SMX London 2014-新時代のリンクビルディングの取り組み方

これまでのセッションでも触れられてきましたが、リンクは未だに重要なファクターのため、リンクビルディングの必要性は多くの人が認識しています。しかし、旧来の手法でリンクを構築しても、効果的な影響は期待できません。数ではなく、質がリンクにも求められていますが、高品質なサイトからリンクを受けるために、どのような手法が用いられているのでしょうか?– SEO Japan

原題:How To Survive The Death Of Link Building

Speakers:
Stephanie Beadell, Content Marketing & PR, BuzzStream (@stephbeadell)
Mikkel deMib Svendsen, Creative Director, deMib.com (@demib)
Kirsty Hulse, SEO Strategist, DigitasLBi (@kirsty_hulse)

Mikkel deMib Svendsen

リンクビルディングは未だ重要
しかし旧来の方法は通用しない。1999年に行っていた方法を用いた場合、失敗するだろう。

リンクの2つのタイプ
Acquired links(構築するリンク)-依頼する・購入するリンク。簡単に構築できるが、自然リンクではないため、ハイリスク。 
Earned Links(獲得するリンク)-自然のリンク。獲得は難しいが非常に低いリスク。

割合
自分の予算の80%以上をEarned Linksのために予算を使い、20%をAcquired linksに使用すること。ゴールはナチュラルなリンクプロファイルの設計。

可視化
リンクプロファイルを可視化し、競合と比べる。使用するツールはMajesticSEO(http://www.majesticseo.com/)やLinkResearch Tools(http://www.linkresearchtools.com/)など。

自然リンクとは
Googleが評価しないと考えていたリンク(nofollowed、Java、画像リンクなど)、は実は獲得する必要がある。今日の自然リンクは多岐にわたっているからだ。

Googleの考え
「コンテンツをよいものにしろ、結果としてリンクはついてくる。」というもの。人がリンクを張ったりシェアをする理由は、それを行う価値があるときだ。

5つの有効なリンクベイトの例
・Toolの作成。今まで誰も使ったことのないような。フリーバージョンを作り試してもらう。
・ゲームと競争。みんな競争(対戦)することが好き。賞をつけるなどして盛り上げる。
・ニュース。ソーシャルなどを確認して、一番初めにレポートする。もしくは、自分でニュースを作る。
・挑発するような内容。エンゲージメントの獲得が非常に見込まれるもの。ただし、ネガティブな影響には気をつけて。
・ユーモア。本当に面白いと思うものを、動画やアニメなどで提供。文化の違いには気を付けて。

Acquired linksが必要な2つの理由
権威のあるサイトからのリンクはやっぱり重要だが、Earned Linksだけでは不十分な場合が多い。
また、ディープリンクもEarned Linksだけでは不十分のため、サブページや各商品ページへリンクを構築する。

Kirsty Hulse

リンクビルディング
リンクは重要なファクターではある。バッドリンクと呼ばれるものでも効果があるケースも確かにあるが、検索エンジンは理解することが可能。リンクビルディングは必要な作業で、その中にEarned Linksを含める必要がある。今回はEarned Linksのオーディエンス側の話をする。

オーディエンスを分析し、Earned Linksを獲得しよう
過去:みんなが好きなコンテンツをつくろう。みんなに見せてリンクしてもらうかを期待しよう。
今:オーディエンスを分析しよう。何が好きかを分析してそのコンテンツをつくろう。

Googleアナリティクスのセットアップ
オーディエンスレポートとインタレストレポートをGoogleアナリティクスでセットアップする。

そのほか
ディスプレイプランナー(Google)やPower Editor(Facebook)。tailwind、Quora compete、follower wonk、quantcast BrandLoveなど。

オーディエンスのセグメント
主要となる属性ごとにグループ分けをする。性別、年齢等。彼らがどんな種類のコンテンツに興味をもっているか?

TGI(http://www.kantarmedia.co.uk/businesses/tgi/)
調査ツール。オーディエンスのより深い分析に訳に立つ。例えば、オンラインでギャンブルする人を分析。93%以上が25-34歳の男性。また、彼らの87%以上が戦争、格闘、コメディ映画を好む。

リンクの開拓
Outdated Content Finder、Image Raider、Broken Link Finder、Fresh Web Explorerなどのツールを使い、メンション等を分析する。あなたのサイトにリンクを張ってくれそうなソースを探す。

Stephanie Beadell

インフルエンサーからリンクを獲得する方法。
リンクビルディングは必要。しかし、スパムな方法は害をなすだけ。その代り、高品質なサイトからのリンクは長期間に渡って効果を出す。インフルエンサーからのリンクの獲得は非常に大きなテーマ。

ターゲットを特定する。インフルエンサーにターゲットを絞る。
以前は多くのサイトに一つのE-mailのテンプレートで大量に送付。それをインフルエンサーだけにしぼり、インフルエンサーごとにメッセージの内容を変えるという方法を採用する。

インフルエンサーの見つけ方
・LITTLE BIRD(http://getlittlebird.com/)。コミュニティ、インフルエンサー、コンテンツを、あらゆるトピックで探せる。バーティカルにも探せる。
・BuzzSumo(http://buzzsumo.com/)。人気のコンテンツを探すことができる。あなたの業界ではどのようなコンテンツが人気か。

インフルエンサーをターゲットする方法。
たった2つのEmailが500のリンクを獲得できることも。彼らにコンタクトをとるときは単純なテンプレートを用いない。メッセージも「良いコンテンツがあるよ!」、と送るのではない。コンテンツを簡単にストーリーをまとめ、興味深い実際のデータなどを表示する。ボディの内容は短め。全体で150ワードくらい。

メッセージの例(アルコール測定のアプリの場合)
悪い例:ACMEヘルスからの良いニュース。
良い例:この新しいアプリでアルコールを測定しよう。
ベストな例:飲み過ぎました?この新しいアプリで測定してみよう。

FacebookとLinkedIn
ジャーナリストやブロガーを特定。会社や職業などで検索。マネージャーに送るべきか?ディレクターに送るべきか?どの業界の人に送るべきか?

比較的小さいインフルエンサー
2つのテンプレートを作る。A/Bテストのように。どちらのテンプレートに反応があるか。多くの人に送る場合はテンプレートを使うが、個々人にカスタマイズするところはする。

Twitter
Twitterセレブではなく、比較的小さいインフルエンサーを探す。ロンドンで有名なリンクビルダーとランドフィッシュキン。ランドへのリーチはほぼ不可能。

Twitterカード
エンゲージメントの増加を狙う。ユーザーからのフィードバックのスペースを残して。

ジャーナリストが発見しやすいようにコンテンツを最適化する。
ワイナリーの例。地域によって見たい場所は違う。ジャーナりストのために最適化してあげる。全米のワイリーの地図→カリフォルニア、東海岸だけのように切り取る。ジャーナリストがコンテンツを探す際に、どのようなキーワードを用いるか?そのキーワードに最適化したコンテンツタイトルに変更してあげる。

前回のSMXでも感じたことですが、上記のようなリンクビルディングの手法は日本ではあまり馴染みのないものだと思います。アメリカやヨーロッパではスタンダードのようで、こうした作業を行う人をリンクビルダーと呼ぶそうです。しかしながら、ツールの多さには目を見張ります。初めて聞くツールも多かったのですが、今後日本でも需要が増すことを期待し、日本発のツールを作成してみては???– SEO Japan

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。