米国カリフォリニアに拠点を置くOruは、折り紙にインスピレーションを得てつくった折り畳み可能なカヤックで確固たるブランドを築いた。そして今度は最軽量で最もポータブルなタイプを展開しようと、このほどKickstarterプロジェクトを立ち上げた。新モデルのInletは驚くことに折り畳むとスーツケースのサイズになり、重量は20ポンド(約9kg)以下だ。広げて水の上に浮かべるまでにわずか2分しかかからない。
Oruによると、たとえ初めて扱う人でも、あるいは特に手が器用でなくても、遅くとも5分でセットアップできる。私自身の体験からいうと、5分というのは他のモデルに比べてずいぶん早い。だからといって、他のモデルが良くないというわけではなく、従来モデルも持ち運ぶときにはラッゲージほどのサイズになり、丈夫で、楽しめるカヤックが10分もかからずに出来上がる。しかしInletのこうしたプロセスは完全に上をいっている。都市部周辺で素早くカヤックをするのに理想的なものだろう。
カヤックそのものの長さは10フィート(約3m)と短い部類に入るが、レクレーション用としては一般的なサイズだ。広くてオープンなコックピットデザインにフロアボードを搭載していて、調整可能なフットレスト、背もたれ、水上でもカヤックを丈夫に保つバルクヘッドを備える。全てのOruカヤックに共通することだが、波型のプラスティックでできていて、このためかなり頑丈で(私のOruカヤックはすでに数年の使用に耐えている)、そして超軽量だ。
折り畳むとInletは高さ19インチ(約48cm)、長さ42インチ(約106cm)、幅10インチ(約25cm)になる。これは長めのダッフルバッグほどのサイズで、車のトランクに押し込んだり、コンドのクローゼットや荷物置きロッカーに収納できる小ささだ。組み立てのプロセスは3ステップで、特別なツールを必要としない。なので、都会住まいのミニマリストな冒険家にとっては理想のものとなる。持ち運びしやすいよう、Oruの4ピースでできているポータブルパドルは折りたたんだInletの中に収納できる。
結局のところ、InletはOruをスタートアップとして、そしてインディボートメーカーとして成功に導いたすべての要素と、週末だけカヤックを楽しむ人やドタバタとした準備をすることなく水上の冒険をしたいという人にぴったりの手軽さを併せ持っているようだ。
クラウドファンディングキャンペーンはすでに目標額を達成している。Oruは商品を継続的に出荷できる能力をすでに証明しているので、Inletは期日どおりに出荷されるだろう。現在のところ配達時期は2020年5月となっていて、Kickstarterでの最安値(出資)は749ドル(約7万9500円)だ。アクセサリーつきのパッケージや、複数のカヤックを同時購入できるパッケージも用意されている。
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(翻訳:Mizoguchi)