InstagramがTwitterよりも強い理由

昨年末、Instagramの月間アクティブユーザー数が3億人とTwitterを超えたことが大きな話題となりました。日本でも若い女性を中心に利用者が急増しているようですが、今回はMashableによるTwitterにないInstagramに強さを分析した記事を。Instagramを活用したマーケティングを考えている方も増えだしていると思いますが、何かヒントがあるかも? — SEO Japan

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画像: Flickr Jose Moutinho

現在、私のInstagramのフィードには、公共の交通機関でクリスマスツリーの隣に何気なく座っている男性を撮影した友達の写真が掲載されている。

この写真には「Low carbon Xmas shopping」(低炭素なクリスマスの買い物)と言うキャプションが与えられている。また、手作りの御馳走のバッグを持つ可愛い犬の写真、さらに、ファインディング・ニモ調のドラッグレース仕様のMiataの写真もアップされている。

さらにスワイプしていくと、香港の抗議活動、雪が舞い散るニューヨーク、サン・バルテルミー島の青い海、そして、ウィーンの美術館に飾られた素晴らしい絵画作品を見ることが出来る。

水曜日に行われたInstagramの大きな発表 — 月間アクティブユーザーが3億名を超え、Twitterが報告した2億8400万名(最新のデータ)を上回った — について考える際は、このコンテンツの多様性を忘れてはならない。

Twitterのスタッツは少し前のものであり、次の四半期の発表では、Twitterも3億越えを宣言する可能性がある。それにしても、Instagramのアクティブユーザーの増加ペースは目を見張るものがある — 今年の3月に2億名に達したばかりであった — 一方のTwitterのユーザーの増加は横ばいの状態が続いている。勝者がどちらなのかは誰でも分かる。

奇妙にも、InstagramよりもTwitterの方がメディアに取り上げられる回数は圧倒的に多い。ニュースや雑誌は視聴者(読者)にツイートの投稿をしきりに呼び掛けているが、Instagramを投稿しろとは滅多に言わない。ただし、日常的な会話においては異なる現象が起きている可能性はある。それでも、妥当な主張であれ、反対意見であれ、ツイートの投稿を要請する際は、拡散に値する張りつめた会話を交わしていると推測する。一方、Instagramへの投稿に関しては、どうでもいい自分撮り写真や食べ物の写真を思い起こさせる。

それでは、なぜTwitterはハイペースでユーザーを増やすことが出来ないのだろうか?Instagramは、Facebookに買収されたことで、Facebookが抱える13億5000万名のユーザーに接触することが出来る点が理由に挙げられるかもしれない。しかし、それが正しかったとしても — ただし、FacebookはInstagramの利用を薦めていない — 毎月毎月アクティブに利用するユーザーが増えている理由にはならない。

再び私はInstagramのフィードを確認した。すると、そこに答えがハッキリと出ていた。InstagramはTwitterの良い点 — 即時性、国際的な面、ユーモア、個人的なつながり、誰でもフォローすることが出来る環境 — を全て兼ね備えた唯一のサービスである(この点に関してはFacebookも敵わない)。そして、悪い点はほとんど吸収していない。

私がこき使っているTwitterのフィードには、おきまりの問題が存在する — 雑音ばかりで、大事な情報が少ない。と言っても、どうでもいいユーザーをフォローしているわけでもなければ、フォローするユーザーの意見に無関心なわけでもない。反対に、私は関心を持ち過ぎているくらいであり、辛辣なコメント、大量のリンク、急を要する議論に吸い込まれている。何時間もTwitterに時間を費やし、ふと気づくと、笑い、楽しみ、学び、そして、国家に関する議論に参加している。しかし、犠牲も払っている。

Twitterのタイムラインをスクロールすると、少し不愉快な気分になることがよくある — Twitter大好き人間としては、認めたくない感情だ。ニュース記事を読んでいて鬱な気分になる時のような気分を味わうこともある。そして、注意力の欠陥が高まり、最後まで考えなくなっているのでは、あるいは、読むのが早すぎる、もしくは、大声を出すのが早すぎるのではないかと感じることもある。Twitterのユーザー達は、RT可能な皮肉なストーリーを求めて、深い真実には目を瞑る知ったかぶりに成り下がってしまっている。

