急成長するリターゲティング市場に関する最新調査

この数年で日本でもすっかりお馴染みとなったリターゲティング広告。リターゲティング市場でも日本を先行してきた米国の最新状況をレビューした記事を今回は紹介します。 — SEO Japan

Chango SOTI 1 New Data: Retargeting Industry Facing New Challenges as Growth Continues

リターゲティングは、成長を続けているが、新たな難問に直面しつつある。これは最新のChango/Digidayによる調査によって得られた見解だ。この調査では、400名のメディアバイヤー、エージェンシーの重役、そして、ブランドの重役に対して、どのようにリターゲティングを利用し、どのように成果を計測したのか尋ねている

この業界の関係者にとって幸いだったのは、リターゲティングの予算が増え続けており、オンライン広告の支出の大部分を占めるようになりつつある点である。

また、この調査は、ブランドの49%、および、エージェンシーの68%が、ディスプレイからリターゲティングに予算を移し始めている点も明らかにしている — リターゲティングの大半が今も尚ディスプレイ広告をベースにしている点を考慮すると、当然の結果だと言えるだろう。 エージェンシーの10%とブランドの9%は、リターゲティング専用の予算を用意しており、リターゲティングが、マイナーからメジャーな存在へと脱皮しつつあると言える。

大半のブランドとエージェンシーは、サイトリターゲティング(88%)と検索リターゲティング(65%)を実施している。しかし、クリエイティブリターゲティングを実施しているのは、エージェンシーの33%とブランドの22%のみである。因みに、利用しているツールとしてEメールリターゲティングを挙げたのは、回答者の25%のみであった。

Chango SOTI 4 New Data: Retargeting Industry Facing New Challenges as Growth Continues

リターゲティングが成長を続ける理由について、様々な説明が出来るものの、単純に、リターゲティング業界が、成果の計測を改善させている点を挙げることも可能である。リターゲティングが生まれて間もない頃は、クリックスルーに依存していた — この計測基準は信頼できないこともある — しかし、現在、回答者の57%は、クリックスルーとビュースルーのアトリビューションを組み合わせて利用していると明らかにしていた。ビュースルーはクリックしたかどうかに関わらず、オンライン広告を見た後コンバートしたユーザーの人数を計測する。

リターゲティングが、最先端のテクノロジーに根差していることを考慮すると、目的に関して、保守派による利用が進んでいる状況を示唆する調査結果は、意外な気がする。事実、大半のブランドやエージェンシーは、新たな顧客の獲得、ブランドアウェアネスの構築、または、直接的な収益の獲得のみに利用している。

しかし、大胆な行動を取っている会社も存在する。ブランドの11%、そして、エージェンシーの7%は、競合者の顧客を獲得するためにリターゲティングを利用していると答えていた。

この調査の総括として、日産のインタラクティブ & ソーシャルメディアマーケティングを統括するエリック・マークス氏は、日産が有料征服戦略を追求する決断を下した理由を明らかにしている。

「コストが嵩むことは間違いない。リターゲティングのメッセージを送ると、邪魔になってしまいがちだが、これは試行錯誤の取り組みの一環だ。我々はトライすることを望んでいる。現時点では、この試みを行っている企業は少ない。そして、現時点では、リターゲティングの効果を我々は信じている」とマークス氏は述べている。

征服戦略の他にもリスキーな取り組みは存在する。最もリスクが高く、そして、最も刺激的で、最も今後のポテンシャルが高い取り組みは、モバイルで発生している。回答者の8%は、モバイルリターゲティングで目標を達成することに「大いに成功している」と答えていた。 29%は「成功している」、そして、45%は「ある程度成功している」と答えている。

リターゲティング業界は、モバイルに信頼のおけるクッキーが欠けている短所を回避する方法を探しており、今後もモバイルリターゲティングは、難問としてマーケッターの前に立ちはだかるはずだ。しかし、面白いことに、FacebookのFBXやTwitterのTailored Audiences等、ソーシャルメディアのアドエクスチェンジ経由のリターゲティングは、この短所のソリューションとして台頭している(特定のプラットフォームにログインしている限り、デバイスに関わらず、ユーザーに狙いを定めることが可能)。

「今まで以上に有料ソーシャルキャンペーンを実行する方法が増えつつあるため、モバイルリターゲティングの重要性は高まってきている」とThe Media Kitchenのバリー・ローウェンタール氏は指摘している。

2012年の9月にローンチされたばかりにも関わらず、バイヤーの67%が現在FacebookのFBX エクスチェンジをリターゲティングに利用している点は、注目に値すると言える。一方、FBXのデビューの1年後に登場したTwitterのTailored Audiences エクスチェンジは、巻き返しを図ろうとしている。それでも、バイヤーの38%がTwitterのエクスチェンジを既に試したと明かしている。

Chango SOTI 5 New Data: Retargeting Industry Facing New Challenges as Growth Continues

今後、恐らく、ソーシャルエクスチェンジにおけるモバイルリターゲティングの信頼性を脅かすテクノロジーが台頭することになるだろう。今回紹介したChango/Digidayの調査は、エクスチェンジが、そして、この業界全体が、今も成長段階にある示唆している。


この記事は、Convince & Convertに掲載された「New Data: Retargeting Industry Facing New Challenges as Growth Continues」を翻訳した内容です。

リターゲティング広告の専門家ではない私ですが、日常的に各事業でリターゲティング広告を活用しその効果も感じています。市場が成長している米国の動向には納得ですが、大企業やブランドによる利用が思った以上に進んでいるようですが、さて日本は今後どのように利用が進んでいくのでしょうか。 — SEO Japan

HubSpot上場で考えるインバウンドマーケティングの実力

インバウンドマーケティングで有名なHubSpotがIPO申請を行ったようですね。当サイトでも創業者が運営するブログの記事を定期的に紹介していることもあり、その内容が気になったのですが、早速、SEO Japanでも別途翻訳紹介しているConvince & Convertの筆者がHubSpotの事業状況の分析、そして彼がインバウンドマーケティングについて思う所を記事にしてくれたので紹介します。 — SEO Japan

Copy of Add text 3 3 Is Inbound Marketing Actually Profitable or Just a Slogan

どの時点で、HubSpotの財務パフォーマンスが、インバウンドマーケティングの有効性を証明すると考えられるのだろうか?

昨日、「インバウンドマーケティング」と言う用語を作ったサイト、HubSpotが、IPOの申請を行った

IPO(株式公開)を申請する際、会社は「S-1」と呼ばれる文書を提出し、投資家に財務情報を提供する。これは、初めて、HubSpotの金銭面の状態を詳しくチェックする機会であり、実際に同社のS-1に慎重に目を通した結果、挑発的な疑問を私は持つようになった。

この文書を読めば、誰でも同じ疑問を持つ可能性がある。

Hubspotは、2006年に開設され、S-1には2009年から2014年の第2四半期までの財務情報がこと細かく記載されている。今でもスタートアップに分類されるものの、開設から8年間を経過し、そして、数回の資金調達を受けているため、かなり成熟したスタートアップだと言うことが出来るだろう。そのため、HubSpotが、いまだに多額の収益を失っている事実は、少々意外であった — 昨年、HubSpotは、7700万ドルの売上があったが、3400万ドルの赤字だった

たとえ設立してから8年が経過していても、様々な理由で、企業が赤字が続けている可能性はある。Amazonの収益(待っているので、リンクをクリックして実際に確認してもらいたい)に、この現実が如実に表れている。HubSpotにとっての、競合者、そして、切磋琢磨する同業者に該当する会社においても、この矛盾が起きている。例えば、2012年、ExactTarget(註:メールマーケテイングで有名なB2B企業)の収益は、2億9200万ドルの売上に対し、2100万ドルの赤字だった(その後、Salesforce.comに買収された)。また、Marketo(註:マーケティングオートメーションで有名なB2B企業)の2013年の収益は、9400万の売上に対し、4600万ドルの赤字であった。

しかし、HubSpotは、インバウンドマーケティングの有効性を信条に掲げている。それでは、S-1から、同社が採用するアプローチの有効性について、どのような事実が見えてくるのだろうか?

HubSpotの財務情報から、インバウンドマーケティングの有効性について、何が分かるのか?

