たしかにこれは、IKEAの家具には見えないけれども、でもHPがなんとかおもしろいものを作ろうとしていることは分かる。“モジュール的でおもしろいもの”、と言うべきかな。
このようなモジュール状のデスクトップ機をトライするのは、同社が初めてではない。たとえば: Acer RevoやLenovo ThinkPad Stackがある。でも、出来栄えは今回の方がやや良さそうだ。Elite Sliceという名前は、もっとなんとかしてほしいけど。
しかし問題は、こういうPCのモジュール化という思想を、規格をオープンにせずに世の中に普及できるのか、という点だ。少なくともこのElite Sliceは、PC市場の極端な片隅的ニッチにおける、ある程度説得力のある製品なのだから。
HPの自称“モジュールの傑作(modular masterpiece)”は、積み木ゲームJengaのコンピューティングバージョンで、小さなホッケーパックのような本体に、いろんなピースをはめていく。それらをつなぐためのポートはHP Slice Connectorと呼ばれ、そのほかのLEGO的コンピューターも類似の方式を採用している。
スピーカーや外部ストレージ、ディスクドライブなど、分かりやすいモジュールもある。そのほかも、誘導式の充電器や、タッチ方式の会議用プレートなど、なかなか頑張っている。お値段は699ドルからで、モジュールはあとから加えてもよい。
おもしろいコンセプトだから、多くのサードパーティが参加すれば盛り上がるかもしれない。MotorolaがMoto Z系列でやったように。