6月28日、Volkswagenは米国規制当局(FTC(連邦取引委)を含む)、米国の一般原告団、および44の州との間で、TDIディーゼル不正問題に関する約150億ドルの賠償に合意したことを発表した。
おさらいが必要な人のために書いておくと、2015年秋、VWが同社のTDIディーゼルエンジンの制御ソフトウェアを改造し、排ガステスト中と通常走行時とで異なる振る舞いをさせていたことを研究者らが突き止めた。テスト中であることを検出すると ― ハンドルが真っすぐで、一定時間スピードや回転数が変わらない ― エンジンはクリーンな状態で動き、性能は損われるがテストには合格する。通常走行時は、性能が向上するとと共に排ガスも増加した。
賠償金額の内訳は以下の通り:
- 47万5000台のVWおよびAudiのディーゼル車が、買い戻されるかリースが終了する
- もし対象者全員がこの支払いを要求すれば、VWによると総額は103.3億ドルに上る
- VWは「環境改善基金」に27億ドルを投資する
- VWは米国での無公害車推進活動に20億ドル投資する
- VWは44の州、ワシントンDC、およびプエルトリコにして6.03億ドルを支払い、消費者保護訴訟の解決に努める
これは、2.0リッターTDIエンジン塔載車のみが対象だ。今後さらに、3.0リッターTDIエンジン車についての示談 ― および追加の支払い ― が待っている。
もしあなたがTDI車のオーナーなら、いくつか選択肢がある。買い取りあるいはリース終了プラス現金、あるいは、排ガス基準に合致するよう車を改造させることができる。前者の場合、買い取り価格はNADA Used Car Guide 2015年9月号の”Clean Trade-In Value”(良好状態下取り価格)に基づく。後者の場合、車を所有し続け(ただし性能は損われる可能性が高い)た上でいくらかの現金をVWから受け取る。改造については、EPAおよびCARBの承認が下りてから実施される。
ソフトウェア改竄は2009年から2015年の車に影響を与えているので、あなたが以前TDI車を所有していて既に売却あるいは下取りに出していることも考えられる。がっかりするのはまだ早い ― その場合でもいくらか現金をもらえるかもしれない。まだウェブサイトに詳細は書かれれいないが、該当する人は注意しておく価値がある。
あなたがどの選択肢に該当するか、どれを利用したいか関わらず、まずこの夏に書類を提出して裁判所の承認を受ける必要がある。実際にTDIのオーナーが現金を手にするか改造を受けるのは2016年秋になる。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)