ロボット・精密機器・ソフトウェアの開発販売を行うロビットは10月12日、AI外観検査ソリューション「TESRAY for food & agri」が、さつまいも専門大手「ポテトかいつか」に導入され、選別ラインで本格稼働を開始したことを発表した。
AI外観検査ソリューション「TESRAY」は、独自のハードウェア技術とAI技術を活用した画像処理アルゴリズムにより、外観検査を自動化するシステム。製造業をはじめ、幅広い産業に対応できるほか、食品や農作物分野への導入も拡大している。食品分野の選別工程に必要となるAI・撮像・ロボティクスといった技術を自社ですべて保有しており、「高精度の異常検出を瞬時に行い、インラインで全数検査を実現」できるという。
ポテトかいつかは、オリジナルブランド芋の「紅天使」(ベニテンシ)を生産するさつまいも専門の食品企業。約600軒の農家から仕入れたさつまいもの貯蔵・選別・加工・出荷を行っている。選別においては、さつまいもの傷、カビ、虫食いなどの外観不良の検出と、大きさや形などを加味した等級付けも行われる。外観不良の検査項目は大変に多く、これまで手作業に頼ってきたが、生産量の増加に人手が追いつかない状態が続いていた。
TESRAYソリューションにより、さつまいもに最適化したラインを専用設計で開発したところ、洗浄後の搬送・計量・撮像・AIによる選別判定・選別までが自動化できた。また、多面撮像機構によるさつまいもの全周囲検査、すべての外観不良項目の検査も実現された。これにより、品質の安定化に加え、従業員の負担軽減による人材の定着化も実現できたとのことだ。