植物由来の乳製品代替品スタートアップ「Califia Farms」が約248億円を調達

乳製品の代替品を手がける企業のマーケットが、まさに沸いている。

2019年12月に、スタートアップのPerfect Day Foodsが乳製品の代替品のための資金として1億1000万ドル(約121億円)を調達したと発表した。そして今度は、オーツ麦とアーモンドミルク由来のさまざまな製品(コーヒー、ジュース、乳製品不使用のスナック)を製造するCalifia Farmsが、新たに2億2500万ドル(約248億円)を調達した。

このラウンドには、カタール投資庁、シンガポールの政府系ファンドのTemasek、カナダのClaridge、香港を拠点とするGreen Monday Venturesなどが参加した。

Temasekとしては、驚異的に成功したBeyond Meatへの投資に続くものとなる。Beyond Meatは植物由来人工肉の企業で、ダンキン、マクドナルド、カールスジュニアなどのフードチェーンと提携している。Beyond Meatの華々しい株式公開は、昨年最も成功したIPOのひとつだ。

以前に投資していたSun Pacific、Stripes、Ambrosiaに加え新しい投資家からの資金を得て、Califia Farmsはオーツ麦由来製品を拡充し、さらに新しい製品ラインをスタートさせる。同社は、調達した資金を生産能力の増強、研究開発、地域の拡大にも使うとしている。

2010年に設立されたCalifia Farmsは、乳製品の代替品を作るスタートアップのひとつだ。乳製品の代替品は、植物由来の原料または遺伝子組み換え生物を使って乳製品を構成するタンパク質と糖質を生成し作られる。

乳製品の市場は1兆ドル(約110兆円)を超える。この市場の一部を獲得するために、Perfect Day、Ripple Foods、Oatlyといった企業が資金を調達してきた。

Califia Farmsの創業者でCEOのGreg Steltenpohl(グレッグ・ステルテンホフ)氏は発表の中で「1兆ドルを超える乳製品とコーヒー飲料の業界では、継続的なディスラプションの機が熟している。加工が最小限で栄養豊富、そして地球と動物の両方にとってより良い食品の摂取を通じて自身の健康状態を変えたいと思う人々が世界中にいるからだ」と述べている。

Califia Farmsの資金調達にあたっては、Barclaysがファイナンシャルアドバイザーとプレースメントエージェントを務めた。

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(翻訳:Kaori Koyama)