米国時間12月3日、AWSのre:InventカンファレンスでCEOのAndy Jassy(アンディ・ジャシー)氏は、同社のデータウェアハウスサービスであるAmazon Redshif向けのAQUA(Advanced Query Accelerator)を発表した。ジャシー氏が基調講演で述べたように、データを分析する際にデータウェアハウスをスケールすることは難しい。データウェアハウスやデータレイクが大きくなると、現在の高速ネットワークや高速チップをもってしても、ある時点でデータはネットワークや利用可能なコンピューティングを圧迫し始める。AQUAはこれに対処するためのもので、基本的にはハードウェアアクセラレーションキャッシュであり、クエリのパフォーマンスはクラウドベースのデータウェアハウスのコンピューティングに比べて10倍速くなるという。
同氏は「コンピューティングのためにどれほどのデータがネットワーク上で移動しなくてはならないかを考えてみてほしい。今はこのことが問題になっていない企業でも、生成されるデータの量を考えれば、すぐに問題になるだろう」と述べた。
ジャシー氏は「AQUAは求められるコンピューティングのパワーをストレージレイヤーに直接もたらす。Amazonの標準的なS3サービスの上位にキャッシュが置かれるため、必要な数のノードに必要なだけスケールできる」と説明した。
AWSは、このサービスを実現し、データ圧縮と暗号化をオンザフライで高速化するために、独自の分析プロセッサを設計した。当然、このサービスはRedshiftの現在のバージョンと100%互換性がある。
同日、AWSはさらに、Redshiftの次世代のコンピューティングインスタンス、RA3インスタンスも発表した。48個のvCPU、384ギビバイトのメモリ、最大64テラバイトのストレージを備える。これを利用して最大128インスタンスのクラスタを構築することができる。
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(翻訳:Kaori Koyama)