Coinbaseが米国での株式公開を控えている中、別の仮想通貨関連企業が2021年第1四半期(1月〜3月)に話題となっている。人気の仮想通貨ウォレット、取引所、ブロックエクスプローラーなどを運営するBlockchain.comが、3億ドル(約326億2000万円)のシリーズCラウンドを調達した。
2021年2月にもBlockchain.comについて取り上げていたが、同社は当時、1億2000万ドル(約130億5000万円)の資金調達ラウンドを発表していた。つまり、Blockchain.comは前回の資金調達からわずか数週間後に再度資金調達を行っている。
今回の資金調達はDST Global、Lightspeed Venture Partners、VY Capitalがリードした。また、既存の投資家も参加している。米国時間3月24日の資金調達ラウンドの結果、同社のポストマネー評価額は52億ドル(約5654億8000万円)に達した。
もともとBlockchain.infoという名前だったBlockchain.comは、最初にブロックチェーンエクスプローラーを立ち上げた。ブロックチェーン業界に精通していない人のために説明すると、同エクスプローラーではブロックチェーン上で発生したあらゆる取引のハッシュを入力することで、詳細な情報を得られる。そしてトランザクションの取引額、確認回数、送信者と閲覧者のウォレットアドレスなどを取得できる。
Blockchain.comは、オープンソースのウォレットでよく知られている。同社は非保管ウォレットを提供しており、ユーザーは自分で秘密鍵を管理できる。Blockchain.comはユーザーの資金に直接アクセスできない。
3100万人のユーザーがBlockchain.comを利用している。アクティブユーザーの数は過去12カ月間で3倍になった。
Blockchain.comは時間とともに活動を多様化してきた。取引所を立ち上げ、Blockchain.comから直接仮想通貨を売買できるようにした。同スタートアップは機関投資家にもサービスを提供している。Blockchain.comは仮想通貨の売買、保管、大量の店頭取引などの際に役立つ。
収益に関しては「Blockchain.comは各ビジネスラインで高い収益性を誇っている」 と共同ファウンダーでCEOのPeter Smith(ピーター・スミス)氏はいう。新たな資金の流入は、後発の投資家と協力し急速に成長するためのものだ。例えばBlockchain.comによる買収も今後期待できる。
カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:Blockchain.com、資金調達
画像クレジット:Dan Kitwood / Getty Images
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(文:Romain Dillet、翻訳:塚本直樹 / Twitter)