Uberが飛行機タクシーを検討中、将来的には自動飛行も視野に

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飛行機タクシーで短距離移動。まさに次世代の話だ。これは一種の妄想か、それとも実際に都市に住む人たちは実現を期待していいものなのだろうか?Uberは後者に賭けているようだ。Uberのプロダクト責任者はRecodeのKara Swisherに週末に開催されたカンファレンスでコメントしている。

UberのJeff Holdenは壇上で、Uberは真剣に垂直離着陸航空機(ブイトール機)を使用して、都市の上空を経由する個人の交通手段を実現する方法を検討しているという。突拍子もないアイデアに聞こえるが、このアイデアに取り憑かれているのはUberだけではない。Airbusは今年の初めに自動飛行タクシー計画の発表しているし、GoogleのLarry Pageはブイトール技術で空飛ぶ車の開発を投資している2社のスタートアップに競わせている。いくつか有名企業の名前を挙げるだけでもこれだけある。

Uberの計画は、パイロットが航空機を操縦するところから始めるという(上の写真にある米軍のV-22オスプレイのように)。だが、ブイトール機のコンセプトは、将来的に今ある商業ドローンのように自律して旋回する自動運転機能を搭載する計画だ。ブイトール機は、商業ドローンやコンシューマードローンといくつか共通点がある。複数のローターがあるデザインなのもその1つだ。Elon Muskはマス向けのフライトの動力源を電気にするのなら、ブイトール機が最適と考えているという。

最近、いくつかのオンデマンド配車サービスは、提供サービスの定義を拡張している。異なる交通手段への投資を行ったり、サービス提供である運転手が所有する車以外の車種を取り揃えるためのパートナーシップを締結したりしている。Lyftは、車のネットワークを拡張し、パートナーであるGMやLyft自身で保有する車種を広く揃えようとしている。これらの車は自動運転ができるだけでなく、乗客のニーズに合わせて設定を変えたり、車種を指定したりすることを目指す。例えば、作業用の車を選択したり、パーティーに向かうのなら車内でリラックスできる車を選択したりできるといった具合だ。Lyftの共同ファウンダーであるJohn Zimmerは最近のインタビューでその構想を説明している。

Holdenも都市空間の再考することに関してZimmerと似たビジョンを描いているという。HoldenはインタビュアーのSwisherに、屋上での離着陸空間の活用とサンフランシスコとオークランドでの車の渋滞を緩和することが目標であると話した。利用可能なコンシューマー向けブイトール機での交通サービスが実現するまでには、まだあまりに多くの仕事をやってのけなければならないだろう。ビイトール機での送迎が自動運転であるならなおさらだ。

さらに最大の障害は規制の制定する機関との話し合いだろう。都市部の上空を低い高度で飛行すること、無人航空機の使用、無人航空機による人の移動には規制がからんでくる。しかし、Uberは新領域に参入するのを躊躇う会社ではない。Uberの自動運転車を開発する取り組みは、カーネギーメロン大学の協力を得てからおよそ18ヶ月で、自動運転車の連隊が公道を走る実践的なトライアルにまで持ち込んでいるのだから。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website