コロンビアのスタートアップElenasによれば、同社はオンラインで商品を販売できるようにすることで、何万人もの女性が収入を得るのを支援しているという。同社は米国時間3月4日、シリーズAの資金調達で600万ドル(約6億5000万円)を調達したと発表した。
これは同社が2020年秋に発表した、200万ドル(約2億2000万円)のシードラウンドに加えての資金調達だ。創業者兼CEOのZach Oschin(ザック・オズチン)氏は、パンデミックで消費者が対面ショッピングに対して神経質になる状態が続く中、(特に女性の間で)高い失業率に後押しされ、需要は伸び続けていると述べている。
「当社はこれまで数万人の女性に、副収入を得る機会を提供してきました」とオズチン氏は語る。
同氏は、Elenasは基本的に、ラテンアメリカ全域で1100万人の女性が関与している直販・カタログ販売モデルを改革したものだという。独立した売り手 / 起業家(必ずしもそうではないが、多くの場合、女性)は、250以上の代理店やブランドから、美容、パーソナルケア、電子機器のようなカテゴリの製品のカタログを、割引された卸売価格で閲覧できるようになっている。そして何を売りたいか、利益を含めた価格をいくらにするか決めて、WhatsAppやFacebookなどのソーシャルチャンネルで製品を宣伝する仕組みだ。
デジタルに重点を置いていることに加え、リスクが少ないため、Elenasのモデルはリセラーにとってより優れているとオズチン氏は語る。「これは従来の直販とは大きく異なり、起業家が在庫を抱えないモデルです。また、支払いの回収や配送などは、Elenasとその代理店パートナーがすべて処理するため、起業家は関与する必要がありません」。
「当社の目標は、女性が店舗を運営するために必要なものをすべて提供するバックエンドのオペレーティングシステムを提供することです」と同氏は付け加えた。
Elenasはリセラーのために自動化されたオンボーディングプロセスを提供しているが、その後アプリ内でも「どうしたら売れるか、販売方法のトレーニングを多く行っています」とオズチン氏は語った。
(2018年にTechCrunchのラテンアメリカStartup Battlefieldに参加した)同社はこれまでに、リセラーに対し700万ドル(約7億6000万円)以上を支払っているという。性別で参加を制限しているわけではないが、オズチン氏の推定によれば、リセラーの95%以上が女性で、そのうち80%が30歳以下、そして約3分の1はこれ以前に直販の経験がないという。
今回の新たな資金調達はLeo Capital,、FJ Labs、Alpha4 Ventures、そしてMeeshoからの出資による。オズチン氏によると、同社の投資家は6つの大陸にまたがっており、国際的なビジョンを反映しているという。実際、同社の次なるステップの1つは、メキシコそしてペルーを皮切りにラテンアメリカ各国に拡大することだ。
Leo Capitalの共同設立者であるShwetank Verma(シュウェタンク・ヴェルマ)氏は声明の中で次のように述べた。「インドと中国でのソーシャルコマースの急成長を見てきて、今回この地域に適した製品と運営モデルを体現してきたElenasとパートナーを組むことに興奮しています。Elenasのチームは包括的でインパクトのあるソリューションを構築しており、これから飛躍的な成長を見込める立場にあります」。
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画像クレジット:Elenas
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(文:Anthony Ha、翻訳:Aya Nakazato)