何気ない不当な行為に遭遇し、Twitterのセッションを怒って終わらせることがある。そもそも、この行為を拡大することを、Twitterは得意にしている気がする。私のTwitterのフィードで水曜日に何度も現れたストーリーが良い例だ– どうやら、ハーバード大学の准教授が、4ドル多く請求されたと思い、地元の中国料理店に常軌を逸したEメールを送ったようだ。

この准教授に対する批判が後を絶たなかった。バカバカしいストーリーを見つけ、何度もシェアされていることに気づくと、追い打ちを掛ける心理が働く。的を射ている意見であったとしても、集団で袋ただきにするようなものであり、不快な気分になる。

しかし、Instagramを使うと気分が晴れる。友達の作品や見知らぬ才能あふれる人達の作品が飾られた、ミニチュアアートの美術館を訪れたような気分を味わえる。このアプリには — ウェブ版ではいまだに写真を投稿することが出来ないため、基本的にアプリ以外の何ものでもない — 適切に作品を見て、考えをまとめる時間がある。投稿する側もある程度時間を割いて各作品を投稿しており、同程度の意図が存在する。Instagramには、Twitterのような大混乱は起きない。対応可能な量であり、1日に2、3回チェックすれば、フィード内の写真を全て見ることが可能だ。

アクティブユーザーの人数を考慮すれば、このレースの勝者を予想するのは簡単だ。Twitterがここ2、3年で写真サービスとして立て直す努力をしていた点を考慮すると、同社は、この日がやって来るのは昔から分かっていたはずだ。

Twitterは埋め込み写真を強制し(いまだにサイトでオプトアウトすることが認められていない)、大量の写真フィルターを押し付け、アプリではテキストよりも写真を優先するようになった(「投稿」をタップすると最初に写真のストリームが表示されるようになったのは随分と昔のことだ)。

Twitterは写真の投稿に関しては、Instagramよりも有利であったはずだ。正方形のボックスの制限はなく、どんな縦横比でも写真を投稿することが出来る。、また、両社の間に2年前に生じた対立がいまだに解決されていないため、Instagramの写真はTwitterでは適切に表示されない。

この制限によってInstagramの成長は遅くなっただろうか?全く遅くなっていない。ユーザーは、正方形のボックスによる作品の縮小をあまり重視せず、それよりも有利になるように利用する方法を見出しているように思える。このボックスによりユーザーは構図を考える必要があるだけでなく、写真のストリームが統一される効果もある。条件が全く同じ状態であり、Instagramに投稿される写真のピクセル数は全て同じである。

一方、Twitterは、反時系列に表示される煩わしい問題を抱えている。ただし、あらゆるアップデートからTwitter自身がこの方針を後悔していることが感じられる。好きなだけ調整することが出来ても、ツイートの大半が写真を伴うレベルに達する日は永遠にやって来ないだろう。Twitterは基本的にワードベースのメディア、つまり、ニュースサイトなのだ。

ただし、悲観する必要はない。Twitterはリアルタイムのニュースと会話(胸を張ってもよい領域)については、他のサービスを圧倒している。Twitterは八方美人にはなれない。ソーシャルネットワークはInstagramの台頭を警鐘として受け取り、ユーザーの人数ではなく、ユーザーの利用にもっと力を入れるべきである。Pinterestのようなサービスの取り組みを見習ってもらいたい。

Instagramは9ヶ月間でユーザーベースを50%増加させ、破竹の勢いで成長しており、Facebookが7億6800万ドルを投じた判断は正しかったことを証明している。Instagramは誰もが夢中になる美術館のようなアプリだと言えるのではないだろうか。

このストーリーに何か付け加えることがあるなら、コメント欄で発表してもらいたい。

この記事は、Mashableに掲載された「Instagram’s nice factor is key to its victory over Twitter」を翻訳した内容です。

Mashableということで期待してしまいましたが、書かれている内容は、個人的な印象にすぎませんし、フォロワーの選び方の問題の気もしますが、確かにInstagramのフィードに出てくる綺麗な写真を見て何となく気持ちが明るくなる気持ちはわからなくはないです。後は写真ベースで会話できることで、Twitter以上に簡単に国際交流できる面は確かにあるように思います。What’s Upといい、Instagramといい、Facebookの買収したサービスは順調に成長を続けているようですが、将来的にどのように統合していくのか気になるところです。当面、サービスとしては個別運営していきそうな流れでもありますが、裏側で何か関連させていくのでしょうかね?Twitterの逆襲も含めて、今後の進化が見逃せません。 — SEO Japan

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。