SMX West 2014-SEOの疑問をエキスパートにぶつけてみよう!!

SMX West 2014最後のセッションは、さまざまな質問にエキスパートたちが回答するセッションです。モデレーターはDanny Sullivan。日々直面するSEOの課題に対し、エキスパートたちはどのように取り組んでいるのでしょうか?– SEO Japan


原題:Meet The SEOs

Speakers:
Rae Hoffman, CEO, PushFire (@sugarrae)
Warren Lee, Senior Global SEO Manager, Digital Media, ADOBE (@warrenleemedia)
Laura Ann Mitchell, Digital Marketing Strategist, Intel
Marshall Simmonds, Founder and CEO, Define Media Group, Inc. (@mdsimmonds)

(以下、スピーカーは略称を用います。Danny Sullivan=Da、Rae Hoffman=Ra、Warren Lee=Wa、Laura Ann=La、Marshall Simmonds=Ma。また、上記スピーカ一覧には含まれていませんが、IntelからJenniferという女性も参加し、Jeと略しています。)

Da
コンテンツでは何が重要か。数か?質か?
Wa
もしそれが自社の弱い部分(サイトでカバーしていない部分)であれば、多いほうがいい。
Ma
作成するために作るのではないと思う。作成チームが情熱をもって書く内容であるべき。ツールがこのキーワードで作れと言っているから作る、ということにはしない。
Wa
ビジネスモデルによると思う。どうやったら有益な情報を与えることができるか。
Ra
オーディエンスによる。今の時代はコンテンツをメディアのように作るべき。ちゃんと目的をもってスケジュールを作成して。
Da
オーサーシップ。会社のコンテンツから自社の作者にリンクを張っていた場合、その作者が会社をやめてしまったらどうするか?
Ma
オーサーシップは優れたシステムだ。Google+をセットアップしたほうが良い。どんな人でも作るべき。会社を辞めた後でも、あなたの作成したコンテンツだという事実を、後にもつなげるため。
La
自分のブランドを守る。あなたのブランドについて語る人に注意を向ける。信用のおける人にのみ、リンクを張る。
Wa
オーサーシップはランキングには影響しないと思う。パーソナライゼーションとCTRに貢献するもの。
Da
インターナル検索はブロックすべきか?
Ra
Googleはインターナル検索でインデックスしないと言っている。無駄にGoogleのクロリーングに時間を使わせないこと。クローラーをインターナル検索に誘導すべきではない。
Ma
サイトはユーザーのために使うべき。
Wa
Googleにコンテンツを発見させるためなら良い場合もある。ただし、彼らのクローラーを無駄に使うことには、やはり、なる。
Da
Facebookは検索エンジンになるだろうか?
Ra
Facebookは(Facebook)内部の検索もまだ十分にできていない。だから、外部の情報も検索できるようになるとは思わないな。
Da
SEOの値段はどうやって決めてる?
Ma
プロジェクトの質にあった対価で決まる。契約に縛られるものでない。代理店側からもクライアント側からも、質の低い人たちと働きたくはない。SEOというよりは、マネジメントの問題かも。現在は、SEOはコンテンツマーケティングの一部だ。価値を創造することがメインであり、どのくらいの価値をクライアントに提供できるかによって値段は決定する。
Ra
値段はサービスの質によって決定される。クライアント側の質も値段に影響するのも事実。従来のリンクビルディングのように、○○本いくら、○○月いくら、という内容であるべきでない。クライアントに価値を提供できない場合は、お金をもらうべきでない。
Da
インテルへの質問。検索をどのように使用している?
La
過去はSEOが重要であったが、今はコンテンツを知らせるために使用している。検索結果には常に注目していて、広告を載せるべきサイトを判断する材料にしている。ドメインの強さだけで見ていない。あるキーワードでどこかのお店が検索結果の上にあり、ユーザーがクリックしているようであれば、そこに載せる。そこに広告を載せる価値があるかを判断するので、検索結果だけを見ているわけではない。また、ユーザーがどのように検索を利用しているかを調べることで、彼らが何を知りたがっているかを調査する。それをもとにコンテンツを作成する。テレビなどの他のチャネルも重要。可能であれば、ソーシャルでユーザーが何を語っているかも調査する。
(オーディエンスからの質問)
大企業のTLDの使い方。”.com”を全て使用するか。例えば、ドイツでは”.de”を使うか。
La
私たちの場合はカントリーコードを使用している。検索エンジンに強力なシグナルを伝えるために。
Wa
アドビでは”.com”でサブディレクトリを作成。ビジネススタイルにもよると思う。
Da
Google+からどんなどんな利益を得ている?Googleはランキングに影響しないと言っているが、パーソナル検索においては、影響がみられるケースが多々ある。
Ra
Google+なんて利用していない、という人が多くいるが、実際にはすごい数のメンバーのいるコミュニティもある。また、GoogleはGoogle+の重要度を高めていくと言っていることも忘れずに。
Ma
コミュニティの構築と個人のブランドを作る手段。ランキング操作の手段にはならない。
Da
ローカルビジネスは意識している?
Wa
多くの地域で成功するコンテンツというのを、作成する際には気をつけている。
Da
インハウスSEOチームと一緒に働きたい?エージェントして。
Ra
インハウスのメンバーと仕事するのは苦にならない。みんなSEOを知ってるから。ただ、コンテンツチーム、ソーシャルチームなどと一緒に働く機会も多くて、そのあいだの調整のほうが大変。現在のSEOの性質としてだからしかたがないのだけど、彼らはSEOが彼らの領域を侵していると感じるみたいだ。
Je
私達からしても、SEOのエージェントと働くことは好きだよ。さっきもでてたけど、その人たちと働きたいと思うかが大事。
Da
リンクについては?(ロシアについての話題になるが、さすがによくわからないという返答)
Wa
他の国ではスパムが多いと聞く。まだ効果はあるようだけど、マシンラーニングなども導入されるからそろそろまずいのでは?
Da
ペナルティ。クリーニングの方法でアドバイス
Ra
クライアントには、ペナルティ以前のオリジナルランクにはもどらないと、まず伝える。
Da
サーバーサイドのSEOについて。
Ma
スピードのことかな?できるだけ早くしたほうがよい。いろいろな方法があるはずだ。これはSEOの話じゃない。1%でもスピードを改善するだけで、大きなインパクトがあるよ。
Da
好きなツールは?
(各位、それぞれ使用している3rdパーティ製のツールや自社作成のツールを返答する中。。。)
Da
私の好きなツール提供会社がある。Googleというサイトだ。(笑)彼らのサイトからWebマスターツールというツールを使用できるが、まずはそれを使いこなそう。もちろん、3rdパーティ製のツールも好きだけどね。

エージェント側からもインハウス側からもメンバーを集めていたので、両方の意見を聞けたことはよかったですね。SEO担当における役割が多様化している昨今、外部か内部か、グローバル企業かローカルビジネスか、取り組む課題は様々なようです。役割の多様化は作業の細分化を生み、今までよりも多くの人がSEOにかかわるようになっていきます。大事なことは、それぞれの作業を尊重しあい、ユーザーの価値の創造という共通意識を持って仕事に取り組むということでしょうか。
企業におけるSEOの役割はこれからも重要であり続けると思います。SEO Japanでは今後もこうしたカンファレンスに参加し、最新の情報と企業の取り組みについてレポートすることで、SEOの現在位置をお伝えできればと思っています。このレポートでSMX West 2014のレポートは全て完了となりますが、お読みくださった全ての方々に感謝の言葉を述べさせていただきます。ありがとうございました!– SEO Japan

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。