SMX Advanced 2015-ディープリンクとアプリについて、あなたが今すべきこと

Googleのモバイル推しは言わずもがなの状況ですが、アプリもGoogleが力を入れている分野です。モバイル利用が増加するにつれ、アプリの使用頻度も高まることは当然と言えます。しかしながら、まだまだ導入が進んでいないことも事実。今後はマストな知識となることが予想されますので、一連の内容をおさらいしておきましょう!– SEO Japan

原題:What You Should Be Doing With App Deep Linking

このセッションは以下の2セッションで構成されています。

ディープリンクと検索について、マーケターが知っておくべきこと

Speker:Ian Sefferman,CEO,MobileDevHQ

Appストア内の検索について
アプリベースで行っている。コンテンツベースではない。ヘッドタームがロングテールよりも重要となっており、占有状態が生まれている。例えば、”フライト”で検索した時に上位表示されているアプリが、”サンフランシスコ フライト”の場合も上位表示されている、といった具合だ。勝者が全てを勝ち取る状態となっている。

メタデータに注力
“タイトル”、”説明文”、”キーワード”、”アイコン”、”スクリーンショット”、”評価”、”レビュー”などのメタデータに注力しており、アプリ内のコンテンツは無視されている。

アプリについてのいくつかのデータ

  • 「最近でアプリをインストールしたのはいつ?」という質問に対し、「1週間以内」と返答した人が一番多く、64%。
  • 「iPhoneユーザーがアプリを探す場所」は「App Store」が1位で47%。
  • 「Androidユーザーがアプリを探す場所」は「Google Play」が1位で53%。
    *ストアでの検索がいかに重要であるかがわかる。
  • 190以上の国で、63の言語で、4億のユニークな検索ワードが毎月使われている。
    *しかし、ヘッドタームで上位表示されているアプリが専有している状況。
  • 広告では”インプレッション”、”クリック率”、”予算”、”コンバージョン”がデスクトップではダウントレンドなのに対し、スマートフォンとタブレットは伸びている。
    *Google、Bing、Facebookはアプリからの収益が非常に高いため、アプリをモバイルページと同様に考えていることは明らかだ。GoogleがApp IndexingをiOSに対応させるなど、力を入れている。

ディープリンクとは?
ディープリンクを用いることにより、あるアプリから、別のアプリ内のコンテンツに直接つなげることができる。例えば、”Googleマップで経路を検索し、表示された経路の案内の中にUberへのリンクが表示される”、ということが可能になる。コラボレーションのようなもので、FacebookとPinterestなどが代表例。

ディープリンクの現状と成功例
全プラットフォーム対応のタグを設定しているアプリが一番多い。全アプリの1-3%しかディープリンクの設定をしていないが、成功例はある。theguardianはCTRが4.5%上昇し、yellowpageはトラフィックが8%上昇し、Etsyはトラフィックが11.6%上昇した。

アプリをインデックスさせ、インストール数を増加させる方法

Speker:Justin Briggs,CEO,Briggsby

波に乗ろう
アメリカでは、デジタルにおけるメディアの消費時間に変革が起きている。2013年にはモバイルがデスクトップを抜いた。そして、2014年にはモバイルアプリもデスクトップを抜いた。

モバイル検索の変化
Googleは検索結果にアプリのコンテンツを表示させる機会が増やしている。また、音声検索も増加している。若者(10代)の55%と大人の41%が1日の内、1回以上音声検索を使用している。Webサイトではなくアプリを直接訪れ、そこで何らかの行動を起こしているのだ。

まだ導入時期だ
ディープリンクとApp Indexingはアプリ内コンテンツへのアクセスを可能にする。
特定のサイトを開くとき、アプリをデフォルトに設定し常に使用することができる。エンゲージメントを加速させるのだ。
GoogleはAndroidでの検索の15%をアプリへのディープリンクを表示している。BingとiOSも市場に参入している。モバイルでの露出が非常に重要であり、ディープリンクがそれを可能にする。

ディープリンクの設定方法
コンテンツをアプリで表示させるためのフォーマットは以下の通りだ。

android-app://{package_id}/{scheme}/{host_path}

また、各要素の説明も記載する。

  • package_id
    Playストア内の該当アプリのID
  • scheme
    http、もしくは、カスタムスキームが使用可。
  • host_path
    アプリ内の個々のコンテンツを特定する。

*設定後は”Google Play デベロッパー コンソール”と”サーチコンソール”で確認(認証)しよう。

クローラー用にサイトをアノテートする。
アノテーションの記述方法は3つある。以下に記載する。

  • rel=”alternate”
  • ViewAction (schema.orgを使用する場合)
  • XML Sitemap

ちょうど、モバイル専用ページを設定する方法と似ている。

検索からアプリをローンチする。
App Indexing はランキングファクターにもなっていることを忘れずに。全体の利益を上げる技術と言える。我々の調査では平均で0.29の順位上昇が見られた。アプリをインストールしている場合としていない場合の両方で上昇している。

App Indexing API
オートコンプリートに表示させることができる。再エンゲージメントにも効果的。

Schema.orgを使用する
例えば音楽の例。”Taylor Swift”の検索結果にYouTubeなどのアプリが表示されている。

個人的にもモバイルアプリの使用頻度は日増しに高まる一方だと感じます。アプリが全てのWebサイトとユーザーに必要でないことは事実であり、Googleのゲイリー氏もそれを認めています。ただし、対応のアプリとユーザーの数を考えると、やはり無視はできない分野ですね。

今回の記事がSMX Advanced2015の最後のレポートになります。今回のカンファレンスでも様々なトピックがありました。セキュリティ、モバイル、そしてアプリ。どんどん広がる一方ですが、SEOとは切っても切れない分野ですので、継続して情報収集していきたいものです。引き続き、SEO Japanをよろしくお願いします!

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。