アマゾン、バークシャー・ハサウェイ、JPモルガンのヘルスケア合弁事業が正式に終了

やや漠然としているが、注目度が高く多額の資金を得られる可能性のあるジョイントベンチャーが終焉を迎えようとしている。CNBCの報道によると、Amazon(アマゾン)Berkshire Hathaway(バークシャー・ハサウェイ)、JPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)の3社で設立されたジョイントベンチャーであるHavenは設立から3年が経過した現在、「解散」されようとしているという。主な理由の1つは、各パートナーがそれぞれのヘルスケアの課題に対して明らかに非常に異なる独自の戦略的アプローチを追求していたことであり、そもそもこの合弁事業はあまり 「共同」 ではなかったことだ。

Havenの広報担当者はCNBCに提供した声明の中で、プライマリケアへのアクセスの改善や従業員が把握しやすい保険給付パッケージなど、長年のパートナーシップから得られたいくつかの良い結果を強調した。一方アマゾンは、ワシントン州の施設の従業員のための社内ヘルスケアプログラムであるAmazon Careプログラム(未訳記事)で、独自に多くの成果を挙げた。

Amazon Careには、バーチャルと対面でのプライマリーケアの受診と処方箋の発行が含まれる。同社はこのサービスを他の事業にも拡大することを検討していると報じられており、これは当初のHaven JVと非常によく似た目的で、サービスを実際のビジネスにすることを目指していることがうかがえる。

正直にいうと、このジョイントベンチャーの設立に関する最初の発表では詳細があまり明らかにされておらず、非常に裕福な人々がクラブでキャビアや北極の氷から蒸留されたミネラルウォーターなどを飲みながら過ごしたカジュアルな午後に、共通の問題について話し合ったときに生まれるものの1つのようだったので、それが実践的なものにならなかったことは驚くに値しない。

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画像クレジット:IIIerlok_Xolms

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

激化する小売業向けロボティクス競争の中、Berkshire Greyが289億円を調達

ここ数年、ロボティクス業界で最も大きく、かつ最も資金を調達している分野が小売業、その中でも倉庫の管理、輸送などのインターネット接続を利用した特定市場だ。Berkshire Greyは、これまでほとんど表に出ていなかったが、2020年に入り相当な金額の資金調達をしたというニュースで一躍その名を轟かせた。

マサチューセッツ拠点の同社は、2億6300万ドル(約289億円)という巨額のシリーズBラウンドを1月21日に発表した。ラウンドをリードしたソフトバンクは最近、特にロボティクスへの関心が大きい。ほかにKhosla Ventures、New Enterprise AssociatesおよびCanaanも参加した。

Berkshire Greyは、金融持株会社のような社名ながら、高度なピックアンドプレースロボットを開発している。倉庫分野は特に得意としていて、Amazon RoboticsやFetchなどと競合している。他社と同様にBerkshireはこのロボットにより、高度な集中力を求められる作業の労働力不足を解消しつつ、eコマースの規模を70~80%増加させると主張している。

「当社の顧客は小売業、eコマース、流通業などの大手企業で、差別化要素の1つとしてBerkshire Greyを選んでいる」とファウンダー・CEOのTom Wagner(トム・ワグナー)氏がリリースで語っている。「当社のロボティックオートメーションによって、顧客はより早くより効率的なサプライチェーン運用が可能になり、現在の消費者要求にこたえることができる」

今回のラウンドは、Bossa Nova、Osaro Realtimeなどのロボティック企業が相次いで調達ラウンドを実施したほか、今週はじめにはSoft Roboticsが2300万ドル(約25億円)を調達したというニュースに続くものだ。Berkshireは、調達した資金を雇用の増加、買収、および海外販売の強化にあてると言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook