アポロ11号の月面着陸をリアルタイムレイトレーシング技術で再現

アポロ11号の月面着陸ミッションの50周年記念にあたり、Nvidia(エヌビディア)はこの記念日を利用して最新GPU技術を披露している。最新のGTCカンファレンスで焦点となったのは、RTXシリーズで利用できるリアルタイムレイトレーシング技術だ。

Nvidiaは同社の最新技術を利用して、「Turing GPU」 アーキテクチャを披露するために5年前に制作され、昨年リファインされた月面着陸のデモ大幅に改良した。完成したシミュレーションは太陽光をリアルタイムにモデリングする完全にインタラクティブなグラフィックデモで、正確な影やバイザー、金属表面の反射を取り入れた映画のような写実的な月面着陸の描写を実現している。

同社はすでに、最先端グラフィックスハードウェアの一部で動作するこのシミュレーションに注力してきた。例えば仮想世界の構築に着手したときには、同社はランダー(着陸船)や宇宙飛行士の宇宙服の実際の反射率、そして月の表面のダストや地形の特性を研究した。リアルタイムのレイトレーシングにより、太陽の相対的な位置を前後へと移動させたり、すべての地面が実際世界のように光を反射することができるようになったのだ。

愚かな陰謀論者は月面着陸がフェイクだと主張するかもしれないが、Nvidiaのレクリエーション(再構築)は実に見事であり、12人しか実際に体験したことのない「アーカイブよりリアルな」ものをみせてくれる可能性がある。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Googleがアポロ11号ソフトウェア責任者を記念し巨大モニュメント製作

アポロ11号の月面着陸、50周年を記念してGoogleはさまざまな催しを企画しているが、中でも規模最大なのはGoogleマップのチームのプロジェクトだ。アポロ11号の月面着陸を導いたソフトウェアの開発責任者であるマーガレット・ハミルトン氏に対するトリビュートとして、マップチームはモハーベ砂漠のイバンパー太陽発電施設にの巨大なポートレートを製作した。

 

ポートレートは10万7000枚の鏡からなり、3.6平方キロにもおよび、ニューヨークのセントラルパークより広い。エッフェル塔を200個並べることができるという。

巨大画像にはハミルトンのポートレートだけでなく、「Apollo 11」という文字、月着陸船の画像も含まれる。これはハミルトン氏が人類初の月着陸に果たした大きな役割を示すためだ。同氏の業績のひとつである優先表示システムは着陸操縦の最終段階で宇宙飛行士がその時点で最も必要する情報を的確に表示することを可能にした。ポートレートは1900m上空からはっきり見ることができる。

 マーガレット・ハミルトン氏は現在82歳で、最近The Guardianのインタビューを受け、アポロ計画に参加することになったいきさつ、アポロ11号のミッションで果たした役割について詳しく語っている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook