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SEOを知らないディレクターがビジネスをダメにする/Webディレクターズマニュアル中村健太氏インタビュー
唐突に始まった企画の対談モノですが反響次第では継続していくかもしれません。
ということで企画の第一弾として、Webディレクターズマニュアルの運営をはじめ、若手(?)Webディレクターとして幅広い活動をされていらっしゃる中村健太氏に、「WebディレクションとSEO」をテーマにお話頂きました。
自身の集客経験から、SEOの重要性を知る
土居:今日は「WebディレクションとSEO」というテーマでお話できればと思います。改めまして中村さん、本日はよろしくお願いします。
中村:はい、よろしくお願いします。
土居:さて、中村さんはWebディレクターの中でもかなりSEOにも精通しているイメージがあります。SEOは独学ですか?
中村:昔は個人でWebサイト作ってアフィリエイトをやっていた時期が何年間かありまして、その時にかなりSEOは勉強していました。今では通用しないような手法も結構やっていましたれどね(苦笑
やっぱりWebで集客しようとか考えていくと、何だかんだでSEOは絶対欠けてはいけないものなんですよね。ですから今でもサイトを作る時にはSEOどうしようっていうのは必ず考えていますし。
幸い、SEOに詳しい専門家の方も周りには多いですので、なるべく時代遅れにならないようにキャッチアップはするようにしています。
土居:なるほど、自分で実践していた時期があったんですね。納得です。
SEOはディレクターの必須スキル!でも知らない人が多すぎる
中村:でも逆に言えば、SEOを知らないディレクター、SEOに興味すら持っていないディレクターが多すぎる、とも思っています。だってWebディレクターがSEOある程度知ってるとか普通のことだって思いますよ。
サイトを作る上で、検索からどうやって集客するのか?とか、どうやったらサイトが検索エンジンに評価されるのか、とか、全く知らないとか考えられないとかでサイト作っちゃったら、クライアントのビジネスをダメにしちゃうじゃないですか。
ディレクションって、突き詰めれば”Webビジネスをデザインすること”ですから。
だから、知ってて普通というか、ディレクターなら必須スキルだと思うんです。デザインとかHTMLとかCSSを知ってて当たり前なのと同じくらい。
土居:確かに、欲を言えば、皆さんもうちょっと最初から考えていただければなー、と思うことはありますね。あとは中途半端な知識で大胆なことをやってしまって取り返しつかなくなったりとか、、
ただ、個人的にはWebディレクターをやりながら、SEOの技術的な領域まで全てカバーするっていうのは至難の業だとは思うんですよね。というか誰にでも出来てしまうのであればもう僕いらないですし。
中村:それはそうですよね。ただ、「ここは詳しい人に相談しておいた方が良いな」とか、例えばそういうことが考えられるだけでも全然違うと思うんです。一番だめなのは、「SEOとか分からないしこれでいっか」みたいなのとか、そもそも最初から何も考えていないとか。
まずは、SEOが必要なのかどうなのか?どこに気をつけなければいけないのか?そういうことにちゃんと考えが及ぶこと。最初はそれが大事だと思います。
SEOとWeb制作と表裏一体
中村:逆に、土居さんから見てWebディレクターに対して何か文句言いたいことありますか?
土居:文句ってわけじゃないですけど、とりあえず、「サイト作って、そのあとSEOしましょう」みたいのをWebディレクターさんが普通に言わないで、とは思いますね(汗)
中村:あー、分かります。Webの制作とSEOを完全に別物だと思ってる、っていうことですよね?でもそこでいう”SEO”って、「昔のSEO会社が作った商品の名前」みたいな感じですよね。
土居:なるほど、まさしくそういうことですよね。そして僕も最初そうでしたし、今でも多くの人たちの中でのSEOって「SEOという名前の商品」なんですよね。
中村:Webサイトを作るときには、必ず最初に「情報設計」っていうのをきちんと考えるんです。どういうコンテンツを用意してそれぞれどう配置するか、とかそれぞれの事柄をどう表現するか、とかも全部含めて。サイトを設計する上で、SEOにも大きく関わる部分ですよね。
土居:まさしく。例えばSEOではサイトを作る前に”キーワードマッピング”みたいな作業をするんですけど、簡単に言えばこういう検索する人がこういうところに辿りつけるように、みたいな全体像ですね。それが、設計段階でのSEOでの肝のひとつになります。
コンテンツ増やすとかリンク増やすだけがSEOではないんですよね。
SEOはまだまだ世間的にはイメージ良くないと思う
中村:僕個人としても、SEO会社さんとかに対してそこまで良いイメージは持っていない、というかぶっちゃけ今でも世間的にはまだまだイメージ悪いって思いますよね(苦笑)。僕もこれまで色んなSEO会社と付き合ってきて、何度か痛い目にあったこともありましたし。
ただ、だからこそ情報はどんどん発信していくべきだと思いますよ。本当はこういう内容ってWebに関わる皆が考えるべきことだと思いますし。
土居:コメントしづらいって言えばしづらいんですけどやっぱイメージは良くないんですね。ただ、僕も同感です。
業界のイメージ良くしよう!とか言うつもりはないですけど、本当はとても難易度の高いチャレンジングな業界で、頑張れば頑張るだけ価値を発揮できる市場だと思っていて、まだまだプレイヤー不足は否めないと思っています。
ですので、皆さんにもっとポジティブに興味をもって頂きたいなとは思いますね。
終わりに
土居:インタビューにご協力頂きありがとうございました。
中村さんは、去年には一躍有名になったWeb系メディアFindjob!Startupの編集長をされたり、Webディレクターズマニュアルという自身のサイトの運営をされていながら、日本ディレクション協会(通称:ディレ協)の会長とか、更に今はBITAという制作会社で受託制作のディレクションをやっていたりメディア運営をしていたりと、かなり幅広く活動されていますよね。
中村:はい、ご丁寧な紹介ありがとうございます。そんな感じで色々と活動していますね。今はBITA以外では、特にディレクション協会での活動に特に力を入れています。
そして最近はそんな中、本も出しまして。
現場のプロが教えるWebディレクションの最新常識 知らないと困るWebデザインの新ルール2
著者:一戸健宏/大串 肇/合志建彦/高瀬康次/田口真行/中村健太
監修:中村健太
ナカムラは監修・執筆し、共著としてディレ協の主力ディレクターである高瀬さん、田口さんをはじめとして本当に優秀なディレクターの方々が参加した書籍で、是非皆さんに読んで頂きたい本です。SEOの話題にも一部触れていますので、このサイトの読者の方も是非是非。
土居:執筆に関わった皆さん個人的にも存じていますが、とにかく豪華なメンバーですね、、みなさんポチっといきましょう。中村さんありがとうございました。
あとがき
中村さんはたまにお仕事で一緒になったりしますが、企画、デザイン、HTML、マーケティング、アクセス解析、プログラミング、メディア運営、、とにかく守備範囲がものすごく広いし、それでいてそれぞれの領域について理解もかなり深いし、すごいなあと思っています。
とりあえず、僕個人としましては写真うつりはもう少し気にしてみようと思いました。
こんな感じの企画も少しずつ出していければと思いますので、出て頂ける方いましたら、宣伝告知なんでもOKですので是非お声かけ下さい。この企画が第一弾で終わらないことを祈ります。