Google Analyticsに音声(+自然言語)で質問できるようになる…まず英語から

自分のWebサイトやアプリの利用状況を知りたくなったら、これからはGoogle Analyticsに直接尋ねることができる。

“先週はモバイルとデスクトップでどれだけトラフィックが違ったかな?”とか、“昨日の新規ユーザーは何名だっただろう?”、“先週はどこの国の人がいちばん多かったか?”、などなどを知りたくなったら、これまでのようにAnalyticsのダッシュボードを開いてチャートを操作しなくてもよい。

単純に、クェリをタイプしたり、大きな声で言うだけでよいのだ。プロダクトマネージャーのAnnissa Alusiが見せてくれたデモによると、まさしく、上の三つの質問*を言うと、それぞれ数秒後に答えのデータを見せてくれる。〔*: 質問…英語である… (1)“What’s the trend of mobile versus desktop traffic last week?”, (2)“How many new users did we have yesterday?”, (3)“What were our top countries last month?”〕

測定分析部門のシニアディレクターBabak Pahlavanによると、音声と自然言語による操作は、そう簡単に実装できるものではなかった。完成まで三年(三か月ではない!)を要し、GoogleがAndroidや検索ですでに使っている自然言語処理技術がなかったなら、もっともっと長くかかっていたであろう、と。

でもなんで、そんなに長期間かけて、こんな一見簡単なユーザーインタフェイスを実装しなければならなかったのか? ダッシュボードで十分じゃん。Googleの高邁な理念によると、ビジター数を知りたいなどの単純なデータニーズは顧客企業の各現場の一般社員が自分自身で簡単に満たせるようにして、データサイエンスの専門技術者を煩わせないようにしたい。彼らには、もっと高度なデータタスクを担当してもらいたい。 Pahlavanの説明によると、音声操作はデスクトップとモバイルの両方で使えるから、一般社員ユーザーは、会議が始まる前とか、これから顧客に会う前とかに簡単に、必要なデータを知ることができる。

Google Analytics voice

Alusiは曰く、“Analyticsのインタフェイスが良くなって、これまでよりもっと多くの人たちが利用できるようになる、という見方もできるわね”。

音声といっても、今のところ英語のみだが、この機能は明日から数週間かけて一般ユーザー向けに展開される。Googleの社内にはAnalytics Intelligenceと呼ばれるより総合的な企画があって、それによってGoogle Analyticsのデータをもっと分かりやすいものにしようとしている。音声と自然言語の導入はその一環だが、ほかにも、重要なインサイトやトレンドを自動的に高輝度表示にする計画などがある。

音声操作は今後、ユーザーフィードバックなどに鍛えられてますますお利口になっていくと思われるが、Alusiのプロマネ的視点によると、今は“何”(例: 何かの数値)を問う質問にうまく答えられるが、今後は“なぜ”に対しても答えていきたい、という。たしかに、“先月のインドからのトラフィックは前月比でどれだけ伸びたか?”、という質問だけでなく、“なぜそんなに伸びたのか?”という質問にも答えてほしいよね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Statsbotは、Slackにビジネスデータを取り込む際に役立つチャットボットだ

Statsbotは、企業にデータを見るための新しい方法を提供する。それもSlackのチャットルームの中で。

共同創業兼CEOのArtyom Keydunovによれば、この製品は彼がリモートエンジニアリングチームのリーダーをやっていた際に着想を得たということだ。そのとき「Google AnalyticsやMixpanelのデータを、共同作業の場所、つまりSlackへ引き込めれば役立つだろう」と思いついたのだ(StatsbotはSalesforceのデータも引き込むことができる)。

Statbotは昨年、500 StartupsとBetaworks Botcampに参加しており、既に2万社にインストールされていると言っている。また最近、シードラウンドで160万ドルを調達している。このラウンドを主導したのはEniac Venturesで、他にはBetaworks, Innovation Endeavors、そしてSlack Fundが参加した。

Keydunovは、Statsbotの中で最も人気のある利用法の1つは、会議中の利用だと言っている。「データをその場で見ることができることは、本当に素晴らしく、不可欠で、そして本当に重要なこと」になり得るからだ。例えば、利用者のサインアップの傾向についての議論を始めたならば、Statsbotを使ってデータを即座に取り込んで、あなたの論拠を検証したり補強したりすることが可能だ。

Statbotを使って通知を受け取ることもできる。例えば、ボットにユーザーのサインアップをモニターするように命じれば、急激な増加や減少があったときに通知を送ってくる。

将来に向けて、現在KeydunovのチームはStatsボットの通知機能をよりスマートかつアクション可能なものにしようとしていると語った。単にマーケティングキャンペーンが費用を無駄にしていると告げる代わりに、Slackから直接そのキャンペーンを中止したりリスケジューリングしたりできるようになる。彼はまた、Statsbotは企業データの理解に対してもっとスマートにならなければならないと語った。そうして「なぜ上手く行かないものがあるのかとか、なぜセールスのトレンドが変化したのかとか … そしてトレンドの変化の直接の原因は何か?」といったことを説明できるようにするのだ。

「私たちがここでやりたいことは、複数のデータソースを横断して動作するStatsbotを作ることです。異なるソースをマージして、その交わる所に更に価値のある洞察を与えるのです」と彼は語った。

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(翻訳:Sako)

Google Analyticsは無味乾燥なデータだけでなく、有意義なインサイトも自動生成する

DUBLIN, IRELAND - APRIL 19:  (FRANCE OUT) A general view outside the Google European headquarters, on April 19, 2016 in Dublin, Ireland.  (Photo by Vincent Isore/IP3/Getty Images)

GoogleはGoogle Analyticsをアップデートして、そのデータの中にユーザーが、重要なトレンドを見つけやすいようにした。

この変化はiOSとAndroid用のGoogle Analyticsアプリではすでに実装されていて、ユーザーはAssistant画面で、自動的に生成されたインサイトを見ることができる。

たとえばあなたのWebサイトやアプリのユーザー数が急に増えたら、Google Analyticsはそれを高輝度表示し、その新しいユーザーの特性(どこから来たかなど)を教える。ユーザーがeコマースの企業なら、売上がいちばん増えた製品を教える。

Google Analyticsはこれらの情報を前から調べていたが、今度初めて、読みやすいカード形式でユーザーに提供することになった。これからは、いろんなページへ言ったり来たりして情報を探さなくてもよいから、重要な変化を見落とすことも少ないだろう。

担当ディレクターのBabak Pahlavanによると、専門のアナリストがいる大企業では、これらのインサイトが“スケールアップ”の参考になるだろう。アナリストを雇えない小企業でも、この分かりやすいユーザーインタフェイスなら、重要なインサイトを見逃すことなく十分に理解できるだろう、と。

プロマネのAjay Nainaniによると、今回のアップデートのねらいは、“データ分析のエキスパートがやっていることを一般ユーザーにも提供すること。異状の検出もあるし、トレンドを浮き彫りにするためのテクニックの組み合わせもある”、ということだ。

google analytics automated insights

今後このシステムは徐々に、いろんな企業のニーズに対応してよりスマートになっていくそうだ。個々のインサイトのカードの下部には、“親指上げ下げ”のボタンがあるので、そのデータが役に立ったか否かをGoogleに教えてやれる。またインサイトのカードをユーザーが他と共有したかどうかもGoogleはチェックして、その有用性の判断の参考にしている。

Pahlavanによると、Google Analyticsは今後、“インサイトが多くてデータは少ない”という方向へ進化していくので、これはその第一歩だそうだ。このツールを重要な部品として擁する総合マーケティングツールAnalytics 360も、今はある。

そしてインサイトは今後、モバイルだけでなく、デスクトップにも登場する。Nainaniによると、Googleは今すでに、それを開発中だ。もっと詳しいことは、Googleのブログ記事に載っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GoogleがPlay Gamesのプレーヤー分析機能をアップデート、iOSサポートを改良、より詳細なユーザ実態報告

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数か月前Googleは、Play Gamesのプレーヤー分析機能(Player Analytics)をローンチして、ゲームデベロッパが、自分のゲームをプレイしているユーザの実態を、もっとよく把握できるようにした。

今日(米国時間9/9)同社はこのサービスをアップデートして、ゲームプレイの最初の2分間のユーザの状況レポートや、デベロッパがユーザの状態に合わせてゲームの流れを変えられるために分析機能のAPIを公開、iOSのサポートを改良、などの新機軸を導入した。

とくに、ユーザの状態を時系列でチェックできるPlayer Time Series Explorer機能を使うと、ゲームの重要な時点でプレイヤーが何をしているかを理解できる。とくに重要なのが、プレイの最初の数分だ。その間(かん)にユーザは、そのゲームが難しすぎるか、やさしすぎるか、ちょうど良いかを判断する。この、今度導入された時系列レポートにより、デベロッパはその最初の時間帯に何が起きているかを知ることができ、ユーザの引き止め率(retention)を高めるためにゲームを改作したりできる。最初の数分間だけでなく、ほかの時点のレポートも得られる。

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また、このユーザ分析レポートのAPI、Player Stats APIによりデベロッパは、プレーヤーのタイプに合わせてゲームの流れを調整できる。たとえば、そのゲームをよく理解できないユーザに対しては、彼/彼女が迷う箇所で説明をポップアップできる。また、アイテムのゲーム内購入を勧めるために、アイテム無視で頑張る熱心なプレーヤーに無料のギフトを進呈してもよい。

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つねにAndroidに力を入れているGoogleだが、Player Analyticsは前からiOSをサポートしていた。今回同社はCocoaPodsのサポートを改良して、PlayのゲームサービスをXcodeで構成できるようにした。その新しいSDKはGoogleのサインイン・フレームワークをサポートし、GmailやYouTubeなどGoogleの人気アプリのアカウントからも認証できるようにした。これらのGoogleアプリをインストールしていないユーザには、SafariにスイッチせずにWebViewを立ち上げる。

SDKの新しい機能は明らかに、プレーヤーのエンゲージメントに力を入れている。今やゲームに対するプレーヤーの期待も、そしてゲームのビジネスモデルも変わりつつあり、プレーヤーの再訪率を高めることが前にも増して重要になっている。飽きさせないゲーム内ナビゲーションが、何よりも重要なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Analyticsにボットネットやクローラーからのトラフィックを除外する新機能

今日(米国時間7/30)、Google Analyticsに小さいが重要なアップデートがあった。ボットネットや検索クローラーからのトラフィックを簡単に除外できる機能がついに付け加えられた。この種のトラフィックがGoogle Analyticsのデータを大きく狂わせることがたびたびあった。

残念ながら、ボットネットによって偽のトラフィックを作りだすことは世界的にビッグビジネスになっており、ある調査によれば全インターネットのトラフィックの3分の1を占めるという。GoogleはIAB(インタラクティブ広告協議会)が毎月発表しているInternational Spiders & Bots Listを利用して既知のボット、クローラーからのトラフィックを判定する。このリストの年間購読料は高額で、IABの会員は4000ドル、非会員の場合1万4000ドルもする。

ユーザーがこの新機能を有効にすると、 Google Analyticsはリストに掲載されているUAからのトラフィックを自動的にフィルターし始める。これまではこうした操作は主に手作業で実行され、正確さを大いに欠いていた。これからはAnalyticsの設定画面に行ってこの機能を有効にするだけでよい。

当然予期されることだが、サイトによってはトラフィックの数値が落ちるだろう。しかし新しい数値の方が実態をよりよく表している。それでもまだ偽のトラフィックが混じっている可能性はあるが、すくなくとも先月までに判明しているボットからのトラフィックは除外されている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google AnalyticsがIE8のサポートを年内で終了

Internet Explorer 8がローンチしたのは2009年だが、今ではそれはあらゆる点で現代的なブラウザではなく、徐々に第二のInternet Explorer 6になりつつある。Google AppsはIE8のサポートを昨年停止したが、今日(米国時間9/16)の発表ではGoogle AnalyticsもIE8のサポートを本年限りとする。

Google Analyticsのチームによると、IE8のサポート停止は“新機能の導入を円滑に行えるため”、および、“Google Analyticsというプロダクトに最新のWeb技術を積極的に採用していけるため”だ。ただし、入呼トラフィックの計算には今後もIE8からのアクセスが含まれる。

StatCounterによると、IE8の現在の世界全体のシェアはわずかに8%強だ。最新のIE10が全ブラウザ市場の11%、IE9は5%だ(北米地区ではこれらよりやや高い)。ただし、IE8の下降傾向はとてもゆるやかだ(IE9からIE10への乗り換えのペースよりも遅い)。1年前の StatCounterの数字ではIE8のシェアは13.5%もあった。Windows XPのユーザが依然として多く、XPはIE9,10へアップグレードできないから、この停滞はしばらく続きそうだ。

Googleは前からWebの標準技術の現代化に熱心で、ChromeをローンチしたのもWeb開発のレベルアップのためだ。古いブラウザでは、ネイティブデスクトップアプリケーション並のユーザ体験など、Googleやそのほかのデベロッパが追求している最新のWebアプリケーションの機能をサポートできない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleのContent Experiments APIを使えば多様なロジックでA/Bテストを展開できる

Googleが今日(米国時間6/4)、デベロッパのためのWebサイトテスト(実験)〜最適化ツールContent Experiments APIローンチした。このAPI集合の背後にあるのはGoogle Analyticsなので、要するにAnalyticsの力を利用してさまざまな最適化努力の結果を計測できるのだ。Googleはこう説明している:“このAPIはGoogle Analyticsを本格的なA/Bテストプラットホームにするので、すべてのタイプのデベロッパがGoogle Analyticsを利用して実験を行えるようになる”。

Content Experimentsそのものは、Googleが1年前にローンチしたA/Bテストサービスで、その後も継続的に機能が追加されている。このサービスはmulti-armed bandit方式*でA/Bテストを行い、各バリエーションの成績に基づいてユーザの実験接触頻度を調節する。〔*: multi-armed bandit, モンテカルロ法のような、一種の乱数化サンプリング(ふつうスロットマシン(bandit)はアーム(arm)が一本しかないが、複数のアームのあるスロットマシンを多様な乱数生成系として比喩的にイメージする)〕。

今回のAPIでは、デベロッパが作ったバリエーション選択ロジックに基づいて、このMAB方式による実験を行える。結果の測値は、Google Analytics が出してくれる。

JavaScriptからContent Experimentsサービスを使うより、APIを直接使った方が良いと言えるのは、たとえば、ユーザをリダイレクトさせずにテスト対象の変更ができる。違うバリエーションをユーザに見せるために、よくリダイレクトが使われるが、それにはユーザ体験を損なう危険性がある。

また、テストをサーバサイドで行える。それはふつうのA/Bテストサービスにはない機能だが、Googleは、“サーバサイドで行うとリコメンデーションや検索のアルゴリズムの異なる実装のテストをやりやすい”、と言う。

さらにGoogleの主張では、小売店のキオスクのような、ノンWebの環境でもアプリケーションの異なるレイアウトやコンテンツや機能のテストをやりやすい。

A/Bテストツールは昨年あたりからホットな市場になってきて、たとえばOptimizelyは今年初めに2800万ドルを調達し、Amazonはモバイルアプリ用のテストサービスをローンチ、さらにTC Disrupt BattlefieldのファイナリストPathmappなど、数え切れないほど多くのスタートアップたちがデベロッパの関心を惹こうとねらっている。


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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))