複数のストリーミングサービスからコンテンツを検索し、見たものを管理してくれるReelgoodが正式ローンチ

Reelgoodはベータ運用を終了し、本日(米国時間7月17日)より正式にローンチした。このサービスはコードカッター(直接的には「ケーブルを切る者」という意味。ケーブルテレビのライバルになるストリーミングサービスたちを指す)たちの中から新番組を検索しお気に入りを管理してくれるサービスだ。250以上のストリーミングサービスを1つのインターフェイスから扱うことができる。生まれたのは、新しいストリーミング時代のテレビガイドのようなものだ。

当初、このスタートアップは、映画に焦点を当てたiPhone向けのソーシャルネットワーキングアプリケーションを2015年にリリースした。しかしチームはすぐに、現在のユーザーたちが直面しているストリーミングの真の問題は、コンテンツの発見であることを学んだ。番組や映画は複数のサービスを横断して広がっているため、何がどこにあるのかを把握するだけでなく、新しく見るものを探すことにも苦労する。

多くの人がそうしているように、もし複数のサービスをサブスクライブ(購読)しているならば、それぞれ独自のコンテンツのみを提供する、異なるアプリやインターフェイスの間をしばしば右往左往することになる。

Reelgoodの創業者David Sandersonは、この難問について以下のように述べている。

「これまで私たちは、私たちの都合ではなく、ビジネス側の都合に従う形でコンテンツへアクセスせざるを得ませんでした。ユーザーは視聴している番組の新しいエピソードがあるかどうかをチェックしたり、そのサービスで何を見ることができるかを知るために、毎夜毎夜ストリーミングアプリの間を行ったり来たりして、時間を無駄にさせられるべきではありません。それはすべて1つの場所になくてはならず、人びとと完璧なショーや映画の間に壁があってはならないのです」。

「飛行機のチケットを予約するのに、アメリカン航空、サウスウェスト航空、アラスカ航空などのウェブサイトをチェックすることは決してないでしょう。単にKayakを使うだけです」とSandersonは続ける。「なので、オンデマンドのサブスクリプションビデオでも同じ体験を得られるべきです。それこそが、まさに私たちがReelgoodでやっていることなのです」。

Reelgoodのウェブサイトが昨年の冬にベータ運用を開始した時には、Netflix、Hulu、Amazon Prime Videoなどのいくつかのトップストリーミングサービスから、番組や映画を探し出すサービスを提供していた。

現在同サイトは、幅広いストリーミングサイトとアプリをカバーしている。多くの無償ソース、そして広告にサポートされたFox、CBS、ABC、CW、Crackleなどの多くのテレビ局なども含まれる。またFX、Starz、Showtime、HBOなどのケーブルテレビネットワークも同様に提供している。

Reelgoodサイトを初めて訪れたときに、無料の映画や番組探すオプションに加えて、現在購読しているサービスをチェックして、表示させたいサービスを設定することができる。

このサイトには、ジャンルやキーワード検索によるブラウジングを含む、視聴可能なコンテンツをフィルタリングおよび検索するための、さまざまなツールが用意されている。また、Netflixのようなお勧めコンテンツの行も表示されるが、これらはお好みのストリーミングソースの中から集約されたものだ。この中には、人気番組やトレンド番組、新しいテレビ、新しい映画、Netflixのトップピックなどのグループが含まれている。

Reelgoodの以前のバージョンにも同じような機能はあったものの、ベータ期間中に同社が学んだことは、ユーザーが最も気にしていることの1つは、既に見た番組のエピソードを追跡することだということだ。昔のテレビとは異なり、現在は特定の日時に番組にチャンネルを合わせる必要はなくなっている。しかしこれが意味していることは、視聴している全ての番組を覚えきれなかったり、どこまで見たのか、いつ新しいエピソードが見られるのかを把握できない可能性があるということだ。

Reelgoodを使えば、こうしたもの全てを“Watch Next”(次に見る)機能を通して、次に見るべき番組のリストを知ることができる。この機能を使用するには、フォローしている番組で”Track Series”(シリーズを追跡)ボタンをクリックし、どのエピソードを既に見たかを指定する。これはReelgoodだけにユニークな機能ではない。TV Timeのようなアプリもこのようなツールを提供しているが、Reelgoodはソーシャルコミュニティとの統合も行なっている。

また興味深いことに、Reelgoodは現在、以前Popcorn Timeで働いていた7人のチームメンバーを抱えている。このサービスは決して合法的とは言えないサービスで、海賊版コンテンツのためのNetflixと呼ばれたことさえあったものだ。実際Reelgoodは、Popcorn Timeと同様の問題を解決しようとしている。つまり、ワンストップショップを提供して、見たいものを簡単に見つけることができるようにしようというものだ。

Reelgoodで番組や映画を見るためにクリックすると、新しいウィンドウが開いて、目的のサービス上のそのビデオのページに直接アクセスできるようになる。

当分の間、同社はサービスに課金することは予定していない。その代わり、最近チームは、August Capitalに主導されSocial CapitalとHarrison Metalが参加したラウンドで350万ドルを調達した。これにより、スタートアップの総資金調達額は450万ドルになった。この資金は、収益を生み出すことに集中する前に、まずサイトにおけるユーザーエクスペリエンスを完璧にすることを可能にする。

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(翻訳:Sako)