Appleは今年の夏から、Apple Campのセッションのラインアップを拡張し、子供たちに基本的なコーディングを教えるコースを新設する。8歳から12歳向けの子供たちを対象に、3日間かけて行われるセッションは、Tynkerのソフトウェアを使用して、ブロックベースでコーディングのコンセプトを教える。また、子供たちはSpheroのロボットをプログラムすることもできる。これらのクラスは少人数で開催し、上限は12名ほどだ。今朝から、他のサマーキャンプシリーズと共に登録の受付を開始した 。
(日本版編集部追記:日本のサマーキャンプページはこちら。)
Appleは何年も前からApple Campを開催してきたが、今回初めて「ゲームのコーディングとロボットのプログラミング」コースを提供する。AppleはHour of Codeのプログラムにも参加しているが、12月の開催予定でキャンプとは別の取り組みだ。
Appleは、より若いユーザーにコーディングを行ってもらえるよう注力している。このコードを学ぶクラスの開催を決めたのもその施策の一環だ。WWDCのイベントで、AppleはSwift PlaygroundsというiPadアプリを発表した。これは子供たちにSwiftを教えるものだ。
しかし、Swift Playgroundsアプリは12歳以上の、もう少し上の年齢の子供を対象としている。
セッションの内の1日では、子供たちはTynkerの学習ソフトウェアを使って、コードのコンセプトを学ぶ。
Tynkerは710万ドルを追加調達したばかりで、自社サービスを学校や学習目的のキャンプに普及させたい考えだ。Tynkerはブロックを使ってプログラミングの仕組みを子供たちに教えるビジュアル・インーフェイスを提供している。また、Spheroのロボットをプログラミングするのにも使うことができる。
コードクラスの別日には、子供たちは実際にコマンドを使って、ロボットを動かしたり、光らせたりする方法を学ぶ。
Apple Campは、子供たちにAppleのテクノロジーとソフトウェアに親しんでもらうことを目的に2003年から始まった。Appleは世界中の販売店でセッションを提供しているが、親が子供たちを預けて仕事に行けるという意味での本格的な「サマーキャンプ」ではない。
子供たちは90分間のコースで新しいテクノロジーを学んでいる間、親はクラスが開催されているAppleの販売店で待つ。その間、スタッフは親に子供たちが学んでいる内容を伝えたり、Appleのプロダクトにあるファミリー向け機能の使い方を教えたりする。例えば、子供たちの端末に制限を設けたり、自宅で複数の端末を管理する方法などだ。
Appleは以前からiBooksやiMovieのセッションも提供してきた。これらに関しても今日からサインアップすることができる。iBooksのキャンプでは子供たちはイラストやエフェクトを使って物語を作ることができ、セッションが終わったら親に出来上がった本を見せることができる。今年はiPad ProとPencilを使うクラスも追加される。
iMovieのキャンプでは、子供たちはApple端末を使って撮影と編集を行い、映画を作ることができる。
Appleは7月の各週にセッションを提供する。セッションを提供している時間はその日によって異なる。7月11日から18日は、iBooksとiMovieのクラスが集中している(「iMovieで物語を動かそう」や「iBooksでインタラクティブブックを楽しもう」といった内容だ)。7月の最終週には、コードのワークショップが開催される。
コースは無料で受けられるが、早いもの順で埋まっていく。クラスは少人数制なので、場所によってはクラスへの申し込みがすぐにいっぱいになってしまうかもしれない。Appleは今年のApple Campでも6万人の子供たちにクラスを提供する。
iBooksとiMovieのセッションは全てのAppleの販売店で開催されるが、コードのクラスはそうではない。アメリカ、イギリス、カナダ、中華圏の販売店でしかこのコースは提供していない。他の国では、各ストアの7月最終週のクラスは別のクラスを提供している。
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(翻訳:Nozomi Okuma /Website)