GoogleのContent Experiments APIを使えば多様なロジックでA/Bテストを展開できる

Googleが今日(米国時間6/4)、デベロッパのためのWebサイトテスト(実験)〜最適化ツールContent Experiments APIローンチした。このAPI集合の背後にあるのはGoogle Analyticsなので、要するにAnalyticsの力を利用してさまざまな最適化努力の結果を計測できるのだ。Googleはこう説明している:“このAPIはGoogle Analyticsを本格的なA/Bテストプラットホームにするので、すべてのタイプのデベロッパがGoogle Analyticsを利用して実験を行えるようになる”。

Content Experimentsそのものは、Googleが1年前にローンチしたA/Bテストサービスで、その後も継続的に機能が追加されている。このサービスはmulti-armed bandit方式*でA/Bテストを行い、各バリエーションの成績に基づいてユーザの実験接触頻度を調節する。〔*: multi-armed bandit, モンテカルロ法のような、一種の乱数化サンプリング(ふつうスロットマシン(bandit)はアーム(arm)が一本しかないが、複数のアームのあるスロットマシンを多様な乱数生成系として比喩的にイメージする)〕。

今回のAPIでは、デベロッパが作ったバリエーション選択ロジックに基づいて、このMAB方式による実験を行える。結果の測値は、Google Analytics が出してくれる。

JavaScriptからContent Experimentsサービスを使うより、APIを直接使った方が良いと言えるのは、たとえば、ユーザをリダイレクトさせずにテスト対象の変更ができる。違うバリエーションをユーザに見せるために、よくリダイレクトが使われるが、それにはユーザ体験を損なう危険性がある。

また、テストをサーバサイドで行える。それはふつうのA/Bテストサービスにはない機能だが、Googleは、“サーバサイドで行うとリコメンデーションや検索のアルゴリズムの異なる実装のテストをやりやすい”、と言う。

さらにGoogleの主張では、小売店のキオスクのような、ノンWebの環境でもアプリケーションの異なるレイアウトやコンテンツや機能のテストをやりやすい。

A/Bテストツールは昨年あたりからホットな市場になってきて、たとえばOptimizelyは今年初めに2800万ドルを調達し、Amazonはモバイルアプリ用のテストサービスをローンチ、さらにTC Disrupt BattlefieldのファイナリストPathmappなど、数え切れないほど多くのスタートアップたちがデベロッパの関心を惹こうとねらっている。


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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))