トヨタからRAV4初のプラグインハイブリッド車が430万円を切って米国で今夏登場

昨年11月にトヨタ自動車が、クロスオーバーSUVに分類される2021年型RAV4 Primeを発表したときに大きな注目を浴びたのは、新型車が一見矛盾する2つのゴールを達成したからだ。それはトヨタにとって最も燃費のいい最もパワフルな車だった。

そしていま、基本仕様価格が4万ドル(430万円)を切ることで称賛を受けている。米国時間5月29日にトヨタは、シリーズ初のプラグインハイブリッド車であるRAV4 Prime SEの最安基本価格が3万9220ドル(約422万円)になることを発表した。これは配送手数料1120ドル(約12万円)を含んだ価格だ。

このプラグインRAV4は、全輪駆動とスポーツ仕様サスペンションを備える。メーカー推定の純EVモード航続距離は42マイル(67km)と他社のプラグインSUVを上回る。トヨタは混合航続距離は1ガロンあたり94マイル(40km/リットル)相当であることも発表した。EPA(米国環境保護庁)の公式データはまだ得られていない。

新型車は4気筒2.5リッターのガソリンエンジンを搭載し、電動モーターと合わせて302馬力を出力、0-60マイル(時速約100km)を5.8秒程度で加速する。

プラグインRAV4は2車種用意される。トヨタはRAV4の全モデルにアクティブセーフティー(予防安全)システムとして、歩行者を検知する衝突回避システム、全速度範囲動的レーダークルーズコントロール、操舵支援付き車線逸脱警告、自動ハイビーム、車線維持支援、道路標識支援などを装備している。

低価格版のSEには、18インチ塗装済みアルミホイール、暖房付きフロントシート、パワーテイルゲート、3kw車載充電器、Amazon Alexa対応の8インチタッチスクリーンを備え、GoogleのAndroid AutoおよびAppleのCarPlayに対応する。後方左右からの接近車警告付きブラインドスポットモニターなどの高度な支援機能もいくつか搭載している。

1665ドル(約18万円)のアップグレードで「ウェザー&ムーンルーフ」パッケージを購入すれば、加熱ステアリングホイール、雨検知ワイパー、解氷機能などが追加される。

高級車のXSEは4万2545ドル(約460万円)からで、ツートンカラー仕様で黒のルーフと選んだ色を組み合わせられる。19インチのツートンカラー・アルミホイール、パドルシフト、ワイヤレス充電、9インチタッチスクリーンなど高級感を醸し出している。

もちろんアップグレードもいくつかあり、ダイナミック・ナビゲーションとJBLスピーカーシステムを加えるマルチメディアシステムが一例だ。XSEの最高級アップグレードは5760ドル(約62万円)で、ウェザー、オーディオのほか、ヘッズアップディスプレイ、パノラマムーンルーフ、デジタル・リアビューミラー、サラウンドビュー・カメラ、4ドアキーレスエントリーなどのプレミアム機能を追加できる。

RAV4 プラグインハイブリッド車は、この夏に米国内のディーラーに登場する予定だ。

画像クレジット:Kirsten Korosec

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

トヨタがプラグインハイブリッド「RAV4 Prime」を公開

トヨタがRAV4初のプラグインハイブリッドに付け加えたのは、プラグだけではなかった。パワーも注入したのだ。2021年式RAV4 Primeは、先週米国ロサンゼルスで開催されたオートショーでベールを脱ぎ、一見矛盾する2つのゴールを達成しようとしている。最も燃費をよくするとともに、最もパワフルな車になることを目指している。

このRAV4の新型モデルは全輪駆動でスポーツチューン・サスペンションを備えている。4気筒2.5ℓのガソリンエンジンを搭載し、電動モーターと組み合わせて302馬力、0~60マイル(0〜100km)加速5.8秒を達成する。トヨタはまだ価格を発表していないが、おそらくRAV4ハイブリッド車の2万8100ドル(約300万円)より高くなることが予想される。

toyota rav4 prime

2021年式RAV4 Primeのプラグインハイブリッド車。2019年のロサンゼルスで開催されたオートショーにて展示

このスピードは現在市場に出回っている全電動セダン車と比べると遅く感じるかもしれない。しかし、従来モデルよりずっと俊敏であり、RAV4に強く求められていた改善が施されている。同車のバッテリーは、ガソリンエンジンに切り替わるまでに39マイル(62km)の走行が可能だ。

RAV4 Primeのメーカー推定燃費(ガソリン換算)は90MPGe(38 km/L)。2021年モデルはスポーティーなSEとラグジュアリータイプのXSEが用意される。発売は2020年夏の予定。

どれほどの改善かを理解するために、この数字を見てほしい。トヨタはRAV4の2006年式から2012年式までV6 3.5リッターのエンジンを搭載してきた。しかし、シリンダーも排気量も大きいにもかかわらず出力は269馬力にすぎず、EPA複合燃費レーティングは21MPGだった。

新型車は先進自動運転支援システムを標準装備しており、歩行者検知衝突回避、レーダー・クルーズコントロール、操舵支援付き車線逸脱警報、自動杯ビーム、標識読み取り支援などを備えている。

トヨタは人気のSUVの電動化を進めるにあたり、ハイブリッドバッテリーの保証を強化する。同社は2020年式車から、ハイブリッドバッテリーの保証を使用開始後8年または10万km(いずれか早いほう)から、10年または15万kmに引き上げることを発表した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ポルシェ・カイエンの最新プラグインハイブリッド車はパワー満載

Porsche(ポルシェ)はハイブリッド分野での戦力を強化すべく新たな車種をラインアップに加える。その1つが2020 Cayenne Turbo S E-Hybrid(2020・カイエン・ターボS・Eハイブリッド)だ。

このフラグシップSUVのプラグインバージョンは、14.1kW時のバッテリーと134馬力電動モーターを、従来のガソリンエンジンであるCayenne Turboと同じ4.0LのツインターボチャージV8エンジンとともに搭載している。電動モーターは、V8エンジンと標準8速トランスミッションとの間に位置している。

その結果生まれた670馬力のプラグインは、663ボンド・フィート(899ニュートンメートル)のトルクを生み出し、0〜60MPH(96km/h)を3.6秒で加速する。SUVには悪くない数字だ。

しかし、見どころはパワーだけではない。ポルシェはバッテリー容量も増やし、前世代のCayenne
プラグインハイブリッドモデルで使われていたものより30%大きい。EPA燃料消費率は公表されていないが、他のポルシェハイブリッド車と同等であれは20mpg(マイルパーガロン)前後だろう。

ポルシェは、Cayenne Turbo S E-Hybrid(およびCayenne Coupéの新プラグイン2車種)に、7.2kW内蔵充電器、21インチAeroDesignホイールなどいくつもの魅力的なアイテムを標準搭載している。改定された充電器は、240V、50 Aの電源を使い最低2.4時間で完全充電できるとのこと。

プラグインバージョンのCayenne TurboおよびCayenne Turbo Coupéには、セラミックコンポジットブレーキ、ダイナミックシャシーコントロール、18ウェイアダプティブスポーツシートなども標準搭載されている。

価格がそれなりなのはもちろんだ。2020 Cayenne Turbo S E-Hybridの基本価格は16万1900ドル(約1790万円)。

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2020 Porsche Cayenne Turbo S E-Hybrid

ポルシェは、Cayenneの小さくて少し派手なバージョンとして新しいCayenne Coupéのプラグイン2車種も披露した。どちらのCayenne Coupéもリアウィンドウの上部に固定スポイラーがあり、その下に設置された新しいアダプティブ・スポイラーとともに空気力学的安定性を強化する。

Cayenne Turbo S E-Hybrid Coupéの基本価格は16万4400ドル(1733万円)と、SUV車よりやや高価だが、これは20インチ合金ホイールやガラス製パノラマルーフなどが追加されているためだ。

しかし、これらのハイエンド車2車種は、多くの標準装備や性能が共通している。いずれも、0〜60mph加速は3.6秒、最高速度183mphで、最高速度は電子的に制限されている。

