モバイルアプリのディープリンク機能に着目しているBranchが今日(米国時間8/12)、ユーザがアプリをダウンロード〜インストールしていなくても、デベロッパがそのプレビューを見せることができるツール、Deepviewsをリリースした。
ユーザがそのアプリをインストールしていなければ、デベロッパが作ったランディングページへ連れていかれ、そこでBranchのリンクをクリックするとアプリをプレビューできる。そのリンクは通常、ユーザをアプリ内のどこかへ連れて行くが、アプリがインストールされていなければ、ユーザをアプリストアへ連れて行くのではなく、アプリの動作の一部を見せる。
このツールを使うデベロッパは一連のテンプレートを作って、ディープリンクに結びつけ、それらをアプリをインストールしていないスマートフォンユーザに見せる。 それらを気に入ったユーザは、そのアプリをインストールしたくなるだろう、とBranchのCEO Alex Austinは述べる。
“いきなりアプリストアに連れて行っても効果は低いが、ぼくが見た頭の良い二社は、モバイルのWebサイトを作ってそこにリンクを置き、アプリのアクションを見せたり、ダウンロードさせたりしていた。それにより、コンバージョンレートが20%も上がったそうだ”、とAustinは語る。“そこでぼくは考えた。これをデベロッパが簡単にできるためのツールを作ればいいじゃないか、と”。
これまでのBranchのリンク(広告リンク)は、アプリをインストールしていないスマートフォンユーザをアプリストアへ直接連れて行くが、ユーザがアプリをインストールしたらデスティネーションへ連れて行く。でも多くのアプリに、モバイルWebのバージョンがないし、あるやつでも、できが良くないから、広告から連れて行かれたアプリストアでのコンバージョンレートが10%にも達しない。しかし本格的なプレビューができるようになると、レートはぐんと上がる、と彼は主張する。
とくに最近は、モバイルのデベロッパがディープリンクの利用に慣れてきており、またユーザも、いろんなところからやってきて情報をいろんなやり方でシェアしている。テキストメッセージや、Facebookのポストなど、いろいろだ。だからたとえばFlipboardなどは、Facebookのページで面白い記事を見せて、アプリのインストールを誘っている。しかもそのとき、それらの記事のプレビューを見せることによって、コンバージョンレートをさらに上げている、とAustinは言う。
ディープリンクの利用をメインにしているスタートアップは、Branchだけではない。AppsfireやAdjustなどは、アプリのインストールがどこからか(広告から?)かを、マーケターが追跡できる(それもディープリンクを利用)。Branchでもそういう追跡ができるが、Austinは、“うちはディープリンク専門で行きたい”、と言う。
“うちの場合、ユーザがどこから来たかをデベロッパにリアルタイムで教えられる。ユーザがページをオープンしてから数分の一秒でデベロッパに知らせることができ、そのユーザを正しいページへ導ける。競合他社の多くが、リアルタイムではないから、ディープリンクを有効に活用していない”、と彼は語る。
今年の2月に同社は1500万ドルを調達し、合計調達額は1800万ドルになった。同社は今週のはじめに、初めての買収として、教育系スタートアップのClassOwlを買収した。