サイバーエージェントAI Lab・大阪大学・東急ハンズが操作者4名ロボット20体による自律・遠隔ハイブリット接客の実証実験

サイバーエージェントAI Lab・大阪大学・東急ハンズが操作者4名・ロボット20体による自律・遠隔ハイブリット接客の実証実験サイバーエージェントは11月4日、同社研究開発組織AI Lab、大阪大学大学院基礎工学研究科東急ハンズと共同で、東急ハンズ心斎橋店(大阪市中央区)にて、操作者4名が遠隔対話ロボット20体による接客を行い、店舗における顧客満足度を向上できるかを検証すると発表した。実証実験は、2021年11月18日から11月29日まで行われる。調査結果については、2022年2月以降に発表の場を設ける予定。

これは、内閣府が主導するムーンショット型研究開発事業の一環である「ロボットによる次世代サービスの実現」をテーマにした実証プロジェクトの第3弾。第1弾と第2弾では、市役所でのコミュニケーション活性や空港での顧客体験創出の検証を行っており、今回は東急ハンズ心斎橋店において、遠隔対話ロボットによる「多接点での迅速な質問対応」「きっかけの提供」が、顧客の満足度や新しい体験価値につながるかどうかが検証される。つまり、「商品の場所がわからない」とか「おすすめの商品を知りたい」といった顧客の「困った!」に迅速に対応できるかが調査される。

具体的な調査内容は次の4つ。

  1. 複数体のロボットを4人のオペレーターが操作することで、顧客に対し迅速な質問対応ときっかけの提供をどれだけ遂行できるか
  2. 複数体のロボットを4人のオペレーターが操作することで、顧客の満足度を高めることができるか
  3. 東急ハンズのスタッフではないオペレーター4人によるロボット接客が、東急ハンズの熟練スタッフに比べてどの程度パフォーマンスを発揮できるか
  4. 複数体のロボットを4人のオペレーターが操作する際に生じる利点や課題

著名人対象に公式3D CGモデル「デジタルツイン」を制作・管理・キャスティングするサービス開始、2023年までに500人制作

著名人対象に公式3D CGモデル「デジタルツイン」を制作・管理・キャスティングするサービス開始、2023年までに500人制作しタレント活動促進

サイバーエージェントは8月2日、タレントやアーティストなど著名人の公式3D CGモデルを制作し、著名人の「分身」となるデジタルツインをキャスティングするサービス「デジタルツインレーベル」を芸能事務所および著名人向けに開始した。デジタルツインモデル1人目は、世界的トップモデルの冨永愛さん。2023年までに著名人500人のデジタルツインの制作およびキャスティングを目指し、デジタル空間における様々な活動を促進する。

冨永さんの分身となるデジタルツインは、顔のみならず冨永さんの全身を3Dスキャンしたものという。表情豊かな静止画だけでなく、バーチャルファッションショーでウォーキングをしたり、本人の音声を合成したりするなど、動きのある映像出演も可能。メタヴァース空間での新たなブランディング構築に挑戦するとしている。

著名人対象に公式3D CGモデル「デジタルツイン」を制作・管理・キャスティングするサービス開始、2023年までに500人制作しタレント活動促進

サイバーエージェントは、AI・CG技術の進化によりデジタル空間における活動の幅が今後さらに拡がると考えられる中、新しい価値を生み出す「人のデジタルツイン」の可能性を追求し、デジタル空間だからこそ作ることができる表現に挑戦するとともに、企業のマーケティング活動の拡大に貢献するとしている。同社は公式3D CGデータ制作に加え、広告プロモーションなどへのCGキャスティングや、デジタルツインを起用した企画立案などを実施する。フィジカル空間での本人の活躍に加え、デジタル空間でのデジタルツインのタレント活動が正しく成立する活躍の場を拡大するとともに、新しい価値づくりに取り組む。

著名人側は、デジタルツインを制作することで、本人同士の対談やドラマやCMなどにおいて未来・現在の姿での映像共演ができるようになるほか、アスリートの場合であれば世界中を巡り試合を行っているオンシーズンでもCM撮影ができるなど、物理的な制限から解放されたタレント活動が可能になるとしている。ダンスや音楽の演奏など本人のスキルを拡張した表現などもCG技術で実現可能という。

同時にサイバーエージェントは、健全なマーケット作りを目的に、ディープフェイクの悪用を検知する研究にも積極的に取り組んでいるそうだ。公式3D CGモデルはガイドラインに則って制作・管理を実施、著名人の偽物を発見する技術に投資しフェイクデータの検知・摘発を行うことで、著名人の著作権や肖像権の保護、各メディアの信頼性の確保、技術の正しい社会実装および発展に努めるとしている。

デジタルツイン制作過程では、事前に著名人の全身の3D CGデータを3Dスキャン技術を用いて取得し、身体的特徴を捉えるモーションデータ・音声データなどと合わせて、本人の「分身」となる高精細なデジタルツインを制作。これを高クオリティで実現するには、顔・体を高精細に表現するコンピューターグラフィックス技術、コンピュータービジョンによる高品質な人物キャプチャ技術、本人らしい声を自在に再現する音声信号処理技術、映像と音声を一致させて動作を表現するリップシンク技術など、最先端の機械学習手法を取り入れた高度なAI映像表現の技術が重要という。

このため公式3D CGモデルは、同社AI技術研究組織「AI Lab」と、子会社でフォトグラメトリー技術やデジタルヒューマンなどCG制作を強みとするCyberHuman Productionsとがともに制作している。

AI技術の研究開発に加え、高精細な3Dフェイシャルスキャン撮影が可能な出張型3DCGスキャンカー「THE AVATAR TRUCK」「全身3Dスキャンシステム」、カメラやセンサーによって顔や身体の動きの特徴をとらえる「モーションキャプチャシステム」と、それらで取得した大量の人物データと技術を組み合わせることが鍵となるとしている。サイバーエージェントの多岐にわたる技術資産を活かし、さらなる高クオリティな表現を目指すそうだ。

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カテゴリー:ネットサービス
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