ポルシェは低価格低パワー 455馬力のCayenne E-Hybrid Coupéも披露した。V6エンジン搭載で基本価格8万6400ドル(910万円)。Cayenne E-Hybridと同じパワートレインを持つ同車の最高速度は157 mph、0〜60mph加速は4.7秒。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Polestar、打倒Teslaの初EV公開

【編集部注】Jake Brightはニューヨーク拠点のライター・作家。著書に「The Next Africa」(共著)がある。

Polestarは同社初の電気自動車(EV)を発表した。正面切ってTeslaに狙いをつけていて、ニューヨークでCEOが披露した。

ボルボ傘下のPolestarが発表したPolestar 1はプラグインハイブリッドEVだが、EVの購入を迷っている人を引きつけようと、ハイブリッドの要素は抑えめで完全EV(ガソリンはオプショナル)という位置付けだ。

15万5000ドルするこの車はー2019年に出荷が始まるー搭載する3つの電動モーターを2つの34kWhバッテリーパックとターボで動かし、スーパーチャージャー付きV4エンジンがフロント部分にくる(詳細はこちら)。

電気自動車としてのPolestar 1の航続距離は100マイル。同社によると、この数字ははハイブリッドとしては最長となる。

Polestar 1は600馬力と738ft-lbsトルクを備える。同社にとって初の製品で、2019年に完全EVのPolestar 2の公開を予定し、SUVのPolestar 3がその後に続く。

「Polestar 2はTesla社のModel 3と直接競合するだろう…」とCEOのThomas Ingenlathはお披露目ステージで語った。

IngenlathはTechCrunchに対し、今後はTeslaのマーケットシェアを奪うというより、EVへの転換を促すのに注力したいと述べた。

Ingenlathに言わせると、Polestar 1のアドバンテージは完全電気自動車に向けた入り口的な存在であることだ。「車には燃焼エンジンがなければ、と考えている人は多い」と彼は語る。「その一線を超えさせるのに、Polestar 1はかなりいい車だ。一度乗ってしまえば、電気自動車の素晴らしさに気づく」。

しかし、Polestarはガソリンと電気のコンボにこだわっているわけではない。

Ingenlathによると、Polestar 1は同社にとって最初で最後の電気とガソリンを組み合わせたハイブリッド車となる。「今後は電気自動車だ。ハイブリッド車を再びつくる気はない」とTechCrunchに語った。

ニューヨークでのPolestar 1公開では、同社は実際に販売する時のセールスとサービスについてかなりの時間を割いた。それによると、セールスとサービスにはアプリから実在店舗まで複数のチャネルがあり、いくつかの点ではボルボのディーラーネットワークの一部をレバレッジするが、他の点では完全に区別する。Ingenlathによると、Polestarは車を展示するのにディーラーを抱えたり、ボルボのディーラーを使ったりすることはないという。

車の購入体験はまず同社のアプリで始まる。その次に、米国、欧州、そして中国に展開されるる“Polestar Spaces”ネットワークが紹介され、購入者はそこで実物を見たり、テストしたりできる。車は購入者の自宅まで届けられ、修理サービスなどはアプリで予約でき、その際は自宅までピックアップに来てもらえるーただし、Polestarはサービスを行うのにボルボのディーラー(物理的スペースではない)を活用する。

「我々は年間10万台を生産するメーカーになる。この数字は必ずスケールアップするだろう」とIngenlathは語る。「我々はボルボのようになることを目指しているわけではない。ただし、収益をあげるためには必ずある程度のスケールが必要だ」。

Polestar 1は、北米のバイヤーから枠を超える200台のオーダーが入っている。

Polestarの本社はスウェーデンのヨーテボリにあるが、製造は中国・成都市で行う予定だ。

Polestarの初EVは、NHTSA(米国運輸省道路交通安全局)の安全性レーティングで最高評価を獲得したTeslaの4万9000ドル〜6万4000ドルするModel 3や、Audiが発表した7万4800ドルの電気自動車e-tron SUV(こちらのTechCrunch記事で紹介)と並ぶものとなる。

EV Volumesによると、米国の電気自動車マーケットにおいてはTeslaがメーカー別、モデル別ともに圧倒的なシェアを占めていて、Model 3で今後さらにリードを広げることが予想されている。

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(翻訳:Mizoguchi)