オンライン有権者登録システムがラテンアメリカ人に力を与え、共和党を不利に導く理由(グラフ有)

次期選挙では、オンライン有権者登録方式が共和党に不幸をもたらすかもしれない。カリフォルニア州有権者登録システムの初期調査報告によると、「35歳以下のラテンアメリカ系男女は、白人またはアジア系アメリカ人よりもオンライン登録の割合が多い」ことがわかった[PDF]。2012年の民主党勝利に貢献したと広く認められているこの有権者層は、デジタル民主主義と相性が良いようだ。

この予備調査結果で驚かされるのは、型通りにはテクノロジーによる恩恵は、裕福でiPadを持っている白人アメリカ人に偏って与えられると考えられているからだ。「オンライン登録に支持者は、これによって有権者登録手順がより広い層の有権者に対して開かれると言う。われわれの分析結果はその点いおて改革が成功であったことを示している」とLatino Policy Researchバークレー・センターのLisa García BedollaとVerónica N. Vélezが書いている。

1. ラテン系の民主党支持は急上昇している

2. ラテン系女性、特に民主党支持者のオンライン登録率が高い

ただしこれらの統計データには眉に唾を付けてかかる必要がある。オンライン有権者登録が有意な効果を生んだかどうかはこれだけではわからない。オンライン登録者のうち一定の割合は、いずれにせよ投票していたはずだ。

カリフォルニア大学デービス校のレポートによると、オンライン登録者の投票率は高いが [PDF]、この数字は表面的なもので統計的な対照条件が満たされていないため、オンライン登録の有無にかかわらず投票に行っていたかどうかを知る術はない。

いずれにせよ次期選挙ではオンラインシステムが拡大していくことは間違いなく、これは共和党にとってよくない兆候だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


元ハッカー少年にしてTwitter共同創業者ジャック・ドーシー曰く:ハッキングは犯罪ではない


メディアと金融業界をひっくり返す前、Twitterの共同ファウンダー、Jack Dorseyは誇り高きハッカーだった。テレビ番組60 MinutesでLara Loganのインタビューを受けたDorseyは、彼の職歴においていかにハッキングが役に立ったかを詳しく語った。Dorseyが最初に就職したのは彼がネットワークの脆弱性を暴露したソフトウェア会社だった。

Jack Dorsey:そのウェブサイトに入る方法を見つけました。穴を、セキュリティーホールを見つけたんです。

Lara Logan:そ、それはハッキングと同じですか?

Jack Dorsey:えーまあ、ハッキング、ハッキングといえばハッキングです。

Lara Logan:犯罪ですね。

Jack Dorsey:さあ、違うでしょう。犯罪的ハッキングは犯罪ですが、本来ハッキングは・・

Lara Logan:求人応募のためのハッキングは犯罪じゃないんですか?

Jack Dorseyノー、ノー、ノー、ノー、ノー、 全く犯罪なんかじゃありません。その後会社にメールしてこう書いたんです。「セキュリティーホールがありますよ。こうすれば直りますよ。こんなアプリ作りましたよ」って。

Lara Logan:そうしたら雇われた。

Jack Dorsey:1週間後に雇われました。夢がかないました。子供の夢としてはちょっと変ですけどね。

Dorseyのコメントは、コンピューター詐欺および不正利用防止法案の改革を強力に後押しするものだ。1980年に制定された同法は、インターネット活動家、アーロン・シュワルツの早すぎる自殺を招いたと広く非難された。改革派らは、コンピューターシステムへの侵入、特にそれが市民による反抗もしくは危険なネットワーク脆弱性の顕在化を目的としている場合には、他の連邦犯罪と同じ罰を与えるべきではないと主張している。

今年になって、カナダの大学がネットワークのセキュリティーホールを暴いた学生、Hamed Al-Khabazを退学させたことを機にハッキングの違法性を巡る議論が再燃した。

もちろんDorseyと同じく、Al-Khabazもなんなく窮地を脱するだろう。近代的な政府機関やテク系企業の多くは、公然と若きハッカーたちを受け入れている。米国国家安全保障局(NSA)の求人ページには「もし過去に少々軽率な行動を起こした経歴があったとしても心配無用」と書かれている。おそらくアメリカを象徴するテクノロジーの生みの親が、ハッカーとしてスタートを切っていたことで、為政者たちも法が時代に追い付かなくてはならないことを学ぶだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


GMOがネット選挙解禁に向け新たな取組みを発表 — 電子証明書でなりすましを防ぐ

政権が自民党へ戻り、今年秋の選挙に向けネット選挙解禁の動きが活発になっている。海外の主要国ではすでにネット選挙は行われているし、中には投票までネットでできる国もある。日本ではもちろん初めての取組みなので、現状の法律で規制されている部分が多いことや、ネット選挙に関する諸問題解決のためのノウハウがないことがネックになっている。

そこで、GMOがネット選挙解禁に向けて新たな取組みを発表した。66社のグループ会社、3,152名の社員を抱えるGMOインターネットグループの技術やノウハウを活かし、現在懸念されている問題点のソリューションを提供する。

GMOが解決するのは主に政党、現職議員、候補者への「なりすまし」問題だ。ネット選挙が解禁されると、ホームページやブログ、TwitterやFacebookといったソーシャルメディア、電子メールが使われる。

選挙カーで町中を走り回るよりも、コストも少なく短時間で多くの方にリーチでき、発言内容も簡単にアーカイブできるという点ではネットは素晴らしいが、ご存知の通りこれらのツールは誰でも簡単に利用できてしまう。

Twitterでは公認マークが配布されることで偽造アカウントと区別することはできるが、ホームページやブログ、ましてやメールでなりすましを特定することは難しい。

この問題の解決策が見いだされない限りネット選挙を解禁することは難しい。だが、GMOがなりすまし問題に関しては解決してくれるかもしれない。

GMOインターネットグループのGMOグローバルサインは電子認証サービスを展開しており、ウェブサイトの証明書のシェアは国内で1位だという。そして、この技術を政界にも活用する。

ウェブサイトやメールで自分がやりとりしている相手がどうかを確かめるにはブラウザのアドレスバーにある鍵のアイコンをクリックし、電子証明書を見ることでわかる。

電子証明書は認証局が発行しており、ネット上で身分証明書のような役割をしている。ただ、電子証明書の存在自体を知っているネットユーザーはそれほど多くないだろうし、証明書の見方や内容について理解し、サイトに訪れる際に毎回チェックしている人はほとんど居ないだろう。

また、法人を認証する電子証明書は存在するが政党などを証明するものはなかった。電子証明書を政界用に作成し、視覚的にわかりやすく一般化するため、GMOは証明書をバナー広告のような「サイトシール」としてウェブサイトに組み込めるサービスを開発した。

政党公式サイト、国会議員公式サイト、候補者公式サイトの3種類のシールを用意し、そのシールをクリックするとGMOグローバルサインが認証していることを表示する。メールでも同じように電子メール証明書を用いて送信者の情報を確認する。

シールをサイトに貼っても閲覧者が何を証明するものか認知していなければ、意味がないのでこれからは政党とも協力し認知度の向上を目指さなければならないが、現状ではなりすましに対するベストな解決策なのかもしれない。

サイトにシールを貼るとなると、偽造されたシールが出回る可能性があるなど、懸念事項はゼロではないがセキュリティにもかなり力を入れているようだ。

気になる料金だが、通常の電子証明書は1個につき1年で7万円ほどかかるそうだが、今回のサービスのうち、ウェブサイトの証明書については無料で寄付という形をとるようだ。電子メールの証明書に関しては政党、国会議員、候補者は1年につき840円から2,940円の料金を支払う。

なぜメールだけ利用料を徴収するのかというと政治資金規正法により、会社の資本金や利益によって寄付できる上限が決まっており、電子メールまではカバーできないそうだ。

この法律により、厳密にいうとウェブサイトの証明書等は議員個人へ寄付することができないため、政党のネット窓口とやりとりをすることになるという。

なお、ネット投票が行われているエストニアには個々人にユニークなIDである「国民IDカード」が割り振られていたりするので、日本ではすぐに実現されることはないだろう。

だが、今回のようにネット企業が政界の問題へのソリューションを提供することで徐々に色々な活動が始めることに期待したい。