そこで、私は同社の粗利益(収益-サービスを提供するために必要なコスト)を販売コストおよびマーケティングコストと比較してみた。すると、次の点が明らかにになった:

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HubSpotの粗利益 vs 販売コスト & マーケティングコスト(100万ドル単位)

2012年においては、正しい方向に向かっているように見えるものの、2013年になると、販売とマーケティングのコストが再び上がり、この傾向は2014年の前半も続いている。

私の意見を取り入れる前に、次の点に注意してもらいたい:

  1. 私はMBAを持ち、投資家であるものの、株の専門家ではない。
  2. かつてスタートアップを1社経営したことがある。あまりうまくいかなかった。
  3. HubSpotには友人が務めており、これから投げ掛ける問いは、私の友人を非難するものではない。私にとっては、掛け替えのない仲間である。

それでは、私の意見を聞いてもらいたい:

  • HubSpotは、インバウンドマーケティングの原則を土台にしている。
  • HubSpotは、間違いなくインバウンドマーケティングを世界で一番巧みに実施している企業である。同社のコンテンツマーケティングの質とスピードは、圧倒的であり、右に出る者はいないと言っても過言ではない。
  • HubSpotは、また、大量のディスプレイ広告、動画広告を含む、その他のタイプの広告でインバウンドマーケティングを補っている。
  • インバウンドマーケティングは、顧客獲得コストを削減するはずである。しかし、アウトバウンドマーケティングを追加したとしても(あるいは、これが原因かもしれない)、HubSpotの販売コスト & マーケティングコストは、引き続き、粗利益を上回っている。

挑発的な問いを投げ掛ける前に、S-1が販売とマーケティングを区別していない点を指摘しておく。つまり、マーケティングコストが増加していると断言することは出来ない — ただ単に顧客の獲得と維持にかかるコストが増えているだけなのかもしれない。また、HubSpotは、今でもスタートアップに分類され、スタートアップにおいて、顧客の獲得と維持が利益を減らす減少は、異常ではなく、むしろ、日常茶飯事である。その上、IPO直前に販売 & マーケティングのコストを増やすアプローチ自体もよく見られる。

しかし、いずれこの傾向を変える必要がある。インバウンドマーケティングに焦点を絞る会社に携わっているなら、HubSpotのパフォーマンスから、すぐに利益を得られるわけではない点を見出すことが出来る。

最後に、インバウンドとアウトバウンドのROIの差のデータも提供されていない。ただし、アウトバウンドマーケティングが必要される事実が、インバウンドマーケティングの限界を物語っている。

それでは、私の脳裏に浮かんだ疑問を提示する:

どの時点で、HubSpotの財務パフォーマンスが、インバウンドマーケティングの有効性を証明すると考えられるのだろうか?

この問いは、顧客が買いたいと思い、進んで料金を支払う製品をHubSpotが持っていることが前提である — インバウンドマーケティングと言えども上辺だけではやっていけない。

(上辺だけではなく)中身があり、顧客数が継続的に増加しているため、しっかりとした製品を提供していると仮定すると、どのような結論が導き出されるのだろうか?HubSpot自身が発表したインバウンドマーケティングの現状レポート(2013年版)によって、インバウンドのマーケッターにとって、ROI(投資に対する利益)の証明が難しいことが明らかになっている中(調査の参加者の25%が言及)、このデータをどのように解釈すれば良いのだろうか?

皆さんの意見を聞かせてもらいたいが、この疑問を問う目的が、HubSpotを非難することでも、インバウンドマーケティング自体を中傷することでもない点を理解してもらいたい。この記事を読み、内容に納得し、私の力を借りたいと思ってもらえれば幸いだ。それが、インバウンドマーケティング(おまけにコンテンツマーケティング)である。

ここでは、インバウンドマーケティングの一般的に信じられている能力に疑問を投げ掛ける会話を始めたい — 友人のジェイ・ベーアが言うように、この際、効果の誇大な宣伝は不要だ。インバウンドマーケティングの役割、そして、効果を正確に評価することを私は望む。

(情報公開: Hubspotは、ジェイ・ベーアが執筆した書籍「Youtility」で取り上げられており、また、同社はこの本のために宣伝目的の資料を提供している。ExactTargetは、Convince & Convertのスポンサーである。ジェイ・ベーアは、Marketoの2つのイベントで講演を行った。また、Amazonの株主でもある)


この記事は、Convince & Convertに掲載された「Is Inbound Marketing Actually Profitable or Just a Slogan」を翻訳した内容です。

特にこの数年は急成長して勝負をかけてきたHubSpotですし、赤字の財務状況は上の他者の事例見ても、米国のB2B系のテック企業にはよくあるパターンですから珍しくもないとは思いますが、確かにインバウンドマーケティングをあれだけ推奨し、その投資対効果を謳っていてこの数字では「自社はどうなのよ?」「アウトバウンドに相当お金をかけているのでは?それともインバウンドマーケティングに費用対効果が悪いのでは?」という突っ込みをしたくなるのはわからなくもないですけどね。SEO会社も電話営業すると「SEO会社が電話営業してるなんて矛盾してるだろ!」と突っ込まれますし笑(一応、弊社は特に電話営業はしていませんが)

ちなみにこんな記事を紹介してしまいましたが、インバウンドマーケティングにしてもコンテンツマーケティングにしてもその重要性と効果は誰以上に信じている私ですので誤解なきようお願いいたします。それより個人的には、この手のB2B企業のパターンとしてはIPOするにしろしないにしろ、最終的には大手企業の参加に収まることが一般的とは思いますが、HubSpotの場合、独特の企業文化を売りにしている点もありますから、求められる会社の持続的な成長、買収へのプレッシャー含め、IPO後のHubSpotの企業文化がどう変化していくのかが気になる点ではあります。 — SEO Japan [G+]

Facebookのエンゲージメントを成功に導く12点の要素

日本でも普及が進んできたFacebookを活用したマーケティング、私の会社でも各事業で活用していますが、時にSEO以上に効果的?と思われるケースもあり、ソーシャルメディアマーケティングは奥が深いなぁ、と思う最近です。今回は、米国のデータ解析会社が企業が運営するFacebookページを分析し、エンゲージメント率アップに効果があると思われる投稿内容の要素を12紹介してくれた記事を。 — SEO Japan


弊社、Rival IQは、2万社近い会社のFacebookのページのデータをほぼリアルタイムで計測している。そこで、私はこの一連のデータを使って、Facebookのエンゲージメント(参加を介した交流)におけるベストプラクティスを幾つか特定してみた。

これはランダムにページを抽出したわけではない。ページの多くは、Rival IQのユーザーからリクエストに応じて、チェックを行っているが、メジャーなブランドは、ほぼ全て網羅されている。

Facebookで「Good」は何を意味するのか?

それでは、この2万近いページの中から、特に優秀なページを特定する方法を説明していこう。実は、割と一般的なメソッドも利用している。まず、この実験では、ファンが5000名以下のページは除外している。さらに、2014年4月15日から5月14日の期間において、平均エンゲージメント率/日(エンゲージメントの総計/ファンの人数/日数)が高かった上位100社のページに絞り込んでいる。エンゲージメント率を計測すると、ファンが定期的にコンテンツを利用する確率に基づいて、1万人のファンを持つページと100万人のファンを持つページを比較することが可能になる。

下に掲載しているスプレッドシート(Google ドキュメントで閲覧)は、全てのデータ(未編集状態)を表示している。その後、英語以外のサイト、一部の重複するサイトを削除し、分類を行った。念の為に言っておくが、パフォーマンスが良くないために英語以外のページを削除したのではなく、Google 翻訳に長時間をつぎ込まなければ投稿を評価することが出来ないためだ。その結果、15のカテゴリーに散らばる60社のFacebookのページがリストアップされた(Google ドキュメントで閲覧する):

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

発見 #1: 上位にランク付けされたページの中では、ニュースサイトが最も多く、小売、野外娯楽/スポーツ、ファッションが続いている。

発見 #2: この方法でトップ 100にランクインしたペーージのほぼ全てが、B2Cサイトであった。企業をターゲットにしているページはごく僅かであった(Boom Social — キム・ガーストVolunteer Spot)。

発見 #3: 大手のブランドが、必ずしも上位を独占しているわけではない。事実、上位には、有名な会社の名前は一つも見当たらなかった。誰にでも分かるブランドは、Billboard.com、USPS(宣伝投稿の可能性が高い — 後ほど紹介する)、そして、Huffington PostやHello! Magazine等の複数のニュースメディアのみであった。

Facebookでは何が有効に働くのか?

総合1位を獲得したのは、ICICI Prudential Life Insuranceであった。聞いたことがない方も多いのではないだろうか?どうやら、Convince and Convertで以前指摘した通り、コンテストは、エンゲージメントを促す効果があるようだ。ICICI Prudential Life Insuranceが典型的な例である。

発見 #4: コンテストは、Facebookでのエンゲージメントを大きく促す。

2位 – 10位のFacebookページと教訓

会社名

カテゴリー

平均エンゲージメント率/日

ファンの人数

エンゲージメントの種類

Ziglar

自己改善

220.75

1,488,009

気分を良くする & 刺激を与える名言

DealDash

小売

197.06

1,325,005

懐かしい、刺激を与える名言

9GAG

ユーモア/ゴシップ

190.78

11,755,071

ユーモア

blinkbox

娯楽

183.33

93,595

ユーモア — 投稿の宣伝?

My Fox Orlando

ニュース

173.28

169,897

心が洗われるストーリー

SoleCollector

ファッション

163.22

571,270

靴の写真

KING5.com

ニュース

148.85

237,991

写真 & 心が洗われるストーリー

Inked Magazine

趣味

132.02

6,640,983

タトゥーの写真 & 頻繁な投稿

Petflow

小売

114.82

1,890,357

可愛いペットの写真 & 頻繁にシェアやいいね!を要請

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

2位 – 10位のページで判明した事実と得られる教訓:

  • Facebookのユーザーは、前向きな名言、人情に訴えるストーリーに反応する。

  • 画像は効果が高い — エンゲージメント率が特に高い50点の投稿のうち、画像が含まれていなかったものは8%のみであった。その他の投稿は、画像をふんだんに利用している。

  • 時折、シェア/いいね!を要請しよう。リツイートやいいね!を要請すると、実際に行動に移してもらえる確率が高くなる。これはお決まりのアドバイスだ。やり過ぎてしまいがちだが、PetFlowは、それでも効果があることを証明している — あるいは、少なくとも、可愛いペットの写真と組み合わせると効果はある。

  • Facebookは、投稿の宣伝を明らかにしないものの、いいね!:ファンの人数の比率が不釣り合いであり、例えば、大量にシェアされている等、バイラル化した兆候が見られない時は、投稿の宣伝が用いられている可能性がある。

  • 平均エンゲージメント率/日の弱点は、大量の投稿を行った場合、それぞれのエンゲージメント自体は少なくても、積み重なると大きくなってしまう点である。Inked MagazineやPetflow、そして、その他のニュースメディアは、1日に40回以上の投稿を行う一方、Ziglarsは4.5回に投稿回数を抑えている。これは私自身への戒めだが、投稿あたりのエンゲージメントと1日あたりのエンゲージメントでエンゲージメントを分類して評価するべきであった。

発見 #10: 投稿の宣伝は有効だ。

弊社、Rival IQでは、FacebookやTwitterでの(競合者の)投稿が、宣伝機能を用いているかどうかを特定してもらいたいと要請を受けることがよくある。自分のページに関しては、インサイトを介して、自然と宣伝のアクティビティを確認することが出来るものの、FacebookもTwitterもプロモーションかどうかを明らかにしていない。しかし、全体的なページのいいね!の数に対して、当該の投稿のいいね!が多い等、宣伝されているかどうかの手掛かりは、公開されているデータから得られる。

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

この投稿が上位にランクインしていたのは意外であった。少し調べてみると、Principal Financial Groupが、最近、定年後の生活と貯蓄に関する一連の動画を展開していることが判明した。従って、この投稿は、宣伝機能を利用している可能性が高い。

同様の怪しい投稿をもう一点紹介する…このUSPSの投稿は、宣伝だろうか?Principal Financial Groupの投稿ほど明白ではないが、恐らく、宣伝だと思われる。

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

USPSによる上位の投稿、そして、獲得したエンゲージメントを調べていくと、組織的なキャンペーンが行われているように感じられる。

発見 #11: 単純に素晴らしい作品を投稿する。

単純に素晴らしい作品を投稿したためにバイラル化したケースは多い。New Zealand Heraldの画像/投稿が良い例だ: 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

発見 #12: 現在、名言は有効に働く。

キム・ガースト氏のBoom! Social等の複数のB2BのFacebookページは、刺激的な名言をとても効果的に活用している。

 12 Facebook Success Factors Based on Real Data

Facebookを成功に導く要素

まだまだ発見した点を挙げていくことも出来るが、そろそろ切り上げさせてもらう。上位の会社をご自分で調べたいなら、今ならRival IQのこのページから無料でコピーすることが可能だ。新たな発見をコメント欄でシェアしてもらえると嬉しい。

以下に、私が得た情報をまとめていく:

  • エンゲージメント率/日でランク付けを行うと、ニュース系サイトが上位を占める。小売、屋外娯楽・スポーツ、そして、ファッションも健闘している。

  • ほぼ全ての上位にランクインしたページは、消費者をターゲットにしている(B2C)。

  • 上位にランクインした大手企業は少なかった。

  • コンテストは、Facebookでエンゲージメントを大幅に活性化するポテンシャルを持つ。

  • ユーザーは、ポジティブな名言、懐かしいストーリー、そして、人情に訴えるストーリーに反応する。キム・ガースト氏が、Boom! Socialで実施しているように、B2Bの環境でも、この傾向を活用することが出来る。

  • 画像は効果が高い — 上位50点の投稿のうち、画像を含む投稿は92%を占めている。

  • 時折、シェア/いいね!を求めると良い。ただし、やりすぎは良くない。それでも、要請する行為自体に害はない。

  • たとえ明記されていなくても、宣伝投稿を特定することは可能である。


この記事は、Convince & Convertに掲載された「12 Facebook Success Factors Based on Real Data」を翻訳した内容です。

各要素だけ見るとどれも当たり前というか特に驚きもなく納得できるものが多かったですね。取り上げられている各事例を参考にしつつティップスを参考に、地道に丁寧に運用していくことが結局は成功の近道ということでしょうか。 — SEO Japan

最新の調査で判明したリターゲティングの現状を示唆する5つのポイント

定期的にリターゲティング広告の話題も紹介しているSEO Japanですが、昨年辺りから日本でもリターゲティング広告が急速に普及してきた気が、1ネットユーザーして感じます。今回はリターゲティング広告の普及では先を進む米国ネット広告市場から最新のリターゲティング広告事情を紹介。基本的な米国リターゲティング広告の状況を理解するのにちょうどよい記事です。 — SEO Japan

現在、リターゲティングが大きな注目を集めている。以前のインターネットの行動を基に、消費者に広告を提供するこの手法は、その他のオンライン広告とは一線を画すメリットを持ち、その効果は実証されている。しかし、リターゲティングの宣伝を耳にしたことがある程度なら、リターゲティングの真実やデータを知れば、大きな衝撃を受けるはずだ。Chango社は、ディスプレイリターゲティングのバロメータ調査: 2013年第3四半期版を行い、米国、カナダ、そして、英国の様々な業界に属する300社近くのメディアバイヤーにリターゲティングの利用に関する質問を投げかけ、信頼のおけるデータを獲得した。それでは、この調査で浮かび上がった5つの重要なポイントを紹介していく。

1. リターゲティングへの支出は想像以上に早いペースで増えている

2年前に行われた同様の調査では、参加者の半分近くが、リターゲティングキャンペーン用に新たなに予算を割り当てたと答えていた。2013年の始めに行われた調査では、新たに予算の枠を作ったマーケッターは17%に減少した。最新のバロメータ調査では、8%にまで落ちている。これは大きな減少であり、現在、マーケッターの20%がリターゲティング専用の予算を用意している点と併せて考えると、さらに衝撃は大きくなる。

linkedin barometer 01 Retargeting: 5 New Statistics That May Surprise You

2. リターゲティングがメジャー化

マーケッター達がリターゲティングの予算を計上している点は分かったが、キャンペーンで中心的な役割を担っているのだろうか? この質問の真相を探るため、バロメータでは、それぞれの会社において「リターゲティングが通常の取り組みになった」と言う指摘を評価してもらった。5.0が「その通りである」を表す中、マーケッター達は3.98と評価していた。

Words Used to Describe Retargeting Retargeting: 5 New Statistics That May Surprise You

3. FBXはリターゲティング革命の中で大きな役割を担っている

リターゲティングに対するフェイスブックの答え、つまり、フェイスブックエクスチェンジ(FBX)がローンチされたのは2012年の12月であった。しかし、既にこの業界では重要なプレイヤーとして認められているようだ。56%は、FBXを利用するリターゲティング戦略の一つとして挙げていた ? ちなみに前回の調査では、41%であった。

4. リターゲティングは様々なメリットを持つ

マーケッターがリターゲティングを利用する仕組みをより深く理解するため、この調査では、先程と同じ5段階評価で、「リターゲティングは複数のメリットがある。消費者をウェブサイトに戻すだけではない」と言う指摘を評価してもらった。すると、平均で3.98と言う評価になり、大半のマーケッターが、サイトリターゲティングは、リターゲティング全体のメリットの一部に過ぎない点を理解していることが明らかになった。

Retargeting Budgets Will Increase Retargeting: 5 New Statistics That May Surprise You

5. リターゲティングは完璧ではない

リターゲティング広告は、たった数年の間に大幅に支持者を増やすことに成功したものの、まだまだ進化する余地は残されている。とりわけ、一部のマーケッターは、統合することに苦戦している。30%近くのマーケッターは、リターゲティングを採用する上で、その他の広告との統合を難点として挙げていた。また、最高の計測モデルとアトリビューションモデルを今でも探していると指摘したマーケッターもいた。

皆さんは、リターゲティング戦略を採用し、マーケティングの取り組みを後押ししているだろうか?


この記事は、Convince & Convertに掲載された「Retargeting: 5 New Statistics That May Surprise You」を翻訳した内容です。

なんというか、思った以上に基本的すぎて「はぁ、そうですか」としかいえないような内容でしたが・・・汗、普及が進んでいることだけは確かなようですね。最後にもあるように、他のマーケティング手法と融合し効果的に活用することはまだまだ課題であるようですが、日本でも今後さらに利用が進んでいくであろうリターゲティング広告、その進化に引き続き注目です。 — SEO Japan [G+]

B2Bマーケッターが学ぶべき最も価値のあるレッスン

インターネットを活用したB2Bマーケティング、様々な手法や戦術が取り組まれてきたと思いますが、今回は筆者自ら「最も価値がある」と言い切るB2Bマーケティングのレッスンについて。 — SEO Japan

Image via BigStockPhoto.com

ジャーナリスト、そしてマーケティングライターとして、私の仕事は物事を単純化することだ。それはこんな風に進むことが多い:

私はミーティングに参加する。私のクライアントは、その製品と市場を本当に良く知っているため、他にもたくさんの人を招いた。これらは専門家たちだ。

握手と名刺交換と世間話の後、私は聞き手モードに入る。私のデジタルレコーダーが回っている。私は書いている。私は、時々、質問を差し挟むかもしれない。通常、サポートのためにスライドデッキが使用される。必ず、クライアントチームは私にメールする必要のあることのちょっとしたリストを用意する。なぜなら、それが物事をはっきりさせるからだ。これらのミーティングは長時間かかる傾向がある。

クライアントが話し終わって私の質問もなくなると、彼らは、“Barry、あなたはどう思いますか?”と言う。一旦停止し、殴り書きをする。そして、私は幸運を祈り、ありたっけの誠意をかき集めて、こんな風に答えるのだ:“あなたの製品は人々の時間を節約するように聞こえます。”

沈黙。ゴクリという飲み込む音。恐怖。誰も次に進みたがらない。携帯電話をチェックする人々。私はもじもじしている。私はどこで間違ったのか?私の何が悪いのか?

安堵。頭がゆっくりとうなずき始める。みんな私の簡単な評価に食ってかかりたいが、できない。次第に、誰かが思い切って言う:“その通りだ。素晴らしいよ、Barry。”

何が私をこんなにも賢くするのか?

おっと、恥ずかしい。私はそんなに賢くない。私はこれをしばらくやっているのだけれど。これに関する本はあるのか?ない。私は争ってそれから記事を抜き出そうとしている。でも、“それ”って何?

それは私の教訓だ。私があなたに伝えた教訓はとても価値があった。

B2Bマーケティングでは、あなたの価値命題は2つのことに関する。たった2つだ。

  1. 時間
  2. お金

以上。時間とお金。時間はとてもシンプルだ。あなたの価値命題は、それを節約することにある。それを作ることではない。

お金はもっと複雑だ。あなたのお金問題には2つの側面がある。1つ目に、あなたは自分の顧客のお金を節約することを提案できる。2つ目に、あなたは彼らがお金を儲けることを提案できる。

これはビジネスだ。

申し訳ないが、私はあなたがもっと手の込んだことをすることを許可できない。私たちはここで下着を売っているのではないのだ。

B2Bはメインストリームの消費者市場と同じではない。消費者の世界では、あなたの価値リストはもう少し長くなる―セックスアピール、愛、楽しみ、思い出、パワー、高い評判、快適さを重視したタグのない下着…マイケル・ジョーダンはこれらの戦略に役立つかもしれない。

あなたには私の言っている意味が分かるだろう?このリストはかなり幅広い。

B2Bではそうではない。時間とお金だけなのだ。快適さは、あなたがそれを時間かお金に結び付けることができない限りは、ダメなのだ。

では、なぜ価値命題のミーティングは拷問のような長くてじれったいのか?それには理由がある。

企業は、自分の顧客が自分達の製品について気にしていると考える。

それは真実だ。これは、企業が考えていることなのだ。でも、実際にはそれは間違っている。あなたの顧客は、あなたの製品について気にしていない。本当に。

私は今、いくつかのクライアントと価値命題を作る段階にいる。私がその中のあるクライアントと経験してきたこのプロセスの流れは、私が自分の主張を通すのに役立ち、全く同じではないにしても似たような状況をたくさん示す働きをするはずだ。

そのクライアントは、商品サービスを少し楽しむ。私たちみんなそうなのでは?でも、彼は自分の会社はより強い価値命題を持っていると心から信じている。彼はこう説明する:

全ての従業員がMBAを持っている。彼らが期限を守らないことは決してない。会社はその仕事に対していくつかの賞を獲得したことがある。彼らはユニークな企業文化のために、一流の雇用主として認識されている。彼らは厳正な国際スタンダードに適合し、最良のベストプラクティス―ジャストインシステム生産システムシックス・シグマ改善のような証明されているもの―を使用する。クライアントは、この会社の超真剣なサービス方向性のために馬鹿らしいほどに忠実だ。そしてあっと驚くのはこの後だ…

彼らには、他の会社が提供すると主張することができないソフトウェアとハードウェアの相応しいコンビネーションを備えた優れたインフラがある。あなたは、それは技術水準であると言うかもしれない。あいたたた。

この全ては有効な価値命題とはかけ離れているため、もしこの半分が事実なら、この会社は責任を持って効果的に行動しているように思われる。ボスは本当にそれをもたらすことができる。彼はマイケル・ジョーダンとほぼ同じ位に説得力がある。

しかし、彼は価値命題が何であるかを分かっていない

彼はそれを“About Us”ページ、もしくはパンフレット、もしくはコマーシャル、もしくはスライドショー、もしくは保留メッセージ、もしくは決して関係を重要な次のステップつまりは決断プロセスへと動かすことのないつまらないことと混同している。

この情報を聞いた誰かが、“それは価値があるように聞こえる。そのCEOとはどこで会うことができるのか?”と返答すると思うだろうか?

それは起こらない。

クライアントは、みんな彼の会社に夢中にさせられ、彼が未来について長々としゃべる恐ろしい罠の犠牲になったのだ。では、なぜ彼はそんなことをしたのか?

彼は自分の会社を差別化しようとしていた。それは良く聞こえる。でもそうではない。

あなたがビジネスをするやり方で自分の会社を差別化したい?あなたはそうすべきだ。もしくはそうしようとすべきだ。あなたが自分のメッセージをはっきりと言う方法で自分の会社を差別化したい?確実にそれは賢い考え方だ。

違った考え方をする、それが大事と思うかもしれない。でも、それでB2Bでは、あなたは価値命題を差別化することはできない。もしそうすれば、あなたの命題には価値がない。

あなたは時間もしくはお金について私に伝えることができる。

以上。私はビジネスパーソンだ。あなたもビジネスパーソンだ。それが私たちが大切にするものだ。そして、それが私たちが大切にする全てだ。

スケーラビリティ?いいや。インターオペラビリティ?いいや。リライアビリティ?コンパティビリティ?申し訳ないが、私はあなたが思い付く最後に“ビリティ”のつくたくさんの言葉なんてどうでもいいのだ。もしあなたがクロスプラットフォーム、またはユーザーフレンドリー、またはミッションクリティカル、または市場で証明済み、または業界最先端などであるとしても、私はほんの少しも支払わない。

もしあなたが、意味のない古臭い自分勝手なハイフンでつながった決まり文句を無理やり食べさせようとするつもりなら、私はここから出て行く。次のようなハイフンでつながった価値命題を試そう:(1)Time-saving(時間節約)、(2)Money-making(お金を稼ぐ)

それなら私は話を聞く。さあ続けてくれ


この記事は、Convince & Convertに掲載された「The Most Valuable Lesson a B2B Marketer Will Ever Learn」を翻訳した内容です。

B2Bサービスを手がける人間として思わず読み込んで唸ってしまった記事でした。「B2Bマーケティングは時間かお金が全て」、いわれてみると、確かにそうかもしれません。そう考えるとB2Cより簡単な気がしますが、それを説得させ実際に使ってもらうまでには過去の慣習も含め中々簡単にいかないのがまたB2Bの難しいところなんですけどね。全てのB2Bマーケッターはこの記事をじっくり読んで自分のB2Bマーケティングがどうあるべきか、じっくり考えるべし。 — SEO Japan [G+]