「DELISH KITCHEN」提供のエブリーがKDDIと資本業務提携、30億円調達でライブコマース提供へ

レシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」などを提供するエブリーは3月12日、KDDIと資本業務提携を締結したことを発表。同日、第三者割当増資により発行する株式をKDDIが約30億円で取得し、今後エブリーがKDDIの持分法適用関連会社となる予定だ。両社は2018年7月を目途に共同でライブコマース事業を提供していく。

エブリーは2015年9月の創業。これまでに、2016年6月に約6.6億円、2017年3月に約27億円、2017年12月に約20.6億円を調達している。

エブリーではDELISH KITCHENに加え、女性向けライフスタイル動画メディア「KALOS」、ママ&ファミリー動画メディア「MAMADAYS」、ニュース動画メディア「TIMELINE」の4サービスを、FacebookやInstagram、YouTubeなどのプラットフォームを通じた分散型メディアとして提供。月間延べ4400万人以上に配信しているという。

今回の資本業務提携により、エブリーとKDDIは、ライブ配信動画の出演者にリアルタイムで質問やコメントをしながら買い物ができる、ライブコマース事業を提供していく。ライブコマースはKDDIグループが運営するショッピングモール「Wowma!」などにも展開する予定だ。

また、エブリーが持つ動画コンテンツとKDDIグループが持つユーザー基盤をはじめとしたアセットとの連携により、EC事業の企画・開発を進めるなど、国内EC事業の強化に両社で取り組んでいくという。

「DELISH KITCHEN」提供のエブリーが約20.6億円を調達、累計調達額は54.3億円に

レシピ動画メディア「DELISH KITCHEN」など複数の動画メディアを展開するエブリーは12月28日、WiL、伊藤忠商事、GMO VenturePartners、Ad Hack Venturesおよび既存株主であるDCM Venturesを引受先とした第三者割当増資により、約20.6億円を調達したことを明らかにした。

同社は2015年の9月創業。2016年6月に約6.6億円、2017年3月に約27億円を調達。今回の調達と合わせて累計の調達額は54.3億円になるという。これまでグロービス・キャピタル・パートナーズ、DBJキャピタル、SBIインベストメント、SMBCベンチャーキャピタル、グローバル・ブレイン、INTAGE Open Innovation Fund、SEGNEL VenturesなどのVCに加え、エウレカ共同創業者の赤坂優氏など複数の個人投資家が出資している。

エブリーではDELISH KITCHENのほか、ライフスタイル動画メディア「KALOS」、ママ向け動画メディア「MAMA DAYS」、ニュース動画メディア「Timeline」という4つのサービスを展開。同社では今回の資金調達を踏まえて、さらなる事業拡大に取り組む。

特にDELISH KITCHENは現在レシピ動画メディア市場を牽引するサービスのひとつに成長している。2016年12月のアプリリースから半年後の2017年5月にには600万DL、同年11月には900万DLを突破。レシピ動画の本数は1万本を超え、アプリおよびSNSアカウントでの動画再生数は月間で5億2000万回以上だという(11月時点)。DELISH KITCHENの詳細については11月に公開されたインフォグラフィックに詳しい。

DELISH KITCHENでは2018年1月末から人気雑誌や書籍、料理研究家によるプレミアムレシピの掲載を開始。出版社や料理研究家とのレシピの共同開発に加えて広告パッケージ展開にも取り組む方針だ。

レシピ動画についてはdelyが提供する「kurashiru(クラシル)」が12月に1000万DLを突破したほか、レシピサイトの雄であるクックパッドも12月から料理動画事業を本格化することを発表。料理動画数No.1を目指し、代官山に料理動画の撮影スタジオ「cookpad studio」をオープンしている。