差し迫った環境問題を指摘する政権のレポートに「No」と言うトランプ

現在の米政権の気候変動に対するアプローチは一文に要約できる。その文とは「休憩しよう」だ。

政権の予測では、このままいけば(もし世界各国が気候変動にいま以上取り組まなければ)21世紀末までに世界の気温は7度上昇する。ツイッターコメンテーターが指摘したように、これは気候変動が現実のものであるということだけでなく破滅的なものであることを意味している…これへの対応はというと、どうやったところでダメなのだからより多くの炭素を燃やすだけ、というのものだ。

世界の気温が7度上昇するとアメリカの沿岸の多くは海に浸かる。海の酸性化で珊瑚礁が消え、そして世界中で今よりも強力で破壊的な嵐、深刻な干ばつや熱波が予想される。

しかしながら、Washington Postが報じたように、世界気候の現況の悲惨なアセスメントは、この問題の解決策を模索する意図で実施されたのではなく、地球がすでに破滅状態にあることを浮かび上がらせるために行われたのにすぎない。

地球の運命がどうなるか明らかになったが、これは米国運輸省道路交通安全局が実施した調査をまとめた500ページにも及ぶレポートで葬られた。そのレポートでは、2020年以降に製造される車やトラックの燃費基準を緩和するというトランプ大統領の決定の正当化が意図されている。

政権内の議論はこうだ。もし気候変動に誰もが真剣に取り組まなければ世界はいずれにせよ破壊される、だから気候変動に取り組むなんて無駄だ。

このロジック(不足)は、なぜ政権が、メタン(オイルやガスの生産や畜産で排出される)、二酸化炭素(石炭火力発電プラントから排出)、そして代替フロン(冷蔵庫やエアコンに使用されている)の排出規制を廃止したのかにもあてはまる。

運輸省道路交通安全局は、燃費基準のルールを適用するかしないかに関係なく、世界の気温は気候変動の影響がみられるようになる前(1986〜2005年)の平均気温に比べおおよそ3.5度上昇するだろうと予測している。

物事が現在示す範囲において、当局はアセスメントで何も間違っていない。しかし、どのような状態であれ現況が将来を反映していると仮定している点では間違っている。

分析で述べられているように、災害を起こしうる温暖化のシナリオを避けるために、世界は大幅に炭素を減らさなければならない。しかしながら、排ガスの削減は“今日よりもテクノロジーイノベーションのかなりの増大とその導入を要し、経済や乗り物が化石燃料使用と縁を切ることが求められ、現在のテクノロジーや経済にとってそれは現実的ではない”という、分析が至った仮説(Washington Postに引用されているように)は見当違いのように思われる。

分析にはまた大統領の、気候変動はでっちあげだ、という主張も持ち込まれている。

気候変動があることを認め、それを抑止するためには何もできないと言うことで、この新たなレポートは保守系議員や閣僚が産業コストをカットするためにとってきた方策を正当化する。

一方で、ノースカロライナ州はハリケーン、フローレンスがもたらした洪水でまだ浸水したままでここに寄付の方法がある)、西部においては森林火災のリスクが増大する一方だ。

それで構わない。

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(翻訳:Mizoguchi)