めする。
■ドメイン名
→これについては完了しているはずだ。
■ブランド名
→私の場合「Neil Patel」というアラートを作成している。
■商品名
→サービスや商品を販売している場合は、それらについてのアラートも作成できる。私の場合、「Ubersuggest」というアラートを作成している。
■業界用語
→自身の業界に関連するものについてのアラートも作成しよう。あなたの業界について人々が語っている場合、そこにはリンク獲得のチャンスがあるはずだ。私の場合、「disital marketing」、「online marketing」、「SEO」というアラートを作成している。
■Eメールアドレス
→あなたのEメールアドレスについて誰かが言及した場合のアラートも作成しよう。これも、リンク獲得のチャンスとなるはずだ。
私のGoogleアラートのスクリーンショットを掲載しよう。
2つの単語から成る言葉の場合、クォーテーションマークが付いていることがわかるだろう。
例えば、「Neil Patel」というアラートは作成していない。
「”Neil Patel”」というアラートを作成している。
なぜなら、2つの単語から成る言葉の場合、クォーテーションマークがなければ、関連するアラートとならないからだ。例えば、「online marketing」の場合のアラートを見てみよう。
次に、クォーテーションマークが付いている場合の例を挙げる。
その違いがおわかりだろうか?
リンクを獲得する方法
アラートの設定は完了した。次はリンク獲得についてだ。
もちろん、アラートを受信した時点で、その誰かがリンクを設置している可能性もある。そのため、全てのアラートがリンク獲得の機会となるわけではないが、それでも、多くの場合が機会となるはずだ。
一般的に、半分以上は、リンク獲得の機会となるだろう。
アラートのタイプにもよるが、より簡単にリンクを獲得できる機会も存在する。では、これらの機会でリンク獲得というコンバージョンを達成するための方法を見ていこう。
ドメイン名
ドメイン名が言及されている場合、既にリンクが設置されていることも多いだろう。
そうした場合、特にあなたがすべきことはない。すでにリンクを獲得できているからだ。
ドメイン名が言及されているにも関わらず、リンクが設置されていない場合は、下記のようなメールを該当のWebサイトのオーナーに送付しよう。
タイトル:ミスをしていませんか?
こんにちは、〇〇さん
まず、[〇〇のドメイン]の記事[URL]にて、私について[自分のドメイン]言及してくれたことに、お礼を申し上げます。
お忙しいでしょうから、端的にお伝えします。
言及していただいている私のドメインを、私のWebサイトへのリンクにしていただけないでしょうか?作業はそれほど煩雑ではないはずです。しかし、あなたのそうした作業から発生するトラフィックが、私のような小さな会社の大きな助けとなるのです。
よろしくお願いいたします。
[名前]
追伸:もし、私がお手伝いできることがあれば、遠慮なくお申し付けください。
ブランド名
ブランド名の場合、その機会は50対50だ。およそ半数の人が、あなたのブランドを言及した際に、あなたのWebサイトのリンクを設置してくれているはずだ。
リンクを設置していない残りの半分については、下記のようなEメールを送付しよう。
タイトル:お忘れではないですか?
こんにちは、〇〇さん
私は非常に光栄に思います。
〇〇さんの記事[記事のタイトル]で、私について[ブランド名]言及してくれたことに、お礼を申し上げます。
[対象記事のURL]
とても嬉しかったです。
本当にありがとうございます!
既に私について言及していただいているにも関わらず恐縮ですが、記事中のブランド名に私のWebサイトへのリンクを設置していただくと、本当に助かります。
お手数ですが、依頼させていただけないでしょうか?
お忙しいところ、申し訳ございません。
[名前]
追伸:もし、私がお手伝いできることがあれば、遠慮なくお申し付けください。
商品名
商品名の場合、70%〜80%の確率で、あなたのWebサイトへのリンクを設置してくれているはずだ。設置していない方へは、下記のようなEメールを送付しよう。
タイトル:そうしようと思っていましたでしょうか?
こんにちは、〇〇さん
こちらの記事[記事のURL]で、私について[ブランド名]言及してくれまして、誠にありがとうございます。
本当に感謝しています!
既に私について言及していただいているにも関わらず恐縮ですが、こちら[商品名]から、私のWebサイトへのリンクを設置していただけないでしょうか?そうすれば、あなたの記事を読んだ人が、その商品[商品のURL]を簡単に見つけることができるはずです。
お忙しいところ、申し訳ございません。
改めて、私に言及してくれまして、ありがとうございます。本当に助かりました。
[名前]
追伸:もし、私がお手伝いできることがあれば、遠慮なくお申し付けください。
Eメールアドレス
Eメールのアドレスについて言及するケースは稀ではある。
また、言及されたとしても、リンクは設置されていないだろう。
Eメールアドレスにリンクの設置を依頼することは、困難ではある。しかし、Eメールアドレスを削除し、コンタクトページへのリンクに置き換えていただくことは、考えられる。
その場合の私が使用しているEメールのテンプレートを記載しよう。
タイトル:プライバシーの問題
こんにちは、〇〇さん
〇〇さんのこちらのページ[URL]で、私のEメールアドレス[自身のメールアドレス]を言及していただき、ありがとうございます。
大変恐縮ではありますが、Eメールの代わりに、我々のコンタクトページ[URL]を言及し、リンクを設置いただくことは可能でしょうか?
