IoT/M2M関連ソリューション提供のアプトポッドが8億調達

自動車産業をはじめとするさまざまな産業に向けIoT/M2M関連ソリューションを提供するアプトポッドは12月20日、シリーズBラウンドで総額約8億円の第三者割当増資による資金調達を実施したと発表。引受先は鴻海ベンチャー投資のパートナーである2020、未来創生2号ファンド、そしてSUBARU-SBI Innovation Fund。

2006年に設立され産業IoTミドルウェア/サービス製品を開発・提供しているアプトボットは2017年2月に実施したシリーズAの資金調達以降、大型案件やグローバル展開へ向けた人材採用の強化、製品機能の拡充、そして革新的な産業 IoT の実現に向けた新たな研究開発に注力してきた。

2018年、同社は1月に動車産業における研究開発向けクラウドサービスパッケージ「Visual M2M Automotive Pro」、そして5月に産業IoTミドルウェア「intdash」ならびに時系列データの可視化・ 解析を支援するWebアプリケーション「Visual M2M」を正式リリース。

同じく2018年5月にはサイボーグを開発するメルティンMMIとサイボーグ技術と高速IoT技術の融合によるアバターロボットプラットフォームの実現を目指した共同研究を開始したと発表している。

自動車、産業機器、ロボティクス/ドローンなどの産業における「大容量モバイル通信(大容量 LTE/5G)を視野に入れたデジタルトランスフォーメーションプロジェクト」や「次世代に向けたコネクテッドサービスプロジェクト」、「MaaS社会に向けた実証プロジェクト」など先進的なプロジェクトにおいて、アプトポッド製品の採用が進んでいるという。

アプトポッドいわく本ラウンドは「これらの採用実績や急増するプロジェクトへの対応を踏まえ、事業会社との関係性強化 による事業拡大、経営資源の確保、製品開発の加速」を目的とした資金調達。具体的には、様々な次世代要件に向けた技術開発を深化、製品機能の拡張開発・急増するプロジェクトへの安定対応体制の強化、そして海外事業展開を目的としている。

自動車などの産業IoT/M2Mソリューションを提供するアプトポッドが6.6億円の資金調達

IoTの普及はさまざまなモノやコトの計測・制御の手段と、大量のデータをもたらしている。特に自動運転技術をはじめとした開発・競争が進む自動車産業などでは、ファストデータと呼ばれる膨大かつ短周期な高精細データをいかに制するかが、これからの成長の鍵となると言えるだろう。

自動車産業をはじめとする産業向けに、ファストデータの高速収集/解析ソリューションを提供するアプトポッドは3月8日、総額6.6億円の第三者割当増資の実施を発表した。引受先はSBIインベストメント、みずほキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルの各社が運営する各ファンド、および未来創生ファンドだ。

アプトポッドは2006年12月設立のIoTソフトウェア/サービス企業で、これまでに自治体や省庁、国内大手自動車メーカーなどの研究開発部門を中心に、遠隔地データ計測やカーエレクトロニクス、車両通信制御などの分野へソリューションを提供してきた。そうした知見から、ファストデータを高速で収集し、解析やアプリケーションへのデータ活用を行うシステムを開発。自動車業界などの産業シーンを中心にソリューションを提供している。

アプトポッドでは現在、さまざまなセンサーなどから得られるファストデータをリアルタイムに伝送し、可視化・解析・処理することができるM2M/IoTフレームワーク「Visual M2M」と、モバイルインターネット経由でリアルタイムに双方向でのデータストリーミングを実現するファストデータPaaSフレームワーク「intdash」の2つを主軸サービスと位置づけ、開発・提供を行っている。

アプトポッドは、これら製品・サービスをコネクッテドカーへの応用に向けた複数メーカーの研究開発に提供するほか、スポーツ選手の練習時のデータレビュー用に実験的にシステムを提供。また国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託を受けて日産自動車と兼松が北米で実施する、電気自動車の行動範囲拡大実証事業にもVisual M2Mが提供されている。

今回の調達で、アプトポッドの資本準備金等を含む資本金総額は7.5億円超となる。調達によりアプトポッドでは、より大規模な実用化案件やグローバル展開への対応に備えた、人材採用の強化を行うとしている。また、Visual M2Mを自動車研究開発でのデータ解析に特化させた「Visual M2M for Automotive Professional」や、人や移動体などの動きをスマートフォンなどの加速度センサーから得たデータにより分析する「Visual M2M for Sports Analytics」など製品ラインアップの拡充と、新たな産業IoT実現に向けた研究開発にも注力するとしている。