トヨタの新しいヒューマノイドは、まるで生きているように操ることができる

トヨタは、新しい第3世代のヒューマノイドロボット”T-HR3″を発表した(チャーミングな名前だ)。人間にとって有益で安全な助手となるようデザインされている。また「マスター操縦システム」と呼ばれる機能も備えていて、それによって人間がT-HR3に自分の動きを真似させることで、VR遠隔操作プラットフォームとして使うことが可能だ。その通り、映画Pacific Rimに出てくる巨大ロボット、イェーガーのようなものだ。

T-HR3は、家庭内介護、病院内、建設現場、被災地、そしてトヨタによれば外宇宙までをも含む、幅広い局面で人間のアシストを行うことができるようにデザインされている。ロボットは、長い腕と、機械的な構造を覆う滑らかな白い外殻と、光センサーを備えた頭部をもつ、やや背の低い人物のように見える。

マスター操縦システムのオペレーターは、ロボットに動きを伝えるための腕と脚の両方のカバーを装着していて、オペレーターがその場で歩いたり、腕を操作したり、人間の自然な動作を直接変換して握ったりするといった、様々な動作を行うことができる。オペレーターは、着用しているヘッドマウントディスプレイ(ビデオの中ではHTC Viveが使われている)のおかげで、ロボットの視点から見ることもできる。

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同期された動作にはセーフガードも備わっている。このためロボットの動きはオペレーターと干渉することはない。操縦席に座っている間は、例えば誤って(あるいは意図的にも)ロボットでオペレーター自身を殴ることはできないのだ。

遠隔操作された、器用なヒューマノイドロボットは、基本的に全ての人間活動に応用できる潜在的な可能性を秘めている。そして、仮に私たちが異次元の怪物の侵略に対して戦う必要が出てきたとしても、少なくともそれを可能にする道筋は手に入れたということだ。

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(翻訳:Sako)

瓦礫の上を慎重に歩くロボット

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ボストン・ダイナミクスの体重330ポンドの二足歩行ヒューマノイドロボットAtlasが慎重に凹凸面のフィールドを移動しようとするのを見ていると、妙に心慰められるような気がする。何か…人間くさいのだ。もしそれが適切な表現ならば。顔のないロボットが、その体重を次のブロックに移す前に、ゆっくりと十分な注意を払いながら足場を慎重に探るからだ。

フロリダ州ペンサコーラにあるIHMC(人間と機械認知研究所)ロボティクスラボは、さまざまなサイズと形状の異なる表面が連続する場所を移動できるロボットシステムを開発した。特集ビデオの中の様子では、レンガが様々な角度で転がされていて、ロボットがわずかな角の上に足をおくしかない場合も映されている。

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ロボットAtlasはその前にレイアウトされた表面に関して、何の予備知識も持っていない。プログラムを使用して、一度に片足の下の表面をテストし、その過程で体重をシフトして行き、最終的には安定した足場へと移行させる。Atlasがより難しいステップを実行する際に、この過程はロボットの上半身によって提供される角運動量によって支えられている。

このプロジェクトは、研究所が実施している一連の2足歩行プロジェクトの1つだ。

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「最近、ロボット工学では大きな進歩がありましたが、いまだにロボットは人が行くことができる場所と同じ場所に行くことができないのです」とIHMCの担当者は語っている。「私たちのヒューマノイドプロジェクトは、二足歩行ヒューマノイドに搭載されたセンサーが地形のモデルを構築する必要なしに、起伏の多い地形を扱えるようにすることに焦点を当てています。また、外乱を頑健に扱うことにも力を入れています。私たちの目標は、より困難な歩行の課題に取り組むことです」。

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(翻訳:Sako)