MicrosoftがついにKinectの生産を終了、しかしその技術は生き続ける

MicrosoftのKinectは、急速に立ち上がり、そして減速し、プスプスと音を立てて止まろうとしている。かつては革命的だったこのアクセサリに、会社が恒久的な場所を見いだせなかったために、優雅とは言い難い終わりとなった。今Microsoftは、ついにその棺桶に最後の釘を打ち込もうとしているところだ。

Kinectのクリエーター、Alex KipmanとXbox GMのMatthew LapsenはFast Co.に対し、会社は数年前から燃料の供給を止めていて、ついに息の根を止めるのだと語った。私たちもこの動きをMicrosoftに対して確認済だ。

もちろん努力が足りなかったわけではない。Xbox 360向け3Dカメラをデビューさせた後、同社は新しいXbox Oneと共にKinectを出荷し始めたが、最終的には抱き合わせ販売を諦めた。結局のところ、ゲーマーたちは伝統的なゲームパッド体験を好むように思えたのだ。任天堂の例でもわかるように、身体を使うアクティビティベースのゲームの流行はしばらくすると元へと戻る傾向がある。

もちろん、それはKinectの当時の素晴らしい成功を否定したいわけではない。2010年にデビューしたとき、このデバイスは本当に革命的だった。そして合計では3500万台以上を出荷したと言われている。この製品の奥行き感知能力と音声認識能力は、任天堂がその4年前にWiimotesで実現していたものをはるかに超えて、インタラクティブなゲームの新しい時代を導いたものだった。

Kinectのパワーは、コンソール以外での利用にも拡大した。それは比較的安価で入手しやすく、DIYコミュニティのお気に入りとなり、Kinectハックというサブジャンルを生み出した。しばらくの間は、様々なものが予想外の場所に登場していた。何年にもわたり、私は、3Dスキャニングからロボットのビジョンに至るあらゆるものに、Kinectを使用している沢山の大学を訪問してきた。また2012年には、ライカのストップモーション映画”ParaNorman“の制作現場も訪れたが、そこでもKinectが利用されていた。

さあ、過ぎ去ったペリフェラルのために献杯を。しかし悲しみすぎてはいけない。Kinectは完全に葬ってしまうには、あまりにも優れているものだからだ。深さ検知機能は、この間様々なデバイスに搭載されてきた、Project TangoからiPhone Xに至るまで。そしてMicrosoftはこの技術を現在と未来の製品に活かそうとしている。

「Xbox One用Kinectの製造は終了しましたが、これはこのテクノロジーの終焉を意味しているわけではありません」と広報担当者はTechCrunchに語った。「Kinectは数千万人のXboxオーナーの皆さまを楽しませ続けます。そしてKinectのイノベーションはXbox One、Windows 10、Cortana、Windows Holographic、そして将来のテクノロジーの中で生き続けます」。

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(翻訳:Sako)