マウスの父、ダグラス・エンゲルバート、88歳で逝去

コンピュータのマウスを考案したアメリカを代表する発明家、ダグラス・エンゲルバート(Douglas Engelbart)が腎臓病のため昨夜(米国時間7/2)、亡くなった。88歳だった。

エンゲルバートは初期のシリコンバレーでマウス以外にもハイパーテキストやGUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)など、人間とコンピュータの会話を助ける発明を数多く行っている。

2004年にWiredに本人が寄稿したプロフィールによれば、マウスが発明された状況はこうだった。

私が最初にマウスに関するアイディアをメモしたのは61年だった。当時、スクリーン上の位置を指定するデバイスの主流はライトペンだった。これは第二次大戦中にレーダースクリーン上で位置を示すために開発され、広く使われていた。しかし私はこれが適切なやり方とはどうしても思えなかった。われわれはいろいろと実験を重ねたが、それまで誰も使ったことがない見慣れないデバイスであるにもかかわらず、あらゆる面でマウスが優っているという結果となった。マウスは速くて間違いが少なかった。この実験を実施したわれわれのチームは4、5人だったが、誰が「マウス」と呼び始めたのか覚えていない。その名前が正式名称になってしまって驚いた。

Engelbartには4人の子供と9人の孫、2008年に二度目の結婚をした妻がいる。最初の妻は47年間の結婚生活の後、1997に亡くなっている。

下のビデオは1968年12月9日にエンゲルバート他17人の研究者がメンローパークのスタンフォード研究所(Stanford Research Institute)で行ったプレゼンテーションで、エンゲルバートらが、世界で最初のマウスのデモを行った。

Photo via Wikipedia.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+