テスラから新型スーパーチャージャー登場、充電時間を大幅短縮

Tesla(テスラ)は第3世代のSuperchargerを展開する。同社の電気自動車の充電時間を劇的に短縮して新しいライバルたちに差をつけようとしている。

同社のカリフォルニア州フリーモント工場で米国時間3月7日に披露されたV3 Superchargerは、ロングレンジバッテリーモデルのModel 3でピーク充電速度250キロワットに対応している。これは5分間で75マイル(120km)走行ぶんを充電できる速度だとTeslaは言っている

充電時間の改善は、同社が一番の売れ筋であるModel 3をより多く売るために不可欠だ。一部の人気Superchargerステーションでは待ち時間が長くかかることがある。古くからの利用者は待つことに寛容だが、新しいTeslaオーナーが増えるにつれて忍耐も衰えてくるかもしれない。

Teslaはこの改良によって、Superchargerネットワークが1日にサービスできる台数は、2019年末には今の2倍以上になるといっている。

V3は古い世代の改訂版ではない。これはアーキテクチャー変更であり、同社の蓄電装置製品と似た新しい1MWパワーキャビネットを使用し、液冷式ケーブルを使うことで1時間あたり最大1000マイル(1609km)走行分の充電が可能だ。TeslaはV2 Superchargerでは空冷式ケーブルを使用していた。

新しいパワーキャビネットは、4台のSuperchargerに250kWずつ同時に供給できる。これは、充電中に車同士で電力を分け合う必要がないことを意味している。

Teslaはブログ記事で別の改良点も発表し、Model SとModel Xの充電速度を改善した。V3 Superchargerと組み合わせると、充電にかかる時間は平均50%短くなるとTeslaは言った。

全車種向けに新しいソフトウェア「On Route Battery Warmup」も公開した。このアップデートによって、バッテリーパックが車のピークパワーをできるだけ長い間受け取れるように準備することで、平均充電時間を25%削減したと会社は説明している。

Teslaは2019年中V2およびV3 Superchargerを数千台開業する計画で、4月から利用の最も多い場所に設置を開始する。Teslaは北米、ヨーロッパ、およびアジアに計1万2000台以上のSuperchargerを配置している。

TeslaはV2 Superchargeも改訂して、1車両充電時に新たなピーク充電速度145 kWを提供する。

同社はV3 Superchargerを幅広い車種向けに展開する計画で、第2四半期にはロングレンジ M3だけではなく全Tesla車が利用できるようする。同社は第2、第3四半期に北米のV3設置台数を増やす計画だ。ヨーロッパおよびアジア太平洋地域では第4四半期から設置開始する。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook