Facebookがすべてのオープンソースプロジェクトの窓口をGitHub上に一本化、それをFacebook Incubatorと呼ぶ

BERLIN, GERMANY - FEBRUARY 24:  Coffee mugs adorned with the Facebook logo stand at the Facebook Innovation Hub on February 24, 2016 in Berlin, Germany. The Facebook Innovation Hub is a temporary exhibition space where the company is showcasing some of its newest technologies and projects.  (Photo by Sean Gallup/Getty Images)

【抄訳】
先週Facebookは、Reactによる開発を簡易化するためのプロジェクトCreate React Appを立ち上げた。しかし実はそれは、もっと大きな話の一部だった。GitHub上にFacebook Incubatorというものが作られ、そしてCreate React Appはそこに入る最初のプロジェクトなのだ。

Facebook Incubatorは、Facebookがオープンソースのプロジェクトをリリースするときの総合窓口になる。しかも今後長期的に。それは、Facebookが提供するオープンソースプロジェクトのベータのためのステージ、実験場、のようなものだ。

Facebookのオープンソース部門の長、James Pearceによると、主なねらいは、すべてのプロジェクトの良質なライフサイクル管理を維持すること。Facebookがオープンソースにしたプロジェクトはこれまでにおよそ400あり、GitHub上には数十万のフォロワーがいる。“どんなに数が多くなっても、良質な管理をキープしたい”、と彼は語る。そのために、すべての新しいプロジェクトが最初にこのFacebook Incubatorに入り、コミュニティの反応や採用の過程を一望できるようにする。

Pearceが強調するのは、このIncubatorはFacebookのそのほかのルートリポジトリの場合と同じく、同社自身が社内的に使うプロジェクトであり、活発に開発とメンテナンスを続けるチームが必ず存在する。休眠プロジェクトのための物置ではない。

このIncubatorを卒業するためには、ユーザーや愛好家が多くなることはもちろんだが、そのほかに、Facebook内部やその関連以外でも使われるようになっているか?、良質なドキュメンテーションが完備しているか?、ほかのツールと容易に統合できるか?、などが、重要な要件となる。Facebookがそのユーザーコミュニティにエンゲージできることも、要件の一つだ。

“業界全体からの反応があれば、それは、卒業してもよい兆候だ”、と彼は述べる。〔卒業、よりも、独立、と言うべきか?〕

Pearceは、ドキュメンテーションの重要性を何度も強調した。オープンソースでは、ドキュメンテーションが粗略になることが、少なくないからだ。Facebookは、このFacebook Incubatorリポジトリ専任の、テクニカルライターのチームを確保し、また技術者たちもドキュメンテーションの良質化に積極的に協力すべし、としている。また一部のドキュメンテーションに関しては、StackOverflowがこのたび新設したドキュメンテーションサービスも利用する予定だ。

なお、Open Compute Projectなどの、大きな組織や企画に属するオープンソースプロジェクトは、このIncubatorリポジトリには最初から入らない。デベロッパーは、最初からそっちの方へアクセスするだろう。

【後略】

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

著作権法の新たな適用除外は、自分の車をハックしたりタブレットを脱獄させてもよいことを意味している

copyrightfire-e1424465831225

米規制当局は今日(米国時間10/28)、デジタルミレミアム著作権法(DMCA)に新たな適用除外項目を追加し、マニアが著作権法に違反することなく車やガジェットをいじり回せるようになった。

この裁定は、デジタル著作権管理技術の回避を、目的によらず禁止するという、物議を醸した1201条を抑制する。同条項は、HBO GOのパスワードを共有したり、スマートフォンのキャリアーを解除することを違法化していた。

新たな適用除外は来年発効する。

昨年、議会は携帯電話の通信会社ロックを解除することを合法化する法案を通過させた。今日の裁定は、初めて同じ権利をタブレットや他の携帯端末にも拡張する。さらに、DVDやブルーレイのコンテンツを公正なリミックス目的で複製することや、販売が打ち切られたビデオゲームを保存することも合法にした。議会は、修理あるいはセキュリティー調査のために自動車のアクセス制限を回避することも合法化した。

電子フロンティア財団はこの行動を、公正使用の大きな勝利と呼んだ。

「これらの適用除外がさらに優れた公正使用を可能にし、教育、エンターテイメント、基盤技術改善、およびわれわれの安全に役立つことを願っている」と同財団がブログに書いた。「しかし、より望ましい長期的解決方法は、この面倒な法制手続きの必要性を排除することだ」

デジタルコミュニティーでは多くの人々がこの適用除外を歓迎しているが、彼らは今日の発表を利用して、10年以上前に制定されたため既に時代遅れあるいは根本的欠陥があると彼らが信じる著作権法の、改訂への取り組みに注目を集めようとしている。これらの除外は恒久的ではなく3年毎に改訂される必要がある。

電子フロンティア財団がこの分野で支持している議案の一つにアンロック技術法案があり、これは自分の装置を修理したり、著作権物を公正使用するためにデジタル著作権管理を回避する個人を、企業がDMCAを使って追求することを制限する。その場合企業が訴えられるのは、著作権物を侵害するためにDRMを回避した者だけになる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook