Bluetooth SIGが新型コロナ濃厚接触者通知をスマートウオッチや健康トラッカーで利用可能にする仕様を策定中

アップルとグーグルが共同で作成したスマートフォンベースの新型コロナウイルス向けの接触者通知システム(ENS)は、世界中の保健機関による包括的な接触追跡の取り組みを支援する素晴らしい取り組みだ。しかし、新型コロナウイルの世界的な感染蔓延は、Bluetoothの仕組みが決められたときに誰もが想定していなかったものだった。そこでBluetooth Special Interest Group(SIG)は、ENS技術の利用範囲を拡大するため、ウェアラブルデバイスとスマートフォンを連動させることでENSを利用可能にする新しい仕様の作成に取り組んでいる。

具体的には、手首に装着したスマートウォッチや健康トラッカーのようなデバイスであっても潜在的な濃厚接触を追跡し、新型コロナウイルスに感染した可能性のある対象者に通知を提供する各種システムを利用できるようになる。Bluetooth SIGは、対象機器をウェアラブルに拡大することで、一般的にスマートフォンを所持していない人、つまり、幼い子供や児童、介護施設にいる高齢者などがENSによる通知を受けられることを目指す。

この新しい仕様が完成し、Bluetoothの標準仕様として組み込まれれば、それがどのように役立つかは容易に理解できるだろう。学校では、例えば体育の授業に戻ったときに潜在的な濃厚接触を追跡するために、シンプルで安価なBluetooth対応のウェアラブルの使用を義務付けることができるかもしれない。

この仕様がいつ、どのようにして策定・展開されるかはまだわからない。しかし、Bluetooth SIGによると新仕様の初期ドラフトを「今後数カ月のうちに」メンバーがレビューできるようにする予定とのこと。このグループには、アップル、マイクロソフト、インテルなどを含む強力なメンバーが名を連ねており、提案された技術は以下のインフォグラフィックに示されているように、個人のプライバシー保護を維持しながら、アップルとグーグルは既存の濃厚接触者追跡プラットフォームにウェアラブル端末を組み込めるようになる。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:TechCrunch Japan)