SEOに予算・リソースを割けない場合、「指名検索」だけは押さえましょう

こんにちは。ナイルの青木です。今回は指名検索(サービス検索)について語っていきたいと思います。
※指名検索とはサービス名や会社名などのキーワードを含む検索キーワードを指します。例えば、「ナイル」や「ナイル SEO」などです。

指名検索をきちんとしていないと、機会損失の可能性が大きくなります。

・指名検索は検索回数が少ないものが多いので「特に対策はいらない」
・自社の名前だから、「放っておいても順位はとれる」
と考えている方も多いのではないでしょうか。

確かにSEOは今とれていないキーワードを対策し、獲得していくというものと考える方も多いと思いますので、その気持ちはわかります。

ただ、考えてみてください。
「サービスに興味がある人」と「サービスに興味がない人」どちらが将来的に顧客になりやすいでしょうか。
また、「サービスに興味を持った人が別のサイトを見てしまう」「検索した時に、求めている情報がない」という状況を考えると、指名検索の対策も重要であることがわかると思います。

指名検索は適切な対策をすれば順位もつきやすく、効果が見えやすい施策でもあります。
今回は以下の目次に沿って説明しますので、指名検索の大切さを理解していただけますと幸いです。

そもそも指名検索とは

指名検索は冒頭でも述べたように、サービス名や会社名などのキーワードを含む検索キーワードを指しますが、色々と種類があります。

1.サービス名、会社名
 例「ナイル株式会社」「SEO HACKS」
2. 人名
 例「青木創平」
3 .型番
 例「CF SV9」
4 .間違ってしまったケース
 例「せお」(SEOを、日本語入力するミス)


1、2のオーソドックスな指名検索の対策はもちろんですが、3の型番なども非常に重要な指名検索になります。みなさんも製品を比較する際などに型番で検索することもあるかと思いますが、キーワードによっては型番での検索が多い場合などがあります。

4の間違えてしまったユーザーへの対策は大切です。最近はGoogleも「次の検索結果を表示しています」という形で対応する場合もありますが、検索キーワードによってはそのままの検索結果になることもあるため、まずはGoogle Search Consoleで流入キーワードを確認してみましょう。

Googleで誤った検索をした場合の例
※上記の通り、検索エンジンがうまく汲み取ってくれるときもありますので、いつも対策が必要という訳ではないです。

指名検索を対策できないと…

そんな指名検索が対策できないとどんな不都合があるのでしょうか。

1. 他社(他人)が作成したコンテンツで判断される可能性

ビジネス上重要であったり、流入数が狙えそうなキーワードは自社の指名検索でもブログなどの他のサイトがコンテンツを用意していることもあります。
そうした場合は自社サイトが1位に表示されず、ユーザーが他の情報を見た上で、情報を判断することもありえます。その情報が必ずしも「間違った情報」というわけではないですが、自社の伝えたいものと違う場合もあります。
また、自社サイトではなく他サイト経由での商品購入などの、売上に影響が出る場合もあります。
販売代行やパートナーなどで自社より検索結果が上位の場合は、ユーザーからすると違いがわからずに、そのままそこで購入ということも十分に考えられますね。

2. そのキーワードで検索順位が1位なものの、内容が最適でないケース

指名検索は適切なページがない場合でも、サイト内の関連するページが1位に表示されることがあります。(そのサイト、サービスに関連する情報を優先しているものと考えています。)
1位は1位で良いのですが、ユーザーが求めていない情報の場合などは、遷移しても満足せず直帰してしまうということもあります。
また、放っておいて、より適切なコンテンツが出た際に、順位が下がるということも考えられます。

3. 指名検索に対応するページのCVRは一般的に他のページよりも高い

指名検索で対応するページは、多くはTOPページやサービス、製品を紹介するページが多いです。そういったページは、記事ページなどの他コンテンツに比べると一般的にCVにつながりやすい傾向にあります。例えば、SEOHACKSでは20年3月でブログページに比べ、TOPページのCVRは約10倍ほど高くなっております。
これはそのサービス、製品に比較的興味があることや、申し込みなどの導線が設けられていることが影響していますが、そういったページで流入を取りこぼすのはビジネス上でマイナスになることがわかると思います。

3つほど並べましたが、結局のところ一番の問題は「機会損失」にあると思います。冒頭でも書きましたが、興味を持ってくれたユーザーに情報を提示できないのは損でしかありません。

指名検索の対策の流れ

ざっと書いてみると、以下のようになります。通常のSEO対策とそう変わりはありません。

1. どんなキーワードで検索されているか(されうるか)確認

ポイントは「指名検索は必ずしも正式表記ではない」ということです。
例えば、「Nサービス」というサービスを運用していたとして、指名検索を考える際にまず「Nサービスの掛け合わせキーワードを対策しよう」と考えると思います。しかし実際には「ナイルサービス」と検索しているユーザーや「Mサービス」と間違って検索している場合もあるかもしれません。
対策するキーワード自体はGoogle Search Consoleを使って流入キーワードを確認したり、場合によってはサジェストキーワードの確認で一気に出せますので、その分掛け合わせの根幹になるようなキーワード部分をしっかりと調査してみてください。

2. そのキーワードのランディング状況を確認

キーワードの選定が完了したら、そのキーワードでの自社サイトの順位を確認してみてください。
全て1位が理想ですが、自社の関連サイトが1位に表示される場合などの例外もあります。
また、1位をとれていても、「本当にそのページが表示されて問題ないか」を確認してみてください。「遷移後のコンバージョンを意識すると、このページではなく…」ということがあるはずです。

3. 適切な対策

キーワードに対応するページがない場合は、ページの作成を検討してください。リソース的に難しい場合は、類似ページにコンテンツ追加などで対応を考えてみましょう。
また、コンテンツはあるのに…という場合は、titleタグのチューニングを検討してみてください。

ここまでは、一般的なSEO対策とそう変わりませんが、以下のような場合もあります。

4. 検索結果の最適化

特定のキーワードで1位に表示されていたとしても「本当はこのページではなくて、他のページを表示させたい」とか「このページは表示させたくない」などもあると思います。指名検索に限った話ではありませんが、指名検索は特に多い印象です。
完璧に表示させるページを操作することはできませんが、noindexを使用したり、重要ページに内部リンクを集めたりと手は打てます。

5 .サイトリンクの最適化

サイトリンクとは検索結果の下部に表示されるリンクのことで、主にそのページ内のグローバルナビゲーションなどに設定されている重要なページへリンクが表示されます。
結構意図しないものが表示されることがありますが、これも操作することはできません。主要な対策としては、
「ページ上部やグローバルナビゲーションに設置するリンクに、表示させたくないものは含めない」
「アンカーテキストを表示させたいキーワードを意識する」
などがあります。

6.効果測定

上記のような対策を行いましたら、効果測定を行ってください。
測定期間は施策にもよりますが、指名検索の場合は「ターゲットキーワードの順位」「CTR」「CV数」「狙ったページが表示されているか」などを効果測定の対象とすると良いです。
「CV数」に関してはそのページへ自然検索ランディング時の数値で測定すると効果がわかりやすいです。

まとめ

「SEOをがっつりやるのはちょっと…」という方は多いと思います。「実際そのキーワードを対策したとしても、流入増えるのかわからないし、流入増えたとしても売上につながらないかもしれない。」そんな不安はSEOにはつきものです。
しかし、今回紹介してきました指名検索最適化は、そんな不安を抱えている人こそやってみてほしいです。
なぜなら、「指名検索はあなたのお店にいこうとしている人たちが検索しているキーワード」で、ビジネスに影響力があるキーワードだからです。
進めていく上でのキーワード調査、対応するページの作成、その後の効果測定などでお困りのことがありましたら、ぜひナイルにお声がけください。

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