プライバシーの理由から、Eメールではなく、コンタクトページ経由でユーザーと連絡をとりたいと考えているからです。
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
[あなたの名前]
このテンプレートの場合、追伸を設けていないことにお気づきだろう。追伸を記載することで通常は成功率がアップするが、Eメールアドレスの場合、プライバシーを理由としているため、多少かしこまった内容のほうが良いはずだ。
理想的には、リンクは獲得したいが、Eメールの共有は控えたいはずだ。なぜなら、多くのスパムメールが来てしまうからである。
業界用語
ほぼすべての場合で、業界用語のアラートには、あなたのWebサイトへのリンクは含まれていないだろう。また、このグループは、あなたが受け取るアラートの中でも最大規模のグループであるはずだ。
各アラートの内容を確認し、Webページのコンテクストを見てみよう。
あなたのWebサイトがすでに取り扱っている内容に言及しており、あなたのWebサイトのほうがより詳しい内容であれば、リンクを獲得できる可能性は高い。
例えば、SEOについての記事で、リンクビルディングについて書かれているとしよう
しかし、その記事では、実際にリンクを獲得する方法までは言及されていない。そうした場合、実際にリンクを獲得する方法が書かれているあなたの記事を紹介するため、該当のWebサイトのオーナーに連絡を取ろう。
私が使用しているEメールの内容は下記だ。
タイトル:フィードバックについて
こんにちは、〇〇さん
こちらの記事[記事のトピックとURL]、非常に興味深く拝読しました。
記事を読んだフィードバックを送付させていただければと思います[あまり高圧的な内容にしない]。〇〇[リンクを受けたいURL]について書かれていますが、非常に詳細な内容というわけではないと感じています。
こちらを修正されますと、より多くの価値を読者に提供できるようになるのではないでしょうか。
もし、詳細について書かれる時間がないのであれば、私の記事[URL]では詳細に言及されていますので、よろしければリンクをご設置いただければと思います。
ご意見いただければ幸いです。
[名前]
追伸:もし、私がお手伝いできることがあれば、遠慮なくお申し付けください。
どのようにして連絡を取るか
受領した各アラートのタイプごとに、どういったEメールを送るべきか、理解できたはずだ。次は、もちろん、各Webサイトのオーナーに連絡を取る作業となる。
では、どのようにして、彼らのEメールアドレスを知るべきだろうか。
最も単純な方法は、コンタクトページに行き、Eメールアドレスの記載やコンタクトフォームがあるかどうかを確認することだ。
また、サービス規約やプライバシーポリシーも確認しよう。
その他の手段としては、Hunterの使用が挙げられる。ドメイン名を入力すれば、連絡が取れる人のリストが表示される。
無料プランでは、月に50回のリクエストが可能だ。施策の開始段階としては、十分な量だろう。
結論
Googleアラートはリンク構築を容易にする手段であり、私も愛用している。
優れている点は、リンク構築の機会の通知を得ることができることだろう。非常に多くの時間を節約できるはずだ。
もし、さらなる時間を費やすことができる場合に、もう1つの戦略を紹介したい。
バックリンクチェックツールにアクセスし、競合のURLを入力しよう。
次に、「検索」をクリックすれば、下記のようなレポートが表示される。
これらは、競合サイトにリンクを設置しているWebサイトのリストである。このリストの興味深い点は、それがソートされているということだ。
リストの上部にあるWebサイトほど、権威性のあるWebサイトとなる。一般的に、リストの下部にあるWebサイトからのリンクよりも、上位表示に寄与する影響は強い。
リストに記載されている各Webサイトをクリックし、連絡することが自然な相手であれば、リンクの設置を依頼しよう。
一般的に、競合サイトのコンテンツよりも詳細なコンテンツであれば、リンクを設置してくれる可能性は高い。下記のような内容のEメールを送付しよう。
こんにちは、〇〇さん
一点、質問させてください。
読者にとってあまりためにならないWebサイトへのリンクを設置していると、読者はどのように思うでしょうか?
あまり良い印象は与えず、あなたのWebサイトへの信頼性も損なってしまうのでは無いでしょうか?
この記事[URL]では、こちらの記事[競合サイトのURL]へのリンクが設置されています。
この記事では、こちらのトピック[競合サイトが扱っていないトピック]は扱っておりません。
私が書いたこちらの記事[自身の記事URL]では、こちらのトピック[競合サイトが扱っていないが、あなたは扱っているトピック]を扱っています。
私のWebサイトへリンクを張ることに、〇〇さんが興味が無くても、私は問題ないです。私の関心は、ただ、読者であり、あなたも読者について最善を尽くしたいはずでしょう。
敬具
[名前]
追伸:もし、私がお手伝いできることがあれば、遠慮なくお申し付けください。
この記事で紹介した手法を実践すれば、あなたもリンクを獲得できるはずだ。
それほど難しい作業ではなく、あなたにもきっとできるだろう。あなたがすべきことは、この作業に費やす時間を確保し、大量のEメールを送付したにも関わらずリンクを獲得できなかったとしても、落ち込まないことだ。
Eメールの送付は営業活動であり、誰だって初めから完ぺきに行えるわけではない。繰り返し修正し、適応すればいい。
今回紹介したステップに何らかの疑問があったり、不明に思う箇所があれば、ぜひSNSにて言及してほしい。
今回の記事はGoogleのツールを活用した施策であり、非常に興味深く読ませていただきました。実際にリンク設置を依頼する場合、(日本ではカルチャーが異なるため)紹介されたEメールのテンプレートには手を加える必要がありそうです。
レポートデータとしても活用できそうですし、データを溜めていけば推移も見られ、またそこから新しい知見が得られそうですね。
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